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2009年10月24日 (土)

『太陽がいっぱいイッパイ』

昨晩の女殺油地獄、面白かった。ありがとう3ch。生の舞台と、テレビでみるのとは随分差があるものですが、テレビでも面白かった。今日もう一回見直しちゃった。
あぁ 博多座も、もうすぐ千穐楽。どうだったのかなぁ。

三羽省吾の『太陽がいっぱいイッパイ』(文春文庫)を読む。これ、タイトルがすばらしくいい。 扉の字は池田進吾(67)。丁寧な手書き文字(縦書)。どういうご関係なのでしょう。 細かいところまで、なんだか愛くるしい本。三羽省吾のデビュー小説だそうです。
大学生の主人公が、海外旅行にいかないなんてありえないという彼女のために、肉体労働のバイトを始める。直に、稼ぐことより ヘトヘトになるまで働き、飲んで倒れるように眠る日々の繰り返しにはまっていく。 肉体労働という道で生きていく仲間たちと同じようで、同じでない。 オダジョーのドラマの千原ジュニアが、下水道のマンホールから顔を出したときのシーンを思い出した。なんとなく。
本当のイッパイイッパイが、小難しくなく、哀れでなく、必要以上に意味をもたさずに描かれている。すごい。
現代のプロレタリア文学といってもいいのではないでしょうか。蟹工船も読んでみようかと ちょっと思った。

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