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2008年4月29日 (火)

ウルビーノのヴィーナス

展覧会鑑賞の覚書。その②。

「ウルビーノのヴィーナス ~古代からルネサンス、美の女神の系譜~」展
於;東京西洋美術館
これも、鑑賞券をいただいたのでホクホクと。大行列&大混雑間違いないと思ったら、ほどほどでした。よかった。
ダ・ヴィンチの受胎告知のときにも思いましたが、現地では 周りにお宝がありすぎて、一つの作品に こんなに集中してみませんでした。これだけ、クローズアップしてみるのもいいものです。
ヴィーナスに注目した作品。そのテーマがよくわかって面白かった。ティツィアーノの「ウルビーノのヴィーナス」は、格段に違う。人物が一番美しくみえる採寸なのであろうか。左手の小指につけた指輪の部分をみると、妙になまめかしい。指輪の輝きと、指輪をはめた指先が生々しく、写真のようにリアルに感じる。全体をみると人のようで、人のバランスを超えた完成されたバランスが、リアルさを超え 絵画だからこそ なしえる構図である。その微妙に狂ったバランスに魅力を感じた。
ミケランジェロの下絵にもとづく、ボントルモの「ヴィーナスとキューピッド」の肉感的な力強い作品も面白かった。一部屋づつ、同じ題材の絵画が集まっていて見比べる楽しさがある。
ヴィーナスに愛され 猪に殺されるという最後を迎えたアドニスを取り上げた部屋、3人の女神のうち 誰が一番美しいか決めさせられたパリスの審判がテーマの部屋では、神話を読み直そう!と思った。またフィレンツェにいきたくなった。
会場のはじめにあった作品の、紀元前4世紀前半という途方もない年代に驚く。
常設展示も鑑賞。ドニの絵、やっぱり好きだなぁ。西洋美術館の職員で、イタリア人ぽい方が(まぎれもない日本人だけど)ご婦人の「美術館に対する意見」に、丁寧に耳を傾けてあいづちをうっているところを興味深くみる。イタリア男のしそうな対応ぶりなのですもの。ジェローラモか。神々しい作品の横で、コレと一緒に写真を撮ってと同行者に頼む、フラメンコみたいなスカートをはいた女性とか(オーレ!って感じ)、常設展の観客まで観察して楽しんじゃった。

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