« 2008年6月 | トップページ | 2008年8月 »

2008年7月31日 (木)

『写楽・考』

北森鴻の『写楽・考』(新潮文庫)を読む。蓮丈那智フィールドワークシリーズ『凶笑面』『触身仏』を読み直してから 読もうと思ったが、辛抱たまらずに読む。
今回も、びっくり。特に最後の写楽・考。いいの?本になんて書いていいの。学会で発表しなくていいの?とトンチンカンなことを思うほど。すごい。学問ってこういうことなのですね。あぁ。
最後のびっくりには、本当にびっくりしました。途中のびっくりにもびっくり。とにかく感心しきり。
登場人物の個性が実に、魅力的。「ミ・ク・ニ」とささやかれる声を想像したり、大いに楽しむ。新顔 佐江由美子が入ってくる。強すぎないぐらいだが、普通じゃない個性がいい。今回は、宇佐美陶子さんも出てくる。このシリーズも読み返したくなる。そして、狐目の教務部主任。この人のくせのある感じがまたいい。
登場人物の個性が実に、魅力的。内容がいい。考察がすばらしい。できすぎ!
一話完成するには、相当な時間が必要なのだろうなぁ。ゆっくり大切に読むので、これからもずっとお願いしたい。
解説を読んでいて、絵画にからむミステリーが沢山紹介されており、あれもこれも読みたくなった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月29日 (火)

『はなうた日和』

夏になるたびに悩ましい。
Yonda Pandaの全員プレゼントと、ナツイチのハチストラップもれなくプレゼント。
好きな本じゃなく、この選択された中から買わなくちゃならない?!この季節。
おさるに『笑うまねき猫』の人よと、アドバイスをもらって、山本幸久『はなうた日和』(集英社文庫)を読む。そして一番悪そうな感じのハチストラップを入手。
かつかつな暮らしでも、貧乏とは違う。子供を育てるためにがんばる。寝る間を惜しんでがんばる。こどもが「オレのかあちゃんすごいんだ」って胸を張っていいそう。そういう苦しさとは一線をひいた暮らしがあった。 年をとっても、周りからボケたと思われても、つれあいの事を思うと心があったかくなる。いくら現実との差がうまれても 寂しさとは一線をひく何かいい思いがあった。 薄毛のおじさんの頭すら みすぼらしく思わないかもと思うほど。 定年間近に人をなぐってあげようと思うほど。 普通で、なんだか いとおしい。
アカコも登場して、うれしくなった。
世田谷線という、こじんまりした電車が、みんなをつないでくれるのもいい。
はなうた日和っていい感じだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月28日 (月)

ぴょんぴょんぴょーん ダーン

海老蔵祭 覚書。
週末に、7月大歌舞伎昼の部の見納めをしてきました。
あー面白かった! 
語尾を伸ばしすぎだし(かぁーーーーーーーーーーんむ天皇 とか)、大きな口をあけすぎなのだけど。 どれもこれも200%がんばってました。狐忠信がどんな気持ちなのか、とっても とっても とっても よくわかりました。
鳥居前では、ガァー。ダーン。とすごいの。力強いの。 最後には、義経一行と別れ、静御前と都へ。 後ろ髪ひかれる静御前に、丁寧に かつ 毅然と 都への道をすすめる忠信の様子は、切なさでいっぱいになっていました。どんなに辛いのか、お気持ちは わかりますという心からなのか、静御前と目をあわそうとしない。そこがよかった。 ピンとはった指先からも、さぁ、こらえて あちらへ都へ というような切ない気持ちが伝わりました。 忠信が脊を向け、足を揃えると 左右のふくらはぎのところで、足の隈がきれいに長い丸になりました。そういう仕組みになっているのねと感心。
吉野山では一転。 静御前と 時おり目をあわせ、にっこりと 満開の櫻満開の中 連れ舞いする。静御前、 忠信 共に微笑むのですが、そこに立場に応じた位が きちんと出ていてすごいと思った。 時おり顔をみあわせるところは、いちいち「うわぁ」っていってしまうほど、雰囲気がありました。 忠信の源氏車をちらしたものでなく、源氏車の半輪がひとつだけ、裾に大きくついた衣装は、とても素敵でした。静御前の打ち掛けも ちょっと抑えたところがまた豪華で素敵でした。 忠信の刀、大刀・小刀とも 柄(つか)の最後の部分が海老の柄(がら)になっていました。ひげがピンとのびていい柄(がら)でした。
最後の、川連法眼の館では、すっかり子狐。鼓を前にすると頬をすりよせんばかり。(というか摺り寄せているようでした。) 全身で喜び、こちらがもらい泣きしそうになるほど全身で悲しみ、鼓をいただいたら、ぴょんぴょんぴょーんと飛びはねていました。かわゆい。 
今月の昼の部を、一言でいうと「ぴょんぴょんぴょーん ダーン」。そんな感じ。一言じゃないけど。 大満足。
今月一番気に入ったのは、吉野山。 圧巻。 玉三郎さんが別格だということがよくわかりました。足を一歩だすのも、全然違う。 若手なのに、玉さま相手に萎縮せず ついていこうという必死さも(表面には)みせず 堂々としてる海老蔵さんもよかった。 あたり一面櫻しかみえない中、お供の忠信の姿がみえないのに、疑いもせず 優雅に鼓を打つ静御前の姿は、神々しいほどでした。参りました。桜のときに、吉野山に行ってみたいとずっとあこがれています。こんな感じなのでしょうか。うぐいすの鳴く声にうっとりしました。いいものみました。長生きしそう!?

| | コメント (2) | トラックバック (0)

小袖~江戸のオートクチュール~

小袖展 覚書
母とサントリー美術館へ。小袖展をみてきました。休日・初日なのですがまぁまぁの混み具合。ゆっくりみることができました。
着物(浴衣を含む)での入場者は、300円割引だからでしょうか、隅田川の花火の日だからでしょうか、着物の方が多かったです。鑑賞者の帯や着物も気になりました。男性の着物姿の方もチラホラ。みんながオレをみてると、パナマ帽までかぶって意識しまくっている人は、面白かった。斜めがけにしたカバンに帽子をさげている方は、粋でした。
展示作品は、初公開となる松坂屋京都染織参考館コレクションの貴重な着物をはじめ、手のこんだものばかり。そして、どれも これも ちいちゃい。ちいちゃーい。小袖を見る度に、そう言っちゃった。 平均身長1Mだったのかも、江戸時代って。 はおったら、ひじがでるどころか、半そでになりそう。
今回の「小袖」展に展示されるのは、松坂屋京都染織参考館の約1万点にもおよぶコレクションから厳選された名品約300件だそうです。
松坂屋京都染織参考館は、天平時代から江戸、明治・大正のものまで、20カ国以上の外国染織品も加えた一大コレクションが収蔵されているそうです。非公開。祇園祭りの折には、特別に拝見させていただけるようです。
「網に魚介模様浴衣」という江戸時代後期の浴衣がかっこよかった。白地に紺の網模様。そこに、海老や蛸がひっかかっているの。それも、ものすごく大きなの。肩に一匹、海老がどーん。裾に一匹、蛸がどーん。斬新。
鹿の子模様の小袖のところで、イヤホンガイドが鹿の背中からイメージを得た柄ですと言ってました。ほぉー。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月27日 (日)

