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2008年3月23日 (日)

『巴之丞鹿の子』『ほおずき地獄』

近藤史恵さんの猿若町捕物帖シリーズ 『にわか大根』(光文社文庫)の新刊が出たとおさるのところで読んだので、うれしくって購入。 まず、同シリーズの前の2冊を再読。『巴之丞鹿の子』『ほおずき地獄』(共に幻冬舎文庫) 
『巴之丞鹿の子』
洒落のわかる趣味人であった同心 玉島千次郎が引退し、今では息子の玉島千蔭が同心として日々勤務している。この同心、長身で中々の顔立ちなのに、しかめっつらして生真面目な男。口数の多い人間ではない。一見堅物のようで、これがまた魅力的な方。
事件には、猿若座の歌舞伎役者がからむ。上方からやってきた若女形 水木巴之丞。颯爽と立ち回る若衆が、実は女性であったという「若衆がえり」という趣向で大当たりし、一世を風靡している。巴之丞が芝居で着用した鹿の子が江戸の娘さんたちに大流行となる。その巴之丞鹿の子で殺される連続殺人。謎めいた巴之丞の出生。わくわく。
設定だけでもいいのに、近藤史恵さん特有の冷たい感じの文体で、なお一層よい。なんど読んでも面白いなぁ、コレ。
『ほおずき地獄』
こちらも、同心玉島千蔭が事件をとく。今度は千蔭に見合い話が。そして、やっぱり水木巴之丞もからみます。いいねぇ。
あて馬にされた花魁が、「とんだ野崎村だねぇ」と言ったり、やたら歌舞伎がかっていて、たまりません。
素直になれない女性の、つっけんどんにする様がいい。あれ、つっけんどんってもう若者は使わないの?いいや、古くさいの大好きだから。
新刊は、なんで幻冬舎文庫でなく光文社文庫から出たのだろう。そんな謎を抱きつつ、新刊へ。

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