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2009年5月21日 (木)

演舞場 五月「福助」大歌舞伎

覚書シリーズ

母の日に、母に感謝せずに終日 新橋演舞場へ。ごめんなさい。昼夜一気に観賞。

昼の部
まずは、祇園祭礼信仰記「金閣寺」ちょっと遅刻しました。先月の伽羅先代萩をみて、吉右衛門さんっていい人が似合うのねと しみじみ思いました。が、この松永大膳が
よかった。悪くって、大きくって。しかも色気があった。 芝雀さんの雪姫は、チョコチョコしていてかわゆらしかった。のーんびりした姫でなく、思い込んだら!って一途な感じが 芝雀さんらしかった。 降りしきる桜の花びらをかき集め、足で鼠を描くという場面が人形振りの型になっていて面白かった。人形っていうより、人っぽかったのですが。なんとかしたいという思いの強さがありました。以前みた、雀右衛門さんの雪姫とも違うなと思ったら、昭和54年に雀右衛門さんが演じた型だそうです。
次は踊り2題。心猿(しんえん)と近江のお兼。中華街で売っているお面のような猿のかぶりものをかぶり踊る。それなのに、おかしくならない。全身包まれているのに、ちゃんと舞踏になるところに驚きました。山王さまの使いの猿が、白馬をひいて現れ踊る。かわゆらしい。お猿がお兼になるときに、白馬も茶馬に早替わりしたのに、驚いちゃった。イリュージョンみたいな驚きは すぐに古くなっちゃうけれども、引き抜きっていつまでも面白い。熟練の技を感じる。 福助さんのお兼は、暴れ馬を静めることができそうでした。しずちゃん?明るい踊りが2曲続き楽しかった。
昼の最後は、らくだ。馬吉に由次郎さんというところにかなり驚いた。奮闘してらっしゃいました。死人だけど。 歌昇さんの半次がかっこよかった。粋だなねぇ。 屑六の吉右衛門さんは、紙屑買だけど貧乏くさくなかったです。 歌六さんと段四郎さんの家主夫婦がすばらしかった。この組み合わせ、すごくいい。 でも、なぜ「らくだ」を選ばれたのかしらん・・・とちょっと思う。

夜の部
おさると合流。一緒に観劇。 最初の演目は、「鬼平犯科帳 狐火」。前回の鬼平は、歌六さん祭りでした。今回はいかに。 密偵おまさの芝雀さんの娘っぷりがかわゆらしかった。この人はとことん娘さんですね、気持ちが。ぽっと頬を染める感じが常にします。 「狐火」盗みにも作法がある、残忍なものは流儀でない。そんな筋の通った盗賊が狐火。その伜 又太郎(錦之助さん)と弟の文吉(染五郎さん)。跡目だの腹違いだのお約束のすれ違いが、時代劇をもりあげます。でも、これ歌舞伎じゃないような。歌舞伎役者による 匂いを感じる時代劇。それが狙いなのかな。 隼人くんの青年振りに驚く(娘さん役だけど) やさぐれ役の染五郎さん、やけっぱちな感じがかっこいい。お染の七役でも悪人でした。悪いの似合うわぁ。色っぽいのぉ。 思ったより歌六さんの出番が少なかった。もっと歌六を!少しの出番でも、さすがの渋さでした。
最後に「於染久松色読販 お染の七役」これが、すごかった。ものすごかった。お染の七役というよりも、二十九役くらい演じていた印象です。福助なだけに。 「中村福助 二十九役相勤め申し上げます。」と書いてありそうでした。一日の観賞の記憶は、全部福助色に塗り替えられました。はぁ。 早替わりは、「ほら見て。見て。わたし替わるよ。ほら!替わったわ。」 と言わんばかりの思いいれ様。土手のお六にいたっては、あれ?これ玉三郎さんでみた土手のお六と一緒かしら?と不思議なるほど。最後、せっぱつまった事になってしまった お六は、キーーーって叫んでました。 歌舞伎の女形さんというより、女座長のようでありましたぞなもし。 3階の客席はおおいに沸いていました。 演舞場からの帰り道、福さんの話しかでないほどのインパクト。ディープインパクト。 これは、やっぱり面白かったのだと思う。
もちろん、福助さん以外の方も出ていました。出ていたと思う・・・

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