夏祭り・海老蔵祭り

たのしい週末でした。
近所の夏祭りあとに、おさるの実家におじゃまして、ひじょーに美味な蟹をはじめ、いろいろな おいしいもの、貴重なお酒をごちそうになったり。
海老蔵歌舞伎~玉さまのおかげ~ またもや、舞台近くで 昼の部の見納めをしたり。
サントリー美術館で小袖展を見に行ったり。
帝国ホテルにて、クラシックなホットケーキとカフェオレという優雅で かつ女子っぽい お茶を楽しんだり。
余は満足じゃ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月24日 (木)

第43回野村狂言座

恒例の野村狂言座にいってきました。昨日の演目は、『簸屑』「早舞」『瓜盗人』『骨皮』見ごたえのある番組ばかり。年4回分セット販売の狂言座、今回は 前方の席でした。久し振り。うれしい。 また、隣によい香りのおばさまが(3回目)。和風の甘いいい香りなの。お香系のような。何でしょう。でも聞けない・・・
『簸屑』
いやぁ、すばらしかった。もうこれで帰ってもいいわと思うほど満足しました。ものすごく引き込まれました。集中してみたので、このあと集中力が続きませんでした。帰りの電車も、ちょっとぐったり。それほどよかった!
太郎冠者役者である万作師が、シテの太郎冠者をつとめる作品。次郎冠者は萬斎師。主に深田師。主が参詣の人々を接待する茶をふるまうため、太郎冠者に簸屑をひくよう命ずる。次郎冠者に、その役を押しつけ損ね、諦めて茶をひく太郎冠者。その様がなんともかわいらしい。茶をひくと眠くなると 言ったそばから居眠りをする。これが、自然にすぅっと寝るの。 帰宅した次郎冠者が、ドンと足を踏みならし起こす。それでも、すぐ居眠り。 小舞を舞ってあげようと言っても舞いはじめに居眠り。面白い話をきかせようと言ってもすぐに居眠り。 かわいらしく寝ているので、もう寝かせておいてと思う。 腹をたてた次郎冠者が、鬼の面をかぶせる。目覚めたとき、次朗冠者に、主に怖がられる。太郎冠者のうろたえっぷりが悲しいの。よく見知ったわたくしの声を聞いてもわかりませんか・・という切ない太郎冠者をみていて、なんだか泣きそうになっちゃった。ムーミンを思い出しました。かくれんぼで魔法使いのシルクハットの中に隠れたら、変テコなものに変わってしまい、誰もムーミンだとわかってきれないの。そんなエピソードを思い出しちゃった。主は、家に鬼がいるなんて外聞が悪いから出て行けという。ひどい、深田師!? せめてご門番にでも・・ なんていう太郎冠者。あー。思い出しても悲しくなっちゃう。 鬼を追い払えと命じられた次郎冠者に投げ飛ばされ、鬼の面がぽろっととれる。太郎冠者が怒って追いこみ。めでたしめでたし。(ちなみに、ムームンはムーミンママだけが息子だと見抜いてくれてめでたしめでたし) みせどころがいっぱい。
一番すごかったのは、水鏡に自分の姿を映してみよといわれ、映してみる場面。次郎冠者の肩をぐっとつかみ、ぐぐっと力づよくのぞきこむ。自分の姿に驚き、一足をドンと踏む。その音が全然違った。能楽堂内が一斉に息をのみ集中した。そして、そのあとの間。一緒に息を詰めた。みごとさに驚いた。うなちゃった。すごかった。 
素囃子「早舞」
太大鼓は柿原弘和さん、小鼓は森澤勇司さん、太鼓は桜井均さん、笛は成田寛人さん。さっきの舞台に驚いているところ、力強くよかった。
『瓜盗人』
石田師の盗人、畑で瓜とかかしを相手に奮闘。こんなに汗びっしょりなんて珍しいのでは。大変そうでした。簸屑の余韻で、多少ぼーっとしつつみる。
『骨皮』
高野師の新発意。住持に万之介師。住持が新発意に、住持の座を渡そうという。 檀家を大切にせよという言葉に、みごとにずらした対応をする新発意。あっけらかんとした新発意でした。住持の傘や馬を貸すのを、うまいこと言って断るお手本をみせてくれるの。万之介師が言うと 本当に面白い。檀家をうまいこと取り扱う「檀那会釈(だんなあしらい)」に気をつけるようにと、やたら言ってきかすのも面白い。 落語「金明竹」の元になった曲といわれているそうです。

今日は、『簸屑』に全てもっていかれました。すごかった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月22日 (火)

アフタヌーンティー と 落語祭

大銀座 落語会の時、友人と またまたアフタヌーンティーを楽しみました。女子みたい!?
風月堂のアフタヌーンティーは、二段がさねでした。野菜サンドウィッチ(人参、キュウリ)+ミニクロワッサンサンド(生ハム)+スコーン+ショートケーキ+フルーツ+ゴーフル。紅茶をポットで。1800円也。ゴーフルってとこが、The 風月堂って感じで いいですね。 最近、アフタヌーンティに興味津々です。
先日、ベノアに行った話をしてみたら、絶品のクロックムッシュとか、香りや、甘みを感じることのできる日本茶のおいしいとこととかを教えてもらいました。女子はそういう手もちがあるものなのですね。 私の手持ち情報は、歌舞伎座近くのカフェの「和栗のモンブラン」くらいかなぁ。
銀座の歩行者天国で、「海老蔵さんうちわ」を持つ女子を発見。裏に、銀座 落語 という文字があったような・・・ 友人と、他の落語会を巡って調査!?結果、わからず。 みぞおちに一発おみまいして、いただいちゃえばよかったねと話しました。←ウソです!
梅雨があけたらしい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月21日 (月)

