『小夜しぐれ』
髙田郁のみをつくし料理帖の新刊『小夜しぐれ』(ハルキ文庫)を読む。急にいろんなことが展開。みんな、このままではいられないのね。生きていくためには、独り立ちするためには、あえて辛い道を選ばなくては。なくてはでそんな切なさも感じつつ、ハラハラしたりキュンとしたり、おいしそうな食べ物にうっとりしたりしつつ堪能。
お嬢様道まっしぐらの美緒は、どうして現実の道にきりかえることができたのだろう。わかるけどわかりたくない。腹をくくってから急にぐっとキレイになったように思えた。なんでダメなの、どうにもならないのといろんな人の想いにぎゅうぎゅうになる。種市の恋なんて苦いばかりなのに、それでもというどうにもならない想いと、周りの大きな大きな命がけの愛情との戦いにもぎゅうぎゅうとなる。心が揺さぶられ続けました。
小松原様の大きくて細かくて責任ばかりが大きい仕事に驚く。江戸時代の殿も大変。自分妃取りのためにどれだけの役職があるのか。お江戸のためだけど、もう殿のためっていうものが多すぎる。料理に心悩ますということでも、対象が違うとこんなにも悩みが異なるのかと面白かった。 庶民と富裕層と殿。もとめられるものの違いから、江戸は、身分というものの妨げの大きいのだなぁとしみじみ思う。 澪の料理人としての矜持のようなものも頼もしかった。 そうすると人への思い(小松原さまとかつる家とか)よりも、優先しなくてはならないかもしれないものがでてきてしまうのか。 ああ、悩ましい。 成長が眩しい。これは私が現状から巣立てないからだなぁ。
だいたいキャスティングできました。タレント名鑑片手に考えたくなった。が、家にはかぶき手帖しかない。あっ梨園枠からもキャスティングしないと・・・
週末におさる宅へよっぴいておじゃましてきました。毎回なかなか帰らず 御迷惑をかけてしまう。だって楽しいのだもん(すみません)。今回は東北の日本酒をごちそうになり、またまた長居しちゃった。みをつくしキャスティング披露会もたのしかった。 どうしても、この役はこの人にと頼んだり頼まれたりしあいました。
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