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2010年4月27日 (火)

『八朔の雪―みをつくし料理帖 』 『花散らしの雨― みをつくし料理帖』 『想い雲―みをつくし料理帖』

高田郁のみをつくし料理帖シリーズ 3冊を読んだ。『八朔の雪―みをつくし料理帖 』、『花散らしの雨― みをつくし料理帖』、『想い雲―みをつくし料理帖』(ハルキ文庫)。帯で春團治さんの襲名のときに見た気がした落語家さんが褒めていたので、読んでみた。
これは、電車で読まない方がいい。なぜならば泣いちゃうから。
大阪の老舗の料理屋の若旦那が江戸に店をかまえることになった。物事がすべて悪い方に傾き、お店の御寮さんと女料理人 澪が江戸に人探しにきていた。
この本で書かれているのは、おいしい料理と 人情。それがとても温かく、気持ちよく書かれている。 この本を読むと、ニッコリ笑って 元気に暮したくなる。 困難だって、イジワルだって、悪意になんか負けないと思う。勝つのは、仕返しじゃない。どういう人間でいることができるかということ。
褒められた人へどうしても抱いてしまう不満や、心の狭さもよくわかる。まんてヤツだと腹がたつが そうひねくれてしまった心もわかる。 そんなに人間強くない。 周りに厳しい目を持つ人がいるかどうか、そしてその人こ言葉が耳に届くかどうか。 とても難しいことだけど。
遊郭の キレイなことだけじゃない底にあるじわーっとしたものや、人のそねみや、応援する人の勝手な陽気さの力や、逆に その のんきさゆえ残酷だったりする 人々の描き方がうまい。
主人公 澪 自身も、まっすぐひたすらに生きている。だが、一生懸命でも人を傷つけることがある。こりかたまってがんばりすぎることもある。相手の気持ちをつい、ないがしろにしてしまう。 やってしまったことを、ちゃんと引受け、また前をむこうとする姿に、元気をもらった。 私もしっかり歩いていこうという気持ちになる。 まわりの人の温かさ、厳しさも すばらしくいい。
みんな辛いものを抱え、それなのに普通に明るく生きてる。 ちょっと道徳くさい言い方だが「人を信じる気持ち 」を教わった。
それにしても、この料理のおいしそうなこと。
このお店にいきたい。 

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2010年4月26日 (月)

歌舞伎座 御名残四月大歌舞伎 第三部 またまた編

毎週末、歌舞伎座へ通うことのできるこの幸せ。再度かみしめました。 今日は、友と二人で。 4月最初の週末 一家で圧倒されたゴージャス助六は、今日も豪華でした。1階2等から鑑賞。花道がみえるっていいわあ。
助六は、とにかく沢山の人が登場。浮世離れした世界にどっぷりつかり 酔いしれました。 手放しで楽しいのってすばらしい。どうもありがとう。
近くの席に、歌舞伎みはじめたばかりらしい 年若な女子3人組がいました。とにかく、助六に驚いていました。 終わったあとずいぶんと盛り上がっていて幸せそうでした。うらやましいほど。 揚巻の衣装に 迫力を感じ、特に驚いていよう。でてきただけで、びっくりしたって。 あと 助六の喧嘩っぷりがめちゃくちゃ気に入ったようす。 「今度、呑んだら あれやってみよう! 屋形船。」と言ってました。 呑んでも、蹴こむぞっていうシチュエーションもタイミングはないと思うけど・・・ かわいいなぁ。 他にも 近くにいた幼い男の子(おかあさんの膝の上)、助六が 実は友切丸詮議のために喧嘩したと言ったら 「いい人だ」って言ってました。もう・・・ふきだすところでした。ちゃんと舞台をみているのね。 豪華な助六に客席もハッピーでした。
実録先代萩。今日もしっかりした子供らにじーんときました。熊谷陣屋をみた後なので、人が死ななくて助かったと思った。こんなに忠義一筋の人がいるだろうか。忠義一筋に値する人の方も。なぁなぁになっている今、このように礼儀正しい世界はまぶしい。 人数は少なく、じっくりみせる実録先代萩。 その後は、きらびやかで大人数の助六。 どちらも、見ごたえがありました。
御名残熱にわきたつ歌舞伎座。椅子とかも いとおしく なでてきちゃった。 売店の方々とかも なでちゃいそう ( しませんよ ) 。

歌舞伎座を建て直しなんて、なんだか調子狂っちゃう。寂しい。
でも、こういうことがあると、普段 歌舞伎に興味がない人から、歌舞伎好きだったよねと話しかけられたりします。今日は、TV番組「ノンフィクション」で、裏方のすばらしい話をみることができたました。いろいろ、日本中に歌舞伎に触れるきっかけをバラまいたような気がします。
そして、しみじみと 自分が歌舞伎を好きなんだなぁと思った。そして、歌舞伎が愛されていること、劇場に足を運ばない人にも 歌舞伎は、知名度が高いこと、そんないろんなことを改めて実感しました。

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2010年4月24日 (土)