大銀座落語祭

008 うれしい3連休。中日の昨日、銀座に行ってきました。2008大銀座落語会を楽しむために。銀座のあちこち(13か所)で、いろいろと落語の催しがあるようです。こんなところに、ホールがあるのね。私がいったのは、教文館。あの本やさんの9階に小さなホールがありました。入場者に、うちわを配ってます。銀座のあちこちで、このうちわを持った方と出会いました。1200~1500円という価格設定がうれしい。(会場によっては、5000円とか7350円なんてのもありましたが。)
私が、聞きに行ったのは、大河リレー噺 圓朝作「真景累ヶ淵」通し。5人の落語家さんのリレーで、1200円。70人くらいの小さなホール。
12時開演、4人が連続して語り、10分休憩して最後 豊志賀を聞き、会場をでると、もうすぐ3時。 たっぷり楽しみました。
鈴之舎馬るこ「宋悦殺し」
桂藤兵衛「総門の長屋・宋悦の幽霊」
古今亭菊六「お薗・新五郎」
入船亭遊一「新五郎の捕り物」
三遊亭丈二「豊志賀」
5人で語ると、残酷なほど技量の差がでますね。菊六さんがうまかった。小声になったところなんて、会場中が耳をすまして、集中しましたもの。また、ききたいな。坊主頭のほっそりした方で、どことなく橋之助さん顔。 この5人、どういう順番なのかなぁと、ちょっと疑問に思う。 歌舞伎のあの、かさねのにいたる噺もきけるのかなと、勝手に思っていたのですが、そこはでてきませんでした。 宋悦殺しのところから、菊さま主演の「怪談」を思い出し、ヒヤヒヤしながら聞きました。 最後の豊志賀は、それ菊さまの新さんと違う(←あたりまえだけど)とつい比べてしまうので、ちょっと気の毒でした。でも、そのくらいでよかった。あんまりにもうまかったら、こりゃ怖いや。(結果、けなしているような気が・・・) 最後まであきずに、楽しみました。こういう変わった趣向のものも、いいなあ。
前の席に年配の紳士2人。落語好きのようで、まぁまぁがんばりましたなとか言ってるの。駕籠の戸をそぉーっとあけると・・・なんていう場面で、一緒に手でそーっとあけてるの。おかしかった。愛らしい。
最初に、大会実行委員の落語家さん(お名前を聞き逃しました)がでてきて説明。携帯電話をきってください。上演中にでなきゃいけないような電話がかかってくる人は、落語なんてもの聞かなくていいですというようなちょっと毒のある感じが面白い。どなただったのかしら。 圓朝さんなどの、怪談噺をかけるときには、最後に出演者がでてきて、大ぎりをやって、かっぽれを踊って?!(よくわからなかったので、違うかも)しめるものだそうです。とにかくそのまま終わらない。ついてきちゃうからだそうです。その、胆の冷えるような話を、面白おかしく紹介してました。いろんな しきたり があるのだなぁ。今回は、舞台がせまく、天井が低いので、舞台に立ち上がると天井に頭がつかえちゃう。なので、最後にバカ話として終わりますとのこと。(本当に、バカ話でした。) 専門用語がよくわからなくて、新鮮でした。 「~の死で仲入りとさせていただきます。」  仲入りは、休憩のことでした。~の死と言われても、名前を聞き逃したし、人はいっぱい死ぬし・・・ しくみが飲み込めず、アタフタするのも、楽しかった。(歌舞伎座では、休憩時間の食事と 売店ブラブラの配分とか、すいているトイレの場所とか、なにかとお手のものなのでね。)
いつの日か、米朝さんの落語をきいてみたいなぁ。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年7月19日 (土)

社会人のための歌舞伎鑑賞教室~義経千本桜~

社会人のための歌舞伎鑑賞教室
やっぱりいっておこうかしらと、昨晩 国立劇場にいってきました。7時開演なのがありがたい。
1500円のお得な席が残っていたら見ようと心に決め、国立劇場へ。1500円の方の当日券はあるでしょうかと窓口できいたところ「一席だけ ございます。」という答えが。私に見よと誰かが命じている?! と思い見てきました。
解説「歌舞伎のみかた」は、宗之助さん。そつなく見事。義太夫の紹介のときに、宗「義太夫さんから一言あるようです」 義「研修生を募集しています。私共と一緒に働きませんか。詳しくは国立劇場 養成係まで。(大意)」と、宣伝コーナー?!まであって面白かった。狐が妖術をつかうときの、ドロドロという音楽を黒御簾に演奏してもらい、「狐のテーマ曲」と思っていただければ、と勝手に横文字にしたり。うまいこと楽しませてくれました。 鳥居前のところを、京紫さんの静、蝶十郎さんの忠信で、ダイジェスト版で紹介。花道を出るのって難しい。ただ歩いているだけのようで、そうではないことがよくわかった。3階からみて、花道を歩く後ろ姿をみて、蝶十郎さんにちょっと辛口なことを思っちゃった(普通に歩いているようでした。) 蝶十郎さんを歌舞伎座でみるときには、なかなかいいのになぁ。花道を出るってすごいことなのだと再確認。そのあとの歌昇さんの背中をみて、やっぱり何かが違うと思った。どうどうとして、俺をみよという感じで 出てきました。 あんなにダイジェストにしてみせるということは、雰囲気を出すのが難しそう。がんばってました。 なかなか しっかりした、歌舞伎のみかたでした。
解説の後は、義経千本桜。河連法眼館の場、一幕上演。 今月は歌舞伎座と 国立と、2ヵ所で四の切りがでているのですね。 種太郎くんの義経。 うーん若い。若い。若すぎる?必至に威厳を出そうとしている思いは、しっかり伝わりました。いかんせん、若いなぁ。一生懸命さがよかったです。 高麗蔵さんの静は、丁寧でした。あんなに若い義経相手にも、保護者にならず寄り添う様がありました。 歌昇さんは、源九郎狐になってからが断然いい。踊りがうまいので、所作がきまります。機敏に動くのでなく、動きをきめてみせる。やっぱり、菊五郎型 いいなぁ。海老蔵さん、今度はこちらの型を。とやっぱり、海老蔵さんのことを考えてしまうわたくしなのであります。動きがかわいらしく、みていて何度もにっこりしちゃった。
宗之助さんが、解説で 揚幕の開け閉めの時のシャーって音を紹介し、この音がなったら、注目と言っていました。 狐の出のところで、「(シャー)。  出があるよ。」という音・言葉に反応し、1階の人たちで、後ろをむく人が割といました。しめしめと思いました。(なぜか舞台サイドに立った感想。) 歌舞伎座では、1階で シャーに ひっかかる人なんてあんまり見かけないのだもの。 こうでなくっちゃ! 
熱気がすごいのか、暑くて。ちょっと気持ち悪くなちゃった。
入場時に小冊子をいただきました。種太郎くんの写真 森山直太郎に似てます。太郎つながり。そんな〆。(すみません)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『かぶく者(3)』

