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2010年5月20日 (木)

細川家の至宝-珠玉の永青文庫コレクション-

展覧会覚書
東京国立博物館で、「細川家の至宝-珠玉の永青文庫コレクション-」をみてきました。護熙さんちの歴史、お宝はものすごい!そうかそうかの連続でした。
細川家の初代、細川藤孝(幽斎)は、将軍足利義輝の側近。その後、織田信長、豊臣秀吉に仕える。『古今和歌集』の解釈等についての秘事を三条西実枝から伝授され(古今伝授)、藤孝から皇族や公家等に伝授したそうです。本能寺の変に際し剃髪して幽斎玄旨と号す。
家督を譲られたのは、忠興。二代目は千利休の茶を忠実に受け継ぐ当代随一の茶人。その妻は玉(ガラシャ)。
信長・秀吉・家康ら時の権力者と絶妙の関係を築き、細川家は後に肥後熊本54万石の藩主として明治維新を迎える。剣豪として名高い宮本武蔵は、細川忠利に招かれて熊本に移る。
こういう歴史の背景で、関ヶ原の合戦で用いた甲冑、細川ガラシャ遺愛の品をはじめ、信長に秀吉に家康の書状やら、伝宮本武蔵筆のものや五輪書の写しやら、智仁親王書写やら、もうおかしくなるほど豪華。展示ガラスにはべりついてみる。もう当代の細川護熙のお宝なんて出る幕ないほど。
16代当主・細川護立によって、永青文庫が設立。細川家に伝来する歴史資料や美術品等の文化財を後世に伝える目的の財団法人。白洲正子に古美術鑑賞の手ほどきをし、白樺派同人達のよきパトロンでもあったそうです。美の保護者だそうです。お金持ちの正しいお金の使い方ですね。ありあまるお金で、芸術を庇護する。格好いいこと。  白隠慧鶴や、仙厓義梵のコレクションのすばらしいこと。 能面もすばらしかった。江戸時代の狂言面に魅了された。とくに「狐」。木とは思えない表情。人でないものの表情がすごかった。般若とは面打ちの名前であったことを知りました。永青文庫に、是非 おとずれてみたい。
今展覧会で、一番気にいったもの二つのうち一つは鐔。「田毎の月図鐔」江戸時代18世紀のもの 銘 西垣永久 七十歳作之。文字通り、田毎の月が描かれたもの。鐔(つば)に魅入る日がくるとは。 重文の伝林又七作「桜に破扇図鐔」からはじまり、ガラスケースに ずらっと鐔を 縦に展示。図柄をみて、名前を考えながらみるのはとても楽しかった。
そして、もうひとつは「毛介綺煥」江戸時代18世紀のもの。もうかいきかんと読むその品は、動物図譜。 五代目の細川重賢は、藩政改革を推し進めて肥後の鳳凰と讃えられた名君だそうです。その細川重賢がかかせた写生帖「毛介綺煥」に書き写された蟹のインパクトにやられました。でっけぇ。繊細に描かれているのですが荒ごとのようなインパクト。
丁寧に描かれたものを貼り合わせてできた写生帖は、そのレイアウトもかっこいい。すごい。蟹の爪部分が左右に飛びでて、空いた隙間には隣の動物の尻尾が飛び出てきて貼り合わされています。 名君なだけでなく博物学的にも重要なものを残した方だそうです。
こういうのを〈道楽〉というらしい。道楽は、殿様たちのするものだそうだ。参りました。

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