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2011年8月30日 (火)

『図書館革命』

引き続き6月に読んだこれも記録につけておこう。
有川浩の『図書館革命』(角川文庫)を読む。図書館戦争ものこれで完結なり。
しょっぱなからデートですか。カミツレデートってなんですか。乙女の気持ちが自分に残っているのか心配になる今日このごろです。
照れさせかつ、内容は深い。原子力発電所への攻撃。小説の世界とわかっていても、放射能汚染が問題になっている今は、恐ろしくて仕方ない。 誰かのせいにしないと気がおさまらないというのが世間。 悪者を決めても それは解決でもなんでもないのに。攻撃の矢面にたたされた当麻先生の警護というのがこの本のメイン。 守る側からしてみると自由の象徴を守るといった使命を帯びる。責任が増す。 どんどん敵は増え、味方は減る。そんな中 一人になっても守り抜く郁。まさしく革命。あー手に汗握った。
「帰ったら好きって言いますから・・・・」ってすごい言葉。あぁ。 情熱というものが自分に残っているのかも心配になる。あぁ。
恋愛だけでなく、郁と柴崎の関係も素敵だった。 綺麗で有能で何でもできる特別な女子に あーあの子もこの部屋から出ていく日もあるんだなぁなんて寂しそうにされたら 抱きしめたくなっちゃう。(なぜ男性側の感想を持つのであろう・・・)
最後のしっとりと落ち着いちゃた2人の暮らしを読んでぐんにゃり。そりゃ応援しつつ読んでたけど。あまりにもうまくいくと。イヤなんじゃないけど、変な感じ。 あーあんなこと言っちゃったと頭を抱えているシーンを読む方が楽しいのかな。
この小説の中の危機。革命の流れを引き起こしている極少数のリーダーたちの頭の中を思い 唖然としたり怒りを感じたりした。 そして、この愛すべき登場人物のように たまたまこの時代に生まれたから なんて言ってあきらめたりしない人のあつさについて考える。 自分で選択したものを、自由に楽しむ。今、当たり前にできているものを取り上げられたからこそ生まれた機動力ではあるかもしれないけれど、それだけでない。 とびっきり強いのに、恋愛には右往左往な ザ正義の味方達。 楽しく読みながら深く考えた。 また読もうっと。

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2011年8月29日 (月)

『図書館危機』

これ読んだのは6月だったような。記録につけておこう。
どえらいことになってきました。王子さまだったなんてぇ。といいますか、その事を知っていたなんて。アタシいままで何を言ってしまってきたの。ひぇー。読んでいるだけのこっちとしても、もうどんな顔をして職場に行ったらいいのやら途方にくれますよ。3冊目。有川浩の『図書館革命』(角川文庫)を読む。
全員シアワセになるという脅威の小説になるのでありましょうか。これは。
「ねじれたコトバ」人気俳優のインタビュー記事で、床屋という言葉が違反語として引っかかる。普通に身の回りにある言葉が、知らない間に規制されている怖さ。 今、ジョセフ・クーデルカのプラハの春の写真集も読み進めているところ。統制による圧力とか、自由とか、そういうものが現実にあり 物語の中だけの世界でないことを思い知らされています。 ある日突然革命が起き、普通が特別なものになってしまう怖さ。 まっとうな考えを持つ折口さんですら、言葉の置き換えという変換方法に少し鈍くなっているところにもはっとした。仕方ないってあきらめてすますことに逃げてしまうのは、恐ろしい。  玄田隊長の出した戦い方は素敵でした。床屋協会が立ちあがってくれたこともうれしい。
郁の故郷の図書館での展示を守る戦いには、自由を守る戦い以外に 自分にあたえられた特権を得続けていくためにむしばまれていく人というのが、恐ろしかった。同じ図書館なのに、優越をつけたがる。 外でもっと大きな戦いがあるのに、目先の利益を守るためにイジワルをする。最初は虫歯くらいだったイヤなものが じわじわと身体をむしばみつづけあんな女子になっちゃった。あの卑怯さの記述はきつかった。いじめなんて、誰にでも簡単に想像できるイヤなこと。体験などしなくても このイヤさを知らない人はいないのに、どうしてエスカレートしていくのであろうか。強い人は戦うことが容易かもしれない。いずれいなくなる正義の味方がさった後、それでも胸を張り続けていられるかどうかという、なんだか人間の尊厳のようなものを考えたりした。
恋愛の甘さも相当だけど、問題指摘の深さも相当すごい。

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2011年8月26日 (金)