ものすごいことになってるよと貸していただいた、『かぶく者』最新刊を読む。おさるくん、いつもありがと。デビッド・宮原(原作)&たなか亜希夫(漫画)『かぶく者(3)』(講談社モーニングKC)。
ありえへん。といいつつ読む。どんどん読む。一気に読む。前は、コクーン歌舞伎の客席の描き方とかをみて、細かいところにまですごいなぁって感心しました。たけど、もう筋がすごくてね。ふっとんじゃった。籠釣瓶をそうきましたか。もうロックだね。ロックなのか。
チューはないな。ぐっと見つめあう方がかえって気持ちが強いのでは(行動をみせないほうが)。 ないなってところを、あげたらキリがないけど。 客席でてぬぐいをかぶってみていたらかえって目立つよ師匠 とも思った。  「この小僧っこが、舞台でせいぜい恥をおかき」と古参のお弟子のような気持ちにもなる。なんで? 
逆に、籠釣瓶ってすごいはなしだと思った。よくできている。徹底的に人を目立たせるため、主になる人の人数が少ない効果を、改めて感じました。筋より、見せ場重視。多少話が飛んでも、わたしをみにきたのよ、お客はってとこもあるところがすごい。(少々偏った意見ですが。)
いろいろ思うけど、やっぱり面白い。舞台の袖で出を待つ空気とか、よく出ていた。そういう空気がどういうものかしらないけど。面白かった。
これを読んで、自分が案外 保守的な人間なのかもと思った。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月16日 (水)

『ゆめつげ』

『ゆめつげ』畠中恵(角川文庫)を読む。小さな清鏡神社に、立派で高い社格を誇る白加巳神社の権宮司 彰彦が訪れる。依頼により、禰宜である兄弟が白加巳神社に向かう。辻斬りなんて、おどろおどろしい人物がでてくるが、最初は「しゃばけ」のシリーズを書いた畠中さんらしい、どこかのんびりした文章だなと思って読む。
夢告という鏡を使った夢判じがある。「むこく」といものだそうだが、小さな神社である清鏡神社は、それを「ゆめつげ」と読ませ、氏子にわかりやすくしている。ゆめつげを行うのも年に2,3回。そんな地域になじんだ神社の禰宜の兄弟が、とんでもないことに巻き込まれる。兄は弓月、弟は信行。のんびりした兄に、しっかりして機転もきく弟。性格設定もいい。
「ゆめつげ」の力をあてにした人々、大震災で一人息子の行方がわからなくなった大金持ち、お金に目がくらんだ親たち、そこに時代に翻弄される人々がいろんな画策をする。いりまじって大変なことに。ちょうど篤姫の時代だなぁと思い、この本のこれからくる世の中の動きのことを、思いわずらいながら読む。
こまった時に、弱気なことを思いながらも、どこかのんきでどっしりして、人のすることをちゃんとみていられる お兄ちゃんがなかなかよかった。話の収め方も。
ものすごくお金を得たり、権力を得たり、とてつもない幸運に恵まれたりしなくてもいいや。地道な幸せが一番。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年7月15日 (火)

るきさん

あづい~ あぢい~ 夏ってこんなに暑かったかしら。
高野文子の『るきさん』(ちくま文庫)を再読。うふって 思うものを読みたくなったのでね。
こういう風に行きたいの。物や埋もれ、予定にあくせくしてばっかりのわたくしですが。うらやましい。おしとやかに見えて、友人とリンゴを半分コにするときに、手でわっちゃうような るきさん。 るきさんには、えっちゃんという友がいる。えっちゃんも、るきさんのマイペースぶりに、あきれたり うらやましがったりしてるのだろうな。えっちゃんには るきさんが、るきさんには えっちゃんがいるからこそ、普通の毎日がこんなに楽しいのだろうなぁ。ヘンテコで、すてきな漫画です。ちくま文庫からだすのにぴったりの一冊。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

アフタヌーンティー と 海老蔵祭

週末、久しぶりに逢う友と、銀座へ。ベノアのアフタヌーンティーを楽しんでみたいわという提案に、素敵と乗って、優雅にお茶をしてきました。友人のアフタヌーンティーセットは、三段がさねの正統派。サンドウィッチ(しかもローストビーフ)+スコーン(プレーンorメープルor紅茶)+ケーキ&フルーツ。好きな紅茶をポットで。最後にミルクティのアイスクリーム♪女子っぽいのものも、よいなぁと思いました。
超高級ホテルでのアフタヌーンティーの体験ブログを発見。こんどはあそこへ♪ぜひ♪ 今回、わたくしは、おなかの都合でアフタヌーンティーを楽しんでいないの。リベンジしなきゃ!? アフタヌーンティー マイブーム到来の兆し。クラシックな雰囲気は、ゆったりした気分にしてくれました。
その前に、一緒に3階から昼の部をみてきました。歌舞伎座♪ 3階からみても、玉三郎さんは神々しい。本当に、昼は海老蔵祭りですね。なんだかちょっと頬がやつれたような。心配だわ。3階は、満員の人の熱気で、あつかった。着物ででかけたので、じんわり暑くて参りました。私はちょっとやつれたほうがいいので我慢しました。海老蔵さんのためなら、暑さも我慢よぉ。
友の話は、楽しく ほろっといいはなしもあり、ひさしぶりにあえて よかったなと思いましたことよ。 長年連れ添ったご夫婦のお話に、じわっと暖かいものを感じました。 早く誰かと寄り添わないと、長年連れ添えないわ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月12日 (土)

