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2009年4月30日 (木)

大人の歌舞伎 ~四月大歌舞伎 昼の部~

覚書
そういえばというくらい前のことになりましたが、千穐楽に歌舞伎座へ行ってきました。昼の部を最前列にて観賞。 
大人ってすごい。正確に言うと、すごい大人の歌舞伎はすごい。1列目マジックもあるのかもしれませんが、ワタクシどもを惹きつけることといったら。集中して観劇し、夢中になりました。参りました。
竹の間での八汐、絵に描いたような悪人ぶり。わかりやすい策略に、ものすごい意地の悪さ、環境に与えられた権威(自らのものでなく)を傘にきてエバりちらす。その様がかっこいいってどういうことかしら。じっと耐える正義の人 政岡と、ふてぶてしい八汐の間がすごい。玉三郎 政岡 VS 仁左衛門 八汐の開幕。ワクワクする。
御殿。「飯炊き」の場が効きました。誰も信じられないので茶道具でご飯を炊く。玉三郎さんの道具を扱うひとつひとつの動作が、儀式の様で美しかった。あんなに幼いのに自らの立場をわかっている鶴千代と、母の姿をみて 自分も一身に使える小さな千松。その立派さや、いじらしさで 政岡の胸がしめつけられるような思いに、胸がいっぱいになりました。時折 顔をのぞかせる子供らしい言葉に、こちらもジーンとしました。 自分で用意したご飯を自分の子に毒見させるという場に、またドキっとする。すばらしい政岡でした。毅然とした態度の裏の情愛あふれる思いがひしひしと伝わりました。 
ちいさな握り飯をやっと食べることができたと安心する間もつかのま、栄御前がやってきてしまう。憎ったらしい。子供に毒を盛ったお菓子をなんて卑劣だわ。あんなにけなげな千松に刃を。ひどい。 これが、夜の部で、藤屋の若旦那をやっている人と同じだなんて信じられない。 ここから文句を言いたくなるほど憎たらしかった。 わが子のそんな姿をみながらも、大事な主君を打ち掛けにいれ、必死の思いで守る。その気概はすごかった。 
やっと我が子のもとにいくことができた政岡。毒など食べてくれるなと言うところ、毒と思えば食べよと言わねばならぬこの政岡と、千松にすがり泣くところでは こちらも泣かされました。
その様子を影からみていた八汐。 政岡に斬りかかるがそうはいかない。劇場中が政岡の味方だもの。 八汐の悪事が次々に露見する。最後に 大場道益が妻小槙、八汐に加担したようにみせましたときっぱりと言う歌女之丞さんが、きっりとして頼もしかった。 
床下。三津五郎さん大きくみえました。ガッガッガッ ゴーの音だけちいさかった。(成田屋さんのときは可笑しいほど大きく聞こえます。) 
対決。歌六さん、さっき栄御前だったじゃないですかと思いつつも、外記の 歌六さんを応援する。好きだからね。 万事休す、もはやこれまでといったところで、遥かかなたから細川勝元 仁左衛門さんの声が。さっそうと登場。さっきジリジリと千松を刺してたじゃん!と思いつつも、かっこいいーと惚れる。もう! さっそうと花道を登場し、壇上にあがる途中にものすごい顔付で睨む 吉右衛門さん仁木弾正と 睨みあう。 しえーーーー。かっこいい。時間がとまりました。決まりまくり。 本当に調子がいい仁左衛門さんですが、気持ちのいいほど格好のいい正義の味方ぷり。あのにらみ合いは、ほんとうにきまりました。
これが大人の歌舞伎だよ、フフフ。 参りました。

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