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2010年12月29日 (水)

『幻の声 ~髪結い伊三次捕物余話~』

12月は決算。そこそこ(けっこう)忙しい。 いいものを読みたいなと思い、本棚に寝かせておいた宇江佐真理の『幻の声 ~髪結い伊三次捕物余話~』(文春文庫)を再読。
すっかり忘れていました。人生の機微をうっとりと読む。廻りの髪結い(かみいい)伊三次と、深川芸者のお文。若さで自棄になって飛だし、八丁堀の小物(手下)としても働くことになった伊三次。借金は終わり独り立ちしている芸者のお文。相手を深く思いやっているが環境や、気持や、なかなかうまくいかない2人。人生を追いつめられるような問題は起こらないのだけど、切ないすれ違いが続く。そのじれったさや、もう駄目かと思うけど、ちゃんと気持ちをくむことができスレスレのところでお互いのところに戻っていける様をうっとりと読む。いいなぁ。
ほかの人の人生にかかわり、押しつぶされそうになり、苦い気持ちになったりする。それでも、人と寄り添うことは、あたたかい。
この本を読んだきっかけは、確か 橋之助さんが伊三次を演じたドラマをみたからだったはず。
酒は飲めず、甘いものに目がない伊三次。お文は、注し向いでいっぱいやることができず不満だ。そうよね。飲兵衛は、相方にも飲兵衛を求めるもの。伊三次は、飲めないのになぜか格好よくうつる。冷たいところ、つれないところ。人情に厚いとこもいい。 お文の強がりや、弱いところにも惚れぼれする。
八丁堀の不破の旦那のぶっきらぼうさも、妻いなみの凛としたところも、隅々までいとおしい。
これは名作です。
なんと、渾身のデビュー作らしい。すごいすぎる。 水嶋ヒロもびっくりだ。(←これは余計)

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2010年12月28日 (火)

歌舞伎の殿堂 歌舞伎座の120年展

Wako 先週 銀座・和光 和光ホールにて開催中の 「 歌舞伎の殿堂 歌舞伎座の120年展 」にいってきました。 こちらは無料。
高島屋と比べ、品数も少なく、空間も小さいのだけれども、上品でよかった。
第4期歌舞伎座が一時閉場。第1期の歌舞伎座から振り返る。第2期からは客席の写真がありました。日本髪をゆっている人がいっぱい。桟敷中。世話物がかかったときには、舞台の人と観ている人と同じような格好をしていたのですね。 第3期になると、着物で観劇している人が大半なのですが、髪型が現代風。 第4期になると、洋装が増えていました。 どちらも、男性が沢山。今のように、ほぼ女性の客席と全然違います。女はそんなに出歩くものではなかったのでしょうね。 第4期は、私の知っている歌舞伎座なのですが、男性が沢山いて また別な雰囲気。 2階横の席の前後桟敷の席のところに、沢山人がいて、立ち上がって花道を見つめている様子。どんな雰囲気なのでしょう。 いろいろと想像をかきたてる写真でした。 天覧歌舞伎のときのものも、じーっとみつめてきました。
隈取りや、名優の絵筆、筆跡を楽しみました。 教養があってあたりまえなのですね。 だからこそ、どんな役も演じることができるのだなぁ。
高島屋は、期待しすぎてギャップがありました。あれだけ、いろいろな種類の展示物の提供を受けることができたらば、仕方がないかな。確かに、懐かしの物たちとの再会は嬉しかった。じっくりみました。映像も。それでも、何かうーんと思った。
こちらは、品よく楽しかった。
デパートの展示に関して、いろいろと考えたりもしました。

歌舞伎座の歩み

1889年11月 第1期歌舞伎座開場
          外観は洋風、内部は日本風の檜づくり

1911年      第2期歌舞伎座誕生
                  純日本式の宮殿風に大改築
1921年10月 漏電により焼失

1924年12月 第3期歌舞伎座落成
                  奈良朝の典雅と桃山風の豪華さを兼ね備えて再建
1945年05月 大空襲により、外郭を残して焼失

