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2007年10月25日 (木)

国立能楽堂10月公演

今日は、御園座 千穐楽ですね。
わたくしは、国立能楽堂へ行って参りました。国立能楽堂の企画番組「狂言特別公演」を堪能。「特集・美しき老い」と銘打ったこの2日間は、大蔵流・和泉流の重鎮が並ぶすばらしい企画。
腰祈(こしいのり) 山本東次郎(大蔵流)
居杭(いぐい) 茂山千作(大蔵流)
比丘貞(びくさだ) 野村万作(和泉流)
東次郎さんと、千作じいちゃんと、万作師。ごちそうです。
「腰祈」修行を重ねた山伏が、祖父のもとを訪れる。祖父 東次郎さんが、ああお前は子犬が好きだったな。ちょっと大きくなったけどいるよとか、飴があるよという。もういかめしい山伏なのに。祖父孝行に、その曲がった腰をなおしてしんぜようと、山伏が「ぼおろんぼぉろん」と祈る。その先の展開を楽しむより、その場その場 ひとつひとつの過程が楽しかった。きっちりしていた。
「居杭」普段は子供が演じるお役を、人間国宝の千作さんが演じる。天下一品の愛らしさ。愛らしさof the world です。正座しても、あぐらをかいても、ちんまりしていて。道行も、なんだか小回りだし。いろんなものを超越してました。よく声のでること。 何某のもとをたずね、かぶると姿がみえなくなる頭巾をかぶる。あわててさがす何某のもとに訪れる陰陽師。「しかも上手」といって登場する。そこでおこる騒動。手放しで楽しい。七五三さん、千五郎さんというご子息(といってももう孫がいるが)が手堅く、安心して楽しめる。いい味だなぁ。
休憩をはさみ、素囃子「楽」 そしてお楽しみ「比丘貞」 さきほどまでの楽しく、ついつい笑ってしまっていた演目と雰囲気が変わる。長生きの老尼(万作師)。杖をつく老尼の登場はよく目にするが、今日は杖がない。杖の音もせず、ひょこひょこ歩くのでもないが、その歩みはあきらかに老いたものだった。すごい。 老尼のところに、その長寿にあやかりますようにと子の名前をつけてもらいにいく親。親子の頼みに、名をつけ、祝いに杯を傾け、小舞をみせる。 おめでたい曲だが、その淡々とした流れは静かで、美しかった。 なんともいえない静かな気持ちになり、美しい動作をおだやかにみた。特別な気分になった。
今日は三様のよいものをみました。 至芸というのは、こういうものなのでしょうね。うけを狙うののではなく、余計なものをそぎおとし、そこには堂々としたおかしみがある。 動作に無駄がなく美しい。するべきことをきちんとするというすごさを実感。
美しかった。積み重ねたものがちゃんと現れるならば、年をとるものすてたもんじゃないなと思いました。

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