第52回野村狂言座
先週、宝生能楽堂へ行ってきました。第52回野村狂言座。今年の能楽堂おさめとなりました。
まずは「引括」。萬斎師の夫が、わわしい(やかましい)妻の高野師のことを うっとおしがり、家に帰そうとする。ものすごくわざとらしく。疲れただろう実家で休め、5年も10年もと。 ならば離縁とせまる妻。大事なものをこの袋にもらっていくがよいかと迫る。妻のいう大事なものは・・・ 夫に袋をかぶせ橋がかりから退場。かわいいのう。気に入りました。こんなのどかな話が、美しいのは型の力なのだなぁ。
石田師の木六駄。大曲なのに、さらっと楽しくみせてもらった気がします。大変なものって大袈裟にしないで、さらっとするのも技術だと思う。調子のいい太郎冠者らしさがよかった。宿の亭主にまた萬斎師登場。先ほどの調子のいい夫と、きっちり変えているのがすばらしい。見ごたえがあるのに 観る方がくたびれないというところがすごい。
さいごに、「唐人子宝」 裕基くんがすっかりお兄さんらしくなり、ちびっこ君をリードしてました。すばらしい。唐人が、帰国したいと願う。国から息子たち(遼太くん達)が迎えにくる。日本での息子たち(裕基くん達)と一緒に帰国を願う。断られたり、許されて喜んだり。悠々とした味わいがありました。万作師は優雅だなぁ。
今年もすばらしい舞台に背筋がのびました。来年も精進します。
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