1951年01月 第4期歌舞伎座落成
                  第3期のデザインを再現しつつ近代的な設備を取入れ再建
2010年04月 建替えのため休館。

2013年春     第5期歌舞伎座が開場予定

待ち遠しい。

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2010年12月25日 (土)

クリスマス

Photoクリスマス。
先日、和光ホールに「歌舞伎の殿堂 歌舞伎座の120年展」を見に行ってきた折に、エルメスのところでみかけた雪ダルマ。首のスカーフはもちろんエルメスなのでしょうね。スリムでうらやましい。
エルメスのビルから雪も降らせていました。ゴージャス。
メゾンエルメスで開催中の「雪/曽根裕」展に関係があるのかしら。
 
Photo_5 新聞にもクリスマスって書いてありました。
クリスチャンでもありませんし、今日は いつもの土曜日同様 プールにいって 泳ぎ納めをしたしと 普通の一日ですが、なんだかちょびっと浮かれました。
メリークリスマス♪

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2010年12月23日 (木)

わが心の歌舞伎座

Photo_2 日本橋高島屋にて開催中の、「わが心の歌舞伎座」展をみてきました。おお、お懐かしい。歌舞伎座。
Photo 歌舞伎座にあった、椅子や看板や胸像。天覧歌舞伎のときの椅子の展示もありました。懐かしの劇場の椅子に腰かけたり、短いですが、花道を歩いたりすることのできる体験コーナーもあり。 波などの音をつくる小道具や、楽器の展示。衣裳の展示。
懐かしいのだけど、いつも劇場でみていた座席表やら、3階にあった懐かしの名優の写真やらの展示で、歌舞伎展というのには、無理があるのでは。お金をとるような構成ではないなと。
といいつつも出口のところの、歌舞伎座の売店にいらした方もいる、懐かしの売店のところで、ひっかかりました。 歌舞伎座が大好きだった人には、また触れることができて懐かしい。うれしい。そして、もう無いと思いさみしい。今 がんばって建てているのでうが・・・ けれどねぇ。なんだか企画感が今ひとつでした。、「わが心の歌舞伎座」展。記念ドキュメンタリー映画の宣伝なのかもしれませんが、その味もうすかった。 次にくるべき未来の歌舞伎座の姿が、浮かんでこない展示だったからかもしれない。
それでも懐かしかった。ああ、歌舞伎座。

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『オケ老人!』

なんだこのタイトル!?と思い手にとりました。荒木源の『オケ老人!』(小学館文庫)を読む。ちょんまべぷりんの方だそうです。
34歳の数学教師が、転勤を機に訪れた地「梅が岡」で ふらっとアマチュアのコンサートを聞きにいく。学生時代の音楽魂に火がついてしまう。そういうものなのかなぁと、のんびりした感じで読んでいると、面白いくらいどんどん変な方へ転がっていってしまう。コンサートで聞いたのは梅が岡フィルで、入団を申し込んだのは、梅が岡交響楽団(梅キョー)だった。そこはお年寄りというか、じーさんばーさんしかおらず、おもいっきり下手っぴいであった。誇れるのは、おそらく平均年齢世界最高齢であろうということだけ・・・  頑固だし、人の言うこときかないし、耳は遠いし、身体は動かない。でも、悪い人じゃないからこそ、断れわることができない。あーもうーと思いつつ、主人公のうまくいかない様を楽しく読む。
街のアマチュア楽団という小じんまりとした規模であり、日本とロシアの国家機密のようなむちゃくちゃ大袈裟なことがからんでいたり。すーっと読むことのできる、かなり読みやすい仕上がり。
必死になったり、大事なものに気がついたり、なくしたり、怒ったり、許したり。だれかを攻撃してばかり暮らすより、凹みながら奮闘する方がずっといい。しかも仲間と一緒だともっといい。

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2010年12月21日 (火)

