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2009年3月10日 (火)

生誕100年記念「土門拳の昭和」

覚書
先週、日本橋三越新館に、「土門拳の昭和」を見にいく。デパートの展示くらいの気分でいったら、結構な数がありました。見ごたえがある展示でした。
生誕100年を記念した回顧展。仏像写真といえば、土門拳。こういわれるだけのことはあるなと感心しました。冒頭は、「室生寺」シリーズ。大きなパネルでの展示なので、よりありがたい。
その後は、年代を追い かつテーマ毎の展示。早稲田大や東京高等女子師範の卒業アルバムの写真なども撮っていたそうです。これが卒業アルバム?!運動部のあつい部活風景とか、あつく思いを語りあう様とか、学生服を着て木に登っちゃう青年たちとか。思い出というより作品です。Wの文字のコーヒーカップに、ポットからそそがれるコーヒーというのも、どこか違う。決して雑貨やっぽくならない。感心しました。
夜の銀座や、戦後の日本の街角という時代を感じさせるものもきれいでした。何より面白かったのは子供たち。ふんどし一丁で川遊びなんて、むちゃくちゃ楽しそう。本当にふんどしで生活していたのですね。ゴムとびとか、お使いとか。カメラを向けられて、目をキラッキラさせて覗き込む顔がいい。江東区の子供達というくくりもいい。子供たちの足は、いかにも 走りまわっているというしっかりした足。暗くなるまで、外を走り回っているこどもたちは、活き活きしている。
土門拳の写真は、違う。
自分の目ででみた仏像より、写真の中の仏像の方がすばらしくみえるものがあって驚いた。中宮寺の弥勒菩薩像は、記憶の中よりも柔らかに微笑んでいた。仏像(日本美術史)を学ぶ際に、必ず最初に出てくる 法隆寺の釈迦如来像。あのほほえみをアルカイックスマイルと習いました。古式微笑と言われてもわかったようなわからないような。あのなんとなくわかった気になっていた微笑みは、コレだったのですねと納得しました。すごいなぁ。
著名人の人物写真も、すばらしかった。ニヒルな川端康成の写真から始まる。作家、画家、俳優といろんな世界で名をはせた方の写真。九代目海老蔵丈の写真、格好よかった。今の海老蔵丈に似ているなぁと改めて思いました。梅幸丈の写真もまだ そう ふくよかになられていないころのもの。いづれも楽屋でのショット。我々 観客が目にすることのない表情に惹かれました。志賀直哉氏のもすてきでした。藤田嗣治氏の頑固そうな感じとか、とても興味深く面白かった。面白かった。
すごい方だったのですね、土門拳。

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