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2007年4月16日 (月)

「ヘンリー ダーガー ~少女たちの戦いの物語~」

ヘンリー ダーガーという人をはじめて知りました。
膨大な数の作品(物語と作画)を残し、ひっそりと世を去った人です。幼いころに両親と別れ、感情障害で施設に送られ、17歳で逃げ出したそうです。青年期から81歳まで、完全な孤独の中で描かれた作品だそうです。
あつめてきた雑誌のグラビア・イラストに描かれた少女が、延々とモチーフ化される。一見、愛らしくみえるそのモチーフにはどこかゆがんだ、そして強烈な思いがある。怖いほどに。
こんなに集中することができ、想像力を持つ人が、しっかりと学ぶ場を与えられていたらどうなっていたのだろう。教育の機会を与えられることだけが幸せとは限らないが、完全な孤独がもたらすものというのを、いろいろ考えてしまった。
生きているときには人目に触れることなく、描きためられていた作品から訴えてくる力は、静かで強いものでした。
色彩の美しさ、細かいライン、緻密なストーリー。偏ったともとれるアイデア、そのバランスの崩れ具合、強烈でした。
彼を支援したネイサン ラーナーのおかげで、この作品が残りました。アウトサイダーアートの専門館に収蔵されているよう。
日本で、これだけ集めて展示するのは初めてとのこと。心に、どーんとくる作品たちでした。実際にみてよかった。(印刷されたものは、どうしても甘くなってしまう。)

実は・・・
入館するやいなや ” カフェ ダール ” へ直行致しました。おめあては、数量限定・週末限定のガーデンバスケット。2人分のオードブル&デザート&フルボトルのワインのセットです。前回挑戦時は売り切れになり涙をのみました。今回は無事獲得!昼間っからゴキゲン。 爽やかでいい感じのお天気。芝生を眺めつつ、ときおり風にのって庭に舞い込んでくる桜の花びらがいいの。みなそれぞれに楽しんでいる姿もいい。 庭におかれた作品を楽しむ人もあり。 ワイン片手にのーんびりと。話はつきないし、ワインもたっぷりだし、料理もけっこうありましたし・・・調子にのって完食完飲。これだけ豪華で2800円(2人分)とはお得♪(でも、ほどほどに・・・)

孤高の天才ヘンリーダーガーの知られざる世界。びっくり。 嫌いじゃないなあ。

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コメント

ヘンリーは怖かったです。
”こんなに集中することができ、想像力を持つ人が、
しっかりと学ぶ場を与えられていたらどうなっていたのだろう”
というかいちょの文章で、考えたらまたちょっと怖くなりました。
しかしあの色彩は夢のような美しさだったよねえ...
アンド念願のガーデンバスケット、堪能したね~。

投稿: noppy | 2007年4月17日 (火) 01時20分

怖いって感じ。
なかなかめずらしい鑑賞だったね。
モダンでは、わざと悪意のある感じが怖く感じることがあるけど。
微妙な感じを それぞれが感じとり、共有できたのもよかったなと思ったの。感覚って、人それぞれだからね。

投稿: かいちょ | 2007年4月17日 (火) 23時41分

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