『熊にみえて熊じゃない』

久し振りに 単行本を購入。いしい しんじの『熊にみえて熊じゃない』(マガジンハウス)。本屋さんでサイン本をみつけたのでつい。 数冊ありましたが、みんな違うイラスト付きのサイン本。 こんなに有名になる前から、ふらっときてサインしていくんだよって本屋さんが教えてくれました。 全部みて選ばせていただきました。コレがいと決めると、本屋さんも同意見とか。ふふ。 いい本屋さんだ。
雑誌クロワッサンの掲載のエッセイ。エッセイというより、お話みたいなものも。 最初のくだりに 原美術館で ヘンリーダガー展のことが書かれていたので、読みたくなった。 横浜トリエンナーレのことととか、体感じしたものもあって、自分とクロスしているようだった。おさるに聞いたケンさんのライブのこととか。知りあいのような気持ちで読んだ。 この世に生まれてこなかった赤ちゃんのこととか、いろんな濃度のものを おんなじように並べて書いていたことに惹かれた。 常識とか、決まりとかにとらわれない人なのだだな。 こういうことだからって、決まりごどにがんじがらめになっているのって 全然ステキじゃないや。 自由奔放でいたいわけじゃないけど、自由奔放な人が書いた しっかりしたものは好き。

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2010年4月23日 (金)

『武士道シックスティーン』

おさると一緒に本屋にいったおりに購入した、誉田哲也の『武士道シックスティーン』(文春文庫)を読む。すごくいいらしいので ちょっととっておいた。体調いまいちの今こそと、御馳走に読む。
イイね。剣道も、いい。 友達とキャッキャッする青春もいいけど、キャッキャッしない青春もいい。 剣道もやりたくなっちゃった。剣道部入ろうかな。それは無理。
剣道イコール兵法だと捉え つきすすむ磯山香織。剣道は 勝利にこだわるのでなく、ありたい自分に近づくためという西荻早苗。 違う強さ・違う弱さをそれぞれ持っている。そこの描き方がうまい。対照的な二人なのだが、どちらの気持ちも自分の中にある。すごくわかりやすい。 そうありたい自分がいるのかも。
悩みとか迷いとかって、ここまで突き詰めないと生まれないのだなと思う。 なんとなく面白くないとか、誰が何かをしてくれないとか、そういうのは悩みの手前なのだ。悩みですらないのだ。 なんだか豪語したくなってきた。 
気に入った。
セブンティーン、エイティーンがあるらしいことが、すこぶるうれしい。

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2010年4月22日 (木)

『サクリファイス』

近藤史恵さんの『サクリファイス』(新潮文庫)を読んだ。
カブキチのかわいこちゃんが、自転車ロードレースの魅力について、わたくしに とうとうと語ってくれましたが、その時にはちっとも理解できなくて失礼しました。
自転車ロードレースってすごい。といいますか、それをすんなりしみこませてくれる「本」ってすごい。
チームにはエースがいる。エースじゃない人もいる。それはよくわかる。アシストというは、チームのでなく、エースだけが勝利するためにサポートする。その存在に驚いた。裏方という言葉ではあたはまらない。主役をもりたてる脇という立場でなく、主役が生きていくための存在なのだ。それでも、人は駒でなく ましては部品でもない。 自分の存在に対しての誇りとか、存在の描き方がすばらしい。 彼女特有の少し冷たい文体がぴったりだ。 最後の最後まで、細かく計算されつくした文章と 細かく設定された人物の個性のみごとなこと。 たっぷり驚かせてもらった。 浅学なため、サクリファイスの意味がピンとこなかったので、最後により一層 ブルブルっときた。震える一冊。

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2010年4月21日 (水)

『告白』

しえー 驚いた。 どのくらいって宮部みゆきの『模倣犯』を読んだくらいの しえー。 それは、私のものさしだけど。
本屋大賞をとった 湊かなえの『告白』 (双葉文庫)を読んだ。 わーい、文庫された。 まってましたと読み出し、しえー と驚き、やめられず一気読み。 驚愕。 
「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」
これだけでも、衝撃。 展開のうまさにうなり、驚き、ゾーっとし、いろんなことを大量に考えた。
もし自分の子が殺されたら。いないけど。親が殺されたら。 許すことはできない。 事件の報道や、小説や、ドラマ。 その中で肉親を殺され 残されたものの気持ちを考えてみない人はいないだろう。自分だったら。 怒りを法で裁いてもらうことが我慢できるのか。 こういう手があるのかとか、誰かが何かをしたことで、巻き込まれた人のくるっていく人生とか、いじめにあったときの自分のとることができる態度とか。 ものすごくいろんな考えがうかび、グルグルした。 答えは出ない。 いいも悪いもない。 事件が起こると絶対に巻き込まれた人の人生は思わぬ方に曲がっていく。 なにをどうしても曲がることは避けられない。 真実の怖いこと。 どの語り手のいうことも、圧倒的に現実みがあって、強烈だった。すごい。こんな感情を味わうことができるとは。本ってすごい。(正確には、すごい本は、すごい。)
みんな読むべき。

