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2010年10月23日 (土)

井上道義の上り坂コンサートVo.10 前夜祭

覚書
先週の金曜日、会社帰りに「井上道義の上り坂コンサートVo.10 前夜祭」に駆け付けました。
先日、文楽を観た際にもらったチラシにひかれて。文楽もこのコンサートも、当日券でふらっとみてきました。どちらも1500円也。お安く、すばらしい。しかも地元。 紅葉坂には、青少年ホール・音楽堂・能楽堂など いろいろの会場があります。 どの会場も、けっこうな坂を上らないとたどりつかない。 上り坂コンサートには、えっちらおっちらと紅葉坂を上ってくるという意味と、上り坂にある若き演奏家の魅力を紹介という2つの思いにより名付けられたそうです。今回の10回目をもって終了とのこと。第10回本公演ではなく、その前夜祭だけ出かけましたが、とても楽しかった。フィナーレを迎えるのがもったいない。
以前、サントリホールで狂言とクラシックというような公演があり、そのとき「井上道義さん」のトークにひきよせられました。なんだ、この指揮者は!?と。 あとは、矢野沙織さんも気になっていました。JAZZ・アルトサックスという単語が並べば興味深々。あの若さで巨匠たちに一目置かれているという紹介をテレビでみたことがあり、どんな娘さんなのかなと思っていました。 「クラシック」というと、敷居の高い気がして二の足を踏んでしまうのですが 今回はふらっと楽しみにいってみました。
面白かった!!とにもかくにもかっこいい。 よくわからなくとも、すごいことはピーンと伝わる。才能のある人ってすごい。これだけ、人を集中させるってすごい力。美しい音だけだとたぶん眠くなっちゃっていたと思う。 魅力って残酷。 矢野沙織さんは、はなすとちょっとすっとぼけていているのですが、サックスを吹くと急に色っぽくなる。吹きながら右手をサックスから離してカウントをとったりするのもかっこいい。席から乗り出しそうになるほど気になった。バンドネオンの三浦一馬さんは、若者なのにちょっと哀しげで濃厚な音。バンドネオンっていうのもいいものだなあ。次に コントラバスの黒木岩寿さん。コントラバスのソロなんて珍しいそうです。弾着方のテクニックをお話して、それを駆使したとても短い演奏という方法。メタボなカモシカって感じとか、松茸でなくエリンギのスープというわかったんだかわからないんだか不思議なたとえも面白い。金髪な細身の強面さんのようなヴァイオリニストは石田泰尚さん。弾き始めると、あれ?!情熱的でかっこいいぞ。襟を立て、かなり胸元を開けたシャツで 緻密な感じ。 ピアニストの松本あすかは美人さんなのに、ダイナミックなタッチのピアノ。マエストロの井上さんは、はちゃめちゃだし、勝手なおしゃべりを続けます。堅苦しさが全くなく、個性豊かっていうより、変わり者ばかりが集まって、とても面白い会でした。でも、この変わり者さんたしは、天才!ちっともあきない。わからないのに、面白い!ってことはよくわかる。かっこよかった。 
19:00~20:00 という案内でしたが、会場の張り紙には19:00~20:40。 終了したのは、21:20ごろでした!たっぷりと楽しませていただきました。 
ガーシュインからはじまり、ガーシュインで終わりました。一番しびれたのは、ラプソディ イン ブルー。思い出すだけでもゾクゾクする。
とても音のよい会場でした。壁と天井は木。月日のしっかり経ったところがたのもしい。会場の上の方で、いい響き方だなあと感じた。歌舞伎座の3階のことを考えた。全体の音は1階よりも3階がよかった。いい感じで全体がまざりあうためではないであろうか。月日が経つことも必要なのかもしれません。 地元、紅葉坂に注目です。 

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