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2008年3月28日 (金)

『おまけのこ』

読むのがもったいなくてとっておいた、畠中恵の『おまけのこ』(新潮文庫)を読む。腰がアテテなので、気分を盛り上げようと思って読む。
畠中さんの物語は、読み始めると、すーっとその世界に入ることのできる。空気ができる。 いいなぁ。 主人公の若旦那は、とにかく病弱。そんな若旦那を守るためなら、なんでもできる妖や、大甘な両親に守られ暮している。そんな我が身に ため息をつきながらも、あきらめた範囲の中で、なんとか気を強く生きていく若旦那。ひねくれるのとも、あきらめるのとも、何とも違う あのスタンスの妙。見事。
一緒になって、ため息をついたり、悩んだり、微笑んだりしながら、大事に読み進めました。
子供のころの思い出を語るところが、なんとも胸があつくなりました。体は弱いけれど、気持ちの大きい若旦那にメロメロです。

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2008年3月27日 (木)

『にわか大根』

近藤史恵の新刊『にわか大根』(光文社文庫)
まってました!猿若町捕物帖シリーズ。大根役者って・・・
幻冬舎文庫でなく光文社文庫に移ったからであろうか。人が出てくる度に、ちょっと説明が多いかなぁ。同シリーズの前の2冊『巴之丞鹿の子』『ほおずき地獄』を再読したばかりの私には、みーんなよく知った人だもの。 同心、千蔭がますます渋くすてきになってきました。お酒をたしなまないカタブツなのに、どうしてこんなに魅力的なのかしら。千蔭が使う八十吉のポツリともらす庶民感覚がいい。不器用で、うまいこと世間を渡れない2人が、しっかり地に足がついていて 大好き。 間違いなく興味津々の 歌舞伎役者 水木巴之丞よりも、しばしばグットきちゃう。
「吉原雀」「にわか大根」「片陰」の3作。それぞれ、ちょっと悲しくて、切なくて、あったかくていい話だった。手放しに いいはなし でないところが好き。近藤史恵さん特有の冷たい感じの文体で、なお一層よい。『ねむりねずみ』のときには、文章は好きだけど、このトリックはないよ、と思ったが、そういえばこのシリーズには、そういう甘さはないなぁ。あーそうだったのかと、苦味ばしった結果がいい。
唯一の問題は、解説が固いコト。しをん先生新刊文庫の -解説に代えて という林望さんの解説は、なかなかのものだっただけに、残念。そこぐらいだけど。というか比べるとこじゃないけど。
このシリーズもいいなぁ。どこの出版社からでもいいから、まただしてね。

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2008年3月26日 (水)

『ブルータワー』

こここ腰が。昨日の午後3時から急に腰が痛くなってきた。何するにも あたたた。なんでだ!?なんだかどんどんアタタタになる。じっと座ってるのも あたたた。お助けあれ~
こういうときには、夢中になるものを読もうと思って、石田衣良『ブルータワー』(徳間文庫)を読む。悪性の脳腫瘍の男が主人公。脳腫瘍が他の神経細胞を押しのけ増殖する痛みだった、なんて文章は今の私にはむかないかなぁ。わたくし、ゲームを一切しないのでよくわかりませんが、コレってゲームっぽい展開なのでは?でも命を粗末にはしません。むしろ命の重みを訴える本。もう、とにかく大変なんだもん。頭を使ったよ、わたしも~疲れたよぉ~
会社帰りの帰りの電車でも、ひきつづき読書。1時間座って帰るので、アタタしながらもじもじと読書。あー後2駅で、我が家の最寄り駅だわって思ったら・・・ あれ?ココはどこ?「横須賀中央!!」 なんでだ!? (横須賀中央から、最寄駅まで快速特急で15分くらいでした。案外近いのだなぁ。そんなのどーでもいーー。) くたびれさせるし、乗り越しさせるし、とんでもない本だ!あれ?こんなに夢中になって読んでおいて悪口? 

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2008年3月25日 (火)

『夢のような幸福』

しをん大先生の新刊。エッセイ。やったぁ。本屋さんで発見。喜びいさんでレジへ。そうしたら、ゴム鉄砲をうたれました。新人くん(研修中バッチ付き)が本に輪ゴムをかけようとして誤ってアタクシにとばしたようです。謝りつつ笑いをこらえてました。こっちも つい笑っちゃった。輪ゴムが取り持つ縁は、ありませんでした。
三浦しをん『夢のような幸せ』(新潮文庫)。
以前より ちょっと洗練されたかしら、という妄想を堪能。いやぁうまいなぁ。素人の妄想とプロの妄想の間に流れる大河を感じた。嵐が丘の感想もすごい。あたくしも以前、松たかこさんが演舞場でなさった時に、ものすごい話なことに驚いて再読したもの。こんな風に人に紹介したら、みんなエミリーブロンテ再読しちゃうわ。筋が描かれすぎていると、たいてい余計なお世話よ と思う。そこまで書いちゃったら、自分で読む楽しみがなくなるじゃんと。そういうのを超えている書きっぷりが素晴らしい。筋を超えて、もう物語です。すでに。
欲しかったブラウスが手に入らなかった時に、自分を納得させようとするあの考察力。ワンダフル。以前のエッセイで、コムデギャルソンのドットのワンピース購入を、価格が阻んだ話を よく思い出しますもの。入手困難なくやしさを、こんな風に楽しめるなんて。アタクシもあきらめざるをえないことが多いけど、こんな風に壮大にくやしがって楽しみたいわ。
ブラック・ダリア、アタクシも読みましたのに、そんな想像は できなかったわ。 あー まだまだね。
バクチク(バンド)をどこまでも見に行く話が、すごく好き。遠征モノ。わたくしどもなんてまだまだ。待ち合わせ場所の蜜柑の木とか、登呂遺跡の前でのぼやきには、吹き出しました。
そう。あたくしったら、電車の中で読んでいたの。噴出しそうになることしばし。ロード・オブ・ザ・リングのことでは、我慢できずに顔を本に押し当て、そのページに鼻の油がついちゃいました。 もうっ。
自宅で、こころゆくまで声にだして笑って楽しみました。
笑いつつ うまいとうなる。お友達もすごいし。たまらん。
これからも、ずっと一生 本が出たら買います。 文庫の時だけでごめんね、しをんセンセイ。

