悪人
文化の日に「悪人」をみてきました。すっかり映画づいてます。朝9時10分からの上演でしたが、近所なのでふらっと。
骨太の映画でした。
田舎で暮らす変わらない毎日。キツキツの毎日。閉塞感とか、絶望とか、普通の人の普通の暮らしにある息苦しい感じが、うまい。そのなかにも希望とか、その一言がたまらなく大切に思える一時の描きかたもうまい。妻夫木くんや深津絵里ちゃんの、だまっている顔がよかった。押し込められた感情がすごかった。特別な人でなく、特別な力もなく、ふと 自分の中にうまれかねない殺意。人間のちっぽけさ。そういう重苦しさを悲感だけでなく描かれていた。
柄本明が、岡田将生に言い放つところが、いちばんぐっときた。いいところばっかりすくって生きている薄っぺらな人生なんてくそくらえだ。そんなにまっとうに生きているわけじゃないけど。ようやく正しいこと姿をみた。宮崎美子の絶対に帰ってきてねという言葉の大きさにも、ぐっときた。
悪人とは何か。骨太の映画を堪能。
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