『ちょっと変わった守護天使』

山崎マキコの『ちょっと変わった守護天使』(文春文庫)を読む。読むと必ず、底力のわいてくる山崎マキコの本。肉食女子と草食男子などという 今ドキな くくりはしたくないのですが、そんな感じの風変りな組み合わせ。
職場や友達に対する強気な猛者タイプは、意外とダメージに弱い。逆に外にはぼんやりに映るような 優しすぎる弱気なタイプは、マイペースでぐいぐい生きている。そういうものではないでしょうか。
バリバリと一線で働いてきた本宮つぐみ。恋(不倫)と第一線で戦う職場を一気になくす。今までの戦いっぷりから考えると、御隠居のような気分で働く。部署が変わっただけなのですが。 そこで出会うメガネ男子の桜井くん。年下くん。頼りないと思いつつも、なぜかキャンプにいくことになり、同棲することになり・・・巻き込まれるように桜井ライフの渦に巻き込まれていく。もう!っと思って怒ってばかりいても、うるさいと思っていた御小言のようなものが無いと寂しく感じたり。なくしてはじめて気がついたり。ちゃんと素直になれたり。
ぐちゃぐちゃドロドロを潜り抜け、まぎれもなく「この人が私の大事なひと」って気がつくのをみるのはなんともいえずいい。 (あやかりたい。)

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2010年12月20日 (月)

『ハナシがちがう!~笑酔亭梅寿謎解噺~』

昨晩、三三さんの情熱大陸をみました。ものすごい努力を当たり前のようにする様をみて圧倒される。才能のある人ほど、自分に厳しく努力するように思う。 なぜ、一生懸命やらないのか聞かれそうな気がしました。 ドキっとしました。

落語のものが読みたいなと思い、本棚にあった田中啓文の「ハナシがちがう!~笑酔亭梅寿謎解噺~」(集英社文庫)を再読。
むりやり落語家に弟子入りさせられたところが、どうしても無理やりすぎて 何かひっかかる。
古くさく面白くないもの「落語」が、破天荒だけど本物の 師匠・笑福亭梅寿の噺をきくことであれ?と思う。これ、もしかして スゲー面白いのではと。 金髪鶏髪のはんぱな竜二が、落語に目覚めて行くおはなし。
「たちきり線香」「らくだ」「時うどん」「平林」「住吉駕籠」「子は鎹」「千両みかん」の7話。 成長と人情と、おまけに謎ときまで。面白いのだけど、続編は手にとらなかった。なんでだったか思い出した。 落語を聴きにいったことは、まだ両手の指の数ほど。はなしを、本で知るのと、高座で知るのとどっちがいいものか迷ったからだった。 月亭八天さんの一話づつのミニ解説も、すごーくいいのだけど。 実際に聴きにいって、どうなるどうなるってワクワクしたい。それから読もうかな。これ知っているというのを、知らないっていうのをもう少しまぜたい気分。 落語って面白そうだから。
同じ落語を何度聴いても おもしろいのだと思う。歌舞伎もそうだからね。 歌舞伎では、はじめて観る演目というワクワクが少し減ってきてしまっているので、落語にはじめてを求めたいのかもしれない。
本を読んでワクワクする。自分の頭の中で、お話の世界を繰り広げる。これは、何よりもとびっきり楽しいことである。 それなのに、生できいてみたいというおもいがわく事もある。

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2010年12月19日 (日)