濱田庄司スタイル展

先週末、花形歌舞伎 1部をみたあと 友人からいただいた招待券を持ち おさると一緒に汐留へ。 パナソニック電工 汐留ミュージアムにて「濱田庄司スタイル展 ~理想の暮らしを求めて~」を見てきました。
人間国宝 濱田庄司 の作品を展示するのではなく、彼の暮らしのスタイル 衣食住 の展示。その理想とするべき彼の生活は、小洒落た都会の便利な生活ではない。 自分の身の回りのものを自分でデザインする。 自分で創ったいいものと、誰かが大切にしてきたアンティークのいいものに囲まれた暮らし。 家の周りには、畑があり にわとりやヤギを飼う。
安いものじゃなくて いい器でおいしいものを食べる。 形あるものは壊れることもある。大事に使う。 うっかりすると忘れてしまいそうになる大事なことだなぁと思いながら鑑賞。 いい器が沢山ありました。 素敵な大皿だけど、うちに持って帰ったら これはものすごく大きいかもしれないわねと話ながらみる。 よくカレーを盛ったとコメントのある皿をみて、ちょっと足りないわねと言ったり。 お茶もおいしだろうなと思わせる急須や、これで飲んだらおいしいだろうなと思わせる酒器。 人間国宝の作品をあがめて見るというのではなく、心が贅沢になるような暮らしがしたいなぁと思いながら見る。 売店でレプリカをみて、本物とレプリカの差を思い知る。 違うとは思うけど、もう雲泥の差。月とスッポンです。
とりあえす安いもので とか、便利だから なんていうもので 今をしのぐのではなく、本当にいいものと一緒に暮らす。 物にあふれた(しかもそんなにいいものじゃない物)中にいる自分の暮らしと随分違う。   いつかは、そんな暮らしを!と思っているのだけど、何もしなければ一生このままだなぁ。 お片付け大の苦手だけど、重い腰をあげようかという気になった。(涼しくなったらね。)
この日はおさると、花形歌舞伎を1部をみて、濱田庄司さんの理想の暮らしをみて、日本橋三越でそれぞれ ワンピースを衝動買い。 その後、豪華な暑気払いに繰り出しました。お気に入りの全日空インターコンチネンタルホテルのMixx&ラウンシ゛。国会議事堂を見下ろしながら優雅においしいお食事とお酒をいただく。 ありゃりゃ。 シンプルライフに感心しつつも 道楽・物欲まみれになっていました。道は遠い。 

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2011年8月25日 (木)

花形大歌舞伎 1部

先週末、おさると一緒に演舞場へ。第一部を観て参りました。
花魁草(おいらんそう)から。江戸の大地震・それによる火事から逃げのびた中に大部屋役者の幸太郎(獅童さん)と吉原のお蝶(福助さん)がいる。というところからはじまる。
安政大地震をのことのようです。復興という状態のお芝居なので、あえて地震のある演目を出したでありましょうか。北條秀司作品。
押しが強く 妬きもちやきの福助さんと、気弱な獅童さんという2人の組み合わせは、バランスがよかった。 意外といい。
勘太郎ちゃんが船で登場したとき、私の席からは声だけがきこえ姿がみえなかった。もう、これは勘三郎だなぁと思う。似すぎ。毎回思うけど本当に似てきました。これからの活躍が楽しみでなりません。 勘太郎ちゃんとしのぶちゃんの夫婦が非常によかった。ちょっとずれると演劇になってしまいそうなところ(花形なので若いから)、この2人の夫婦が出てくると どっぷりと歌舞伎の芝居味が出ます。 ちょんまげの時代の人にしかみえない。 芝居町の大物 勘左衛門さんには、彌十郎さん。うるさく キャーキャー喜ぶ後家さんに扇雀さん。 高麗蔵さんと3人が出てきて、大部屋役者の行方を追うところで 話がぐっと面白くなった。 立派な看板役者になってもどってくる獅童さん。きっちりと身をひく福助さん。しっとり幕。設定がいいな。
めで鯛焼を楽しんだ休憩後、楽しみにしていた櫓のお七。勘太郎ちゃんがこんなにもがんばってる花形、こんどは七くんの大活躍することろもみたいと期待。この御兄弟、うまいんですもの。
わくわくした気持ちを満足させていただきました。伊達娘恋緋鹿子 櫓のお七。八百屋久兵衛の娘、お七。最初は人で、途中 人形になり、最後 櫓にのったあとまた人になる。 文楽からもってきたこの作品は、文楽に敬意を示すところもあり そこが儀式のようでまた面白い。 ここから人。ここから人形と 約束事も面白い。 人のように操ってみせる、文楽人形のように踊ってみせる人。 人形振りが、とても印象的だった。 人にみせるためどれほどの努力をするのだろうと考えた。 人として美しさ、たとえばなめらかさとか優雅さとか。そういうものをおしこめて、人形として踊る。 美しさを残す型もあるであろう。とことん人形でみせる型もあるであろう。 北島マヤのこととこか頭によぎりながらみた。(マヤ、人形が自分をかばいますかとか月影先生に怒られて習得してそうと思って。)細いせいもあって、魂がないみたいだった。重心を感じなかった。すごかったなぁ。真剣さ、余裕のない必死さも また美しかった。 あと10年20年したら、真剣かつ余裕をもって踊っちゃうのだろうな。それもみてみたい。 雪がハラハラと散る中、きれいだった。雪の降り方もきれい。波が打ち寄せるようにリズムのある落ち方をしていました。人力で落としているからですリズムであろうか。確かな技術力をみるのは楽しい。