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読書・覚書

本を読んでも、記録をつけるのを怠たってました。
思い出しながら、徐々に記録しておこう。ぐっとくる本が多すぎる。うれしい。

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2010年4月19日 (月)

歌舞伎座 御名残四月大歌舞伎 第一部 またまた編

覚書
毎週末、歌舞伎座へ通うことのできる この幸せ。かみしめながら、歌舞伎座へ。 今日は、一人で。 はりきって着物で。 観るだけの観客ですが、こちらも みんな、それぞれ自分なりにはりきって、自分なりに名残を惜しんでいるような気がします。 2等だけど、1階から鑑賞。みやすいわぁ。 やっぱり1階はいいなぁ。 面白い1部が、より面白かった。
御名残木挽闇爭。大ゼリに、は9人みんなのっていたのね。ドーーーンと登場。 これ、本当に気に入った。顔ぶれがすごいのだもの。
筋とか関係ないのね 面白さはと思っていましたが、ちゃんと曽我五郎・十郎の筋をなぞってました。たしなめられて、3年後 新しいこの場所で また、集おうというようなことを言っていた気がします。 そういえば、五郎・十郎のもつ三宝の上には大工道具がのっていました。かんなと墨壺。 三年か。長いな。その時 何をしているだろう。 
小林朝比奈の勘太郎ちゃんの形のうつくしいいこと。うまいなぁ。 だんまりでの相手の交わし方もちゃんとその役らしくすれ違うのだなぁ。 海老蔵さんばかりみていたけど。
だんまりは、突然「はいっ 今から暗がり」っていうのが強引で面白い。 そして、最後にぱーっと日が昇ってThe End。 そこに、いるだけじゃなくて面白い。
最後の、三津五郎さんの飛び六法。ゆったりしてでっかかった。 花道がみえるといいなぁ。 
続いての、熊谷陣屋。、ジーンとしみました。 最後、頭を丸め 名を替えた熊谷直実が、行く先に戦の音を聞く。 がっと頭を抱え 花道を駆けてゆく。 戦の音を聞くことが耐えられないということだったのか。はじめて気がついた。あっていないかもしれないけれど。 今日まで その場で先陣をきって闘っていたのに。 現実に、音に苦しめられた苦悩なのかなと、思った。花道がみえるといい。揚げ幕の近くだったので臨場感たっぷり。
花道を味わうといえば、最後の連獅子。 谷に落とされた子獅子が眠るところも堪能。 何よりも獅子のひっこみ・登場がみえました。 緊張感があって格好よかった。
この日曜は、勘太郎子獅子が、あえて少し抑えて 七之助子獅子が発散していたような気がした。 毎日工夫して進化しているのだな。すごい。見事にそろっていました。すごい一家だ。そして、獅子に送りだされて元気に 歌舞伎座を後にしました。 
とっても、楽しかった。ありがとう。

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第50回野村狂言座

覚書
宝生能楽堂にて恒例の野村狂言座にいってきました。 初回からみているのに、もう50回目とは。
『梟山伏』
山から帰ってきた兄の様子がおかしいと、山伏を頼ってくる弟。ホーとしか言わない。梟が憑いてしまったようだ。山伏が祈っているうちに弟もホーといいだす。そのうち山伏もホー。兄は、ホーという台詞しかなかった。ホー。
『長光』
万之介師のすっぱは、狡猾なのだけど、どこかのどかで楽しかった。
『塗師平六』
万作師と萬斎師が夫婦の役。漆を商いにしている男のところへ、都から師匠が頼ってくる。師匠の腕はたしかだが、男はそうでもない。師匠がこの地にきたら夫婦は商売あがったりだ。男の留守を幸いに、妻は夫が死んだという。そこへ、ひょこひょこ帰ってくる男。仕方がないから幽霊がといい張る女。仕方がないから、幽霊になる男の幽霊の立派なこと。 バカバカしい筋なのに、そんな風に思えない。  
『二人袴』
萬斎師の御子息、裕基くんの婿。かわいい。でも、かわいいだけじゃない。ちっちゃいのに、長い曲をしっかり演じる。ハラハラするところが全くないのに驚く。立派だ。 小さくてロボットみたい。 愛くるしい。 ちいちゃいのに、全体的に綺麗な動きに感じた。驚き。 どんどん立派になっていく様を、みていくことができるのだなぁ。長生きしなくちゃと思った。
話は、単純。すべてわかりやすい演目であった。
おかしいのだけど、ふざけたおかしさではない。 流行りを取り入れることは一切ない。 淡々と、決められた型で演じる。わかりやすくもしない。 余計なことをしなければしないほど、シンプルでわかりやすく、美しさがある。 余計なことをしないっていうのが、いいのだな。そしてそれは、難しいことなのだなと感じた。

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2010年4月17日 (土)

