« そうだ南座へいこう「本編」 | トップページ | ジングル兵衛♪ ジングル兵衛♪ »

2009年12月22日 (火)

當る寅歳 吉例顔見世興行

ああ。残業続きでござるよ。 トホホ気分を吹き飛ばすために、帰りの電車で楽しかった南座を反芻しながら帰ってきました。

京都四條南座 京の年中行事 當る寅歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎
12月7日に、夜の部をみてきました。遅ればせながら その時の覚書。
最初に「時平の七笑」天満宮菜種御供。以前、我當さんが松竹座でなさったのをみました。最後にバーっと舞台が押し出されてきて、ハハハハハハと笑いながら元にもどっていく。それしか覚えていなかった。押し出された舞台はそのままでした(もどりませんでした)。 幕がおりてもハハハハ笑う声が響いていました。 今回もやっぱり、そのことしか覚えていられなさそう(筋を忘れちゃう)。真近でみる我當さんは、大きかった。
次に「土蜘」。実は土蜘の精であった菊五郎、圧巻。僧の段階から、人じゃない気配がありました。偽りをみやぶられ、花道七三のところへばっと逃げていきさっと姿を隠す。そういう動作が機敏なわけではないのですが、動作ひとつひとつに恐ろしいほどの説得力があり、とてもひきつけられた。あー面白かった。土蜘が糸でパッとからめとろうとするとき、撒くとわかっていても、やっぱりワクワクします。後見の菊十郎さんの見事な糸の片付けっぷりも楽しい。(菊五郎さんの味方なら 絡め捕ろうとした糸を片付けちゃダメなのだけどね。) 胡蝶の菊之助さんの動きが美しかった。チーム番卒に翫雀さんが入っていて喜ぶ。ああここに海老蔵さんもいればと思う海老バカです。
もし、内容がわからないとしても、この怪しい迫力だけでワクワクできるのではないだろうかと思う程、雰囲気がある演目でした。面白かった。
そして、お楽しみの助六。「助六曲輪初花桜」
この組み合わせに、京の都にひきよせられましたことよ。そして、ひきよせられてよかった。うっとりとかっこいいがいっぱいの舞台。助六は本当に出演人数が多い。舞台いっぱいに人がいて、豪華。
花魁道中がないと玉三郎さんのHPで読んでいて、さみしいと思ったのですが、浅葱幕が落ち、目の前にわーっと花魁連中が登場というのは、とても豪華で、一気に芝居の世界にひきこまれました。こういうのもいいなぁ。目の前に揚巻さんがいてドキドキ。
助六 仁左衛門さんは、花道の出端のところは 私の想像の中の方がかっこよく不思議でした。舞台に登場してからは、想像以上のすてきさ。台詞と言っているという感じがひとつもない。遣いなれた言葉のように自然に台詞を操る様にびっくり。つがぁもねぇ のような、そういうのを遣った人なんてみたことないものも、自然でかっこいい。
くわんぺら門兵衛の左團次さんがよかった。このお役は、妙な説得力がないと面白くないもの。福山のかつぎ・松緑さん、朝顔仙平・愛之助もでてきて、あぁ、ここに海老蔵さんも出ていればと、また海老バカ心がわきました。 白玉 菊之助さんもでていますしね。菊之助さんは台詞があり動きがあると本当にいい。じっとしている時は少しぼんやりしてみえてもったいなく思います。あんなにうまいのですから。髭の意休は 左團次のイメージが強かったので、我當さんの意休は なんだか新鮮でした。
もうひとつの驚きポイントは藤十郎さん・翫雀さん親子に、こんなにも心うばわれていることです。 助六 仁左衛門さんに追われて逃げていく男衆が去るとそこには白酒売新兵衛の藤十郎さんがしゃがんでいます。その時点からソワソワ。「お前の目からも兄にみえますか」と本舞台にでてくると大喜び。立ち上がってもまだ小さい?! かわいらしい。存在感が大きいところがいい。何をいっても柔らかくて、いいわぁ。通人で翫雀さん登場。通人って難しい。ふざけすぎると白けた気分になるし、まじめだとつまらない。頃あいのいい、通人ぶりにうなりました。楽しかった。
助六に、傾城連中がキセルを差出し、キセルの雨がふるようだなんていう様のかっこよさ。兄に喧嘩の指南をし、啖呵をきってみせる姿の粋なこと。仁左衛門さんの助六は色っぽかった。
助六と意休さんを比べたら、とちらも啖呵をきる揚巻も毅然としてかっこよかった。何より美しかった。
あーいいものをみました。眼福、眼福。こういうものを観ることは、財産です。
もう充分に満足というところで、最後に「石橋」。これがまたすごい。短いのに濃い。面白いとこだけをぎゅーっと詰め込んで、ばーっとあふれ出したよう。赤い仔獅子、愛之助さんが横でブンブン舞っているのはわかるのだけど、もう白い親獅子 翫雀さんから目が離せないの。雪がゴウゴウと振り、獅子はブンブンを頭を回す。最前列の私達の膝に、肩に、雪を届けてくれました。なんだかすごくうれしかった。
南座は、大人で、うまくて、華やかで、色気のある歌舞伎でした。もうメロメロ。

|

« そうだ南座へいこう「本編」 | トップページ | ジングル兵衛♪ ジングル兵衛♪ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/81962/32693202

この記事へのトラックバック一覧です: 當る寅歳 吉例顔見世興行:

« そうだ南座へいこう「本編」 | トップページ | ジングル兵衛♪ ジングル兵衛♪ »