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2007年1月31日 (水)

京鹿子娘二人道成寺

10日くらい前だったかなぁ。シネマ歌舞伎「京鹿子娘二人道成寺」をみてまいりました。見逃す訳にいかないわと無理矢理見にいったので 風邪をこじらしたのだと思わます。わたくしのバカ。
体調が悪く、集中力がなかったのがもったいなかった。
シネマ歌舞伎の意義を感じました。
舞台ではなかった部分が挿入されています。サブリミナル効果?もうどんな世界へも連れて行ってとおねだりしたくなるような豪華さでした。
やっぱり、舞台と 音の出方が違うのよねぇ。体感の位置というのでしょうか。まんべんなく音が襲い掛かるの。舞台では、右 次は左と整理して響いてくるもの。ときおりそれが頭上で交差してらい。 でも、それがシネマの醍醐味って感じでいい。
玉三郎さんの超越した踊りっぷりと、必死についていく(そして、見事についていっている)菊之助さんのひたむきな踊りっぷりを堪能。この差もいいな。どんなに大きく映っても、それがまた豪華になる。ビバ。
しかし、いかんせん上映期間が短すぎ。せめて一月は公演してちょーだい。おねがいだから。これなら、値段的にも歌舞伎に興味のある人に勧めやすいのになあ。

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2007年1月30日 (火)

『東京夜話』

いしいしんじさんの『東京夜話』(新潮文庫)を読む。1996年に刊行された『とーきょー いしい あるき』を改題したもの。名著『ぶらんこのり』より前に書かれた作品。
マチの短編集。下北沢、原宿、上野、新宿、神保町。最初、いごこちが悪かった。築地あたりから、どんどん、その変テコな奇妙さがよくなってきた。池袋あたりでは、すっかり気に入ってた。ちょっとひんやりとする短編集。 デビュー短編集らしい。すっかり、いしいしんじワールドがある。すごい。
哀しさとか、ひんやりかんとか、あったかさとか、奇妙にブレンドされてて、落ち着きが悪く、落ち着く。変テコ。
そして、いしいしんじさんも、変テコな人だなあと思った。
ますます注目。

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2007年1月28日 (日)

毛抜と小柄とかいちょは踊る~ キセルは踊らん~

なんとか小康状態を取り戻したので、だましだましでかけてきました。大阪へ。 千穐楽まで我慢していたのに、観れないかもと心配しちゃった。関西の歌舞友と、終日 存分に堪能致しました。
あーもう大満足。もう思い残すことはありませんってほど楽しかったわぁ。(まだまだ思い残すことはあるのですが・・・) やっぱり、成田やをみないことには 新しい年は始まらないねぇ。
『毛谷村』翫雀さんの六助に扇雀さんのお園。お二人うまいのですね。実感。役柄もぴったりあっていました。弾正は進之助。こんなにしゃべってるのはじめてみるかも。ニヤっとした顔が悪モノでした。がんばれー。 みなしごどんはいっつもかわいいけど、今回の子(池田悠汰くん)もかわいい。あぐらがかけていないところが またかわいい。でもするべきことはばっちり。エライ。
『勧進帳』今日は千穐楽。團さま、無事に一ケ月勤められたのね。本当に本当に、元気になってよかった。弁慶姿を見てまずそう思いました。
やっぱり勧進帳はいいねぇ。だーい好き♪ 富樫の名乗り、すてき。いい声。 義経登場。藤十郎はんの義経は若々しいけど大物っぽい。 四天王が次々登場。あれ、十蔵さんが常陸坊なのね。年上の方がいてもそうなのね。そして、團さまの弁慶登場。まってました!藤十郎と團十郎が並びました。なんだかありがたい。
勧進帳を読みあげはじめるところ、富樫がそっと立ち、二人がぐっと見合うとこ大好き。今回も迫力があり、張り詰めた空気にウキウキしてきました。團さまの、延年の舞よかったなあ。うれしそうで。みごたえがあるのに、あっという間に感じました。よかったぁ。
富樫は、名乗りのときは、落ち着いた低い声でしたが、弁慶と対決しているときには高めになってきました。弁慶の気迫を感じつつ、思いを感じつつ、自分の職務・心との間に思いが高まっていくという感じなのかなあ。そこに若さがでるのかなあ。
富樫の後見は新七さん。弁慶の後見は升寿さん。朴清さんも巳紗鳳さんも巳太郎さんも出ていて、もう見所だらけの勧進帳でした。
『封印切』うーーー。もう、忠兵衛が封を切っちゃうものだから・・ 一緒に思い悩んだのか、胃がいたくなっちゃったわ。(胃薬買ってのんじゃった程)。しかし、我當さんの八右衛門は、意地が悪いなあ。もうキィーッて感じ。おえんの吉弥さん、いかしてました!かっこいい。 忠兵衛はんの、出のところ面白かったぁ。おかしいとかじゃなく、なんかウキウキしちゃった。これからエライことになるんだけどね。あの出のインパクトは、さすが藤十郎はんだわ。
『毛抜』一番のお楽しみ♪「毛抜は踊る」と不思議そうなところが愛らしくてのどかで大きくで(キレイで)、よかったわぁ。頬づえをついて考えるとき、目の前にせまってきたような気がしてドキドキしました。(最前列の真ん中だったの。) 若衆や腰元に迫るところは、若い人だと生々しいなぁ。吉弥さんや、扇雀さんという配役でよかった。 八剣玄蕃は家橘さん。家橘さん、悪もなかなかいいねえ。悪巧みしているのだけれど、どこか脇が甘い感じで。(ほめてます)
忍びの奴運平は新七さん。案外高いところから飛び降りてました。あぶない。弾正とかっこよく決めたあと、命乞いをするところがのんきでいいの。さすが成田や一門。
海老蔵さんの粂寺弾正は、一人で乗り込んで、一人でお家の悪事を 簡単にあれもこれも暴いて、人もスパッスパッ殺して!? もう大活躍!なのに、おおらか。あぁ面白かった。ところどころ、團さまそのものっていう台詞廻しでした。 海老の意匠の装束がとってもお似合いでした。普段着って程。 しかしほっそりなさいましたね。
『山科閑居』 歌舞伎座でみた玉さまの戸無瀬、勘九郎さんのお石でみた印象がとても強かった演目。なので上方との差をとても感じました。それぞれ違うよさがあるなあ。藤十郎はんの戸無瀬は、年の余り違わない義理の娘 小浪(扇雀さん)と、力弥(翫雀さん) を添わせたいと必死になる。その愛情が深くてよかった。熱演で赤い涙を流してはりました(キリスト?)かまわないのよね。しかし、驚くほど若々しい。 我當さん、こんどはいい役。懐の深い加古川本蔵でした。 秀太郎さんのお石が、すこぶるよかった。凛として。ジーンとした。
團さまの大石。いいなあ。あー團さまの大石で忠臣蔵がみたくなっちゃった。
『藤娘』大きかった、扇雀さん。 パッと明るくなった時、わぁ内緒の世界をみちゃったって感じで別世界でした。
『供奴』。勢いよく花道より登場!滑り込んできました。あれ?ああいう鬘だったかしら?ちょっとコアラちゃんみたいでした。
明るい踊りで明るく帰路につきました。
いっぱいセキをしちゃってごめんなさい。
あんまり楽しかったから、毛抜きストラップを買っちゃった。うしし。

