ガレとジャポニズム
先日、サントリー美術館に「ガレとジャポニズム」展を見に行ってきました。初日だったのですが、充分鑑賞できるぐらいの混み具合でした。
全体的に黒の会場。ガラス器をみるからでしょうか。そういう状況での鑑賞という契約なのでしょうか。サントリーの展示アイデアなのでしょうか。細かい色合いを、しっかりみることができる展示でした。壁際でないものは、ぐるっと一周みることができるし。次の展示スペースへ進む時に、暗いところを移動すると、次の次元って感じで区切りもいい。
ガレは、ランプとか壺の作品ばかりみてきました。あれは、彼の後期の作品だったのですね。年代で作風が違うのが面白かった。北斎のモチーフを取り入れても、ガレはやっぱり西洋人って感じが面白かった。日本人には、思いつかないような青や琥珀のような茶の色に驚きました。 壺に書かれた絵柄を、記録しておくには、こういう風に書くのね!という発見も面白かった。
ジャポニズムの時代のワクワクを感じる展覧会でした。わーなんだこの描写は!ってびっくりしながら、モチーフをもってきたのではないかなぁ。そして西洋のテイストが加わることにより、また日本人もびっくりするような味がでたのだなぁ。
会場の一番最後に飾ってあったのが、脚付杯《蜻蛉》 。サントリー美術館の所蔵品。こんなにいいものをもっていたら、ガレ展も企画するだろうなぁ。横からみた蜻蛉の繊細さ。後ろにぼんやり影のようによりそうところが幻想的。上からみた蜻蛉は、器の中に閉じ込められたはかなさのようなものも感じました。強さと弱さが共存というのか。美しかった。集大成と言ってもいいような、見事な杯でした。
初代宮川香山の作品が2点展示されてました。やられたー。なんだこれ!日本人が作ったとおもえません。モダンさ。おかしくなっちゃった。かっこよかったなぁ、大袈裟で繊細で。本物はすごい。これからも注目です。
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