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2009年1月 6日 (火)

『うそうそ』

畠中恵『うそうそ』(新潮文庫)を読む。短編でなく、一冊丸ごと大冒険でした。ふぅー。くたびれた。主人公の若旦那は、とにかく病弱。こんな大冒険、大丈夫かしら?と心配しつつ読む。
TVで、まんが日本昔ばなしをみていた ちいちゃな頃から「人柱」については、モヤモヤしたものがあった。どうして という言葉しかでてこない。かなしいというか あきらめというか むなしいというか 自分勝手というか。なんとも言葉にならない感じ。今回は、そのことが下敷きとなり物語が進む。「しゃばけ」の畠中さんだからこそ、正義感を振りかざすことはない。どうしよう、どうしたらいいのだろうと一緒に悩むながら読みました。
病弱は若旦那を守るためなら、命まで差出しそうな手代の兄やと離れたくだりでは、一緒に心細くなる。 体が弱く、腕っぷしも弱い。森の中では、相当の弱者です。 でも、自分がするべきことに揺るぎがない若旦那は、病弱だけど強い。できないこともおおいけれど、あきらめない。できることが限定されても限界ではないのですね。 うまくいかないときでも、きっとと信じながら読み進めました。 
おなじみの妖も登場。こういうものって存在していると思うし、存在していて欲しい。 
誰もが持つ弱さ。人からみれば、めぐまれて うらやましがられる人にも弱さがある。そのおろすことのできない弱さを背負ったまま、どこかのんきに、つきあっていくしかないねという描き方がよかった。このシリーズは毎回楽しみです。

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