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2007年11月 2日 (金)

ムンク展

西洋美術館へ『ムンク』を見に行く。到着したら、なんだかオレンジだの青だのに照らしだされている建築物。そして、前庭いっぱいの人人人。超人気なのね。助けてムンク~と思ったら・・・ 「光彩時空’07」というスペシャルライトアップ+管弦アンサンブルライブの催しでした。おかげで、ムンク展はゆったり鑑賞できました。金曜は20時までなのが、ありがたい。
先日読み直しをした本に、よそもの(他国からの)が 初めて北欧の白夜を越冬するときに、その夜の長さに、暗さに気が狂いそうになるというくだりがあった。ムンクの描く空の色がわかるというくだり。 そこも楽しみに向いました。
今回の展示は、心の叫びという観点ではなく、彼の目指した <生命のフリーズ>という壮大な装飾プロジェクト、「装飾」という観点でみようというもの。 彼の絵の解説は、愛・死・不安など心理的要素を解明するようなものばかりを目にしたが、彼はテーマをみせるためでなく、作品・絵を見せるために描いた人だったようです。 
本物の彼の絵は、色がきれい。印刷物と違う。暗い色が、きれいな紺だったのか。驚く。ちっとも暗くない。淡々とした絵は、力強く訴えるものがある。
ムンクのパトロン、眼科医のマックス・リンデが自宅の子供部屋の壁画をムンクに依頼する。リンデは、「子供部屋だから、抱擁とか接吻は避けてくれないか」という意向の手紙を出す。しかし彼の作品には必要なモチーフ。結局、描かれた主題が子供部屋にふさわしくないと、受け取りを拒否されてしまう。 まさに画家! その前のセクションにあった、アクセル・ハイベルク邸の装飾として描かれた人魚がきれいだった。暗さがきれい。水の中から半身を出すその瑞々しさを感じた。 部屋や、アトリエの写真あちこちに展示されているのがいい。あの作品が!って面白かった。
月星夜Ⅰという作品がある。ゴッホとムンクがおんなじ空をみて、描いたらどうなるだろう。面白いタッチだった。 一番気に入ったのは、水面に映る月の光。きれいだなぁ。いくつかの作品に描かれてました。シーンとした夜の、怖いほど静かな夜の、水面に映る月の光。印象的だった。
あーノルウェーにいきたい。実際に感じてみたい。観劇道楽ばっかりに うつつをぬかしていないで、貯金して いざ北欧へ!と思った。がんばれ、アタシ。 

 

建物がいろんな色にライトアップされているのに圧倒されて、コルビジェの設計なのねとしみじみ建物を眺めるのを忘れちゃった。

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