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夢の美術館

今回の道楽旅行では、松竹座での歌舞伎がメインですが、文楽の幕見したり、神戸散策したり、あそこにいったり、ここにいったりと、いろいろとプランがあったのですが・・・風邪をこじらせせたばっかりに、じっとしてました。 
一箇所だけ、いってきました。国立国際美術館。「夢の美術館:大阪コレクションズ」疲れすぎない量でちょうどよかった。ちょっとルーブルっぽいつくり。特徴あるエントランスで、入り口から地下に入るの。
コレクションズの展示作品は72点。1作品づつ作品名と解説文がありました。セザンヌ、モネ、ピカソ、モディリアーニなどの有名な作品も、もちろんよかったのですが、シュールレアリズムの作品が、特に面白かった。デュシャンのL.H.O.O.Qとまた出会いました。これ、本当に面白い。モナリザにヒゲだもの。レディメイドってすごい!一見勝手なその発想に再びっくり。マン・レイの「イジドール・デュカスの謎」ミシンとおぼしきものを包んで紐をかけた作品。「解剖台の上の、ミシンと雨傘の偶然の出会いのように美しい」詩にインスピレーションを受けることがシュールレアリズム的に流行となった。言葉の生み出す不思議さ。実用物がモノとなることにより・・なんてものものしい理屈が面白い。ミニ解説がなかなかいい。 ルネ・マグリットの「レディ・メイドの花束」これは、ボッティチェルリの春が描きこんであるの。面白いなあ。詳しくないからこそ、興味の入り口の面白さがある。
チェック・クロースの「ジョー」これは写真のような作品。友人をモデルとして次々と大型の肖像画を描く。この作品は275.0X214.5もありました。写真を参考に何十分の一づつ区切り、一升ごとにアクリルとエアブラシで仕上げてある。へぇー。 トニーグラッグの「分泌物」サイコロで覆われた像です。「1~6の数字を外に向けて、作品を形成する張力の隠喩になる」?!なんのこっちゃ?! もう、へぇーを通り越しておかしくなった。
一番気に入ったのは、ジャコメッティの「鼻」。鉄枠の中に、鼻を異様に伸ばしたブロンズの頭部が吊るされている。若いころの友の突然の死にインスピレーションをうけた作品だそうだ。人間存在の危うさ、不確かさを表すという。言われてみると、なるほどと思う。のどかでユーモラスでもある。内面がわからなくても
、いろいろ想像したくなる面白さがある。アンバランスさとユーモラスな奇妙さが内面の不安を掻き立てるようで、惹かれた。
フランク・ステラ、デ・クーニング、サイ・トォオーンブリ、ウォーホール、リヒター、エルンスト、などなどモダンの作品が沢山。なかなか面白い展示でした。

今回は、友人宅にも泊めていただいたきました。せっかく神戸にいったのに、出歩かず、ゆっくりすごさせていただいちゃった。 三味線のお稽古についていって見学させてもらったり、おうちで菊五郎さんの若いころの「野次喜多 隠密道中」という時代劇のDVD」を延々と見せてもらったり、よそのお宅のの緊張感もなく、のんびりさせてもらっちゃった。 ありがたい。楽しかった。 若いころの菊五郎さんは、菊之助さんそのものなのだもの!どれだけみても飽きないわぁ。かっこいいねぇ~

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2007年1月24日 (水)

『ついていない日々の面白み』

わたくし人の日記を読むのダーイスキ。といっても、なかなか人のものを読めるものではありません。出版されているものを読んでいますのでご心配なく。吉本ばななさんの新刊がでていたのでホクホク読む。『ついていない日々の面白み』(新潮文庫)
XX月XX日 私の知らない人があーしたこーしたっていうだけなのに。なんでこんなに好きなのだろう。暮らし振りがあまりに違う人の毎日って面白い。作品を創り出す人の辛さ、真剣さ。一般人の心ない言動にはっとしたり、親子の関係にジーンとしたり、食べているものに興味をしめしたり、今回も楽しみました。子供の言動が特に楽しみ。しかし、人の子供はどんどん育つねぇ。

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2007年1月23日 (火)

『海老蔵そして團十郎』

ゲホッゲホッ。風邪を ぶり返し衰弱中。道楽意欲も起きないよぉ。
あたくしの夜中のせきを止めてくれたら、財宝をあげてもよろしくてよ。って感じ。お宝持ってないのだけれど。

あったかくして読書に勤しむ日々でした。
おさるのブログを読んで、文庫化されたとこを知りました。記念に再読。関容子さん『海老蔵そして團十郎』(文藝春秋)。
團さまの大きさを再確認。どっしりかまえていてくれる人がいるって安心。團さまって、お父様を早く亡くされたり、お目みえが遅かったりと、いろいろと大変そうな少年・青年時代なのに、どうしてああ あたたかかく、おおきく、のどかな人になれるのでしょう。強いなあ。でっかいなあ。ますます贔屓になりました。そのでっかい團さまのもと、やんちゃに暮らせる現海老さまがいるのですね。そして、カリスマなじいちゃんにあこがれつつも、父のでっかいところをちゃんとみていて尊敬しているところがいい。気難しいという話をよく読む、十一代目の海老さま。その素顔の素敵さと、どんなにか格好よかったのだろうと想いをはせました。これからも、成田屋贔屓邁進しますぞ!
関容子さんの本って、本当にとりあげる役者を惚れさせるなあ。筆者自身が惚れていて、かつ信者のような書き方をしないのがいい。
裏表紙の11代目の團さまの写真。いつみても素敵。うっとり。奥村書店のレジの奥の鏡の写真くらい い写真だと思う。これ、文庫の裏表紙にも採用されているのかしら?

