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2007年9月26日 (水)

エビキュラ~世にもかぐわしき香り~

あぁーいいにおいだった。
明日はとうとう「ドラクル」千穐楽。わたくしは今日で見納め。腑抜けちゃんです。今日はXAでした。すこぶる幸せ。そしてかぐわしき、いいにおい。マントをなびかせてふわっと風が吹くときに、かいだこともないいい香りが。終わってから、帰り道の間ずーっと、あの香りのことを話し続けて帰ってきました。2万まで出すね!と2人で豪語しつつ、うっとりしつつ帰ってきました。なんの香りかしら。海老蔵さん自身の香りかも!?いや、歌舞伎の時にはしないもの。あぁ。またかぎたい。
何度も死ぬかと思いました。あまりに近いのだもの。前に誰もいないのだもの。舞台の振動で席が揺れるの。一体感がありました。心臓の弱い人には要注意。でも、倒れても本望。
永遠の命をもつことの哀しさみたいなものがうまくでている芝居だった。運命に翻弄される様がいい。長塚演出は意外と正統派で、よかった。皮肉でなく、感覚的でなく、うまかった。
血をドバーっとか、内臓をダラァーとかもいい。驚かしでなかったので好き。必要な要素だった。
うまい人ばかりで、しっかりした話で、照明が画期的に美しく、装置もなかなか。おまけに、出てる人が好き。いうことなし。
明星真由美さんの、切なそうな顔や、リリスの手伝ってという言葉に あんたには負けたよという顔に、魅せられた。りえちゃん、やっぱり好き。どこか怖いほど腰の据わった善人ぶりにぐっときました。しかも かわいい。 女子とはこうあるべき。①さっと抱きかかてもらえる。②困った事態には気絶。 うーむ、勉強になる。 永作博美との対決は、迫力があり、凛として、そしてそれぞれの人生の哀しさが出て、あーそうだったのねと、作品がより深くなった。
弱った海老蔵さんも、力溢れて人の言うことを聞く気がない海老蔵さんも堪能。相手を威嚇したり、怒ったり、首を斬ったりしてるとこが特に好き。きれい。 まじめな場でもどこかユーモラス。そうこなくっちゃ。
最後の場面の顔付きがよかった。理屈じゃない感じ。こう表現しようとかそういう枠をぬけていた。なんともいえない、おだやかな感じ。とてもよかった。
なかなかいい作品だったなぁ。大満足。
腑抜けちゃんになっている場合じゃぁありません。来月は歌舞伎だもん。やったぁ。

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コメント

あーいい匂いだったね!腰砕けだね!
もう一回かいだらわかるかな...くんくん。
ほんとにビバXA!どうも有り難う。

一瞬、あの長髪がジ・アルフィーみたいだなと思ったことは
言えませんでした。てへ。

投稿: noppy | 2007年9月26日 (水) 02時02分

よい香りのもとは「蘭奢待」かも?(ウソ)
海老弁慶が飛び六方で花道を駆け抜けていくときに
ふわっとよい香りがしたことがあります。マントにもお香を焚いているのかしらん。

泣いても笑っても今日が楽日。
これから、渋谷に出陣しまっす!

投稿: kirigirisu | 2007年9月26日 (水) 11時55分

ヘロー noppy

あーもう、本当にいい匂いだったね!
はかなくていいから、すい続けたかったね。
心の中で、きゃあきゃあしてたのが楽しかったわ。
街ですれ違い様に、あの香りがしたらついていっちゃうかも。ね。

ジ・アルフィっていってたら、耳噛み千切ってたかも。
くわばらくわばら

投稿: かいちょ | 2007年9月26日 (水) 23時57分

ヘロー kirigirisuさん

「蘭奢待」探しましたよ!上意討ちのころ。

いい仕事を思いつきました!
マントに、お香を焚く係り。
「若、用意できました」
無給で働くわ。

今日の渋谷はいかがでしたか?

投稿: かいちょ | 2007年9月27日 (木) 00時00分

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