歌舞伎座 御名残四月大歌舞伎 第一部

覚書
先週末、おさると歌舞伎座へ。2人で3階から1部・2部を鑑賞。御名残効果は、開場前から。もう、わんさかわんさか。入るのも、売店も、席も、ぎゅうぎゅう。鯛焼きやさんも、アイスモナカやさんも大行列。ヒートアップしすぎでは。アツアツすぎ。
舞台もアツい。これは歓迎。
第一部は、御名残木挽闇爭。これ気に入った。本当に本当に面白かった。筋とかじゃないのね 面白さは。 曽我五郎・十郎の海老蔵・菊之助に、小林朝比奈の勘太郎ちゃんら9人をのせた大ぜりがドーっとあがってくる。 その片側には、孝太郎さん、染五郎さん、松緑さん。 反対側には、獅童さん、七くん。 そして、花道よりに時蔵さんの小林舞鶴。 ブラボー。 そういえば、浅葱幕があがる前に團蔵さんもいたような。 曽我五郎が、工藤祐経にけんかを売り、十郎に止められ、朝比奈・大磯にたしなめられるという、いつものパターン。 でも、かたきうちなんか、そう気にしてないよう。 みんな悠然としていてかっこいい。 なぜか、そこへ景清の三津五郎さんと典侍の局の芝雀まで 登場。 そしてだんまり開始。 一歩あるいては、決め。 三歩あるいては 決める。決めまくり祭り。 若い人が、大ぜいで決めまくる。 わけわからない強引さ。 それでもきちんと歌舞伎にみえるすごさがある。 それこそ、歌舞伎なのか。 面白くてたまらない。悪いところを強いて言え と言われれば、舞台装置。特に床。 ちょっとざっくばらんなような。
写真にしちゃったら、この感じがうまくでないかも。そこが若者。(大人は型にもっていくまでも計算されているので、写真でも雰囲気が出やすいように思う。) 広い歌舞伎座を 隅々まで練り歩く様は 大層魅力的でした。 4月1部の最初、若手で華々しく始まり、 3部の最後 大人が華々しく締める。 そんな演出なのですね。
続いて、一谷嫩軍記 熊谷陣屋。 あれ、わたし少し大人になったかも。 なぜならば 熊谷陣屋のよさが、だんだん沁みてきたから。今回も前進。 吉右衛門さんの熊谷直実は 大きくていい。 相模は、藤十郎はん。 わてがわてがと すねたり、心中したり そういうのばかりみてきましたが、ひっそりと耐える相模のようなお役は あまりみたことがなかった。 素晴らしかった。 じっとしているけれども、あきらめない芯の強さのよなものがあり、所作もきれいでした。 吉右衛門さんが戻り、歌六さんの影に隠れるところも、きれいだった。これが正解なのかという動きだった。 正座したまま ピクリとも動かず、じっと座っているだけなのに 相模でした。 ほぉ。 一番心掴まれたのは、白毫弥陀六の富十郎さん。 ひざの具合がよくないようで 立ち座りの動作を 多少変えていらしたので 心配していました。 が、心配なんかふっとんじゃう すごい弥陀六でした。 平宗清であると見抜かれ、その上 敦盛を預けるという義経の胎に気がついたときの、弥陀六の 感謝の表現の素晴らしいこと。 涙が浮かびました。 ああ。 一緒に、義経の梅玉さんに 感謝したほど。 見ごたえのある演目でした。
一部の最後には、まだ大物が。連獅子。中村屋親子の連獅子は3人。子獅子が2人(2匹?)の特別版。勘太郎・七之助兄弟は、うんまいねぇ。おとうさんはいわずもがな。 みるたびに、格段に腕をあげますね。 今回も、ぴしっと美しかった。 勘太郎ちゃんのともすれば突っ走りそうな勘太子獅子に比べ、抑えた綺麗な美しさの七子獅子。 子獅子とは格が違う、余裕たっぷりの勘三獅子。 面白かった。 毛振りもすごい。見事に軌道があっていて、もうびっくり。 間の宗論の橋之助さん・扇雀さんも気迫があって、どんどん盛り上がりました。 拍手喝采。 やんややんや。

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歌舞伎座 御名残四月大歌舞伎 第二部

覚書
続いて、第二部。
菅原伝授手習鑑 寺子屋から。仁左衛門さんの気迫のこもった源蔵に圧倒。源蔵・戸浪夫婦(仁左衛門・勘三郎 夫婦)の気迫に、観ているこちらの背筋も伸びます。特に仁左衛門さんの力の入り具合は、尋常でないほど。緊張するくらい。すごかった。それを受ける、千代 玉三郎さんも、静かに力強かった。悲しさも すご過ぎて泣けない。圧倒。
幸四郎さんの松王丸は、ちょっと風邪すぎて、せっかくの台詞が少しわかりにくいような。胆は感じました。
高麗蔵さんの涎くり与太郎くんは、かわいらしく、おかげでホッとしました。ふざけすぎず、おっとりしていて。そういうのもいいかも。菅秀才の金太郎くんに負けずにかわいかったもの。園生の前は時蔵さん。ちょっと出なのに品がある。さすが。 先月の筆法伝授の続きと思うと、話がじわじわしみてくる。ひきこまれた。
とにもかくにも、仁左衛門さんの気迫に圧倒された。
三人吉三巴白浪。大川端庚申塚の場だけ。大御所さんたちは、ちょっとお疲れのような。他の演目のキラキラぶりとくらべて、大人めでした。
それでも、大人のたっぷり余裕のある名台詞はよかった。梅枝くん おとせから、簡単にいろいろいただいちゃうお嬢吉三 菊五郎さんはいかしてました。お手本って感じ。 菊五郎お嬢と、吉右衛門お坊を止める、團十郎和尚。それじゃ、止められないかもというくらい、おおらかな仲裁が、なんだかよかった。 にっこしてみちゃった。
最後に、藤十郎はんの藤娘。 ベタな選択だなぁなんて 思ってスミマセン。驚くほど若々しかったです。パタパタするかと思いきや、しっとり。日も暮れ、いつしかその姿を消す藤の精でした。はかなげな藤十郎さんがみれるとは。さすが人間国宝。 富十郎さんといい、やっぱりすごい、人間国宝。

