途方に暮れつつ参ります
31日。7月も7月歌舞伎座も終わってしまいました。
鏡花4部作を通して、人間のエゴの引き起こす醜さと、超越しているもののけの美しさ・清らかさ・迷いのないいさぎよさ・残酷さについて鏡花のあらわしたかった世界についていろいろと考えました。
もののけは、人に悪さをしたり あやめたりするモノではなく、逆に人のエゴにより死に至らしめられたり死を選んだりした人が姿を変えたものなので、対比して人の醜さ・おろかさがクローズアップされる。
清く美しく信じるものをもち、ゆるぎなく強い。美しい。なぜ、この真理がわからぬと強力なパワーを持つ。そのパワーを発するキャストに魅せられた。
美しい言葉。真実をつく言葉。視覚の美しさに酔いしれた1ヶ月であった。
あの天上人たち(あるいは海神たちの)は、ストイックなまでに清らかで美しく、かつおちゃめで、また見目麗しいというあまりにもパーフェクトである。
一応とか、なあなあとか、今回はこちらをたててなんて・・・中途半端なものが何もない。
選ばれた(選ばれるべきして選ばれた)人が苦難のすえ、真実の美しさをみつけもののけ側で清く生きていく。 その人は必ず100%美しい。(心だけでなく)。うーむ。美しい。(美しすぎ)
「むさや むさやの」といわれる人間は、どうしようもないけれど 完璧には程遠い愛すべきヤツと思って、ちょっと ホッとしたりします。
完璧すぎる毎日は、少々窮屈であろうげな。
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