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2009年10月17日 (土)

九月文楽公演

覚書
そりゃ九月文楽公演ですもの。覚書です。いつのまにやら、もう10月半ばに。あぁ。
先月観に行った、文楽の覚書を残しておこう。そうそう、これもみましたシリーズ<文楽編>
松濤美術館に幟旗を見に行き、その後国立劇場へ。小劇場にて開催の「九月文楽公演」へ。国立小劇場での上演月に、どれか1部だけ鑑賞というマイルール破れたり。今月は、2部と3部の切符をとってしまった。ツルカメツルカメ。歌舞伎だけで手一杯なのに。
天変斯止嵐后晴(てんぺすとあらしのちはれ)を楽しみにしていました。9月は3部にしますか と思いきや、大阪公演をみた友から「顔がでていなかったよ」と連絡が。文楽初心者のわたくしは、人形遣いの顔もみたいのですよぉ。それも勘十郎さんの。 やむなく?!沼津を追加。父はこちらの方がいいそうなので、2人でみにいく。
まずは、第二部。
伊賀越道中双六。沼津の段です。綱大夫さんに住大夫さんという、国宝づくし。 でも、今はまだ人形にしか目がいきません。
「沼津」気に入りました。いいわぁ。
旅姿の若い男が、荷をおろした供に用事をいいつける。それをみた老いた男が、荷運びをさせてくれと懇願する。 荷をかつぐ力がないのに、その日の銭をかせぐために必死で持とうとする。もしかして、大袈裟なのかもしれないが、面白かった。フラフラする平作は勘十郎さん。荷物を持つ若々しい十兵衛に簑助さん。この後、親子とわかる重い場面になるのがわかっているので、ここのすかっと晴れた場は、愉快な方がいい。簑助さんをみる機会が余りなかったのですが、すごいことが なんとなくわかりました。わからないなりにも、何かが違う!ということはわかる。
親子の名乗りや、父の最期をうけとめるところは、ジーンとした。歌舞伎でみているものは、見どころポイントがわかtっているので見易いのかなと思った。
休憩をはさみ、艶容女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ) 酒屋の段
これは、筋がわからないので物語をよく聞く。あまりにもかわいそうになってくたびれちゃった。吉田文雀さんが、若返ったように思いました。
一人で第三部もみてきました。
天変斯止嵐后晴(てんぺすとあらしのちはれ)。感想。シェイクスピアの話は、あっけらかんとしてる。人がいいの。17年も追放した人も、ちょっとこらしめたら許してあげる。心広すぎです。えええーいいの?と思いつつ、楽しくみる。
こんなにおおらかでいいの?と思いますが 歌舞伎でも、荒唐無稽なよさがあるのでこれでいいのでしょう。夕霧の話を思いだしました。最愛の太夫夕霧と死別した後に、別の太夫を身請けし、2代目夕霧と呼ぶ。実は先の夕霧は生きていた。2人とも、おじゃ。だんない、だんない、大事無い。その上、勘当もとけました。めでたしめでたし。 
ものすごく細かい心のひだを描くかとおもえば、おもいっきりよく楽しませてもくれる。伝統芸能の底力をみました。
舞台があいたときに、三味線がずらっと舞台に。琴もいました。嵐のようすをかきならす。かっこよかった。何かがはじまるというワクワク感がいい。びっくりして、目をまるくしてみつめちゃった。

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