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2006年10月 5日 (木)

『家守綺譚』

おさるのすすめで、梨木香歩の「家守綺譚」(新潮文庫)を読む。
便利な暮らしが無くしてしまった 大切なこと 素敵なこと があふれている一冊でした。
自分は気が付かなくとも、ちゃんと守ってくれている自然の力がある。そのことを、神秘的にせず 表現しているのが素晴らしい。 植物を愛する気持ちがひしひし伝わってきて自然と微笑んでくる。 美しい言葉遣いがすがすがしい本でした。
マンションばっかり建っちゃって、その守り主達の居場所を奪っている。えらいこっちゃ。 花をみたら その様子を眺め、せめて季節を感じるくらいのことをしようと思う。 植物の名前って美しい。しみじみ思う。
今、周りがせちがないことになっていて、なんだかドロドロしてます。そんな中でも、あせらず 毅然と地に足をつけてくらしていこう ってこの本を読んで思いました。人がうらやましく思えたら、これを読んで 初心を思い返そう。そういうものに守られている幸せを思い返そう。
すすめてくれてありがとう。 もったいなくて、ゆっくり大事によみました。うれしい一冊でした。

永井荷風の「濹東綺譚」も読んでおくべきなのかしら。

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コメント

かいちょ様、

私もその本、1年くらい前に読みました!私の場合も友人が「あなたに合いそう」って言ってプレゼントしてくれたのでした。やっぱり、ゆっくり大事に読みました。

なんとも言えない不思議なお話の数々に、すっかりはまりこんでしまいましたよ。私は河童とか座敷わらしとか本当にいる(いた)と思うし、コロボックルだって…。植物にも心があって、ちゃんと見ているのでしょうね。もちろん動物も。人間ももっともっと自然の声に耳を澄ませなければいけませんよね。そう、人がうらやましく思えたら、読み返してみましょう。

投稿: 喜の字 | 2006年10月 5日 (木) 22時57分

喜の字さま

すてきなコメントをありがとうございます。
うれしい。
それは、とびっきりのプレゼントですね。

私も存在を信じます。
存在していて欲しい。
何かも、理詰めというのは ちょっとね。

大事なときに、 また何でもないときにも
読み返そうと思います。

投稿: かいちょ | 2006年10月 7日 (土) 01時40分

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