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2009年3月 5日 (木)

『凸凹デイズ』

山本幸久の『凸凹デイズ』(文春文庫)を読む。 山本幸久を読んで元気にならないことはない。 今回も元気になりました。
デザイン事務所・凹組のお話。スマートで派手なところでなく、たった3人で、始終バタバタしていうところ。天才だけど、時間は自分勝手な黒川さん。あっちもこっちも気持ちがわかりすぎて、優しい男 大滝さん。そこに、なんとかもぐりこめた凪海。仕事を得るって大変なことなのよね。毎日働くのが当たり前の暮らしで、つい忘れちゃうけれども。 若い女子がむさい男子2人と、ぎゃあぎゃあ働く。 大手との違いをみせつけられたり。がんばれ、弱小デザーナー事務所。
大手で修行することになった凪海。そこで、いろんな人を見る。凪海の人の本質を見る目がいい。 こぎれいで、人あたりがいいけれども、どこか違うおじちゃんがいる。「ほどほどの地位と、ほどほど豊かな生活を送ることができるようにうまく立ち回って生きていく。そのために誰かが犠牲になっても仕方のないことである。」そういう人のことを、全然幸せじゃないと大きな声で、心から言える。そんな素直な気持ちになれる。 人の力で得た成功の上澄みを保つために、そーっと生きていく。そのために次に波にのりそうな人を探すことに長けている。 そんなこに嗅覚をつかうなんて、もったいない。もったいない人生だ。 これは面白そうな本かも とか、わたしの好きそうな舞台では とか、変テコだけど気になる人かもしれないわ とか、そういうことに嗅覚を使いたい。もちろん仕事にも。
どんなことでも、仕事は面白いばかりじゃない。でも苦労も乗り越えたときは、断然うれしいし、仲間とのつながりって、大切。いいとこばっかりじゃないけど、いいとこを知っている仲間って大事だなと思う。
その上、解説は しをん大先生。すばらしすぎる。

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