『万寿子さんの庭』

年賀状作成の一日でした。今年も しぶとく、プリントごっこを使用。

黒野伸一の『万寿子さんの庭』(小学館文庫)を読む。帯の「読み終えるのが惜しい、そして、読んでよかった、と心から思える一冊」に惹かれて購入。帯の感じとはちょっと異なるがよかった。
二十歳の京子が就職を機に引っ越してくる。なんでココに決めたか今ひとつわからない新居や、採用してくれたことに驚いた会社とか、どことなく受け身で暮らす主人公。この自信の持てなさがよくわかる。気にする程のこともない目のコンプレックスとか。
近所によく手入れされた庭のある家がある。出勤時にその庭でよくみかける老婦人。78歳の万寿子さんに、おはようございますと声をかけると、今どき小学生しか言わないような悪口をいわれる。気にしている目のことも、ズケズケという。イヤミでなく、ズバっと言う。 敵対心というより混乱しながらも、面とむかって戦ううちに、体裁を気にしない友情が生まれる。それは人にわかりにくく、裏表のないまっすぐなもの。相変わらず口が悪い万寿子さんに、すっかり慣れ 動じなくなった京子。奇妙なようで 本物の友情のひとつは、こういう形だろうと思う。
年の積み重ねは、誰の上にも降りかかる。いくら、一人でキチンと生きていても 人は年をとる。生活していく中で、繰り返すことによってどんどんスムースにできるようになっていく家事全般。積み重ねが、ガラガラとくずれていく日がくる。年をとることの切なさがつらかった。多くの人ががんばって乗り越えようとしている重要な課題だけど、ちょっとホロ苦すぎた。背筋をすっと伸ばしたくなる まっとうな暮らしっぷりを描いて、好きなタイプの本なのですが。いい本です。

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2010年12月18日 (土)

その名は蔦屋重三郎

昨日、サントリー美術館にて「歌麿・写楽の仕掛け人 その名は蔦屋重三郎」を見てきました。いいタイトル。
その名は蔦屋重三郎。恰好いい。蔦重とは、何者という説明から、彼が仕掛けた江戸文化を彩る花形スターの紹介という展示。サントリーらしい、まじめさがいい。これは、貴重だとか素晴らしいだとか有名だとか、そういうことだけを切り取ってアピールしないところが品があり好き。悪くすれば目立たないぐらい。TV局とタイアップしてイメージキャラクターを設定したり、歌を作ったりするのは、もっての他。ああいうのはイヤ。
浮世絵は面白かった。 写楽の黒雲母摺の役者大首絵は、色がなんともよかった。 『くはんおんきやう』という経本があり、絵が入っていた。お経は、すべてひらがなで書かれていた。絵は仏像だけれども 絵がはいるなんてと驚いた。 歌麿の青楼十二時は、吉原の女たちの一日の様子が時間により描き分けられている。 絵の美しさはもちろん 生活の様子が面白かった。 草や虫を写生したものもすばらしかった。
歌麿、写楽、山東京伝、大田南畝と、おんなじ時代にいたのですね、すごいなぁ。彼らが、人々の人気が出るように仕向け、まんまと人気ものになり、お上に睨まれ、苦しい立場になったり、巻き返したり。すさまじい才能を持つ彼らと、天才的なセンスをもつプロデューサー蔦重と、作品を楽しむ民衆、恐れをおぼえる時の幕府と、その攻防戦についてもっともっと知りたくなった。
今、人々が驚愕するほどの出版物を出す名プロデューサーが現れたとする。その人のプロデュースした人が人々を魅了し、そこに便乗した商売が爆発的に売れたとする。 そういうことがあっても、現代では 3年くらいで過去の人となってしまいそうである。 サントリー美術館でみた作品は、今でもその感覚は魅力的である。 どうしてこう捉えることができるのだろうと驚く。 古びないどころか、逆に斬新に感じる。何がこんなにも違うのであろうか。
狂歌が流行っているとき、人々はこういう形態のもので読んでいたのかと面白かった。紙に墨で書いたものでも、出版となれば沢山の人の手にわたる。黒一色とはいえ、自分のものにできるというのは復旧したことであろう。 狂歌に浮世絵を合体させた豪華な狂歌絵本には、どれだけびっくりしただろう。 豪華とか裕福な人だけが求めることができたのであろう。その特別なものが、現代でも同様に特別なものであることが すばらしい。
狂歌の作品のところで暫のような衣装の絵があった。三升だと思ってよく見てみた。五世 團十郎の狂歌でした。なんだか、すごくいいなと思った。すっかり気に入った。 

たのしみは
はるのさくらに
あきのつき
ふうふそろって
さんどくうめし

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2010年12月16日 (木)