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狂言劇場 その四

昨日、世田谷パブリックシアターへ行ってきました。
最近、「狂言」は 基本的に 能楽堂公演だけ観にいくことにしてます。関東にいれば、ホールにいかなくても十分能楽堂で鑑賞できるから。音が違うもの。それに、何かと観劇費用がかさんでおりますし。 でも、これは別。世田谷パブリックシアターの狂言劇場は、劇場で演じる意味のある構成になっているので楽しみにしています。
本当は、子盗人のあるAプロがみたかったのですが・・・狂言劇場は切符をとるのがなかなか大変で。みやすような席がとれたBプロにしちゃいました。
会場でお仲間とばったり。席に行ったら、隣の席に座っていて またびっくり。1週間くらいの公演のうち、偶然同じ日。しかも隣の席を確保していたとは。その上、G列でしたのに 舞台の構造上、なぜか最前列になっていて またびっくり。嬉しいびっくりがいっぱいでした。
舞台に向って右 一番端の席。逆脇正面?! 能楽堂では存在していない場所からみるのは貴重でした。
盆山
橋がかりを3本こしらえてある特殊舞台。橋掛かりを通ってくるところが、ちょうど正面で、こちらにむかってくるようで緊張しました。

ゆったりとした盆山。シテ萬斎師は、丁寧に一言一言言葉を効かせていました。やや効かせ過ぎ?な程。じっとしているところで、本当にじっとしているのがきれいでした。(じっとしているのって案外難しい。)本当に姿勢がいい。
袖で顔を隠して、かくれる場面があるのですが、その顔が こちらからは丸みえで なんだかみてはいけないところをみているようでドキっとしました。
目のところに、ちょうど舞台があったので、いつもよりも足さばきが見易かった。足をかけるところとか、きれいだなぁと思ってじーっとみました。
能楽囃子
わたくしの席から一列に並んでみえました。こんなに横顔をばっちりみるのもめずらしいなぁ。広忠さんがやや前に出てらして太鼓だけみえませんでした。近いのか、ホールの音響がいいのか、大迫力でした。
唐人相撲
これはとにかく沢山登場人物がでてくる、豪華な演目。日本で相撲をとりつくした男(萬斎師)は唐(もろこし)の国にやってくる。ここでいろいろ相撲をとったが、なんだか日本が恋しくなった。帰国を申し出る。最後に相撲をとれと。王様(万作師)の面前で相撲をとる。そのたった一人の日本人に次々と敗れる唐の人々。そのおかしな相撲のとりっぷりが見物。あと、いんちき中国語がキュート。今回の狂言劇場では、オーディションで選ばれた一般人が参加。プロと一緒に、本公演にでることができるなんて一生の思い出ですね。いいなぁ。オーディションで選ばれただけあるアクロバティックぶりでした。
舞台をうまいこと使って、なかなか面白いことになっているようでしたが、あまりにはしっこで、よくみえませんでした。全体を楽しめないという障害も、とにかく舞台に近いということで気にならない。どこか間違ってる?ワタシ。
最後に王(万作師)みずからが相撲をとることに。一挙手一投足に、 あーこれは 左右 か 巻き差し かと改めて基本の大切を感じた。
華やかで、面白かった。チラシのデザインもステキ。狂言劇場と名付けるだけの違いのある公演でした。

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2008年3月23日 (日)

『巴之丞鹿の子』『ほおずき地獄』

近藤史恵さんの猿若町捕物帖シリーズ 『にわか大根』(光文社文庫)の新刊が出たとおさるのところで読んだので、うれしくって購入。 まず、同シリーズの前の2冊を再読。『巴之丞鹿の子』『ほおずき地獄』(共に幻冬舎文庫) 
『巴之丞鹿の子』
洒落のわかる趣味人であった同心 玉島千次郎が引退し、今では息子の玉島千蔭が同心として日々勤務している。この同心、長身で中々の顔立ちなのに、しかめっつらして生真面目な男。口数の多い人間ではない。一見堅物のようで、これがまた魅力的な方。
事件には、猿若座の歌舞伎役者がからむ。上方からやってきた若女形 水木巴之丞。颯爽と立ち回る若衆が、実は女性であったという「若衆がえり」という趣向で大当たりし、一世を風靡している。巴之丞が芝居で着用した鹿の子が江戸の娘さんたちに大流行となる。その巴之丞鹿の子で殺される連続殺人。謎めいた巴之丞の出生。わくわく。
設定だけでもいいのに、近藤史恵さん特有の冷たい感じの文体で、なお一層よい。なんど読んでも面白いなぁ、コレ。
『ほおずき地獄』
こちらも、同心玉島千蔭が事件をとく。今度は千蔭に見合い話が。そして、やっぱり水木巴之丞もからみます。いいねぇ。
あて馬にされた花魁が、「とんだ野崎村だねぇ」と言ったり、やたら歌舞伎がかっていて、たまりません。
素直になれない女性の、つっけんどんにする様がいい。あれ、つっけんどんってもう若者は使わないの?いいや、古くさいの大好きだから。
新刊は、なんで幻冬舎文庫でなく光文社文庫から出たのだろう。そんな謎を抱きつつ、新刊へ。

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2008年3月22日 (土)

