『あおい』
今日 本当は、ギヒルズ・ゴールデンナイトという鷹の爪団の先行レイトショーをみに行っていたはずなのですが・・・プレミアムチケットはもちろん、通常チケットも目の前で売りきれ。鷹の爪恐るべし。ちぇっ。
さぁ、次は『あおい』よ!西加奈子『あおい』(小学館文庫)を読む。
この文庫はどこにいってもない。6店目でやっとみつけました。お取り寄せを待っていられなくてうろうろと探す。やっと入手した文庫には、帯がありませんでした。これは誰の帯がついていたのでしょうか。
なんと、この『あおい』がデビュー作だそうです。
『きいろいゾウ』・『さくら』のように、冒頭からぐっと引き込まれる感じではなかった。最後にかけて急速に引き込まれた。あーれー。 短編3編からなる1冊。
「あおい」心に負った傷を、こういう風に描くこともできるのですね。何をしても どうしても つきまとう。でも悲惨じゃない。人からどうみえても、どんなに変わっていても、ぐらぐらしていても、全部自分。 あーその気持ちよくわかるわと同意するタイプのものでは、ない。自分の中にないもの。でも、一緒になって押しつぶされそうになったり、すーとしたりした。
犬。 短編3編からなる1冊。
「しずく」もよかった。葬儀に向かう若者の話。素直。面倒くさいことも、弱気なことも、強がりなことも。描き方がいい。どの人も欠点があって、愛おしい。やっぱり生きてるっていい。
解説は山崎ナオコーラ。しぇー う うまい。うまい人の解説って全然違う。プロの作家さんってすごい。まだ一冊もお書きになった本を読んだことがないことを詫びたくなるほどうまい。ごめんなさい。 とにかく何か読んでみようと思った。そう思わせる解説。 本気で 『あおい』を、西加奈子を誉めてました。
西加奈子 文庫本三昧 終了也。幸せでした。
そういえば、『さくら』の解説は編集者の松田氏でした。ちぇっ。サイン会場でみかけたら要注意人物だぜ。私、まだ根にもっているようです。(いつでも作家に会える編集者が、一生に一度しか会えない一般人のサイン会会場での時間を奪った。割り込んで来て、勝手に個人的な話しをしているうちに私の本のサインが終了していた。)
そうやって、気がつかずに 人の時間を踏みにじっていることもあるかも と思うと怖いな。事故が、何もかも奪うようにね。 小さなことでもね。 でも、そういうことも 西加奈子さんの手を通すと違ってみえるのかもしれない。大層気に入りました。
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