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2011年8月24日 (水)

花形大歌舞伎 3部

花形大歌舞伎  3部
先週金曜日、仕事帰りに演舞場へダッシュ。両親と一緒に第三部を観てきました。納涼大歌舞伎かと思っていたら、今月は花形大歌舞伎でした。
今月、私の一番のお楽しみは怪談乳房榎。勘太郎ちゃんが船で登場したとき、声だけがきこえ姿がみえなかった。もう、これは勘三郎だなぁと思う。似てる。この芝居のみどころである早替りを、2人でやっていたら気がつかない部分もあったりして。
早替りは、替わる不思議さをみるのでなく そのきっかけを楽しませること。あのわくわく感。そして絶妙な間。そこを、勘太郎ちゃんはきちんと理解している。でも、お父さん(勘三郎さん)世代がするのとは何か違う。うまいし間もいい。肝もわかっている。 大人たちは魅せる間がある。ためがある。 若いのに、それをやったらイヤラしく思うかもしれないなとも思う。 余裕があるのが大きな違いなのであろう。若手だけでがんばっている必死さだけでなく、充分立派でした。
七くんのお関はきれいで、いいよられそうな奥方だった。 獅童さんがんばれ。特に連理引き。あれはないよ。 相手との台詞のやりとり感が もうひとつでない。磯貝さまに悪の色気がでないとね。せっかく目立つものがあるのだから。  勘太郎ちゃんは、下男正助がよかった。とにかく実直。周りがみえていないところもあるけど、主従にあつい。 田舎っぽさがよく研究されてる。しかし少々顔がうるさくなっちゃうのが若々しい。 その点、うわばみ三次の非道な悪は、強欲で形も力強い。きまってました。 滝壺での大立ち回り。がんばっていました。立派だなぁ。中村屋~。
花形らしい発展中の驀進ぶりを楽しみました。 一所懸命で清々しい。けれど、ちょっとくたびれる。 やっぱり大人の余裕のある歌舞伎ってすごい。
最初は、舞踏。宿の月。 踊りの初は、どうやら祝言を挙げたばかりの若夫婦。夫の橋之助に、妻の扇雀が甲斐甲斐しく初々しくつくす。赤児(扇でみせる)が生まれると急に強い母となる。夫をあどで使うコミカルな踊りに。扇雀さんは、いばった踊りがかわいい。 橋之助さんは装束の捌き方がきれい。袴の裾とか袖とか。
年を重ね、妻の興味はお金ばっかり。強欲扇雀さんが小判磨きに精を出すのが面白い。 賊に襲われた振りをし、妻に助けを求める橋之助さん。意地汚いはずの妻が、お金を放りだし夫を守る。うってかわって可愛い扇雀さんに。 現代ではすっかり忘れさられた?!ような 美しいハッピーエンド。手をとりあって美しい宿の月を眺めて幕。 楽しくていい踊りでした。 2人だけ、大袈裟な舞台装置もなし。 魅力的な大人の踊りでした。

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2011年8月23日 (火)

祝・新又五郎丈 新歌昇丈

プチ夏休み 再び。

Nobori8_crop_2 ちょうどお休みをとっていた日に、浅草で又五郎さん歌昇さんの襲名披露のお練りがあることを知りお祝いに駆けつけてみました。そういえば、勘三郎さんの襲名披露のお練りのときにも浅草にいったなぁ。 その後、森美術館でフレンチ・ウィンドウ展をみる。夜には、お稽古&暑気払い。 クラシックからモダンまで堪能。 またもや楽しいプチ夏休みになりました。
Photo_4 朝起きると、あいにくの雨模様。 どうかなぁと試しに浅草浅草寺へでかけてみると 雨の切れ間にお披露目の「お練り」が行われていました。
三代目中村又五郎を襲名する歌昇丈。四代目中村歌昇になる種太郎丈。お二人とも緊張し キリっとしてました。 あでやかな芸者衆を引きつれ、お練り行列。周りの粋な年配の法被の男性衆が頼もしい。 吉右衛門さん、歌六さんもニコニコと見守る。 種之助くん、米吉くん、龍之助くんが晴れやかで嬉しそう。
おめでとうございます。 播磨屋~ 