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2010年4月15日 (木)

歌舞伎座 御名残四月大歌舞伎 海老菊発熱編

先週末、おさると歌舞伎座へ。2人で3階から1部・2部を鑑賞。
御名残木挽闇爭。曽我五郎・十郎の海老蔵・菊之助がそろって大ぜりから登場。久し振り。そうそう、これこれ。この2人の並び。いいわぁ。 (横に、朝比奈の勘太郎ちゃんもいました。) 忘れてましたよ、大の贔屓なのに。こんなに いいっていうのを。
だんまりで大の贔屓の若手役者を、じーっとみつめてうかれたせいか。藤十郎さんの藤娘の若さにやられたせいか。発熱しました。ちょっとダウンしてました。
これから観る方は、お気をつけて。 翌々日の夜中位に発熱するから。
観劇後におさると繰り出した、御名残花見の宴のせいかな?と思ったけど違うみたい。海老菊にあたったみたい。だから文句は言いませぬ。
会社を2日もお休みしちゃったので、今日は ヒヤヒヤしながら出社。この御時勢にと。 職場は親切でした。がんばって働きます。(一人だけ、たたり?って聞いた人が・・・)

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2010年4月10日 (土)

『大人の水ぼうそう―yoshimotobanana.com 2009』

よしもと ばななさんの『大人の水ぼうそう―yoshimotobanana.com 2009』 (新潮文庫)を読む。
毎年、出版されるプロの作家による日記。一年分。2009年度版。 日々におこったこと そして出来事を明確にせず、感じた想いとか、大切にすべきコトとかを綴るスタイル。こういうのも好き。
プロの日記が好きということもあるが、最近 胸にモヤモヤしていたことがあり、それはコレをしっかり持てばいいのかと思った。
どうやっても、世の中には悪意がある。その影響から、完全に逃れることは不可能である。でも、そのなかでも、うつむいて生きるか・文句ばかりいうか・前をむいて生きるかは、自らが選ぶこと。言うのは簡単。そう、うまくはいかない。でも、毎日マイナス気分のまま暮らしていたくない。 時には、いい人がいて、その人の陽の力に救われる。 いい人って、人により基準も異なる。 でも、その人から受ける温かくなる気持ちはそう差のあるものではない。 大袈裟な変革がおこるとは思ってない。  毎日をフレッシュに生きている人をみて、よしやるぞ!と思った。 ちょっとでいい。 いい風が吹いている人とつながるとうれしい。 自分も風を運びたい。 どんよりに押しつぶされないぞ。
いかに、自分がブレないかというのは、一生の課題。毎日毎日そういうことを考えているのは、ご苦労なことのようだ。 でも、「ん?」と小さくても 不快な疑問を感じない日はない。 大袈裟なことをしようというのでない。自分の思う大事なことからブレないでいようと思う。 されてイヤなことは人にしないとか。簡単なこと。 個人的には、うらやましがったり、卑屈になると 自分に負けた感が大きい気がする。 大物(おおらか)でいよう。
家にかえること、家族のことを、大事にする思い方が好き。親が年ととり(自分も)、弱っていくこと、その先にあることを受け入れ、今の、普通のことをいとおしく思う。
根底に、人生の大きなことを考えつつも、チビちゃんがこんな生意気なことを言ったとか、こんなかわいいこと言ったをとかと、子供の動向を喜んで読んだり、ばななさんの社交界ぶりを読んだりと いつものように楽しく読む。 時折のぞかせる、なめんじゃねぇ的なものも好き。 ばななさんのおねえさんの肝っ玉ぐあいには、毎回ほれぼれする。かっこいい。

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2010年4月 8日 (木)

通し狂言 金門五三桐

つけ忘れてました。3月の覚書をもうひとつ追加。国立劇場で、これもみたのでした。
花形歌舞伎公演「通し狂言 金門五山桐(きんもんごさんのきり)-石川五右衛門-」 中村橋之助つづら抜け宙乗り相勤め申し候
橋之助・扇雀の顔あわせでも、花形歌舞伎公演になるのね。(若手?という意味で)
歌舞伎座では、吉右衛門さんが Theいいとこどり といった感じで、「楼門五三桐」を演じていました。筋とか気にするなハハハって感じが歌舞伎っぽっかった。
国立では、じっくりと通し狂言。通し狂言特有の少し冗長なところもありました。明がでてくると・・・ 想像力がしぼんできます。日本のことでないからなのか、想像力がしぼんでいきました。なぜだろう。
橋之助さんは、下から上へつづら抜け宙乗りしたあと、改めて 上から下へ宙乗りし直していました。 満足そう。 よかったよかった。