3月「おわけぇの」大歌舞伎

今日は、昼の部。3階から鑑賞。
春の寿
<三番叟>久し振りに進之助さんみました。これはそういう踊りだから仕方ないけど、千歳がそんなに動き回ると気になる。これは能楽「翁」に思い入れが多すぎだからだけど。三番叟は2人で。これかっこいい。歌昇さんと翫雀さん。キレがあってよかった。この趣向はいいですね。またかかるといいな。<萬歳 >梅玉さんおひとりで。はなやかっていうか派手でした。<屋敷娘>扇雀さんと孝太郎さん。キビキビしていて、可愛かった。
一谷嫩軍記(陣門・組打)
熊谷陣屋の前のお話。これ、2~3回みてました。が、何のはなしか いまいちつかめずにおりました。筋書き読んで、へーっと思った端から忘れてました。 今回、團十郎さんの直実。ほんとによかった。よーくわかった。こんなツライ思いして、また熊谷陣屋であんなツライ思いをするのね。むごい。 身代わりになった我が子を、どうしても手をかけることができない葛藤振りがすばらしかった。團さまは、でっけぇお人です。動作でなく、全身から訴えてくるものがありました。じっとしているのに、強く大きく切ない。そしてあの目。あんな悲しそうな瞳。胸がいっぱいになりました。 歌舞伎を見始めたときから、主のために我が子を斬るというその忠義心に、どうしても抵抗があった。わかるけれど、でもって思いが常にあった。今日はちょっとしそのことを忘れた。團さまがすごいのか、わたくしが年をとったのか・・・。 近くにいた外人さんは(おそらくフランス人)、一谷嫩軍記の後、難しい顔をして討論し続けてました。やっぱりその忠義心というものが理解しがたいのかなぁ。(そのご夫婦は、女伊達の後 拍手喝采、ホッホーと声をかけてました。) 
熊谷小次郎直家と無官大夫敦盛2役は、藤十郎はん。16歳という設定ですって。夜は芝翫ちゃんが17~18歳。昼は、藤十郎はんが16歳。
まいりました。重鎮たちは気がお若い。
女伊達
かっこいい~。その一言につきます。これ、もう一回みたいなぁ。芝翫さんの女伊達のときに、男伊達の翫雀さんのステキさに気がつきました。今回は秀調さんのステキさに気がつきました。 それに、この演目は、立廻り天国なの。あーもう一回みたい。もうみれなーい。粋でした。緊張感があって、若々しくって、活気があってかっこよかった。菊五郎劇団に成田屋さん、この組み合わせの立廻りは最強です。だーいすき。
夕霧伊左衛門(廓文章・吉田屋)。
これはね、やっぱり、仁左衛門さんでないと。こうでなくっちゃ。なんで、こんなにかわいらしいのでしょう。すねさせたら、日本一。名ボンボンです。トントン拍子とは、こういうものだという見本のような終わり方も好き。あまりに調子がよくいきすぎておかしくなっちゃうけど。愛之助さんの太鼓持もキュートでした。おでこを自分でペチンってするのが、お似合いでした。

今月は、演目もいい。長唄に三味線に鳴物に竹本に浄瑠璃に そういうところでも私のだーいスキな方々がいっぱいでてうれしかった。 「おわけぇ」方々のパワーに魅了されました。 参った。 面白かった。

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柳家三三独演会~春~

紀伊国屋サザンシアターへ。柳家三三さんの独演会に行ってきました。~春~ってついていたので、季節ごとにあるみたい。チラシは桜の花びらをバックに三三さん。(そんなに似合ってなかった・・)
生で落語を聞くのは2回目。三三さんも2回目。一度、聴いて面白かったで、又是非!と思っていたのですが、なかなか入手できませんでした。発見するころには売り切れていたり。演芸場は、だれか詳しい人がいないと、ちょっと出向くのに勇気がいります。今回e+で入手。なんか似合わない取り方。そんなこんなで、やっと聞きに行くことが出来ました。若い女子ばっかりかな?と思ったら年配男性客の多い会場でした。
最初に春風亭一之輔さん。(春風亭だったことは、帰宅してから知りました。) 若いのに貫禄あり。 面白かった。昨日みた、鈴が森がでてきて面白かった。(鈴が森という演目らしい。)おわけぇの とは言いませんでした。
そして、三三さん登場。演目は、おせつ徳三郎のうち「花見小僧」「刀屋」。
中入り(10分休憩)をはさんで、たっぷり。1時間くらいあったのかなぁ。こういう長いものもあるのですね。驚いちゃた。そして、すっかり みせられました。 お店のお嬢さん おせつ。奉公人の徳さん。娘を心配する主人。主人に2人の仲を告げ口する番頭さん。主人からしぼられる小僧のさだ吉。お嬢さんに大甘なばあや。刀やの老夫婦。たくさんの人が登場。あたりまえだけど、全部一人で。 何にも特殊効果のない舞台上、一人の技でみせ続けるのってすごいなぁ。 同行のおさるが、下手なのは聞いてられないだろうねといいましたが、本当にそう。下手な人のは、もたないだろうなぁ。なんだか驚いちゃった。 いろんな年代を演じ分ける三三ですが、おじいさんが一番しっくりしてました。年寄りくさくしてないのに、おじいさんになってる。すごいなぁ。 最後の最後に、オチを聞いたときに、なんだかすごい衝撃でした。そういえば、最後にオチがあるものなのですよね。忘れて、ただただ聞き入っちゃった。あー満足。よくわかりませんが、うまいと思う。きっと。
こういう、時代劇の世界感を想像するのは、得意なので本当に楽しかった。こういう楽しさがわかるのってうれしい。
テレビや、テープでしか落語を聞いてこなかったので、生のすごさにちょっと魅了されちゃった。また聞きに行きたくなちゃった。そしてそのうち、枕がどうこう とか生意気なコトを言ってみたい!?