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『ドミノ』

以前、本屋さんの平積みの前で恩田陸さんの『メイズ』を発見したときに、おさるに「わたしドミノ読んだ?」と聞き困らせた。たとえ読んでいなくてもメイズを読んで大丈夫と解答をもらう。
おうちにありました!恩田陸さんの『ドミノ』(新潮文庫)。そして読んでいました。発見記念に再読。
こんなに人が出てきて、それが関係しあっていて、どれもこれも進展して、どうにかなるというすごい話。よく、みんなどうにかなったなあ。すごい。面白い。子役の悲哀なんて切ないの。うまいねえ。 どれも、それで本が一冊かけそうな関係性。
でも、いつもの恩田陸さんを読むときに思う大事にしたいっていうより、やや2時間ドラマよりな感じ。ややですが。(ドラマっぽいシチュエーションがいくつかあったからかな?)
さぁ次はメイズだ!しかし、本屋に寄るのまでおっくうだ・・ どうした私。

追記;
今日、本屋さんによって『メイズ』→『クレオパトラの夢』の順ということに気がつきました。あちゃ。 でも、まだ2冊も読んでいない恩田陸文庫があるということがわかった。ほくほく。

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『のばら』

だらだらしているときには、ドロドロしたものを・・・
ということで、林真理子女史の『のばら』(文春文庫)を読む。むかーし、よく読んでいたのになあ。ぷっつりと読まなくなっちゃった。
梨園と宝塚よ!つきあってるのよ!と聞き、ホクホク読む。いやーもう大変。普段感じない部分をぐんぐん広げて読みました。えらいこっちゃ。ははーんこういうことになってるのねと、しまいには猜疑心まで持ちました。梨園とか疲れた芸術家とか、うまいとこついてくる。少女漫画のように、お気楽にハッピーになっていかないの。あたりまえだけど。もう人生に疲れちゃった。
ということで、具合の悪い時には向かないかな。
私たちって、ずっと不幸にならないような気がしない?って、ニコっと友と微笑み合えるような容姿で、暮らしてみたいと思った。数日でいいから。術にはまったか。 でも、さえなくても自分でいいな。ただし元気なわたしに限る。

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2007年1月19日 (金)

『舫鬼九郎』

ゲホッゲホッ。引き続き病弱中。食欲落ちないままだけど。
おさるにお年始にいただいた 高橋克彦さんの『舫鬼九郎』(新潮文庫)を読む。入手困難な貴重本よぉ。ありがたい。
景気よく有名人が山程でてきます。幡隨院長兵衛に、唐犬権兵衛。天竺徳兵衛。柳生十兵衛に根来の忍びのもの。もうウソくさいほど大集合。おまけに見目麗しく、強く、男気があるの。よすぎじゃん。
芯から強い人の胸の中の孤独さがかっこいい。
本の中なら、どんなスペクタクルな状況になっても大丈夫。(映画ではダメ。)
それにね。女も活躍。足手まといにならないの。
歌舞伎もびっくりって程の派手なおはなしでした。しかも続きがある。嬉しい。

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2007年1月18日 (木)

『夜のピクニック』

うっかり。風邪をひきました。景気よく高熱を出しました。昨日は狂言座だったのになぁ。バカでいいから風邪を引きたくないの。
いいシュチュエーションの時に読もうと思って取っておいた恩田陸さんの『夜のピクニック』(新潮文庫)を読みました。いい時じゃあなかったけどさ。あわてず、ゆったりと読めるのでね。
本屋大賞をとるだけのことがありますね。とっても大事にしたくなる一冊でした。特に、本をこよなく愛する人が大切にしたくなるような本。言葉にするには、どうしていいのかもどかしい気持ちがとってもよかった。言葉で表現するというより、それっぽいことを言えちゃってる、そつない大人になっちゃあいけないなぁ。
同じ集団行動を強いられるのであれば、私も 修学旅行よりも、この夜間歩行の方がよかったなぁ。集団行動の中の変な自由をもてあまし気味だった。上手に生きてなかったなあ。なんだかいとおしい。

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2007年1月14日 (日)

至高の華

新春早々、いいことがありました。お稽古仲間に「至高の華 新春特別公演」という おめでたい公演につれていってもらったの。御招待。うれしい♪ また舞台を観にいっちゃった。今年に入ってから、結構な数みてますなぁ。一般人の一年分くらいみていそうだわ・・
まずは、対談から。葛西アナウンサーと、主催の梅若六郎さん。あと、お話の上手な茂山宗彦さんと無口なはにかみやさんの山本則重さん。その後入れ替わって尾上青楓さん。45分もの対談でした。葛西アナウンサーにプロの技をみました。上品で柔らかい物腰。豊富な知識。人柄を上手に引き出すトークでした。梅若六郎さんと藤間の宗家 藤間勘十郎が親子と知ってびっくり!