秀吉と石川五右衛門の敵対というのが、物語の基本。なぜ敵対するのか。 
秀吉の「朝鮮出兵」という事実に、鍵がある。
真柴久吉(秀吉)家の後継者問題にからんで、大炊之助が跡継ぎの命を狙う。大炊之助とは、実は 久吉に征伐された大明国の将軍・宋蘇卿であったのだ。
真柴軍に囲まれてしまい、もはやこれまでと宋蘇卿は、息子・宋蘇友に密書を送り 自らの命を断つ。
密書を運ぶのは、信頼のおける部下でなく、先祖伝来の掛け軸から抜け出てきた白鷹。 その鷹にくわえさせて飛ばすのだ。伝書鷹? その鷹こそ、あの有名な山門のところい飛んでくる白鷹であったのだ。
つまり、石川五右衛門は大明国の将軍の息子であった。 しかも、日本での育ての親は竹地(明智)光秀らしい。 五右衛門にとって久吉は、実の そして 育ての親の敵であったのだ。 すごい話。 なのだが、少し集中力を欠いてしまう。荒唐無稽っていうより、ややこしい。 筋が通りすぎてるからなのか。

将軍も五右衛門も、橋之助さんが熱演。老将軍のとき、芝翫さんに あまりにそっくりで うなった。
萬次郎さんの活躍が ピカ一。 母親と名乗る蛇骨婆の役。すごい名前。 おおまじめなところが、ものすごく面白い。ニセ母親になって、娘に逢わせろと直談判に来るところの勇ましさに、笑わせていただきました。
南禅寺山門の場。やっぱり、ここはいい。
五右衛門が門ごとせりあがると、山門下を通りかかる巡礼姿の真柴久吉(扇雀)が。上と下にわかれて、はっしと睨みあう。投げつけられた小柄を柄杓でうけとめ、一句詠む。浜の真砂は・・ どうしてあの詩は、柱に書かれているのだろうと、毎回思う。

わかったこと。 南禅寺山門の場面が、いちばん盛り上がる。

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2010年4月 7日 (水)

歌舞伎座 御名残四月大歌舞伎 第三部

日曜に観た3部について。
3部は、「実録先代萩」と、「歌舞伎十八番の内 助六由縁江戸桜」の2本立て。
実録先代萩も、見ごたえありました。
伽羅先代萩は、1月の海老蔵奮闘公演で、しっかり頭にはいってます。 乳人正岡が、乳人浅岡になったりと 多少異なるところがあります。 ここでは、子別れについてじっくりみせます。 
乳人浅岡 芝翫さんが擁護するのは、亀千代 千之助くん。千之助くんは、人の上に立つ気品がありました。若くても(小さくても)違うわ。 
そこへ、片倉小十郎の幸四郎さん登場。雰囲気的に 悪い人かと思ったら、いいものでした。悪事の証拠を手に入れてきましたので いいもの。 そして、幼い藩主の千之助くんを守護するため、離れ離れに暮らしてきた 浅岡の実子 千代松(宜生くん)を、連れて来ていました。 我が子がここにいる。 あいたい。こらえる、乳人浅岡 芝翫さん。 つれられてきた千代松 宜生くんは、からくり人形みたい。人形のようにガチガチして、話し方もちょっとガチガチ。教わったとおり、そのとおりっていう感じが、ちびっこいのに、忠義一筋みたいにもみえてくる。 今 お家は反逆をくいとめようと闘ってる最中である。大変なときだから、お前は国に帰るようさとす。 最初は、なぜか、わからず母に話しかける千代松。が、家の危機を理解し帰る決意をする。あんなに小さいのに、なぜわかる。からくり人形ちゃん。えらいぞ。 宜生くんの、我慢するけなげさと、主は家来を 大切にするものと、教えたではないかと宜生くんを、大事にする千之助くん。 2人の間で耐える芝翫ちゃん。 ううう。 うっかり、泣かされちゃいました。
橋之助さんは、声がしっかり・はっきりしていい。腰元 児太郎くん、現代語みたいだぞ、がんばれ。 お局たちに 萬次郎さん・孝太郎さん・扇雀さん・芝雀さん。きれいなだけでなく、頼りになりそうでした。キリっ。 芝翫ちゃんは、お元気だなぁ。
思ったより(失礼)、いいお芝居でした。 子供の一挙一投足は、かわいらしく、悲しいのに 微笑ましいのが入れまじって、そこがいい。
あたりまえなのだろうけど、小さいといえども 芝居のことをわかって、きちんと演じていくのだなぁ。しっかり義太夫をきいて、台詞を渡すとか、つい ははぁとお辞儀したくなるようなお言葉とか ご立派でした。
30分の休憩のあと、歌舞伎十八番の内 助六由縁江戸桜。 短い。 3部制って、あっという間。
助六の満喫ぶりは、昨日書いたとおり。
細かい配役が発表にならなかったとき、あれこれ想像して、若手をどこに配置するか 考えました。 なるほどの配役。 でも、つめれば後3人くらいづつ増やせないかしら。傾城や男伊達。みんな出てほしくなりました。 今月の出演者 全員 助六にでちゃえばいいのに。 と、無理やりなことを思う。助六さんに殴りかかる男達とか。 みなさま、男だし。
(私がみた日は、 殴りかかった助六さんに、追われて 逆に逃げ込むはめになる男達の中にまぎれて、白酒売 菊五郎さんがこっそり花道に現れるとき、揚げ幕近くで 男連中のどなたかが 花道から落ちちゃってました。すばやく仲間が救出し事なきを得ました。)
團さまの助六は、少しゆったりめ。こんなに長い演目に出られるくらいお元気になってよかった。 南座の助六は、道中なしだったので、浅葱幕が落ちた時の華やかさに 圧倒されました。 こういうのも、いいなぁと思いました。 が、道中をみると、やっぱりいい。 妖艶というより、助六一途な揚巻でした。 席が、舞台にも花道にも近かったのですが、不思議なほど若かった。気持ちいいほど、豪華。 くわんぺら門兵衛の仁左衛門の格好いいこと。 くわんぺらが、格好よく見えたのは初めて。 my bestくわんぺらの富十郎さんの座をおびやかしました。 女郎の茶漬けを食らおうとしたのにと言っていましたが、仁左くわんぺらなら、できるかも。 仁左 くわんぺらと、歌六 仙平のやりとりで、初めて思わぬ木の根につまづいたというくだりに、納得した。 大人は、やりとりがうまい。 
團さまの助六と、菊五郎さんの白酒売。 このお2人が並ぶといい。團さまの、こりゃまたなーってこったという寸前の顔。なんだか愛らしい。きかん気の強い、子供っぽさがキーなのかも。 へなちょこなのに、ちょっぴり管録のある菊五郎さん喧嘩っぷりも、愛らしい。 やりとりが楽しかった。相性って、舞台にあらわれるものだなぁ。
歌舞伎座って、広い。舞台にぎっしり並ぶ役者さんたちは圧巻でした。 楽しかった。 ありがとうございました。