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2008年3月21日 (金)

ガレとジャポニズム

先日、サントリー美術館に「ガレとジャポニズム」展を見に行ってきました。初日だったのですが、充分鑑賞できるぐらいの混み具合でした。
全体的に黒の会場。ガラス器をみるからでしょうか。そういう状況での鑑賞という契約なのでしょうか。サントリーの展示アイデアなのでしょうか。細かい色合いを、しっかりみることができる展示でした。壁際でないものは、ぐるっと一周みることができるし。次の展示スペースへ進む時に、暗いところを移動すると、次の次元って感じで区切りもいい。
ガレは、ランプとか壺の作品ばかりみてきました。あれは、彼の後期の作品だったのですね。年代で作風が違うのが面白かった。北斎のモチーフを取り入れても、ガレはやっぱり西洋人って感じが面白かった。日本人には、思いつかないような青や琥珀のような茶の色に驚きました。 壺に書かれた絵柄を、記録しておくには、こういう風に書くのね!という発見も面白かった。
ジャポニズムの時代のワクワクを感じる展覧会でした。わーなんだこの描写は!ってびっくりしながら、モチーフをもってきたのではないかなぁ。そして西洋のテイストが加わることにより、また日本人もびっくりするような味がでたのだなぁ。
会場の一番最後に飾ってあったのが、脚付杯《蜻蛉》 。サントリー美術館の所蔵品。こんなにいいものをもっていたら、ガレ展も企画するだろうなぁ。横からみた蜻蛉の繊細さ。後ろにぼんやり影のようによりそうところが幻想的。上からみた蜻蛉は、器の中に閉じ込められたはかなさのようなものも感じました。強さと弱さが共存というのか。美しかった。集大成と言ってもいいような、見事な杯でした。
初代宮川香山の作品が2点展示されてました。やられたー。なんだこれ!日本人が作ったとおもえません。モダンさ。おかしくなっちゃった。かっこよかったなぁ、大袈裟で繊細で。本物はすごい。これからも注目です。

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『祝・喜寿 三月大歌舞伎』

覚書続き。
夜の部最後は、お祭佐七。祭りの季節。團蔵さんの貸し切ったお座敷前に、お祭り連中が。まず、田之助さんが楽しそうに、花道から登場。おーいおーいって呼ぶと、花道から、もうこれでもかって程 わんさかでてきました。2人づつでてくるので、花道真横なのに見逃しちゃう。あーあーあーあーってもう大変。菊五郎さんにすら、気が着かないほど。いつのまにか舞台に おいででした。だって、菊三呂さんが、どうみても勘平のなりででてきたのですもの。傍らには、お軽姿のしのぶさん。そして鷺坂伴内姿の徳松さん。どういうこと!?!?!
芝居の中で、芝居をしていました。もちろん道行。それを、回りの役者さんたちが それぞれの役で舞台中でみてるの。緊張するでしょうね。上手には鳶連中がわんさか。真中は團蔵、時蔵、亀蔵の居る座敷。下手は、芝居している3人を見守るお祭り連中。よくみると、浄瑠璃にあわせて田之助さん小声で謡ってらっしゃるし、鳶の菊五郎さんは芸者 時蔵さんにちょっかいだしてるし、もーあっちもこっちも大変。ワクワクです。
格好いい芸者 小糸は時蔵さん、きっぷのいい佐七は菊五郎さん、ちょっとぼんやりなとこがキュートな 佐七兄い想いの子分 錦之助さん、絵に描いたような悪人 團蔵さん、これまた見事に腹黒い置屋の家橘母さん・・・ もう書ききれない程 登場。  小糸を巡ってのいざこざを、粋な鳶頭の仁左衛門さんが出てきて、ここは一つ俺の顔をたててくんなって。かっこいい。おっしゃるとおりにします!襟に組頭って書かれた濃い紫の法被をきてらっしゃいました。自分の役職忘れちゃうの?鳶頭。 格好いいのにどこか可愛い 憎いお方でした。
16列 花道の真横でした。とにかくみな、花道を通りまくり。わーまた来たと大喜び。唯一、仁左衛門さんだけが通ってくださらなかった。残念。
格好いい芸者 小糸、きっぷのいい佐七、粋な鳶頭の仁左衛門さん。気分よく帰路につくはずが・・・ 佐七、あなたねぇと言いたくなる終わり方でした。思わず、えーって言っちゃった。会場を後にする寺嶋しのぶさんのお顔が、キツめにみえました。きりっとしてかっこよかったのですが。これから楽屋で、「もっと時蔵さんのコト、信じなさい」って、菊五郎さんのこと怒るのでは?って思っちゃった。芝居と現実との区別がつかないやっかいな観客マイチィ☆であります。(一生妄想?)
なかなか、豪華な夜の部でした。

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おわけぇの

しばらく歌舞伎をみていません。もう23日くらいみてない。歌舞伎中毒で体がしびれるぅ~。歌舞伎座夜の部へ言って参りました。
藤十郎さんの道成寺。喜寿の御祝いに2等で観劇。團さまの押し戻し付き。藤十郎と團十郎が同じ舞台に立つのは、231年振りだそうです。歌舞伎会会報誌「ほうおう」の記事に、昨年の南座顔見世の時、ディレクターから喜寿の御祝いに道成寺はいかがですかという提案を受け、「どなたが喜寿ですか」とお尋ねになったと載っていました。さすが。「一生青春」あやかりたい。
前髪ものの美少年、白井権八を芝翫さんがなさるし。16列花道近くという絶好の席で楽しんできました。

