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2010年4月22日 (木)

『サクリファイス』

近藤史恵さんの『サクリファイス』(新潮文庫)を読んだ。
カブキチのかわいこちゃんが、自転車ロードレースの魅力について、わたくしに とうとうと語ってくれましたが、その時にはちっとも理解できなくて失礼しました。
自転車ロードレースってすごい。といいますか、それをすんなりしみこませてくれる「本」ってすごい。
チームにはエースがいる。エースじゃない人もいる。それはよくわかる。アシストというは、チームのでなく、エースだけが勝利するためにサポートする。その存在に驚いた。裏方という言葉ではあたはまらない。主役をもりたてる脇という立場でなく、主役が生きていくための存在なのだ。それでも、人は駒でなく ましては部品でもない。 自分の存在に対しての誇りとか、存在の描き方がすばらしい。 彼女特有の少し冷たい文体がぴったりだ。 最後の最後まで、細かく計算されつくした文章と 細かく設定された人物の個性のみごとなこと。 たっぷり驚かせてもらった。 浅学なため、サクリファイスの意味がピンとこなかったので、最後により一層 ブルブルっときた。震える一冊。

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