まずは、狂言「武悪」から。和泉流のものばっかり観にいくので、大蔵流に興味深々。しかも茂山家と山本家 一緒の舞台。なんて貴重。東次郎さんの「たそ おるか。たそ おるか。」という最初の一声にひえーっと震え上がる。怖い。宗彦くんと則重さんの全力での対決はすごかった。気迫がすごい。細部まで手をぬくことなくきっちりとしてた。うまい。なにより、東次郎さんのうまさがしみじみわかった。
次は長唄 「春調 娘七種」 吉住小三友さんはじめ三味線・唄・笛・小鼓・大鼓・太鼓と全部女性。紋付姿で、シンプルでよかった。笛の鳳聲千晴さんがかわいらしかった。それなのに力強い笛の音でした。11人での演奏。女ですが生臭くなくよかった。
清元 「吉野山」。おまちかねの富十郎さんの登場。歌舞伎座から駆けつけてきました。(でも、あの夜の部は楽そうなので、余力があると思うの。)お相手は、尾上青楓さん。(お父様は尾上菊之丞さんだそうです。)素踊り。橋掛かりから入ってきた富十郎さん。素踊り(袴姿)でもすぐにしずかだとわかります(傘と杖をもっていますが)。足の運び、視線などがいいの。口もとがかわゆらしい。脇正の橋掛かり寄りに座っていた私のすぐ横で止まり、たっぷりと舞ってくださいました。うれしい。 青楓さんの狐忠信は若くてキビキビしてました。景清の仕方話のところが特にかっこよかった。
また対談。今度は六郎・勘十郎親子と葛西アナウンサー。六郎さんは30歳近くの若手の研鑽の場として、若手に機会をあたえる会にしたいそうです。いろいろな分野の大物の人の胸を借りて、いろいろな古典芸能の世界の交流の場になるように。自分がみたいものを呼んでいるとおっしゃっているところがいい。うれしそうで。勘十郎さん(26歳)のことも考えていらっしゃるのではないかしら。東京での親子競演は初めてだそうです。
最後は、能と舞踊による 「大獅子」 六郎さんの親獅子に勘十郎さんの子獅子。囃し方は、出演したいと自ら直談判してきたという亀井3兄弟。 本舞台を、橋掛かりを と ところ狭しと駆け巡る獅子。踊りまくり。囃し方は囃子まくり。大迫力。10分ほどの曲でしたが、大いに盛り上がりました。こういうのをみたら、多くの若者が古典芸能への興味をもつのではないかしら。 子獅子 勘十郎さんの終わり方がちょっと心配でした。揚幕に激突か?と心配しちゃうほど。
勢いある、全力で力強い子獅子でした。
客席には常磐津一巴太夫さんや水原紫苑さんのお姿をみかけました。歌舞伎座出演の源左衛門さんと源次郎さんの到着をまってなのか、2回も対談があったせいか長かったです。4:30開演20:50終演。歌舞伎座夜の部?って長さ。いろいろなジャンルの競演で新しい試みがいっぱい。面白かった!いいおもいをしちゃった。友の友のおかげ。知的な友の友は、やっぱり知的な方でした。

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2007年1月13日 (土)

浅草歌舞伎

何年か前、浅草歌舞伎を見にいって ぐっとこなくて寝ちゃったことがありました。三人吉三の大川端のいい場面なのに。3階の壁際で鑑賞中、舟をこいで横の壁に頭を激突させ大きな音を発生させました。歌舞伎座でみるとうまいのに、若者だけで演じるとふわーってしちゃうの。しまらないの。なぜだろうと思ってました。 お正月は忙しいし、浅草はいいかな?と思ってました。
あれぇ?いつの間にこんなに成長していたの??(エラソウ)。今日もまた3階からですが面白かった。寝ませんでした。
今日は、浅草歌舞伎昼の部鑑賞。勘太郎ちゃんと愛にいにが特に気になるので昼の部。
お年玉ご挨拶で獅童さんが挨拶。婦女子が喜ぶ様を見下ろす。まずは歌舞伎でがんばれとクールなエールを送ってみた。
「すし屋」木の実の場がないのね。いきなりすし屋から。愛之助さんは登場から、にくにくしさ爆裂。あーもう憎ったらしい。でもどこか愛らしい。上方の演出とのこと、違いが面白かった。上方ってよりも仁左衛門さん風。そこが憎らしいのにどこか愛らしい秘訣かも。
お里は、芝のぶちゃん。「ただいま作法指南塾」もキュートでした。七之助さんの実ハ維盛は、気品がありました。若い人だけでほわーんとなりそうなギリギリ感もありましたが、なかなか面白かった。嶋之丞さんの母親のおかげで落ち着きました。男女蔵さんが父、弥左衛門。この役は難しい。かなり健闘していました。いいぞ。が、やっぱりちょっと難しすぎ。愛之助さんは、ことあるごとに、威勢よく裾をまくりあげてました。もうとにかく隙あらばまくるって感じで。常に腿をみせていたいんだ俺はって感じ。 うまかったです。なかなかの権太でした。
「身替り座禅」 これ狂言だと重い曲「花子」なのになあ。今日ものんきに進行していきました。獅童、案外 素直にがんばってました。でも若者が奥方を勤めると、ちょっとあざとくなるのはいかしかたないなあ。七くんの太郎冠者と勘太郎ちゃんの右京と2人でのやりとりのところも、なかなかでした。勘太郎ちゃんは、本当に、んんまいっ!台詞の言い方、声、間がいいの。あぁお父さんそっくり!ってとこがしばしば。今、若手で一番うまいと思うの。オーバーリアクションにならないよう丁寧に演じていて好感。
終演後、友人と浅草をぶらついてきました。浅草仲見世の人ごみにびっくり! てぬぐいの誘惑が襲い掛かりましたが、なんとかのりきりました。友が「あーここにもてぬぐいあるよ。」ってうれしそうに褌をみていたのには笑っちゃった。 クラッシックな喫茶店があちこちに。ホットケーキとコーヒーを。シンプルでおいしかった。正統派の喫茶店っていいな。 なにかとお菓子ばっかり買っちゃった。言問だんごでは、予約しないと入手できない鳩の最中を買う。とびっきりかわいらしいデザインなの。梅園のわらびもちとか、瓦せんべとか、亀十のかりんとうとか。これから冬ごもり?っていうほどあれこれ買っちゃった。うしし。

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2007年1月12日 (金)