「対決-巨匠たちの日本美術」

昨日、東京国立博物館にいってきました。平成館での企画展は、最初の夜間公開日にいくべしというのが、マイルールなので。
金曜の夜間公開は狙い目の時間帯とはいえ、この企画。相当混雑するだろうと、やや覚悟して向かいました。割とはいっていました。作品が大きいので、このぐらいの人ならみやすかった。
国宝10余件、重要文化財約40件を含む、計100余件の名品が一堂に。100点ってありすぎです。いくら巨匠の作品とはいえ、最後には、集中力をなくしてしまいそう。そんな心配は御無用。だって、面白いのだもの。次から次へ、口をあんぐりとあけてしまうかっこういい作品がめじろおし。 こういうテーマで並べているようです。
 ■ 運慶 vs 快慶  —人に象る仏の性—
 ■ 雪舟 vs 雪村  —画趣に秘める禅境—
 ■ 永徳 vs 等伯  —墨と彩の気韻生動—
 ■ 長次郎 vs 光悦 —楽碗に競う わび数寄の美—
 ■ 宗達 vs 光琳  —画想無碍・画才無尽—
 ■ 仁清 vs 乾山  —彩雅陶から書画陶へ—
 ■ 円空 vs 木喰  —仏縁世に満ちみつ—
 ■ 大雅 vs 蕪村  —詩は画の心・画は句の姿—
 ■ 若冲 vs 蕭白  —画人・画狂・画仙・画魔—
 ■ 応挙 vs 芦雪  —写生の静・奇想の動—
 ■ 歌麿 vs 写楽  —憂き世を浮き世に化粧して—
 ■ 鉄斎 vs 大観  —温故創新の双巨峰—
今回、一番ぐっときたのが、芦雪の『虎図襖』。6面のうち4面が来ていたようです。襖4面を使った大きな虎。4面よりももっと大きな虎のようです。これを、虎をみたことがない人が描いたとは。顔よりも、おおきな前足。とびかかりそうな虎。でも、目は猫。水墨で描いているのに、ふわふわとした毛や、筋肉の躍動が、見事。 その横の応挙の『猛虎図屏風』は、金箔の屏風。あざやかで虎との違いが面白い。
光悦の『鶴下絵三十六歌仙和歌巻』の構図のかっこういいこと。ほれぼれしました。鶴の羽音がしそう。きれい。宗達の『扇面散屏風』も華やかさも見事。
円空の『虚空菩薩立像』の素朴な力強さ。木喰の『葬頭河婆座像』のおかしいほどの強さ。
一番驚いたのは、蕭白の『群仙図屏風』。なんだコリャ!?その前に水墨のものすごい迫力の獅子や寒山拾得のあとに、こんなにあざやかで奇妙奇天烈な仙人たちが。三本脚の蝦蟇を肩に乗せ、美女に耳掃除をしてもらったり。蝦蟇をつれているってことは、雪村の『蝦蟇鉄拐図』にいた仙人だわ。鉄拐仙人の衣のたなびき方もすごい。モダンアートより、奇抜でした。
最後は、横山大観。『雲中富士図屏風』あっぱれな構図。。「対決-巨匠たちの日本美巨術」
巨匠たちのセンスのよさに参りました。
対決っていうよりも、比べることにより より両者の格好よさが引き立つ。好敵手がいるからこそ、燃えるという感じ。團菊みたい!? 一人勝ちをしていたのでは、生まれてこなかった作品なのかもしれません。師匠と弟子という関係であってもね。あー面白かった。

本館の「大日如来坐像」も、もう一回みてきました。今度は、本館12室 特集陳列「二体の大日如来像と運慶様の彫刻」という展示方法でした。比べるものがそばにあるとより面白い。真如苑蔵のこの像は、海外のオークションですごい金額がついたことばかり印象的ですが、そんな見方をしてはもったいない。いいお顔のきれいな像です。横顔が涼しげで美しい。

おまけ情報
007_2 東博のHPから、いい情報を発見。(そこから朝日のHPにとんでいるみたい) 7月の金曜夜間来場者、先着200人に山口晃さんが書き下ろした屏風型巨匠カレンダーをプレゼントですって。あまりしられてないかも。入場前に、インフォメーションカウンターでカレンダー希望ですとうと、合言葉をいわされるの。係「山(やま)」 私「口(ぐち)」。入場前のみ、権利があるそうです。特別プレゼント大好き。うれしかった。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2008年7月10日 (木)

ほおずき市

005 会社の帰りに、浅草ほおずき市へ。7月10日は、観音さまの功徳日。この日にお詣りすると四万六千日分に相当すると云うことで、江戸時代からこの日のお詣りが盛んになったそうです。
ありがたいもの、古くからあるものに滅法弱いの。いざ浅草。
まずは、浅草寺に参詣。すごい人でした。 浅草寺境内は沢山のほおずき屋台で賑わっていました。風鈴がついて一鉢2500円というのが決まりのようです。ちょっとづつお店によって、拵えが違っていました。粋なおにいちゃん、おじいちゃんのトコのがいいかなぁと思い、あちこちのぞく。そろそろおしまいのころだったようで、小声で ちょっとインチキくさく?!「おまけするよ」というお店で購入しました。おさる一緒に、2つ購入。けっこうがんばって  おまけしてくれました。オレンジ色になったほおずきが一つもついていないのですが、緑の実がいっぱいついてました。金魚の風鈴をつけてもらいました。なんだかうれしい。おまつりっていいなぁ。
永井荷風の愛した「尾張屋」で、ビールと天せいろと卵焼きをいただく。おいしかった。
日本人でよかった。じんわり楽しい夕べでした。 ゆったり気分なので、なんだか明日お休みみたいな気がするわ・・・ 

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2008年7月 9日 (水)

『賢者はベンチで思索する』

近藤史恵さんの新刊!と、とっておいた『賢者はベンチで思索する』(文春文庫)を読む。
服飾系の勉強をしたものの、いざ仕事となると思った道がない。21歳の久里子が主人公。ほとんど部屋からでない浪人生の弟、信の行動は怪しい。怪しいといっても、最近よくある暴力的な香りがして、こういう怖さか、うーんと思う。ところが、ものすごく日常的なハナシでした。身の回りでおこったこと、それも、最寄り駅ぐらいまでの距離の。(あくまでも感じ)。舞台は、主人公がバイトしているファミレスですし。
家の悩みも、家庭にありえるものだし、しごく普通。でも、とてもいい感じ。大事なことも、ぽろっとでてくる。その一言は、魔法の力をもつわけではないが、自分自身で一歩を踏み出す力となる。奇跡じゃないけど、大事な一歩。
近所にこんな人がいるといいな。いるのかも。かかわろうとして暮らしてないなぁ。賢者であるおじいさんは、なかなか魅力的だった。
主人公は久里子。母には「くり」といわれ、ファミレスバイト仲間には、「くりちゃん」と言われる。「久里子」と表記されるときとの、書き分けもちょっと面白かった。
どんどん読めるお話。この人は、いろんな温度の本を書く人なのだなぁ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年7月 8日 (火)

Leftovers

昨日、歌舞伎座と歌舞伎座の合間に、メゾンエルメスへ。今月は開演時間が遅く、昼と夜の間もたっぷりと1時間45分ありました。
一階には、色とりどりのカーネションで床に模様が。豪華。あいかわらず、いい香りのエルメス1階で、思い切り息を吸い込み、8階へ。メゾンエルメスにて、N.S.ハーシャ「レフトオーバーズ」展鑑賞。モダンアート。とにかく さまざまな作品を見てみたいというわたくし、不思議でよくわからないと思いつつも たいていのものを面白いと思うわたくし、それなのに、これには???でした。
ヤシの葉っぱの上に、カレー。何十人分のカレーは、食べ残し方が違うの。でも、これ食べ残しでしょ。残飯はやっぱり汚らしく感じる。そこに飽食を危惧する思いとかあるのかもしれないけど、インドに飽食のイメージもなく、うーむ。わからない。 わからないなりに面白いという気持ちがわいてこなかった。 「(カレーなのに)匂いがしないね」と言った、おさるの言葉に感心した。そのギャップは面白い。N.S.ハーシャにでなく、おさるに感心。
面白がらなかった自分に、ちょっとびっくり。でも、やっぱり見ておいてよかったと思う。懐の深いエルメスさんには、これからも沢山のものを見せていただきたい。いつもありがとうございます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