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2010年4月 5日 (月)

御名残四月大歌舞伎 開幕

昨晩、両親と歌舞伎座へいってきました。とうとう、4月になっちゃった。とにもかくにも大入り満員。期待して、あつく舞台をみつめる観客。それを跳ね飛ばすくらい応える、あつい舞台でした。あの、豪華な助六。これでもか という大ぜいの役者。浮世離れした豪華な舞台。ポーっと酔いしれました。両親も喜んでいました。いわずもがな わたくしも。

なんだろうなぁ、このすばらしいモノは。 ワクワクしてくるこのすばらしいモノを、沢山味わわせてくれて、ありがとうございました。
最後、最後と大騒ぎになったので、この笑っちゃうぐらい豪華な顔並びの助六をみることができたのですね。素直に感謝しようと思う。

一家大奮発。1等で。 1階2列目、花道と真ん中の間くらいというすばらしい席で鑑賞。 シャッと揚げ幕のあく音。カッカッカッという下駄の音を響かせて助六登場。 團さま、元気になって本当によかった。 型を決めるところにもっていく動作から、決まってる。大人ってすごい。 玉さまの揚巻は、別格の美しさ。人じゃないかも。 左團次さんの堂々とした意休。 三津五郎さんの福山のかつぎは若々しさより、管録があったけど、威勢のよさとか、粋っているのは、こういうもんだよ!って教えてくれました。 一番ズルイのは、くわんぺら門兵衛。仁左衛門さんのくわんぺらの格好いいこと。主役みたい。すねて、ずっと横を向いているのだけど、その横顔のきれいなこと。みとれました。セリフ回しのうまさに、うならされました。 團さまの The助六 と並んで、2人で台詞のやりとりをするところは、キリっとしまりました。 歌六さんの朝顔仙平の弱っちさのかわいらしいこと。 国侍と奴 松島屋兄弟の安定した股くぐり。 サービスしすぎ?の通人には勘三郎さん。笑い声が沢山。自分も笑いすぎ。気持ちよさそうに、歌舞伎座にさよならっていってました。 團さまに喧嘩のお稽古をつけてもらう 白酒売 菊五郎さんのチャーミングなこと。 盤石の助六でした。
若者たちも、金棒引から、禿・傾城・男伊達と、びっちり配役されていました。 松也くんの緊張した様子が初々しく、そして毅然としていてよかった。傾城さん達をひっぱっていました。
花魁に肩を貸す、傘をさしかける、提灯を持つなど 男衆からも、目がはなせません。腰元さんたちからも。あの方も、この方もちゃんと登場していました。うれしい。 豪華。 ありがとう。
定式幕があいて、華やかな舞台にまず登場するのは、口上。 いつもよりたっぷり説明していました。キリっと去っていく海老蔵さん。特別なものの幕開け感がたまりませんでした。 (ほっそりしてました。)
うっとり。