ロープ

優先のときに申込し忘れて、助かったとばかりに観劇をあきらめた NODA MAPの「ロープ」。当日券という予約システムがあることを知ってしまいました。いやー ん。S席9500円に比べ、立ち見なら3500円。しかも予約は電話。昼休み12時より。かかったら行ってみようと気軽にかけたら取れました。あーあ取れちゃった。 仕方がないから!? いってきました。
プロレスって興味がないの。
舞台はプロレスのリングサイド。いやぁ、ひきこまれました。
いつもの言葉遊びはひかえめで、言葉の力を感じました。
心にぐっとくる作品でした。
これは、人によって好き嫌いがあるかもしません。ベタなのかも。私はこういうの好きだなあ。
プロレスのリングという戦場と戦争。 野田の描く戦争は、平和な世をと高らかにうたいあげるのでなく、ブラックにあらわすのでもない。特別な人が起こしているのでなく、普通の人の身に起こっていること。そして昔のことでなく、現在のこと。そのことを考えさせる。平和ボケしている場合じゃない。 なによりも怖かったのは、乗せられてしまうこと。大衆の力の怖さにぞーっとした。
藤原くんは、やっぱり何かいけないものに手を出しているのでは?と疑いたくなっちゃうほどおめめがキラキラしてました。はながある。 りえちゃんは、最初のまれてるかな?と思ったけどどんどん存在感がでてきた。橋本じゅんとか 三宅弘城とか 中村まこととか みんなうまい。うまい人だけ。
ギュッと舞台がしまった。
よくできた話です。おすすめ。見たほうがいい。引きこもりもからめてました。ちょっと違う使い方で。うまいことできてるなあ。立ち見はつらかったけど、2時間の長さを感じなかった。うまかった。
「やめてえ」って言ってた。相手にもきこえるんじゃねえか、やめてえって。涙がでた。あの言葉が忘れられない。


おまけ
客席に七くん発見。一緒の観劇うれしかったわ。
村松武さんもいました。あとニセモノっぽい松尾ちゃん。たぶん違うと思うけど。そっくりさんぽくてちょっと面白かった。

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2007年1月11日 (木)

ありがとう!~平成18年度版~

もう今年の初芝居は、堪能済ですが・・・ (しかも4回も)
去年心に残ったのは何かなあと考えてみました。
(こういうのは去年のうちに考えるものなのかしらん)

<歌舞伎部門>
四国こんぴら歌舞伎  「かさね」

はるばるロンドンまでいったのですが・・・ 芝居小屋で歌舞伎をみた あの驚きったらありませんでした。
狭くっても、体が痛くなっても、かまわなかったの。匂いのしてきそうな芝居でした。お日様がかげれば小屋も暗くなる。生きている空間のつくる世界に、圧倒。江戸時代にいってきましたという小屋でした。そこできれいな顔をした 極悪非道な海老蔵さんがおお暴れ。もういうことなし。一番。 


<能狂言部門>
国立能楽堂「釣狐」

夢にまでみた演目。 
一切の情報を遮断し、過度に期待してまっていました。舞台はそれを大きく上回るものでした。 しばらく、何もみたくなかったほど。このすごさにあてられて、つまんなく思えちゃうかもって心配しちゃうほど。
一挙手一投足に釘付け、声に釘付け、気配にも釘付け。いやぁ驚いた。
本能ってあさましいものでなく、生きる力なんだ。すごい。


<邦画非映非連>
平成18年度 特にわたくしの心に響いた映画ベスト5
①フラガール
②カモメ食堂
③はなよりもなほ
④ゆれる
⑤シムソンズ
特別賞 出口のない海

うーむ。爆発したりしなくて、胸があつくなって、がんばって生きていこうっておお泣きするのが好きみたい。ビバ地道♪

2006年度「邦非映非連」活動 
 SAYURI
  the有頂天ホテル
 シムソンズ
 シネマ歌舞伎 鷺娘・日高川
 カモメ食堂
 はなよりもなほ
 陽気なギャングが地球を廻す
 嫌われ松子の一生
 問宮兄弟
 ダ・ウ゛ィンチコード
 はちみつとクローバー
 UDON
 出口のない海
 フラガール
 ゆれる
 木更津キャッツアイ ワールドシリーズ
 犬神家の一族


今年は、本や、美術展版も考えてみようっと!

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天下はいりません

「おもしれえ」らしい『朧の森に棲む鬼』をみに演舞場にいってきました。ギラギラ、シャー、ギョエーーーって感じでした。
最初は、大音響や早口の台詞廻しが聞き取れず、もう普通の芝居をみれない体にな
っちゃったのね・・と思いました。台詞いったら止まって決めて。 間をたっぷりとって。 早い立ち廻りは、危ない!って思うし。できたら桜の枝で戦って欲しいくらい。
休憩後、舞台がぐっとしまった。悪が恐ろしかった。そのようになるシチュエーションが恐ろしかった。案外(失礼)よくできた話だなあ。しかし、阿部サダヲちんはうまい。笑わせるのもうまい。進退窮まったときの悲しさが、こわさがよかった。大音響で訴えられるより、ずっとぐっときた。染五郎さんは、やっぱりみせるねえ。そして、新太ちん。なんで、かっこいいのだろう?どこがかっこいいのだろう?わかんないのだけど、出てくると とにかくかっこいい。そして場がしまる。ふしぎだなあ。
なんで権力が欲しいのだろう。天下とってどうするんだろう。

イノウエ歌舞伎は、舞台を廻しませんでした。みんな廻したがるのに。そこに男気をみた。

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2007年1月 9日 (火)

もう買わない紋

070103_1042_1新年そうそう決意しました。
年末に、大袋にいれて出し入れしていた「てぬぐい」達をひっぱり
だし大洗濯祭り開催。 070103_1036_1
新春、駅伝や隠し芸などを見ながら アイロンを掛けて同じサイズに畳んでみました。 1つ引き出しをあけて収納。 
あれれ?こんなに持っていたかしらんわたくし 
どうすんの俺?って感じ。 
このてぬぐいちゃんたちを愛用していこうっと。 
これだけあれば充分なはずだものね 
どの季節にも対応できるはずだわ 
かまわぬ柄もいろとりどりあるしね 