<鈴ヶ森>
あー面白かった。幡随院長兵衛・富十郎さんだけでなく、権八も、飛脚・段四郎さんも、権一さんたち雲助も、年齢層が高いのだもの。還暦前のひよっこに用はないぜといった、ある意味かっちょいい鈴ヶ森でした。 いろんなところが、面白かった。 捕り手も、丁寧に品よく(というか、ゆったりと)取り掛かっていました。丁寧すぎな程。 ゆったりと、ひとつずつ確実に決めてました。 なんだか、とてつもなくゆっくりと時間が過ぎて、面白かった。 生まれて初めて歌舞伎をみる人には、ちょっと向かないけど、これを楽しめるところが 歌舞伎好きのもつ 心のゆとりではないでしょうか。あー悪い意味じゃなくて。贅沢感というのかなぁ。
雲助たちを、ことごとく斬り殺したところへ駕籠が一丁。幡随院長兵衛・富十郎さんが、白井権八を芝翫さんを、呼び止める。
「お若えの ~」 
国宝 お2人とも貫禄がありすぎ。

<京鹿子娘道成寺>
登場した時から、衣装が変わるたびに、「あー若い」って何度もいっちゃった。だって若いのですもの。元気なのですもの。ブンブン踊ってらしゃいました。上方様式なのか、藤十郎様式なのか、いろいろ違いがあり、興味深かった。さすが。 動きでみせるところと、心情をみせるところと、ふーんって思ってみているうちに納得させられちゃう踊りでした。
所化さんたちも豪華。上方の若衆勢ぞろい。今日の舞いづくしは、虎之介くんでした。かわいらしい。そして達者。立派だわ。どの所化さんよりも力強く「うん」とうなずく扇雀さんが男らしかったです。全く心配なく、見事に説明していました。舞台あらしだなぁ虎之介くん。
今回の道成寺は、押戻しつき。今月は、團さまの大館左馬五郎照剛。今月も鱗四天をみることができました。 でもね、さっきまで、あんなに大きく見えた藤十郎花子は、鬼女になったとたん なんだか小さく感じたのが不思議。なんか簡単に押し戻せそう。花子のときの方が強そう。なんでかな? 対する左馬五郎も強大な感じが、ちょっとでてなかったような。登場のときの声と、のしのし花道を歩く姿は、強くてワクワクしたのですが、舞台にいくと少し落ち着いちゃいました。 團さまは、どんな時も「でっけぇ」姿でいてほしいのに。すこーしショック。
最後は「お祭り佐七」で幕。これは、また改めて。

夜の部は人間国宝祭り。どの幕にも人間国宝が!
「おわけぇの」って言葉がぴったり。
そんな感じの夜の部でした。
ちょっと明日使ってみたいほど。「おわけぇの」って。名優パワーにあてられました。
久し振り?!の歌舞伎座。座席に座っただけで 見る前から、ニマニマ嬉しさがこみあげてきました。あー楽しかった。 「楽しかったね」と帰り仕度をしている時、しのぶさん・ロロさんご夫妻が横を通っていかれました。一緒に観劇していたみたい。そういうのも、嬉しかったなぁ。

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2008年3月18日 (火)

『音の細道』

この間読み返した群さんの本が面白かったので、買ってみた。『音の細道』(幻冬舎文庫)音にまつわるエッセイ。三味線を習う話から始まったので、期待して購入。 うーん。普通だった。 群さんなら、こんなもんじゃないはず。
ネコバカの群さんが、生垣の奥からチリンと聞こえた鈴の音に、「チチチチ」と鼠泣きをして「~お顔みせて」とネコを呼んだら、鈴をつけた財布を持った 中華料理屋の出前のおじさんが出てきた というくだりに かなり笑った。 以上。

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2008年3月17日 (月)

迷子の警察音楽隊

エジプトのアレキサンドリア警察音楽隊が、招かれてやってきたイスラエルで迷子になるという映画。予告編をみて、コレは見るべし!と思っていたのだがいつの間にか終了してました。近場でひっそりと(今週土日だけ、全部で5回上演というひっそりさ!)上演しているのを発見して、昨日 両親とみてきました。
思った程、ドタバタの迷子劇ではなかった。コメディではないの、まったく。 けれど、そこがよかった。困った顔とか、もう一言がいいだせない顔とか、表情が語る映画でした。
音楽隊というから、どんなに大編隊だろうと思っていたら全部で8人。文化交流のためアラブ文化センターでの演奏会のため招聘された、エジプトの「アレキサンドリア警察音楽隊」。空港でいくら待っても、迎えがこない。空港のあの妙に広々した道路だけがあって、車がまったくこない。天気がいいのが、逆に寒々しい気持ちになる。この冒頭、うまいなぁ。警察音楽隊のメンツにかけ大使館を頼らず、自力でバスにのって移動しようとして、迷子になる。実情は、存続が危ぶまれている音楽隊なので、迷惑をかけることを恐れたのだ。一行は、よくわからない寂しい町に着く。 もう帰りのバスはない。言葉も違い、おそらく宗教も違う。アラブ人とユダヤ人。迷子は全くの迷惑でしかないのに、泊めてくれる町の人。 その晩、3軒に分かれた彼らは、その家の人と話もはずまず(片こと)、気まずい空気。 その空気を打破する、決定的な出来事は何もおこらない。 けれど、音楽によって、なんとなく、少しづつ何かが伝わるものがある。 変わらない彼らの退屈な毎日に、昔あった、家族間の暖かいものを思い出させる 何かをうんだのだ。 かみあわない、たどたどしい会話だからこそ、じわーっと伝わるものがある。しみてくる。大笑いする場はないのだけど、クスッとしてしまうシーンがいっぱいあった。こんな地味で いい映画は、 残念だけど、日本では作れまい。
音楽隊隊長トゥフィーク団長の 堅苦しさが逆にかわいらしかった。食堂の女主人は、近所にすんでいたおばちゃまに似ていて、親しみを覚えたし、何よりステキだったのがハリーコニックJr.みたいな音楽隊一番の若造。いかにももてそうな彼の行動は、いちいちツボだった。バスの乗り場を質問しつつ、くどく様はたまらない。「チェット・ベイカーって知ってる?」って言われてみたいわぁ。 あと、イスラエルのデート事情がチャーミング。わたしもあのローラースケート場デートしたい♪ ハリコリr.君(仮名)の粋なサポートがたまらなかった。
団長についていけない若造の怒りとか、生意気な若造に頭にくる団長とか、退役老人のような、老団員の我関せずという様や、間にたって困る副団長。その副壇団長の持つ、あきらめた夢みたいなものが、音楽でうまーくつながる。 大きな出来事によって、固く絆が結ばれるなんてことは一切おこらない。でも、音楽でしっかりつながるものが確かにある。あったかい気持ちにしてくれた。アラブ音楽って、ちょっといいな。
わたくし自身が、なんだか最近迷子気分だったのでより心にしみたかも。普通万歳。

