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2009年2月26日 (木)

屋島・奈須与市語 ~万作十八選~

昨日の覚書
「万作十八選」と銘打たれたSAP主催の公演。日本各地での公演も今年で3年目だそうです。万作師の奈須与市語があるので、久しぶりに足を運びました。国立能楽堂へ行ってきました。狂言「柑子」、能「屋島」大事 奈須与市語 と休憩なしの公演。観客は、年配の方が多くも男性も多い。シーンとした客席で、静かな気持ちで観賞。
まずは、狂言「柑子」。土産物にいただいた三つ成りの柑子(みかん)を、持ってくるように主(石田師)から言われる太郎冠者(万之介師)。 道中すでに三つとも食べてしまっているので、持って行くことができない。鬼界ヶ島に取り残された俊寛の話を引き合いにして泣く。 それを聞いた主が、一拍おいて泣く。ここがいい。すぐに「で、柑子はどうした?」という運びになるのであるが。あぁ、俊寛は悲しかろうと自分も悲しくなる単純さがいい。この微妙な「間」は難しそうだなぁ。白すじまでとって、丁寧にみかんを食べる万之介師はキュートでした。
次に、能「屋島」。万作師の奈須与市語が一番のお楽しみ。前シテで、源平合戦の様子を語る折り [悪七兵衛景清と三保谷四郎との戦いの様子 錣引]を語る部分がある。前日世田谷パブリックシアターでみた「景清」の中にも謡われている場なので、注目していたが さらっとすぎてしまった。後シテの地謡の[かたきとみえしは群れゐるかもめ、ときの声ときこえしは浦風なりけり。]のところを、じっくり聞いてみようと思った。ここも さらっとすぎてしまった。ちょっと下調べしてお能にのぞんだのですが。自分で思ったほど言葉が聞き取れず 体感できませんでした。まだまだだなぁ。残念。 
「間」は、しっかり観賞しました。万作師は、所の者として 都の僧と対面する。都のものへの丁寧ではあるが、へりくだらない様子なのだなと 思いました。 那須与一が扇の的を射抜くときの模様を、源義経・後藤実基・那須与一 一人三役で語る。一つづつのきっかけを、丁寧に重厚にはじめているところにひきつけられた。声の力強さといい、無駄な動きの一つもないことといい、見事でした。戦の最中なのに、両者がその矢の行方を 息を呑んで見守る。その緊張感のようなものが心地よかった。 近寄り難い 清らかなものを感じました。

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