もう買わないもん。本当だもん。

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梅初春五十三驛

菊之助さんは若衆もよいね。まず感じたのはそれ。見目麗しいわぁ。わたくしはドタバタはちょっと・・といったお美しい若衆ぶりがなかなかでした。
菊五郎さんが楽しそうに あれもこれもそれもこっちも、もう何もかも!って程登場。
昨日、国立劇場ならではの通し狂言を楽しんできました。会場に、みひらきになったすごろくのようなチラシがありました。面白い。
前半は、あれもこれもな展開に「えぇ!」と言いつつ笑っておりましたが、後半は いくらなんでも勝手すぎでは・・と思いました。いくら筋がわからなくっても面白いのが歌舞伎とはいえ、トゥーマッチよぉ。 歌舞伎座の切られお富といい、国立の五十三驛といい、今月はやや勝手ぎみ? 文句ではないの。不満でもないの。どっちも楽しかったもの。 お客さまを喜ばせようっ 自分たちも楽しもうっ という芝居の いいとこどりの度が ちょっと過ぎたのではないかしらん。ちょっとくたびれちゃった。でも楽しかった。
芝居も半ばすぎ、同行のおさると「あれ?まだ亀亀兄弟が登場してない?」と気付きました。あーもう1時間しかない。あーもう30分しかないとヤキモキ。あまりにも、でてこないので可笑しくなっちゃった。もっと活躍しているところをみせて!声もいいし。もっとみたいよぉ。
出てこないといえば、秀調さんも。やっと花道から出ていらしたと思ったら、七三あたりでひきかえしちゃったの。えー舞台を踏まないの?!とハラハラ。(あとでちゃんと舞台に登場) 
立ち廻りは、もっとみたいわぁという感じの短めの菊五郎さん版と 菊之助さん版。
菊之助さんの立ち廻り。背景がやわらかく幻想的で、とってもきれいでした。あんな夢をみてみたい、そんな感じ。 立ち廻りは、もっと勇ましく、声や音の多いものが好物?!ですが、これはこれで とてもきれいでした。

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2007年1月 7日 (日)

博多っへ 巡業 (博多っ子 純情・・・おそまつ)

最高秘曲『釣狐』。その貴重な舞台の立会い人になるべく、博多へ行ってきました。
雲ひとつない晴天のもと出発。スチュワーデスとのお見合い席でした。(ぱずかし。) 最初の旋回で富士山がきれいにみえました。富士山がみえるとなんだかうれしい。それから、機内誌の日本地図のページ片手に、飛行機の窓にかぶりつき ずっと外を眺めてました。八ヶ岳あたりの山脈が、遠くまではっきり見えました。とてもきれい。そうしたら、おりるときに「ずっと外をみていらしたので」とポストカードをいただいちゃった!?生まれて初めての飛行機!って感じにみえたのかしらん。おかしくて うれしかった。
到着後早速、「グルメラーメンはどう?」といわれ賛同。IMSの上の大砲ラーメンへ。ここで「久留米ラーメン」(否グルメ)といわれたことが発覚。なかなかアクのつよいラーメンでした。
今、彼女の地元である福岡にもどっている友と合流。大宰府に。 境内をのぞく。気になる銅像やら立て札がいっぱい。地元の人ならなんでも知っている訳ないのに、わからないと「宿題!」っていうのが面白くて、いろいろな由来を片っ端から聞く。 お参り。 隣接している国立博物館の立派さにたまげたり、梅が枝餅を食べたり。(お店により客あしがガラガラだったり 大行列だったりと歴然とした差が不思議。) 大宰府、楽しい。
博多にもどり、大濠公園にある大濠能楽堂へ。これで、また一つ 新しい能楽堂へ足を踏み入れました。めざせ!全国の能楽堂制覇! 貴重な公演とわかってきているのに、またその特異性に圧倒される。堪能。あぁ、本当に来てよかった!
「いろは」というおいしい水炊きやさんへ。タクシーで「水炊きのいろは」といったら着くくらいの店でした。最初にスープを沸騰させ、お湯のみにいれ、ゆず胡椒をまぜ飲むの。おいしい! そして、その鍋のおいしいこと。いい舞台のあと、友とお酒とおいしい鍋!いうことなしです。
のんだくれた翌日、自由行動。翌日も舞台を楽しむ友もいれば、キャナルシティ探索に行く友、地元の友は姪っ子と遊び、私は九州国立博物館へ。フリーだわ。 ちょっと変わったすごし方のできる友で、たまには、こういうのも楽しい。(あくまでも、たまにはです)。
空港で集合し、一緒に帰ってきました。 帰り、隣りの2人づれが 頭上の物入れに荷物をしまおうとし、スチュワーデスさんにお願いしてました。「こわれものは、ございませんか?」との質問に「シーサー」って答えてました。かなりのんきなカップル。本当に楽しかったみたいね。
アドレナリンがあがっちゃうこととか、いろんなことがありました。久々の狂言遠征は、実り多い はしゃいじゃう旅となりました。 みんなありがと!