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2008年3月13日 (木)

『エマ』

漫画祭よ。
森薫の『エマ』(エンターブレイン)1,2,3,4,5,6,7巻読破。
あーこんなに一気に読ませてくださってありがと。おさる、ありがと。かしてくださってありがと。いつも、ありがとう。なんどもお礼を言いたくなる面白さです、これが。
英国好きが乗り移ってくるような漫画。つつましくも、美しく賢いエマ。彼女の職業はメイド。老婦人のもと働いている。彼女が家庭教師をしていた名家の長男ウィリアム。二人の間には階級(クラス)という大きな難関が立ちふさがる。クラスよ、クラースよ。あー盛り上がりました。燃え上がりました。
今、職場が秋葉原近くになりました。萌えとか言っている輩にコレを読んで心を入れなおせといいたい。全くもって余計なお世話だな。やめます。
読んでいて、ものすごく楽しかった。あー本当に楽しかった。
嵐が丘が読みたくなった。なぜか。

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2008年3月12日 (水)

『雀の猫まくら』

何の気なしに、群ようこの『雀の猫まくら』(新潮文庫)を再読。ハワイ旅行記がメイン。日々徒然記。
大人の文句が面白い。怒りとあきらめの混じった感じとか。 鷺沢さんが「セーターを編んでいて、わからないところがあるの」と電話があったくだりを読むと、あぁこのころは元気だったのにと思ったりする。 麻雀で朝帰りなんてフレーズも。 普通の生活(普通じゃないけど)なのに、プロが書くと違うな。 あと、我ながら日記好きだなと思う。

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2008年3月10日 (月)

プレイボーイ

婦人公論の表紙の美しいことといったら。電車の中吊り、みとれちゃいました。海老蔵さんの顔立ちの美しさは知っていましたけど。本当に美しいのだもん。買わなくちゃ と本やさんへ。
中吊りのCasaのアート特集も、気になったなぁと、アート関連の棚へ。並びにあった、月刊プレイボーイの表紙に、「この人の書斎が見たい!」という文字を発見。おー、そりゃ見たい。
かっこいい。この雑然とした感じ。空気までなんだか違う。吉本隆明さんの部屋はまさに書斎。キングof書斎って感じ。その人の匂いがしてきそうなほど。 それにひきかえ、石田衣良さんのはスマートすぎ。若いな。 好きだけど、ちょっとかっこつけすぎでは。 神戸女学院大学教授の内田 樹(たつる)さんという方の書斎は、本棚の前に おこたがありました。今すぐ行きたくなっちゃった。オラウータンみたいなのがコタツにはいってるし。すばらしい。お邪魔したい度の高いお部屋。 わぁお。なんて思いつつページをめくっていったら、裸の女の人が・・・外人さんの。 あーそうでした。コレは月刊プレイボーイでした。あせっちゃったわ。娘さんが立ち読みするものでは、なかったですね。まぁ、プレイボーイつながりっていうことで?! しかし、書斎拝見って いい特集だなぁ。
Photo 今、お風呂に入るとき私をとりこにしているプレイボーイは(無理があるな・・)、このゴマちゃん。 母のおみやげ。電気を消して湯船に浸かって、キラキラ輝くゴマちゃんをみるのが、マイブームです。Photo_5 Photo_3
Photo_2 
 
婦人公論買うの忘れちゃった。

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2008年3月 9日 (日)

『天使はモップを持って』

思い切って本棚を購入しちゃおうかと検討してつつ、お部屋の大改造中。この机を捨ててまで、買うかと思うと決心がつかない。でもこの文庫本たちがすっきり収まったらいいだろうなぁ。悩ましい。
片付けの時は、これ。近藤史恵の『天使はモップを持って』(文春文庫)を再読。ある会社のビル全て1人で掃除をしているキリコの話。きれいにするって気持ちのいいことよって胸を張って生きてる女の子。自分の仕事にプロ意識をもって生きていく。会社のように誰かが掃除してくれる場所って、家と違って雑にしているところがあるかも。いかんいかん。読むたびに、「誰が見ていなくても、きちんと当たり前のことをする清々しさ」にハッとなる。忘れちゃいけないな。
職場の机の上や、ゴミ箱って人柄が出てしまうらしい。うーむ。
ピカピカになったときの 気持ちよさはわかる。よしっ。
モップガールとかいうドラマも、妙に好きだったなぁ。

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2008年3月 8日 (土)