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2010年4月 4日 (日)

称名寺

Photo 京急のポスターにひかれて、昨日 称名寺にお花見にいきました。 この画像は、源平しだれ桃。
山桜をみに、称名寺の小山に登る。展望台からは、海もみえました。黒船もみえました(それはウソ)。 桜と山門とが見え、遠くに八景島シーパラダイスと海。 気持ちよかったです。 
 
これから、歌舞伎座。3部を観てきます。うしし。

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2010年4月 3日 (土)

野馬台の詩

3月覚書シリーズ
国立能楽堂で、新作能「野馬台の詩」をみてきました。
「野馬台詩」というものがある。それは乱行不同の暗号形式で書かれている。予言書といわれている。 等 基本的知識がなかかったため、まずその大袈裟な いえ壮大なスケールに驚く。チラシには、「能と狂言の融合を目指す斬新な舞台の創造―そのチャレンジの先にあるものとは」と書かれていました。 これまた、大きな企画のようです。
事前に、「最後に、時空を越える」ということを聞いていたので そこへ向かって想像しながら鑑賞していたので、話においていかれることなく、面白かった スペクタクルでした。能楽堂でスペクタクルとは。
物語は、まず阿倍仲麻呂がいる。平安末期、遣唐使となり唐に渡りながら帰国できずに、異国で鬼になったという鬼伝説がある(藤原仲麻呂鬼伝説)そうだ。これを能生の梅若玄祥さん。 同じく、平安末期の遣唐使「吉備真備」に、萬斎師。
唐で塔に囚われの身となった吉備というところから、スタート。 鬼となった阿倍仲麻呂に助けられ、唐の王(万作師)の繰り出す難問を解き明かし命びろいする。 最後につきつけられたのは、『野馬台詩』。観客には、入場時に『野馬台詩』を印刷されたものが配布されているので、共に悩む。 これも、蜘蛛の糸の導きによって、この難問を読み解く吉備。 
『野馬台詩』には、中世ヨーロッパの『ノストラダムスの大予言』に似た 日本終末予言がかかれているそうだ。 日本に知らせねばとあせる吉備と、さっきまで命を取ろうとしていたのに、こんなに賢い男なら唐のために尽くさせようとする王。2人が争ううちに、時空がねじれて・・・・ 照明が落ち、きざはしに足をかける吉備にだけピンスポットがあたる。 吉備の目には、一面何もない大地がうつっていた(ように思う)。 「ここはどこだ。」 幕。
最後に、時空を越えるという予備知識があったので、現代までタイムスリップしたかと思った。「ここはどこだ。」が現代語風だったので。 日本はすでに滅びていたのかと解釈した。 あってないかも。  終演後、資料(パンフレット)を買いにいく人が多かった。 なんだか、すごいものをみた、楽しさがあった。 能楽堂でも照明の捜査ができるのね!(いつも明るいままなので)と驚いたし。 最後に、萬斎師の 「ここはどこだ。 『野馬台詩』の詩を持ち帰ってきたぞ。」 と叫ぶ姿が、狂おしくよかった。遣唐使の装束の似合うこと。かっこいい。狂言方の活躍は、わかりやすく楽しかった。  外国の方のグループが鑑賞してました。終演後、通訳の人が説明したらしく いっせいに「オー」といってました。どんな説明したのか知りたかった そして、その中に 胸に「能」とかかれたトレーナーをきている外人さんがいたことも記述しておこう。

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狂言ござる乃座43rd

3月覚書シリーズ
国立能楽堂で、狂言ござる乃座43rd をみてきました。
まずは、小舞 2番。萬斎師の「海人」と、万作師の「鐡輪」。すばらしい。 うっとりする。
「海人」は長い小舞だが、余裕たっぷり。 なにもかも すっかり理解して、自分の中にとりこ込んだものを表現するっていうのは、こういうことかと感心した。 あたりまえのことなのだろうがプロはすごい。万作師の「鐡輪」は、静かなのだけれども、力強く怨念のようなものを 静かな強さで表現する。しびれます。 久し振りに正面席でみて、やっぱりいいなぁと思う。 小舞を、もっともっとみたい。
次に狂言「墨塗」。万之介師の のどかさと、遼太くんのきっちりきまじめさが、よい組み合わせで好きです。
続いて狂言「水汲」。水汲みにきた女(萬斎師)に、ちょっかいを出す男(万作)。単純な設定こそ、ひとつひとつの動作がひかる。
最後に、狂言「賽の目」 これは、長者が娘の婿を募集し、我こそはと駆け付けたものに、算術を問う(賽の目がいくつになるか)。勝ち抜いた男が対面した娘は、おへちゃだったという話。よくあるパターンだが、逃げようとした男を、娘がおぶって退場するのが変わってる。娘が、投げられて倒れた時、裾がひろがった。ああいうのは目立つなとと思った。
狂言のもつシンプルな美しさが映える演目だったように思う。女を主題にした演目を選んだそうです。なるほど。 見ごたえがありました。

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