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ビバ酒呑童子図屏風

九州国立博物館。
どうして、九州にも国立博物館を建てたのかしらと疑問に思っていましたが、あっぱれでした。ココ面白い! 大宰府の横に入り口がある。古きよき建物・自然 その中から急に超近代的な理解を超える建物が出てくる。 大宰府の敷地内といいたくなる場所柄か、「破魔矢をお持ちの方は、他の見学者・作品へ注意して下さい」というような意味の看板が出てました。破魔矢についてコメントって。おかしい。
特別展「プライスコレクション若沖と江戸絵画」をみて参りました。昨年、東京国立博物館でプライスコレクションを見ました。同じ展示作品なのに、雰囲気がこうもかわるとは。天井が高く、シックな室内、余裕ある空間での展示。ここまでは同じ。
順路がわかりにくい。順路と明記してあるのだけど、そっちに行きたくなるような流れではない。でもその秩序なんてクソくらえって感じ、混沌とした感じがこの特別展にはあってました。名前じゃない、みて好きなものを集めたのだというプライス氏のパワーがある。
芦雪の作品は、ちょっとした芦雪ルームを形成していました。東博で、グッときたものの一つであった『白象黒牛図屏風』は今回ガラス内の展示でした。 なんか感じが違う。(そんなはずないのに。) 大宰府から近いのだから、もっと牛のありがたみを前面に押した中心にもってくるような展示はどうだろうと考えてみた。(大宰府では、牛の像をみると必ず頭や角をなでている人をセットでみたので。) 『幽霊図』 東博では、掛け軸ごとに空間を作成し、薄暗い展示だったが、ここでは明るく 他の作品と並べてガラスケースの中にかけてあった。幽霊には、ちょっと明るいかな?でも、よく見えました。
今回、もっともグっときた作品。それは『酒呑童子図屏風』です!みんなの心をわしづかみよ!6曲1双の屏風です。右からみていって、足をうすくスライスして切っている場面を発見。ん?なぬぅ?!その物語性に釘付けになった。もう一度右から丹念に見直す。ここで鬼の集団の待ち受ける中 尋ねていく・・・ わかりやすい!じゃあ、この料理されている足は誰の?どこで切ったの?と夢中で探す。私の横にいた男子もなにやら夢中のよう。その男子が、連れ(男子)に話しかけてた。「お前酒呑童子の話知ってる?」「知ってる。源頼光が鬼を退治する話だろう、金太郎と。」えぇーそうなの!金太郎? 「あそこで、足だか腕だか喰ってない?」うんうん!「どこ?」「そこ」っていうから、場所をどけて協力してみた。あそこで鬼の親玉がどうこうと話あってるのが面白くて、横で一緒に見ながら聞いてた。最初の方の場面を指さして「俺、あの時点で尋ねていくの無理」って言ったときには噴出しそうになっちゃった。屋敷の入り口に鬼がひしめき合っている場面。そこへ頼光一行が尋ねてる。 確かに・・・ 無理かも。 大学生くらいかなあ?仲間に入れて欲しかったわ。なかなかよい男子達でした。 鬼は3つ目になっていたりするが、背も人と同じ。顔つきも割りと人と似ている。鬼と人、描き方に差がすくないのはなぜだろう。
次の屏風では鬼はやられっぱなし。捕まり、首をはねられる。 おじさんが、「あそこで鬼の首を切って、ここで籠に入れてしょった。」とか、つぶやきつつ確認しているのが面白かった。一緒に確認してみた。 かなり若い女の子が「ねえねえ鬼が腕か足か切られて、それでなんか取りに来る話あるよねぇ」と話かけ 「へぇーそうなの」と答える彼氏。 それ、渡辺綱よね と心の中で問いかけてみた。かなり若い2人連れ。 いろいろな人が、この屏風の前でワクワクし、指さして話していた。 やるなあ『酒呑童子図屏風』! 江戸時代には、描くよう依頼した権力者しかみることがかなわなかったのだろうなあ。そのころの多くの人もみることができたらよかったのに。 ビバ酒呑童子図屏風。
『花鳥人物図屏風』にはなんども驚かされる。今回もまた圧倒された。

会場には、エツコ&ジョー プライス夫妻がいらした。 なんとサイン会に。 東博でもあきらめた図録を買って署名をいれてもらっちゃった。 うれしい。(重かったけど。) もう、感動プライスレスです。

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釣狐

昨年、圧倒された『釣狐』を、もう一度観るために。福岡へ行って参りました。萬斎師の狐、今度の相対する猟師は深田師です。
演じ方が変わったのか、私の鑑賞が2回目で落ち着いていたのか、狐が前回より年を経たように感じた。まず自分で自分の姿を確認する場面の慎重さが、余裕のある様子で確認していた。
白僧主として、猟師へ諭そうと必死な様も すこし落ち着いて やや上から説得しようとしているように感じた。
そのため、帰り路 捨ててあるえさのついた罠を見つけたところからの感情の高まりとの差が大きくなり、押さえた迫力から 発散する場の緊迫感が大きくなり 躍動感が怖いほどだった。
今回は、狐と猟師の対決という感じが強くでていたように思う。
慎重に慎重に罠を仕掛ける猟師、息をつめて狐を待つ緊張感。中ごろより、猟師の動作1つ1つが丁寧でゆっくりと手間をかけたものになり、その重々しさがよかった。みている方も ものすごく力が入った。
万作師の猟師と比べるものではないと思うが、静かな動きで気配や変化を感じさせる狐をやりこめることができる猟師と異なり、がむしゃらで全霊で狐と対峙しようとする猟師をそこに見た。前半、丁寧で慎重で動きを極力押さえていただけにその対決がよかった。演者によりいろいろ感じることができる奥深さをまた実感した。 秘曲といわれるのがよくわかるすごい演目であった。はるばる見にきてよかった。 罠からえさだけをせせりとってやろうとする狐。人の姿にばけたままではままなら ぬ。このあおみどり(衣)を脱いでこようともどる。
狐になって登場。それまで老人の小さくなってしまった老いた体つきと異なり、き つねの姿はたくましく大きかった。えさにむかって、どうしてもあきらめることの できない葛藤は、気高くもあった。 見所から笑い声が上がるのが不思議だった。  みるもの全員に、ありがたがれとは思わない。沢山の舞台をみてきたので、この張 り詰めた空気を感じることができるのかもしれない。みはじめたころに、この舞台と出会っていたら、こんなに深く胸に響かなかったかもしれない。ばかみたいにいろいろみてきた甲斐があったなあ。こんなに圧倒される舞台を堪能できて幸せ。狐の本能からの泣き声が まだ耳に残る。

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2007年1月 3日 (水)

