しがねぇ姿の横綱の土俵入りでござんす ~新春浅草歌舞伎 2部~
覚書
若者奮闘の新春浅草歌舞伎 第2部をみてきました。
まずは、一本刀土俵入。
腹ペコで江戸を目指す、なんともなさけない取的(相撲取りの下っ端)の茂兵衛。ぬぼーっとしているのにどこかかわいらしく 曲がったところのない様を 勘太郎さんが好演。だらーっとならないのはさすが。 どこか投げやりで、蓮っ葉なお蔦を亀治郎さんが好演。 茂兵衛と話しをしているうちに、同情とも 施しとも違う 熱いものがこみ上げてきて、情の熱いところを見せる。自分の末来を託すような、おまえさんのその心いきにあたしものっかるよというような、見送りに泣かされました。茂兵衛がこの先どうなるかわかっているのにね。 茂兵衛が、おっかさんの墓前で土俵入りをしたいなんていうのですもの。素直に泣けました。若いのに達者なお二人です。いい組み合わせでした。
若者奮闘の中、大谷桂三さんや宗之助さんが出てきて舞台がぐっとしまります。(あと 由次郎さんも出てます・・・) 出ている役者の年代に幅があるでると 芝居に雰囲気が出るもおだなぁ。でも、宗之助ちゃんは若手組に入ってもよいのではないかしらん。
力士になり損なった駒形茂兵衛。素人さんに対して迷惑をかけないよう礼を尽くす、立派なやくざもの?!になって登場。きりっとしてかっこいい。迫力あるし。 演舞場の海老蔵さんにしろ、浅草の勘太郎さんにしろ、強面さんがうまいと、「あら?地かしら?」と思っちゃう。うまいと思うべきなのに。若さがそうさせるのかしら。
女房子供の前に顔を出すのに、手ぶらじゃと敷居が高いと 悪い金に手を出す辰三郎は、松也くん。もう、しょうがないなぁと ダメ男なのに、どこか味方したい気持ちにさせる味がでていました。 自らを犠牲にして、恩あるお蔦一家を救おうとする茂兵衛。やくざ一家の親分 波一里儀十 の男女蔵さんと一騎打ちに。丸腰で相撲対決になる。こういう今では決して設定しない決闘方法だからこそ、戦でも、じーんとしたり、明るい気持ちになったりするのだろうな。あーよかったなぁと休憩できるのだろうな。
若手だからと侮れません。若手らしさが素直に心に響きます。いい心持になる舞台でした。
となりのおばちゃま達が、自由気ままにおしゃべりしてました。この話しらないけど、駒形茂兵衛は男でござるって言うのよねと、その気になって言ってました。楽しげでした。あぁ。3階っぽい勝手な雰囲気・・・
最後は、女方の舞踊の大曲『京鹿子娘道成寺』
白拍子花子に挑戦しるのは、七之助さん。きっちり踊っていました。帯や袖をぶんぶんとさせて踊るところといい、お父さんの踊り方です。必死さだけでなく、華やかさがちゃんとありました。鈴太鼓のくだりで、鐘をキッとみるところの雰囲気がよかった。 所化の亀治郎さん、貫禄があっておかしくなっちゃった。 所化なのに頼りたくなるほど。なぜに?
3階からでも、しっかり楽しみませていただきました。集中してみることができました。2000円で助かるわ。
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