七月海老蔵大歌舞伎(玉三郎さんのおかげ)

004 003_3 七夕なので、歌舞伎座へ。 七月大歌舞伎 初日 昼夜はりきって鑑賞して参りました。全然疲れないわ。(観ているだけですし) 桟敷席の上には、笹の葉と短冊が。 なにもかもうれしい。だって5月以来ですもの、海老蔵さん。七月海老蔵大歌舞伎っていってもいいくらい。いや、玉三郎さんあってこそ、大歌舞伎になったのですが。わたくしを喜ばすために開催してくださったかのような昼の部でした。幸せでした。
今日とびっきりよかったのは、吉野山。うっとり。鳥居前もよかったなぁ。格好いいとは、思っていたけど、なんだかヴァージョンアップしてました、格好よさが。卒倒しそうです。前の方でみるかたは、要注意。
「鳥居前」。春猿さんの静御前は、段治郎義経より預かった鼓を、本当にいとおしそうに持っていました。丁寧で上品で好感。 市蔵さんの早見藤太がやってきて、静御前危機一髪という時に海老蔵さんの佐藤忠信登場。 「なんて、おっきい」 おおき過ぎです。花道での姿は、いつのまに?!って程大きくみえました。全身顔にみえたほど。舞台に出てきたら落ち着きましたけども。それほどの迫力で登場しました。 夜の部の修行僧の宗朝は、ほっそりしていたので、太ったというわけではないの。ものすごいインパクトのある登場でした。 藤太の手勢もさっさと逃げたくなりそう。追い払うところも、格好よかった。 戻ってきた義経に、静御前を託される。静御前を慰め、都に帰ろうというところが、一緒に悲しそうな顔をして、なんともよかったです。
「吉野山」。これ、美しい。完璧。みんな!明日は会社を休んで幕見よ!無理やり、幕見せよと脅したくなるほど。ああ見てほしい。余計なお世話は、百も承知だけどもね。本当に美しかった。以前、南座で玉三郎・新之助コンビで吉野山をみましたが、もう完全に 次の次元にいってます。ああ、素晴らしかった。
今回、はじめてみる形でした。清元と竹本の掛け合いでなく、竹本のみ。桜満開の舞台も、いつもと違う装置。登場人物は、静御前と忠信2人だけ。「鳥居前」で早見藤太を追い払ったばかりだからか、もう藤太は登場ぜず。とにかく、2人だけで魅せます。魅せられました。 幕開けから異なるの。わぁーって思ってそのまま幕まで、わぁーってなりっぱなし。 玉三郎さんは、すごいと思っていましたが、改めて別格の人だと思った。美しい。 玉三郎さんと連れだって見劣りしないどころか、引き立てあうことができる海老蔵さんもすごい。 2人で踊るところ、歌に合わせて ふざけてみせて、ちょっと微笑みあうところなんて、もうとろけます。死ぬかと思った。 屋島の戦語りも、忠信だけでなく静御前と二人で、なんていうのでしょう、踊り分けしていて、とても面白かった。こういう吉野山は、はじめてみました。毎日でもみたい。ここも、静御前が寂しそうな素振りをみせると、忠信がなんとも切ない顔をするの。なんともよかったです。終わってからもぽーっとしちゃうほどよかった。
「川連法眼館」の、大きい子狐 狐忠信は、鼓を前に別れなきゃ、でも寂しくてたまらないって様がやっぱりキュートでした。門之助さんの義経が、案外よかった。凛々しくて。 静御前が玉三郎さんだと、この場面もぐっと変わります。情に深い静御前に見守れると、余計、狐忠信がけなげにみえます。

夜の部も、堪能。 高野聖は、すごかったです。 だって、最前列だったのだもの。すごかったのだもの。 これ、未成年はみちゃいけないかも。いえ、それは、まちがった見方ですね。でも、そう思っちゃいます。 鏡花の話の奥深さとか、美しさ、醜さ、怪しさを感じるよりも、もうなんだか強烈で。 ちゃんと鏡花を読んでよく考えてみます。
尾上右近くんの歌のうまさと、歌六さんの達者さが印象的。市蔵さんの調子のよい薬売りもなかなか。 それよりもなによりも、玉三郎さんが・・・ 若くひたむきな海老蔵僧にみとれました。玉三郎さんが・・・  あぁ。 もう今日はこれぎり。

| | コメント (6) | トラックバック (2)

2008年7月 6日 (日)

フランスが夢見た日本―陶器に写した北斎、広重

先週、東京国立博物館にいってきました。
狙いは、表慶館。日仏交流150 周年記念 オルセー美術館コレクション特別展「フランスが夢見た日本―陶器に写した北斎、広重」。
北斎や、広重といっても外人が陶器に描いたものでしょ・・・ぐらいの気持ちでいったら(でも行く!)、あれあれ面白い。こんな形の陶器の、こんな面に、こんな風に!!横長の器にところせましと描かれた鯉や、器の中にいても迫力たっぷりの鶏。女子に、かわいいって言わせない、かっこいいものがそこにありました。鯛と海老って皿が面白かった。ほぼ、顔しかない鯛。体は、皿の裏面に。浮世絵と比較しみることができるのも面白い。
表慶館は、たてものもまたムードがある。でも、点数が少ない。これで1000円っていうのはどうであろうか。私はパスポートなので、お得だから満足だけど。来週から開催の平成館の「対決-巨匠たちの日本美術」。これとセットでみれるようにしたらいいのに。
パリ・オルセー美術館と東京国立博物館の共同企画。ヨーロッパのジャポニスムに日本の浮世絵が与えた影響について、テーブルウェアに焦点をあてて紹介。ありそうな企画。でも、みてみると、やっぱり面白い。「セルヴィス・ルソー(ルソー・セット)」と「セルヴィス・ランベール(ランベール・セット)」を展示。画や版本と対比して展示いたします。手描きの、セルヴィス・ランベールの作品は、日本初公開だそうです。現存数も少ないそうです。河鍋暁斎筆のものが大迫力。北斎や広重の版画をトリミングしているのだが、ココ?って感じで面白い。2人いるのに1人しか描かなかったり。