12月文楽公演

先々週、父と国立劇場小劇場へ文楽を観に行ってきました。12月文楽公演は、若手・中堅公演だそうです。
まずは、「安寿 つし王 由良湊千軒長者・山の段」
安寿と厨子王のお話。人買いに売られてしまい、母と離れ離れになった姉弟。汐汲と薪取を命じられこきつかわれる。その様な境遇でも姉は弟を想い、弟は姉を想う。美しいけど、こんなつらい一場だけみせられても。 かわいそうだった。 人買いって日本でも普通にあったのねと思う。
そして、「本朝廿四孝」まってました!勘十郎さんです。
今回は、桔梗原の段・景勝下駄の段・勘助住家の段。
もう結構昔、通し狂言って何?と奮発して国立劇場でみたのが「本朝廿四孝」でした。マイ・ファースト・新之助。はじめてみましたが、2分くらいの出番でした。そのとき、筋書きを片手に食い入るようにみたのですが、物語がちっともわからず。でも面白かった。あれから10年くらい経ちました。そして、今回も???どんどんなんだかわからなくなってきて、混乱しました。でも面白かった!
武田信玄と長尾謙信の2人が争う。その領地の境目で、その家来どもが争う。シンゲンとケンシンって音の響きが似てるんだもの。それであなたは、どっち側?ってわからなくなる。槍の弾正と 逃げの弾正 の妻がでてきて夫自慢をして喧嘩しあう。もうどっちがどっち?基本的なことから混乱。越後と甲斐から、どっちがどっちかわからないという ていたらくなので。  おそらくこっちだろうと思っていたのが間違っていました。  冒頭の桔梗原の段で、お互いの家来同志が喧嘩するのが愉快でした。棒で本当に人形のかしらをポカッと叩いてました。卑怯な手とかつかうの。これから深刻になるのがわかっているので、その前に少しほっとしました。
乱暴者の兄 勘助、孝行者の弟 慈悲蔵(勘十郎さん)という兄弟。母は狼藉を働いても兄を猫っかわいがりし、弟にひどくつらくあたる。ここら辺のストーリーは把握しているので、ちゃんとわかってみる。雪の日に、母に筍を所望され、あるはずがなくても一生懸命掘る弟。何か出てきた!というところで兄がでてきて横どりしようとする。ここは歌舞伎でもみました。人形が人間程大きく感じました。大迫力。結局、兄の首を主のご子息の身代わりに差し出そうとしていた母親。ところが兄は自ら目に刃を突き刺す。面体が変わった。もう身代わりにはなるまいと。実は兄は・・・だったのである!えええ!驚いたけど、実は何だったかわからなかった。それでも、面白いってすごい!
筋書きを購入。帰りの電車の中で「ええ!」と声を出しそうになるほど、驚きました。そうだったのか・・・
身代わりにしようと思ったのは、景勝と 兄 勘助の顔立ちが似ているから。でも、どっちも兄 勘助だと思ってみていました。だからますますわからなくなったのようです。
次に「本朝廿四孝」がかかるのが楽しみ。十種香の場面の意味も、やっとわかりました。伏線などもじっくり読む。ほー、の連続。父も、筋書きを読んで驚いたところがあったそうです。これをすべてわかってみている人がいるのかなぁなんて言ってました。
実はと正体を表したあと、人形がぶっかえりをしていました。大きくみえました。文楽の方が先なのかなぁ。

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2010年12月15日 (水)