ロートレック

ロートレック展開催期間が、3月9日までだということに、はたと気付く。一昨日あわてて、会社帰りに寄り道してサントリー美術館へ行ってきました。なんとか、1時間くらい鑑賞できました。終わりかけなので、割と混んでいました。このぐらいの混み具合で助かりました。会員の権限を活用。イヤホンガイドを借りて、人の流れを待っている時に聞いていました。両足に、問題があった方なのですね。アルコールにおぼれ、精神を病み、36歳という若さで母に見守られ亡くなったそうです。アルコール・薬に手をだし、あれはもう緩急な自殺とも言えると解説していました。そんな人だったのかと驚く。まだ30代の作品を、晩年は紹介していたのがちょっとショック。
キャバレーを愛し、娼婦を愛し、うわべでないその姿を描こうとした人。人をよくみて、それを描いていることがイヤホンガイドの解説でよくわかる。「では、イヴェット・ギルベールの歌声を聞いてみましょう~」なんて始まる解説もある。ポスターになった歌手の肉声を聴くことができるなんて!各作品の前でまるまる一個きいたら流れが止まっちゃいそうだけど、面白かった。順番が多少前後していたり、妙に解説作品が隣あっていたりというところが、ちょっと気になった。ポスターを頼んだ歌手が、あまりのデフォルメにショックを受け、別の人にポスターをオーダーし直したなんて逸話もあり、おもしろかった。デフォルメのセンスのよさと、深みのある緑をきかせた色合いの作品を楽しんだ。
リニューアルオープン記念に、友の会に入会してみました。次年度はどうしようかなぁ。ピカソ展が気になる。国立博物館は、絶対に毎年会員になるので、考えるところです。(歌舞伎会も、松竹友の会もあるし・・・?!)連れも一緒に入場できるってところが魅力的。
売店。特別グッズとして、ポストカード、クリアファイルはもうあたりまえ。 飴だの、タオルだの、ランチョンマットだの今回もがんばっていました。うわ、このバック欲しい!と思ったのですが平成20年度はバック購入をしないことにしたので我慢。ロートレック手拭も、すごーく惹かれたけど我慢した。偉いわ、わたし。

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『銭売り賽蔵』

保養飲み会(仮)に参加してみました。何だか緊張しました。なんでかなぁ。人見知りなのだなぁって思います。こういう時にいつも。おおかたの人は、そうだと思うけど。
行く前に、知っている人だと判明。なんだかかんだで?!楽しかった。

山本一力の『銭売り賽蔵』(集英社文庫)を読む。ぜにうりさいぞう。江戸時代、庶民が使うお金は、小判でも銀でもなく銭。銀と銭を交換することで成り立つ商売もあったのですね。金座とか、銀座という鋳造所もでてきて、銀座ってこれが発生だったのだろうなと思いつつ読む。深川が舞台。そう遠くないところなので、余計面白い。
しずかなのに力強い文章。とにかくでてくる人物がいい。好きになる。あくどい人のあくどさまでうまいなぁと思う。
ちょっとものごとが、うまく進みすぎるきらいはあるけど。いくら、まっとうに生きている人はきっと報われるとはいえ。 結局、全部うまいこといく。 いきすぎ感があった。
しかし! 人の誠がありました、ここに。今は、なんでも比較して1円でも安い方を選択するのがあたりまえ。賢いとされるような気がします。そうじゃない。そりゃ、安い方がうれしい。でも、それだけじゃないものがある。
儲けにばっかり目がいき、うまく立ち回らないのは愚か者という風潮に、何かひっかかるところがあったわたくしは、これよ!って思った。効率がいいのと、質を下げた手抜きとは違う。価値の基準が、なんだかおかしいことになっているような気がします、今の世の中。大事なものは、何があったって守る。大切なものは、金を積まれても譲れるものじゃない。そんな心いきが、ここにはありました。一肌ぬぐことと、いい人ぶるのとの違いも示してくれています。困った時はお互い様っていうことは、こういうことなのだと教えてくれました。
恐ろしいことですが、この本を読んでも そういう心いきのよさを理解できない人もいるかもしれないなと思った。
上に立つ人間が、ちゃんとそれだけの力量をもっている人が沢山でてくる本でした。権力を持つこと=幸せ じゃなく、まっとうに生きること=幸せ です。どこにも、生きがいはある。なーんてちょっとカタイこと考えてみた。
(国文学者の方の解説、あなたも賽蔵であり おけいである という結びには納得できなかった。)

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2008年3月 7日 (金)

金持ち喧嘩せず

Photo おさるとおそろいで購入した、sousouのお財布。 お店でみて、あんまりかわいいので、衝動買いしちゃった。なんと、鳥取県 金持(かもち)神社で祈祷済みのありがたいものですの。2色展開。わたくしのは金、おさるのは銀。今、お揃いで使っているお財布と、それぞれ同じ色。 あれ?!お揃いの財布があるのに、何故またお揃いの財布を買うのかしら?人間って不思議な生き物ですね。 これで、お金持ちになっちゃうかも。いやぁーん、こまっちゃう。
首からさげて使おうっと と思い長い皮紐も購入しました。これを下げているところをみかけたら、通りがかりに どんどん紙幣を入れてね。

そろそろほとぼりがさめたかな?! と思い、京都でのお買い物披露。

時代裂屋 梵にて購入の小布使いの小物。
Photo_2 「幸せの青い鳥」チルチルミチル気分で。ペンダントなの。この青い鳥が、わたくしに きっと幸せを運んでくれるはず。待ってるわ。
♪ピヨピヨ (訳; もちろんですよ、待っててね by鳥)Photo_3
「さくらんぼちゃんブローチ」さくらんぼにするか、いちごにするか、悩みました。乙女モチーフ。

「古風な眼鏡入れ」三番叟を思わせる おさるさんが、すっかり気に入りました。色合いもいい。おさるに薦めたのに、最終的にわたくしに譲ってもらった一品。

どれも、長く愛用しようと思います。 (以前こちらで求めたかんざしも、ずっと愛用してます。)

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2008年3月 6日 (木)

