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2009年12月31日 (木)

心にのこった舞台1ダース<2009>

今年も、いい舞台を沢山みました。道楽三昧。マイチィ☆的心に残った舞台1ダースを考えてみました。 

 「古式顔寄せ手打ち式」 1月歌舞伎座
舞台として、カウントするものかわからないけれど、心に残ったといえばこれ。60倍の倍率を勝ち抜いた歌舞伎会会員をご招待いただきました。歌舞伎大明神の思し召しです。ありがたかった。定式幕があくと、200名もの役者が、ずらーっと並んでいる。普通、観客はみることのできない儀式をみることができ 神聖な気持ちに。この歌舞伎座がなくなるなんて切ないです。本当に。

 「義経千本桜」 1月 新橋演舞場
海老威蔵さんのいがみ権太。迫力満点の悪人ぶりが、怖く 面白かった。悪人ぶりのなかにも、家族を思う男泣きが見え隠れして、よかった。

 「文楽公演 女殺油地獄」 2月 国立小劇場
すっかり桐竹勘十郎さんに、文楽に、ノックアウトです。はまりました。文楽での与兵衛は、歌舞伎を上回る、悪いヤツでした。いいとこなし男。驚いた。それなのに、キラキラしていました。

 「MANSAI◎解体新書 その拾四」 2月 世田谷パブリックシアター
MANSAI◎解体新書 その拾四 『ひとがた(人形)~自己と他者のディスタンス~』。野村萬斎芸術監督 自ら企画・出演、毎回ゲストを迎え、トーク&パフォーマンスを繰り広げるMANSAI◎解体新書。今回のゲストは、桐竹勘十郎さん。生物学の福岡伸一教授。「エアー人形」と言って、人形なしでの文楽人形つかいというものをみました。人間のこぶしだけ。人形本体なしに3人の人形遣いと浄瑠璃で演じる。ものすごいものをみました。感動。

 「伽羅先代萩」 4月 歌舞伎座
大人の歌舞伎。玉三郎 政岡 VS 仁左衛門 八汐。うまく迫力満点の大人の歌舞伎に酔いしれました。

 「歌舞伎公演 女殺油地獄」 6月 歌舞伎座
仁左衛門さん一世一代の油地獄を目に焼きつけてきました。気迫に満ちた忘れられない舞台になりました。 いきあたりばったりでフラフラする与兵衛。でも、憎めないかっこよさとかわいらしさがある。ついに進退きわまり殺そうと襲いかかる場の怖さ。手にかけてしまい、狂喜にみちた足取りで花道をひっこむ様が忘れられない。

 「口上」 6月 松竹座
『新型インフルエンザ蔓延につき、急遽、「口上」にて市川海老蔵「にらみ」相勤め申し候』
この粋な はからいには、ぐっときました。おかげで病にかからなかったわ。

 「天守物語」 7月 歌舞伎座
高貴で、かわいらしく、残酷。そんな天上のヒトと人間の話。桁違いの存在感に驚く。オーラをもった人(玉三郎さんと海老蔵さ)ってすごい。城の天守には、城主も知らぬ別の世界があり、愚かな人間どもを見下ろし、ながめながら暮らす天上人がいる。この設定がすんなりと受け入れられる世界でした。歌舞伎座という劇場ともよくあっている演目。

 「素の魅力」 8月 国立能楽堂
国立能楽堂企画公演  素の魅力。歌舞伎で豪華なものを、あきれるほど観てきた後、能楽堂にやられました。「素」は、すごい。参りました。 万作師の小舞 海人。足拍子が一つドンと入る。その迫力に参る。こんなに面白く小舞を観たのははじめて。まばたきするのを忘れるほど。

 「義経千本桜」 10月 歌舞伎座
義経千本桜 渡海屋・大物浦。富十郎さんの義経のよかったこと。だからこそ、典侍の局が、知盛が、安徳帝の守護を託し、最期を遂げることができたのかと、納得することができた。 玉三郎さんの典侍の局が、自害を選ぶ気持ち、吉右衛門さんの知盛が壮絶な終わりを選ぶ気持ちがよくわかった。 知盛の最後、壮絶さを見せ場にするのでなく、腹の大きさをみせてもらいました。

 「釣狐 前」 10月 国立能楽堂
狂言師として最終課題であり、狂言の最高秘曲といわれる大曲。それを万作師でみることができる日がくるとは。心にしみました。もう、しばらく舞台をみなくていいと思うほど満足した。 人でなく、獣(狐)の野生。 気配が人でなく、 けもののそれであることに大いに驚く。観終わって脱力してしまうほど集中しました。

 「蜘蛛の拍子舞」 10月 歌舞伎座
玉三郎さんのすごさを、しみじみと実感。ひとじゃなかった。花道七三でくるっと一周することが、ああも違うとは。人じゃない妖しい、美しさでした菊之助さんの頼光、松緑さんの貞光と3人で拍子舞を舞うところもよかった。

 「仮名手本忠臣蔵」 11月 歌舞伎座
富十郎さんの師直と勘三郎さんの判官が、とにもかくにも面白かった。 松の間刃傷の場での師直と判官の対決。富十郎さんのあっけらかんとした悪と、受ける正義感のかたまりの勘三郎さんがいい。だから忠臣蔵は、すたれないのかとよくわかった。こういう気持ちの場面ではなく、もう本気でした。師直を斬れなかったときには、くやし涙がでたほど。しびれた。

 「助六曲輪初花桜」 12月 南座
浅葱幕が落ち、目の前にわーっと花魁連中が登場という、あの豪華なこと。仁左衛門さんの助六に玉三郎さんの揚巻。いいに決まってます。藤十郎さんの白酒売新兵衛と、通人翫雀さんにも心うばわれました。

 「操り三番叟」 12月 歌舞伎座
勘太郎さんの操り人形の三番叟に 魅せられました。上からつられて動いている動きの見事さ。重さを感じさせない踊りに感動しました。 

あれ?15個ある。気のせい 気のせい。 今年も、楽しかった。来年も、よい舞台と たくさん出会う いい一年になりますように。

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