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2011年3月 1日 (火)

洋菓子店コアンドル

2月の覚書。

蒼井優のエーガであった。
「東京の洋菓子店を舞台に、過去を引きずる元パティシエの男と見習い店員との心の交流を描く感動作。」とあったが、それはちょっとボケたあらすじ。蒼井優のファイトをみる映画。
鹿児島のケーキ屋の娘であるなつめ(蒼井優)が、東京にいった彼氏を探しにくる。自分では、いいなずけというが、思いはどうも一方的。いるはずの“パティスリー・コアンドル”に、もはや彼 うみくんはいなかった。なんでうみくんがいないのか、なんでそんないい方するのか、なんでなんでと我を通す様がすごい。みごとな自分勝手。東京で評判の洋菓子店という設定だけあって、そこのケーキは超一流。作り手の愛情や、自信があふれる店でも、店の人がいじわるするから うみくんがいなくなったと、我かんせず怒りまくる。怒るパワーは半端ではない。人のイヤな面をパワフルにおしだす蒼井優。うまいから、本当にイヤな子みたい。 行くあてもなく出てきたので、店で働くと言いだす。ケーキやの娘だからできるという。いばって作ってみせたケーキを店の人が試食。町のケーキやさんの味は、店には受けれ入れられない。これを食べて おかえりなさいと、ケーキをひとつテーブルにおいて、ひとりきりにされる。 ふてくされながら一口ケーキを食べる。 そのとろけるような味。 あんなにガミガミして、かわいげのない女の子が、そのひとくちにうっとりする。 うまい。ほおばるように次々とケーキを口に運ぶ。
それから、この我の強い娘は、若さとわがままさで怖いものなしのまま、店で働く。ぶつかりながらも、ちょっとづつ変わる。根性のはいった娘は、ケーキ作りにも根性がはいる。ほんのちょびっとは、いい子になってきたりもするけれど、相変わらず我かんせずで突き進む。周りを巻き込む。周りは顔をしかめたりもするけれど、裏のない、まっすぐなおバカさんを憎めない。ニクイけど憎めない。 ここらへんの匙かげんがいい。蒼井優あっぱれである。
江口洋介は伝説の天才パティシエ。彼の背負っている大きなものにさえ押しつぶされない なつめ(蒼井優)。いい格好しいだったり、場の空気を読んでしまったり、わかった風に 傷つかないように生きているだけじゃ 得られないものがあるのだ。「小さくまとまるな自分」と鼓舞した。

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