12月文楽鑑賞教室

生誕祭では、文楽鑑賞教室も観てきました。勘十郎さん御出演のBプロの方を鑑賞。 於:国立劇場小劇場。11時開演  1時25分終演という短い公演ですが、濃厚でした。
まずは、「伊達娘恋緋鹿子」から火の見櫓の段。歌舞伎で人が人形振りをするのを観ますが、これはそのオリジナル版。昔々、ギオンコーナーみたいな一気に伝統芸能をみせちゃいますという場所で、この場面をみた記憶がうっすらあります。主遣いは、蓑紫郎さん。元気ありすぎでした。お七も必死、遣う方も必死。あっというまの12分でした。
続いて、解説 文楽の魅力。大夫さんと三味線さんが登場し、義太夫の説明。豊竹つばさ大夫さんの生真面目な解説・進行と、三味線豊澤龍爾さんのクールですっとぼけた解説の味わい具合が最高でした。絶句し声なく爆笑させるすご腕の持ち主でした、龍爾さんは。   再び、吉田蓑紫郎さん登場し人形の解説。わかりやすく、丁寧。3名とも独特の雰囲気があって、なかなかおもしろかったです。
最後に「三十三間堂棟由来」鷹狩の段、平太郎住家より木遣り音頭の段。三十三間堂の棟になった柳にお話。そういえば、三十三間堂で御主印をいただいたとき、蓮華王院って書いてあったなと思いだす。
鷹狩の段。鷺を見つけ、鷹匠に負わせようとする。あわや!というときに柳の大木が、鷹の足に自分の枝葉をからめ鷺を救う。大事な鷹をとりもどそうと、この柳の大木を倒せとに無理難題をいう偉い者。不思議力をもつものが弓矢で鷹を助け、柳を守る。伝説味たっぷりの展開にワクワクする。切ない場面は、見応えがありいいものです。その重々しい前の、明るく ちょっと超人的な力をみるのは、とても楽しい。
平太郎住家の段。実は私は柳の木でした。と夫の幼い息子に別れを告げる。あきらめて伐採される運命を受け入れる女性、お柳。勘十郎さんの演じるお柳は、切ないこと。平太郎と出会ったときには積極的に、おかみさんはいるのかえとどんどん聞いたり、恥ずかしがったりと可愛い娘さんでしたのに、最後は自分に降りかかる運命を、静かに受け入れ 残された家族の幸せを祈る。こういう姿が本来の日本女性のあるべき美しい姿なのかもしれないと思った。損得を考えたり、権利をふりかざしたりばかりの現代。そんな毎日の中で、いさぎよいひきっぷりが美しいなぁと思った。
木遣り音頭の段。理屈とかそういうものをすっとばす。大人が大勢で運ぶ木が動かなくなる。母をおってきた幼子(みどり丸)が、たった一人で柳の大木(実は母)を動かすと、母の愛情で木が動く。無理やりこういう展開になると、切なさが和らぎます。動きも楽しいし。 ええ話や。
これで今年の観劇納めとなりました。来年もいい舞台と出会うべく、どんどん観に行きます。

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2010年12月14日 (火)

生誕祭

毎年恒例。おさるとかっぱの生誕祭。同じ日にうまれたのですもの。お祝いしなきゃ。 今年は都会にお泊まりして、古典芸能(歌舞伎と文楽)にまみれ、泡(シャンパンバー)にまみれ、うかれまくってきました。 おほほほほ。
泡ガール?と浮かれまくったら、飲みすぎちゃった。 飲みすぎてしまった人の切ない気持ちがちょっとわかった。
摂州合邦辻の通し狂言は 見応えがあり、達陀に胸ときめかせ、ANAインターコンチネンタルのシャンパンバーでは女子満喫。お泊まり。文楽鑑賞教室をみて驚いき、しあげには、有楽町でとびっきりおいしい京野菜をいただく。くたびれた内臓をいたわりました。
22000円のお部屋が今だけ7000円!というスペシャル企画を発見し、モントレ赤坂に泊まりました。おひとりさま3500円というのは、何かカラクリがあるのでは・・と思いましたが無事でした。翌朝、お部屋でウダウダとTVをみてのんびりする(後であわてることになったけど)。  あまりにも海老蔵ニュースが多いので、これをしのぐマスコミが飛びつきそう出来事は何だろうと考えたりした。 あと、モノマネも(おさるが)。  こういう、意味もないダラダラってたのしい。飲みすぎで胸やけしてなかったら、もっとよかったのに。 「ほどほど」というのを座右の銘にしようかと思った。
ものすごく楽しみにしていたので、終わっちゃったので脱力感を感じるほど。 濃厚。 遊んだーって感じです。