もうひとつの狙いは、「大日如来坐像」平安~鎌倉時代・12世紀 東京・真如苑蔵
今年の3月にNYのオークションで14億で落札されたもの。日本の仏教美術として最高額! 仏師・運慶の作と目される。海外流出危機を阻止するため、日本人が頑張ったという報道されたもの。真如苑からの申し出により、東京国立博物館に、今後数年間預け、展示と研究を行なっていくこととになっているそうです。 7/6までは、本館11室にて展示。7/10~9/21は、 本館12室 特集陳列「二体の大日如来像と運慶様の彫刻」という形で展示されるそうです。小ぶりで、上品な坐像でした(高さ六一・六センチ)。はぁー。 これが。なんだか感慨深いです。また行って、じっくり拝見してこようっと。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月 5日 (土)

『笑うニューヨーク-DANGER-』

笑うニューヨーク シリーズ3冊目、竹内玲子の『笑うニューヨーク-DANGER-』(講談社文庫)を再読。最新刊が健康志向だったので、もっとジャンキーなものを求めて、前のものを再読。著者は、NY在住15年グラフィックデザイナーのリンリン(レイコ)。ということは年1冊ペースで出ているのね。1冊目は、ずいぶん前に、父が面白いと言って買ってきました。いつも辛気臭い本か、小難しい本か、吉行淳之助か開高健しか(しかってことはないけど)読まないのに。案の定、2冊目からは買ってこなかった。ちぇっ。
医師リースとか、フンフンとか、コンちゃんとか。さすが普通じゃない。 帯に「いいかげんにしてください、竹内さん」と書かれていた。そんなことない。もっとやっちゃてぇー。と思いつつ読む。
今回は、かつぎこまれた緊急病棟での地獄の扱いや、交通機関に対して売っている喧嘩とか、力強いエピソードがいっぱい。
おいしいものシリーズでは、ドーナツが登場。世界一おいしいドーナツと紹介されているのは、クリスピークリームドーナツ!2005年にでた文庫なので、そのころは想像するしかなかったものを、今では日本でたべることができるのね。すごいわ。(長蛇の列に並ばないと食べることができないのですが・・・)パストラミサンドゥイッチもおいしそう。
あーNYにいきたくなっちゃった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『踊るニューヨーク Beauty Quest』

踊るニューヨークシリーズ、手持ちの文庫は3冊。続編をもとめ検索。竹内玲子のプロフィールのようなものをみてみると、好きな作家は、島田庄司と書かれています。島田先生のファンサイトに出入りしていたことが文壇デビューのきっかけとなったそうです。
続編ありました。竹内玲子の『踊るニューヨーク Beauty Quest』 (講談社文庫) を読む。 2006/9/16に出た文庫。
今回は、読者や友人へのメッセージ(マヌケなリンコのエッセイで、みんなが楽しんでくれたらうれしいです。というような。)があったので、最終回?かと心配。大丈夫そうです。まぬけとかいいつつ、写真をみるとキレイな人です。友人も皆。外国でしっかりくらしている強さのある感じ。今回、フンフンや、リース医師のおまぬけエピソードが少ないのは残念でしたが、女友達と美容についてのチャレンジぶりが書かれていました。バレエ教室や、ヨガクラスの体験なんてのも。今回は食べ物についても、健康志向でした。ジュースやらオーガニックやら。気にはなるけど、前冊までのジャンキーな感じものの方が食指がのびるなぁ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月 3日 (木)

マジックアワー

今度こそ!正統派の「邦非映非連」活動。おさると、マジックアワーをみてきました。前回の三谷幸喜監督作品が、あまりに豪華な人ができすぎて、作品が薄まってしまったのが忘れられず、期待しないでいく。(最初のころの、ラヂオの時間とかは大好きなので、つい比較しちゃう。) それに、この映画 予告編、流しすぎだもの。気をつけて、みないように努力したのですが、いろんな場面の映像を、すでにみせられてしまっているし。スクリーンではじめて見たいのに。 それでも、映画館に足を運ぶの。ねじれた愛情です。
さて、期待しないのが吉とでたのか、案外面白かった。あれもこれもと派手にするのをなんとかおさえ、豪華にしすぎるのもなんとかおさえてありました。 いつもの、困っちゃうシチュエーションなのですが、けっこうジワーっといいところもあり。やっぱり、面白かった。
カメ!っていうトコロで、亀治郎さんがでてたのには、大笑い。あんなに強烈に、しなくても、充分強烈なのに。短い持ち時間で、あのキメキメ。さすがです。 そして萬次朗さん!あのキュートな活躍ぶり。三谷さん、萬次朗さんのよさをわかってますね。
コヒさんは、手堅くいいし。西田敏行のおさえぎみな感じもよかった。映画界の宝である香川照之、あのくらいの出番では宝ぶりがでず残念なり。佐藤浩市は、その気になりっぷりがいい。スキヤキ・ウェスタン・ジャンゴを思い出しちゃった。妻夫木くんはサルっぽくて、ちょこまかしてて、よかったです。伊吹さんはすごいね。
映画館のスクリーンは、残酷だなって前回も思いました。TVだと、どうしていつまでもかわいいの?って思う女優さんたちも、年齢を感じちゃうので。深っちゃんにも、ちょっと感じたわ。でも、やっぱりかわいい。いけすかないほど自分勝手なさまが、かわいらしかった。
これ、TVでみるより、スクリーンでみた方がいいと思う。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年7月 2日 (水)

森山大道展

美術館鑑賞 覚書
先週、写真美術館にいってきました。「 森山大道展 Ⅰ.レトロスペクティヴ1965-2005, Ⅱ.ハワイ 」
Ⅰ.レトロスペクティヴ1965-2005
若者でいっぱいの会場。モノクロの写真なのに、なぜかみずみずしい。ギラギラしたり、やらしかったり。とかく、強烈にうったえてくる。犬の振り返った写真。ワンちゃんと呼べなさそうな迫力にみちている。新宿も、洒落たとこでなくギラギラした街のころ。人も。PCや携帯電話なんかがなく、スマートに暮らしていないころの息吹がある。面白い写真だった。
Ⅱ.ハワイ
点数の多いI.の会場をあとに、下の階へ。Ⅱ.の会場へ足を踏み入れたとたん、今度は大判の同サイズの写真がいっせいに並ぶ。この切り替え方も面白い。
最後は、映像。小部屋にいっぱいの人。椅子や壁がわだけでは収容できず、床にひいた座布団に座って、森山の撮影の様子映像(50分)のビデオをみる人々。会場外の大きな画面でも、同じ内容の映像がながれている。そこにも沢山の人が。
こんなに活気のあふれる(しかも若い人で)、写真の展示は久しぶり。著名な人を写した作品でなく、森山大道の作品をみにきた人ばかり。私のように知識のない人でも、ひきつけられる写真だった。魅力的ともちがう何かがありました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