ござる乃座 39th

先週、国立能楽堂へ『ござる乃座』をみてきました。
前の席に自由気侭なおばちゃまがいらっしゃいました。上演中でも まるで、おうちの居間ですごしているよう。演者の動きにあわせて「ほら、気がついた」「越前に着いた着いた」など思ったことを口にしていました。お嫁さんの悪口とかじゃなく舞台を楽しんでいるのは、わかりますが、普通の声なんだもん。シーンとした空間の中、どうしようかとドキドキしたわ。(なんであたくしが?)
演目は、狂言『内沙汰』 狂言『因幡堂』 素囃子『男舞』 狂言『塗師平六』

『内沙汰』
百姓の右近(おこ)がシテ。萬斎師。ひょこひょこ登場。右近は妻に、仲間内で伊勢参りに行くことになったので連れていってやるという。喜ぶ妻だが、左近も同行するなら行かないという。何かと立派な左近(さこ)との差を意識しているようだ。左近は馬でいくに決まってる。徒歩でいく自分達は従者にみえるからイヤだという。見栄っ張りだなぁ、お参りなのに。詣でること自体が楽しみ みたいいなもの だからだなぁ。
どんな騒動がおこるかと思うと、騒動のものとは、そこではない。
ならば、うちは牛でいこうという右近。うちに牛などいないという妻。左近の牛は、うちの田の稲を食べちゃったから、あれはもう うちの牛みたいなものだと むちゃくちゃなことを言う右近。地頭に訴えて自分の牛にするのだと息巻く。ならば訴訟に備えようと、夫婦でお稽古を始める。そこが、騒動。
妻が地頭役。まず、右近が、左近の役をする。堂々として地頭に賄賂などする。いざ自分の役をするとなると、とたんにおどおどする。地頭(つまり妻)の前におびえきって登場。みていてその卑屈さに、一緒に哀しくなってきたほど。芝居っぷりが哀しいのなんの。生々しい。最後に気絶(倒れる)ほど弱る右近。また言うけど、哀しい。
妻に揺りおこされる。そして、妻にまで蔑まれる。右近は、堂々と退場していく妻へ指をさし「それでもお前は右近の妻じゃぞ」というようなことを必死になって言う。そういう終わり方と解釈したのですが、あっているのであろうか。しばらく間をおいて、もう一回みたいな。あってたかどうか。
『因幡堂』
酒のみの夫がシテ。万之介師。おんなども(妻)が実家に帰っているうちに 去り状を送りつける。因幡堂で神のお告げを受け、新しい妻をもらおうと、いそいそと でかける。ひどい。
察知した妻がお告げの場所に先廻り。衣をかづいて立っている。憎たらしい夫なのだが、万之介師ならではのとぼけた味わいが加わっていい。勝手さ、調子のよさが なぜか憎めない味になってました。
三浦裕子さん(武蔵野大学講師)の演目解説によると、「神仏を騙っても平気な妻 相当な悪妻」とされていました。そんなにひどいかなぁ。
妻と知らずに、夫が 末永く一緒にいようよ なんて言っちゃって いい気味と思っちゃったので。妻が一枚も二枚も上手って感じが あんまりしなかったから(いい意味で。あざとくなかったから。) 夫は自業自得だと可笑しかった。
末永くっていうときに「五百八十年万万年(ごひゃくはちじゅうねんまんまんねん)」って言う言い方をするのですが、コレ好き。
『塗師平六』
都の塗師 万作師が、弟子を尋ねてくる。弟子が御子息の萬斎師。この組み合わせがいい。
都を離れることがあったら、いつでも来て欲しいと弟子が言っていたので、尋ねてくる。妻は、己の生活のことを考える。あまり上手くない夫が、なんとか ここで暮らしていかれるのは、ここら辺に他に塗師がいないから。腕のいい師匠がきたら うちの商売は、あがったりだ。よし夫は死んだと言おう。というすごい発想。夫は亡くなりましたと泣く。
泣いているところに弟子登場。師匠を見て大喜び。そんな夫を、ひっぱりだす妻。あなたは、もう死んでいるのよというすごい説明のあと、弟子は幽霊になって師匠の前に登場する。そんな状況なのに、舞うと またこれが格好いいのだなぁ。
おかしみより、じっくりと やりとりを 噛み締めてみた。味がある。
今回の公演のテーマは、WIFE。なるほど。 テーマに上がっていなかったら、この共通点に着目しなかったかも。
今回は、なんだか現代にも ありそうな生々しい、演目続きでした。
それとも、いつもあんまり考えずにみていたからかしら。 今後の鑑賞の見方が変わるかも。なんだか、問題提起されたような気が。そんなきっかけとなった会でありました。りました。(大袈裟。)
どれもこれも、しばらくしたら もう一回みてみたい演目。 だから、何度もみにいっちゃうのだなぁ。

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2008年3月 3日 (月)

ひなまつり

友人に赤ちゃんが産まれたと一報が入り、先週 面会に行ってきました。ちいちゃいねぇ。かわいらしいこと。あたくしも あんなにちいちゃかった時があったのかしら。信じがたいわ。
あとね、親となった若夫婦(昭和っぽい言い方ですが、)がよかったです。なんだか。責任感にみちて輝いていました。あのおうちにうまれて、幸せですね ベイビーちゃん。仲間内で、つばきちゃんって勝手に命名して、誕生を楽しみにしていました。どんな名前になるのかなぁ。
うるう年うまれですね。29日うまれた子もいるのよね。
Photo 今日はひなまつり。これは、アタクシにもあった小さいころ、祖父母に買ってもらった雛人形。最近では内裏と雛しか飾っていません。それでも、飾るとうれしいものですね。早くしまわなくっちゃ。いまさらだけど。
なんだか、家庭的な気分になる週末でした。


待っていた、葉書が届きました。でもぜーんぶ落選。Photo_2
これらは、こんぴら葉書購入希望の旨、役場へ出した応募往復はがきのお返事です。土日全部と、多少平日も混ぜて応募したのになぁ。全て落選とはびっくり。すごい人気だなぁ。 でも行きます。あの手この手で♪

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