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2008年2月10日 (日)

ブラボー大観、ブラボー生々流転

「肉の日」と師匠がおっしゃいましたので、その提案のもと、お稽古仲間会で、お肉を食べてきました。送別会 兼新年会。夕方5時開始という気合の入った会。おいしかった♪。

昨日、帰りに新国立美術館へ寄ってきました。金曜は8時までなのでありがたい。
横山大観。実は、あんまり期待しないで出向いた。日本画の巨匠でしょ。まっ見ておこうかしら。ぐらいの感じで。友が、国立近代美術館で所蔵品の「生々流転」をみて、とても喜んでいたが印象的でした。今回、新国立美術館での展示があるので、あんなに長いもの、なかなか見れないしなぁと思ってでかけました。
あーごめんなさい。横山大観、ブラボーです。びっくりした。
金曜の夜でもわりと人が入っていました。とにかく先に生々流転を と思い、真ん中の展示コーナーへ。『生々流転』大正12年製作 絹本墨画1巻 55.3X4070.0 (国立近代美術館所蔵) 40mもの絵巻を、ぜーんぶ広げて公開。スペースをもたない館には、真似のできない技。どうだ!といわんばかりに広げられた作品は、墨だけで描かれたとは思えない大迫力。まいった。
静かな山の中から始まる。木々は、風の力でなのか、まっすぐ立ってはいない。静かな、うっそうとした森。川の流れがある。鹿がいたり、サルがいたり。樵が登場する。先に進むと筏で川を下りだす。山の中の小屋。女の顔がみえる。鶏・馬を飼って、樵を待っている妻らしい。どんどん進む。山の中に鳥居が見えたりお堂の屋根がみえたり。都がみえたり、漁師が見えたり。また山になる。どんよりしている。雨が降り注いでいるのがわかる。墨なのに。どんよりと じめーっとした雰囲気がある。川の流れがどんどん大きくなる。荒れ始める波。空の海の区別がつかなくなる。なんだか、晩年のターナーの絵画のようだ。恐ろしいほどの自然の威力。荒れた海だか、雲だかわからなくなる。そこへ龍が。まいった!どっきりした。神様にはかなわないと、人間を代表して思う。負けとかでなく、まいったという感じ。すごい作品。
横山大観55歳のときの作品だそうです。出展初日、関東大震災が起こったため、展覧会中止(あたりまえ)となった。その後、大阪出展で大成功のあと、東京でも大絶賛だったそうです。
入り口にもどり、最初から作品鑑賞。また生々流転も見て、後半も鑑賞。また巻物の作品が。『四時山水』紙本着色 45.4X2687.7 (横山大観記念館所蔵) 生々流転に比べれば短いが、十分見ごたえのある長い作品。趁無窮(むきゅうおう) と描かれた言葉から始まる。今度は着色。見た時に、若いと思った。力強く、これでもかこれでもかという威力を感じたから。 山も、人も、温かみがある。作品の最期は、綺麗な藍色の空にぽっかり浮かんだ月。なんとも美しい。 年表のところで発見。なんとこの作品は、昭和22年製作。御年79歳の作品。あんなに力強いものが!第二の生々流転を描きたいという思いで、製作された27mもの作品でした。またびっくり。 趁無窮(むきゅうおう)とは、きわまりのないものを、追い求めるということらしい。大観の芸術に対する姿勢とかかれてました。
「没後50年 横山大観 - 新たなる伝説へ」 と銘打たれたこの展覧会。大げさじゃありません。作品もたっぷり。真ん中に、生々流転もたっぷり40m。『夜桜』の六曲一双の屏風もある。なかなかの展覧会。途中に休憩コーナーを設置。大観の年表を、そこにおいたのも工夫。だいたい年表前に人がたかり、流れが悪くなるもの。考えた展示でした。グッズも、なかなか 心引かれるラインナップでした。
あぁ、とにもかくにも 大観万歳。

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