絵空事師・河野通勢

美術館鑑賞 覚書
先週、松涛美術館に「大正の鬼才 絵空事師・河野通勢 (新発見作品を中心に)」をみてきました。HPにあった、岸田劉生風の一枚の絵《好子像》をみて、なんだか気になりました。何の予備知識もなく見に行きました。大発見。面白かった!
勝手に、「つせ」という女性だと思っていました。「かわのみちせい」という男性でした。
明治、大正というこの時代に、どうしてこういうモダンなものを描くことができるのか、首をひねりつつみる。不思議。戦争があったのに、なぜこの膨大な作品が残っていたのだろう。(油彩画、挿絵、スケッチ、日記 等 資料約350点展示) 不思議。そして、このなんともいえない粘りっこい、強烈なタッチはなんなのだろう。不思議。
高橋由一に学んだという父 河野次郎の作品もすばらしかった。上等って感じの作品。父の英才教育を受け、長野のハリストス(キリスト)正教会で幼児洗礼を受けた。信仰心のあつい人。(クリスチャンネームをもつ。)
小さいころから、長野でただ一人、デューラーやレンブラントをひたすら模写し独学でデッサン力を身につけたそうです。この時代、しかも長野でデューラーを知る子供なんていないと思う。出品物には、自宅にあった洋書も展示。この時代に、こんな立派なものが18冊も。ダ・ヴィンチ、レンブラント、デューラー、ルーベンス、ミケランジェロにウィリアムブレイク。銀座の丸善で購入したらしい。武者小路実篤の友である。とにかく、その人生にも驚きっぱなし。
作品も圧倒されるものばかり。
初期の長野の、裾花川などをの風景を描いたものは、遠近法のデッサンの力がすごく、地面が隆起してきそう。日本人の描く感じのものではない。デッサンの横に描かれた言葉も面白く、じっくりと眺める。
草木の細密描写がすごい。あまりに細かく、迫力があるほど。
宗教画も、西洋の宗教画と日本画といろんな要素が混じっている。大胆で、細かくて。その上、信仰心を感じる絵になっている。聖書をもとにした宗教画の面白いこと。(母は、『アダムとイヴ』をみて、その川で泳いでいる人が、きちんとひじをあげて泳いでいることに目をつけていました。泳ぎのフォームをチェックするとは・・・)
岸田劉生風の、自画像や人物画像。濃厚。自画像に熱中した時期もあったそうだ。
妻の素描の横には、妻を描くといつも腹が立つ とメモ書きがある。美しさを描けないかららしい。女性の肖像画はほとんどないらしい。それなのに、妻の妹 好子像は、その人を赤裸々に描いている。にきびまで。構図はモナリザを彷彿とさせるもので、背景の景色に写生をしている自分を描きこんだり、北方ルネサンス風のモチーフをいれたりしていて面白い。
歌舞伎や、シェークスピア劇、横浜のダンスホールを描いたものは、はなやかで、かわいらしい。
蒙古襲来之図は、油絵で描かれているが、日本画のタッチで面白い。
薄いタッチの油絵が日本風で面白く、かと思えば、分厚いタッチの濃厚なものも。
本の挿絵や装幀からは、豪華な暮らしをしていた人の持つゆとりある優雅なものを感じる。「項羽と劉邦」の挿絵原画や、箱の装丁のモダンで繊細で美しいこと。 『接吻市場』という書籍は、装丁の美しさだけでなく、中身も気になった。
銅版画の緻密さにも圧倒される。虫眼鏡で見てみたくなったものも。震災後の「丸善跡」や「武者小路実篤邸焼け跡之図」は貴重な資料でもある。
風俗画になると、やわらかく滑稽。「こんなに居てもこれはと思ふ奴ア一人も居ねい」。「あゝ、アの子は洋服が汚いので馬鹿にされて居る」なんてストレートなのものも。
何をやっても人真似でなく、なんだかえらく迫力がある。整っていない勢いがある。しかも粘りっこい。なんだろう。面白い。不思議だなぁ。
なぜ、この人は世間に名が知られていないのであろうか。
岸田劉生や武者小路実篤も絶賛した早熟の天才だったらしいのに。
両親とみてきました。2人は入館料無料。私は300円。驚くべき価格設定。大金持ちが、道楽で庶民にコレクターをみせてあげようというような優雅な感じがします。(本当は、渋谷区の美術館です。)2階の皮のソファーが喫茶になっているのですが、周りは作品。閲覧室の中に、いきなり喫茶が。これがまた、お金もちの家のようです。
奇想のイマジネーションを発揮する画家、河野通勢の回顧展は、平塚を皮切りに長野まで4ヶ所で開催。彼が幼いころすごした長野の地でみたら、また面白いかもなぁ。

「大正の鬼才 河野通勢-新発見作品を中心に」
  2008/02/02~03/23  平塚市美術館
  2008/04/05~05/25  足利市立美術館
  2008/06/03~07/21  渋谷区立松濤美術館
  2008/11/22~2009/01/18 長野県信濃美術館

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年7月 1日 (火)

カンフーパンダ

バーゲン初日。なのに、試写会当選(ミラクル・カンフー・ストーリー「カンフーパンダ」)。 うーむ。女子としては迷うところ。 会社の友人の、緻密な計算のおかげで両方達成。阪急5階で買い物し、そのまま11階に上り試写会へGO。うまく、いくものだなぁ。しかも、團菊祭初日に惚れたワンピースが、30%OFFになっていたの。ある意味ミラクル。

カンフーパンダの試写会にいってきました。ポスターに、「自分を信じろ」って書いてありましたが、そんなに道徳くさいものでなく、陽気さが世界を動かすという感じでしょうか。ちょっと違うか。案外面白かった。無駄な程豪華な、声優陣がよかったです。ダスティンホフマンとか、アンジェリーナジョリーとか。
でてくるのは、動物ばっかり。ラーメンとか食べるの。(仲間は食べないの。)予告篇で、「おい、パンダ」って言ってたので、主人公なのに名前がないの?と心配しましたが、ちゃんとありました。ポーです。パンダの父さんが、鳥だったりして?と思いつつも、いいテンポで話は進み、飽きさせません。アトラクションぽい感じ。さすがドリームワークスですね。
お説教くさくないし、案外よいテーマがありました。ぐうたらパンダなので、感情移入しやすいし。
中国も、目くじらたてて一部放映禁止にすることないのに。おおらかな映画でした。前売りを買うと、”肉球”携帯クリーナーがついてくるらしいですぞ。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2008年6月 | トップページ | 2008年8月 »