はつゆめ

森美術館に ビル・ヴィオラのヴィデオ・アート「はつゆめ」を見にいってきました。 はつゆめだから三ヶ日にと思って。(ウソ)。 なかなかの賑わいでした。
映像作品はなかなか難解。 でも今日は強力な助っ人を得ました。学友(ひ)が、ここでお仕事をしていて、今日プライベートガイドをしていただきました。お年玉! 学友(ひ)が現れるまで うーむ うーむと首をひねっていたのですが・・・ ちょっとした一言が、ぐっと作品に興味を起こさせるの。マジックって程。ありがとう♪ こんなに映像作品を ほぉ って思えたのははじめてです。
作品の前に「大きな音がでるので注意して下さい」という但し書き。 The Stopping Mindというビデオインスタレーション。四角く画像で囲まれた空間。 不明瞭で落ち着きのない、異なる4つ画像が動き、止まり、突然大音響が入る。なんだこりゃ。行き詰るような不安感でドキドキしてきた。 これは、ビィオラ自身がホテル宿泊時に起こした心臓麻痺(だったかな?)の体験の感じがヒントになったらしい。 怖かったという感想に学友(ひ)は、それでいいんだよって。 そう聞いてから見てみると、恐怖を言葉でなく、感覚で表現しているなあと驚いた。わかってもやはり落ち着かず怖かったけど。
液晶モニターを使った「動く絵画」と呼ばれる作品郡が面白かったな。1分間で役者が喜怒哀楽を顔で表現する。それを81分に伸ばして映し出す。「アニマ」という作品。なんだその考え方!じっとみていても動きがわからない。他の作品を見て、ちょっと振返ってみると、首の角度が変わっていたり、まばたきしたりしてる。自分だけ画の変化に気付いてしまったようなそんなドキドキがあった。学友(ひ)が、自分たちをこういう風に撮ったら、微妙な表情がでるのかなあといったのが印象的でした。 「ドロローサ」が気に入った。現代の普通の人を撮影した映像。でもそれは宗教的な意味をこのような形で表現したということを教えてもらった。時間の流れ方が奇妙で気に入った。 「ラフト/漂流」は説明がなくても胸にグットくる作品だった。 「ミレニアムの5天使」はきれいだった。空気が寒々と感じられた。あっという間に2時間たっちゃった。
こういうものは、背景とか意味合いがわからないと魅力が半分どころか1割もわからない。 わかるとなかなか面白い。学友(ひ)は、すごいなあ。やるなぁ。とても面白い間の持ち主で、一緒にいるといつも笑っちゃう。ほわーっとしてるけど、すごい人だわ。ありがとう。おかげで、今年のアート初めも とってもよいものとなりました。今年もよい作品をいろいろと見ていこう。とにかくいろいろなジャンルのものをみてみたい。好きかどうか、まずみて確認しよう!

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2007年1月 2日 (火)

初道楽梯子

今年の初 道楽梯子。 セルリアン能楽堂で”三番叟”を堪能した後、歌舞伎座初芝居に行って参りました。 母と歌舞伎座前で待ち合わせ。銀座はすごい人でした。(いつも、ゆったりした空間の日本橋三越も、にぎわっていました)
1週間くらいぶりで訪れた歌舞伎座ですが、新年初日となると、なんだか特別な感じ。 こころなしかヨロヨロした男性方が多かったような。女性同伴で。母曰く、奥さんではなく娘でもない女の人。パトロンデー?
「廓三番叟」こちらの三番叟は、厳粛さでなく、ただ華やか。雀右衛門さんは、あまりお動きにならない。自分のなかで消化した動きでした。 孝太郎さんの目が色っぽかった。
「金閣寺」楽しみでした。玉三郎さんは、抑揚をあえておさえた台詞廻しなのかなあ。普通の人がそうすると、現代風になるのに、大げさにならず 古風で 惹きつける。不思議。以前、雀右衛門さんの雪姫でみたので、ああこんなに動くかと驚いちゃった。夫である梅玉さんをみる目が、いとおしくてたまらないと言っていました。ああ こんなに思っているのかと伝わってくるような視線でした。縄に縛られてこれ以上進めない、でもお側に行きたい、ああ。ってところのきれいなこと。 左團次さんがかっこよかったなあ。 碁を打つ場面、幸四郎・吉衛門兄弟対決でした。ここで此下東吉が、合図のように碁盤の横を叩くのですが、この意味あいがわからない。今日もわからず。 桜の花吹雪がきれいだった。雪姫のすごさを実感。 顔ぶれも華やかさもセットもとびっきり豪華でした。初春だなあ。 (最後の場面で、「さらばさらば」の「ば」をはっきり言えばいいのになあ、左團次さんみたいに と思っちゃた。)
「春興鏡獅子」これが一番のお楽しみ。そして、満足。いつも思うけど勘三郎さんの踊りは踊りの意味がよくわかる。「うれし」とか。「はずかし」とか。「にくらし」とか。 獅子になってからがもう秀逸。勇壮に四方へ踊る様がかっこいい。 胡蝶の宗生くんと鶴松くんもなかなかでした。鶴松贔屓ですが、宗生くんも御曹司のおおらかさがあってよかった。小鼓の紐をキリキリとしめる音。小鼓の音。太鼓の音。この緊張感の後に獅子がでてくる。このくだりが大好き。今日も堪能。これで帰ってもいいって程(これで終わりにしたい程)よかった。
帰りませんでした。「切られお富」もしっかりみました。与三郎でなくお富が切られるの。もう唖然とするほど調子のいい筋です。これを黙阿弥が書いたというのだからすごいなあ。ちゃんと蝙蝠安もいます。あれ?これは忠臣蔵の十文字やさんぽいなあとか、あれ?これは累っぽいなあとか、あれ?あれ?がいっぱい。歌舞伎のシチュエーションのいいとこどりで展開するストーリー。福助さんが気持ちよさそうにワルしてました。なんども勝手だなぁと思ったけど面白かった。今日もやっぱり歌昇さんか歌六さんかわからなかった。(歌六さんでした)このみわけが今年の目標だなあ。
2列目真ん中あたりというよいお席がでたので、ついつい奮発してしまいました。昼はみないもん。その分つぎこんだんだもん。前の方でみると、面白さ倍増でした。集中して楽しみました。お正月だからいいよねと母と言い合い楽しみました。 こいつぁ春から縁起がいいわい。

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三番叟

今年の舞台初めは三番叟という幸せな幕開け。(見るだけですが)。 こういう厳粛な空気の中にいるってことはめったにない。三番叟という演目も、まだまだよさを理解しきれていないと思う。今でも充分、好きなのですが、奥深さを知ってもっと好きになる予感。
セルリアン能楽堂で、「どこよりも
早き ”三番叟”」を堪能して参りました。たしか亀井広忠さんのこだわりだったと聞いたような気がします。
装束、面をつけない珍しいもの。五穀豊穣を祈念する意味あいをもつ演目ですが、深田師の渾身の三番叟は、人々に恵みをもたらした後、倒れてしまうのでは・・と思う程でした。真剣。そして力いっぱい。  顔付きがちょっと怖いほどでしたが、私は もみの段がより好きでした。
とても清々しかったです。気持ちがシャッキとしました。いいはじまりとなりました。

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