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2008年3月27日 (木)

『にわか大根』

近藤史恵の新刊『にわか大根』(光文社文庫)
まってました!猿若町捕物帖シリーズ。大根役者って・・・
幻冬舎文庫でなく光文社文庫に移ったからであろうか。人が出てくる度に、ちょっと説明が多いかなぁ。同シリーズの前の2冊『巴之丞鹿の子』『ほおずき地獄』を再読したばかりの私には、みーんなよく知った人だもの。 同心、千蔭がますます渋くすてきになってきました。お酒をたしなまないカタブツなのに、どうしてこんなに魅力的なのかしら。千蔭が使う八十吉のポツリともらす庶民感覚がいい。不器用で、うまいこと世間を渡れない2人が、しっかり地に足がついていて 大好き。 間違いなく興味津々の 歌舞伎役者 水木巴之丞よりも、しばしばグットきちゃう。
「吉原雀」「にわか大根」「片陰」の3作。それぞれ、ちょっと悲しくて、切なくて、あったかくていい話だった。手放しに いいはなし でないところが好き。近藤史恵さん特有の冷たい感じの文体で、なお一層よい。『ねむりねずみ』のときには、文章は好きだけど、このトリックはないよ、と思ったが、そういえばこのシリーズには、そういう甘さはないなぁ。あーそうだったのかと、苦味ばしった結果がいい。
唯一の問題は、解説が固いコト。しをん先生新刊文庫の -解説に代えて という林望さんの解説は、なかなかのものだっただけに、残念。そこぐらいだけど。というか比べるとこじゃないけど。
このシリーズもいいなぁ。どこの出版社からでもいいから、まただしてね。

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