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摂州合邦辻

日生劇場で、摂州合邦辻の通し狂言を鑑賞。通しでみるのははじめてなので、楽しみでした。なるほど!なるほど!と思いながらワクワクして観た。 あぁ なので、あの合邦庵室の場につながるのかと、カチッカチッとスイッチが入るようだった。
俊徳丸に後妻である玉手御前が毒酒をのませるところ。観客のほぼ全員、これから毒を飲ませるということがわかっているというなか、じっくりと毒酒を勧める。玉手の菊之助さんが、妙に大切にお神酒を胸に抱いて登場。まず、玉手自ら飲んでみせる。おなじ鮑の盃で、同じ瓶から酒をそそぐ。その前にちょっと角度を変える。飲ませた鮑の盃を大切そうに懐にしまう。小さなひとつひとつの仕草がドラマチックで、とても面白かった。
梅枝くんの俊徳丸と、右近ちゃんの 浅香姫の手堅いこと。あなたたち上手すぎと小声でささやきながらみる。 右近ちゃんが、ちょっと小首をかしげるだけで意味することがよくわかる。ベテランの域!すごいねぇと感心しきり。
時蔵さんの羽曳野の固さとか、團蔵さんの高安左衛門の静かな様、東蔵さんのおとくの大きなあたたかさ、 松緑さんのきりっとした奴入平、亀三郎さんの好色そうなずるい次郎丸。なによりも、菊五郎さんの合邦の懐の深いとことろ。菊之助さんの玉手をとりまく人たちのしっかりした芸に、ますます重厚さが出てきて 重ければ重いほど面白かった。
菊之助さんの玉手の根性はすごい。いつも可憐な女子で 気を失いかけることで何でも手に入れてきたのに、今回はどんどん自分で道を切り開いていきました。どんどん俊徳丸に迫る。母にすがりながらも 様子をみるときのしたたかさ。「邪魔しやったら蹴殺すぞ」と迫る迫力。圧倒されました。
合邦に腹を刺された後の述懐も。すばらしかった。様子がわかるにつれてわかる真実。 それでも、俊徳丸を助けるためだけになぜと思うところがある。そこで、どんな子でも2人の継子どちらも助けたかったという母の言葉にドキッとしました。絵にかいたような悪い子でも、同じように守ろうというする母心に感動しました。2つ3つしか年は離れていないと言っていたのに。すばらしすぎる。 菊之助さんの凛とした姿は、すばらしかったです。 2人の継子の命を救い、家を守る。そのため、自分だけにくまれて死ぬ覚悟。どれだけの忠義心なのでしょう。 みせかけとはいえ、恋慕情の底に潜む熱情もすばらしかった。大役に、魅せられました。

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達陀

続いて、平城遷都1300年記念 春をよぶ二月堂お水取り「達陀」を鑑賞。これは、大好きな演目。続けて何回もみたい。(演者の疲れは考えずに・・・)
御経の響き、法螺貝の響き、暗さが雰囲気を出します。二世松緑丈が振付をした演目を、当代の松緑丈が演じるところの想いも勝手にくみとる。
集慶が大勢の練行衆と共に見せるダイナミックな群舞。これですよ、これ。すばらしい。あっという間に終わっちゃいました。以前みた菊五郎さんの集慶の時はもう少し長かったような。やや年配の役者の方々の厳しそうな(キツそうな)御顔つきが印象深かったのですが、今回は若返ったためか、まだまだ余力がありそうでした。とくに、右近ちゃん。あと梅枝くん。涼しそうでした。右近ちゃんに釘付け。なんでしょう、あの上手さは。まったく、ブレない。無駄なく、すべてに意味のある動き。みごとすぎる。
こんなにカッコいい群舞はちょっとないのでは。
この演目を観にいった友が、「ゆく年来る年」を思い浮かべたといっていました(しかもNHKの)。ありがたい気持ちになったそうです。わかるわぁ。

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ペンダント・イヴ

先日、従姉妹とその友と、森下スタジオへBATIKの公演「ペンダント・イヴ」をみにいってきました。
コンテンポラリーなダンスは、数えることができるくらいしかみる機会がなく、よくわからないのですが、とにかく体感し、楽しんできました。わからないなりにも、これはこういうことを意図しているのかなと考えさせるものが多々あり、面白かった。 解釈は振付の意図したものと異なるだろうなと思いつつ、私なりに考えながら観た。
みんなが一斉にみる視線がとても効果的だった。一番後ろの壁がわに一人立ち、こちらを見る。その前に十人くらいいる子達も、皆こっちをみている。一人の子を、集団がじっとみているような気になった。位置関係がバラバラに感じた。逆に、集団に入れず、一人でじっとみているようでもあった。
ステージに3人がいる。1人が1人にだけ耳打ちする。 そういう、なんだか居心地の悪さとか、子供のころの残酷さなような感じがひっかかった。
最後の場面をみて、走馬灯のように自分の人生を思い返すってこんな感じかなとも思った。 よくわからないけど。わからないなりに感じるものがあった。
客席は小洒落た若者でいっぱいでした。
十数人があばれまくるように、1時間半ほどもノンストップで踊り続けていた。個性が強く力強かった。終わってからカーテンコールに出てきた彼女たちは、小柄であどけない女の子たちに戻っていた。ほぉ。
勢いのある公演でした。

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2010年12月 9日 (木)

第52回野村狂言座

先週、宝生能楽堂へ行ってきました。第52回野村狂言座。今年の能楽堂おさめとなりました。
まずは「引括」。萬斎師の夫が、わわしい(やかましい)妻の高野師のことを うっとおしがり、家に帰そうとする。ものすごくわざとらしく。疲れただろう実家で休め、5年も10年もと。 ならば離縁とせまる妻。大事なものをこの袋にもらっていくがよいかと迫る。妻のいう大事なものは・・・ 夫に袋をかぶせ橋がかりから退場。かわいいのう。気に入りました。こんなのどかな話が、美しいのは型の力なのだなぁ。
石田師の木六駄。大曲なのに、さらっと楽しくみせてもらった気がします。大変なものって大袈裟にしないで、さらっとするのも技術だと思う。調子のいい太郎冠者らしさがよかった。宿の亭主にまた萬斎師登場。先ほどの調子のいい夫と、きっちり変えているのがすばらしい。見ごたえがあるのに 観る方がくたびれないというところがすごい。
さいごに、「唐人子宝」 裕基くんがすっかりお兄さんらしくなり、ちびっこ君をリードしてました。すばらしい。唐人が、帰国したいと願う。国から息子たち(遼太くん達)が迎えにくる。日本での息子たち(裕基くん達)と一緒に帰国を願う。断られたり、許されて喜んだり。悠々とした味わいがありました。万作師は優雅だなぁ。
今年もすばらしい舞台に背筋がのびました。来年も精進します。

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2010年12月 7日 (火)

♪ 待ってるよぉ

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2010年12月 2日 (木)

SP 野望篇

おさると邦非映非連。SPをみてきました。
走れ!メロス。
走れ!岡田准一。
メロスもびっくりです。走っていました。もう ものすごく。そして超人でした。いや、人以上。もはや、人でなかったほど。 製作者の意図していることと、全く違う楽しみ方をしました。 映画を楽しむというより、おさると映画を見ることを楽しんだという感じ。帰り道、ずっと笑ってました。面白かった!
あと、香川照之も。もう、振り返るだけですごく意味ありげで。目が離せませんでした。
岡田くんの能力を、あたりまえに受けれている仲間たちもおかしかったな。真木よう子のぶっきらぼうぶりもいかしていました。
「衝突する2つの運命」とか、大義とか、そういう筋の印象はほとんど残っていないのだけど(?!)ものすごさが楽しかったです。(あまりにもスペクタクルな場面は、ちょっと目を離していたけど。) 問題は、「SP 革命篇」もみなくてはならないかどうかだなぁ・・・

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