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フレンチ・ウィンドウ展

プチ夏休みデーに森美術館へ。「フレンチ・ウィンドウ展:デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線」をみてきました。
「マルセル・デュシャン賞」10周年を記念して開催とのこと。 デュシャン賞のこととか、森美術館の展示でいろいろ学びました。 今回もみなくっちゃと出かけてきました。無料でガイドの貸出があります。壁面のガイドも丁寧。 ゆっくりと読み・聞きながら鑑賞。 少々、作品数が少なかったように感じました。いつもくたびれるくらいの出展数だったように思う。くたびれずに見終わりました。この展示も、東日本大震災の影響を受けていました。出品作品が一部変更(10点程未陳となり、3点程追加)となったそうです。映像作品も、ゆっくりみました。
フランス窓をモチーフにしたデュシャンの代表作「フレッシュ・ウィドウ」にちなみ名付けられた展覧会だそうです。
まず最初にマルセル・デュシャンの作品。結構 沢山きていて面白かった。 『泉』とか『L.H.O.O.Q』とか、何度みてもこれがねぇと思ってしまう面白さがいい。着目するかどうか、というかどう言い表すかの勝利なのか。デュシャンの『フレッシュ・ウィドウ』をみたあと、マチュー・メルシエの窓(『無題』)を見る。これは、レディメイドをまたレディメイドしているようで面白かった。作品の窓を通し、本当の窓の外をみる。その景色の眺めがよくて 作品に力があるような関係ないような。いろいろと考えたなる感じが面白かった。
サーダン・アフィフの『どくろ』は、よくできているなと愉快になった。メメントモリという主題だけど。フィリップ・ラメット『合理的浮上』。作家本人が登場し、CGでなく超現実的な風景の写真を創りだす。作品も彼もかっこよかった。
リシャール・フォーゲ「無題」。子供用の自転車に盗難防止の鍵がこんがらがるくらいかけてある。おまけにタイヤの空気もぬいてあり、もはや誰もとらない状態に。マチュー・メルシエの窓も、リシャール・フォーゲのこの自転車も無題。 無題にする意味はと、ややこしい。シニカルな上ややこしい。 でも、見て 説明を読み なるほど と面白がれた。
10年間を振り返るという集大成。ちょっと散漫な感じもするが、難解なものをまとめられるわけがないともいえるなと思う。 きちんと深く理解していないとは思うが、おおむね 興味深く楽しかった。 今回、不快感も感じる作品がなかったのが不思議。 蝙蝠の軌道をたどる映像作品が結構気に入った。ぼけーっと飽きずにみていられそうでした。
森美術館は、よく友にガイドをしてもらい 友人たちとあれこれ言いながら 2~3時間みていたなぁと懐かしく思った。
展望Photo台ものんびり楽しむ。 曇りの日の都会は、何だか迫力がある。スカイツリーは全くみえず。 プチ夏休みを楽しむべく、珍しく豪華にスイーツをいただいてみました。平日 働く民を 52階から下界を眺めつつ。みなのもの、お仕事ご苦労であるぞ。 

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2011年8月20日 (土)

「空海と密教美術」

先日のプチ夏休みの日、映画「ダンシング・チャップリン」の後に、東京国立博物館へ。平成館での「空海と密教美術展」をみてきました。面白かった。

国宝 重要文化財 98.9%

東寺講堂の立体曼荼羅が一番のお楽しみ。密教法具も沢山展示されるのではと期待。そして美学の先生にが、空海の書の力強さに感動したとおっしゃっていたのでそこもしっかりみようと意気込む。 友人とじっくりと腰を据えてみる。3時間たっていました。売店時間の配分が少なくなってしまったことだけが残念。
空海筆の国宝「聾瞽指帰(ろうこしいき)」をみる。先生が感動されたという文字の持つ力強さというものは、私にはわからなかった。まだまだです。巻物の上部と下部の伸縮率が異なるので長期の年月がすぎることにより、広げるとたわむそうです。平安時代のもの。長く開いて展示。笑った口のようなカーブを描き展示されている物をみて、若き空海が仏教修行の道を選ぶと心に決めた思いをつづったのかと考えてみる。(儒教、道教、仏教の学問を修め、24歳の時に仏教修行の道を選ぶべきことを高らかに宣言した書だそうです。) 
密教法具の展示の中で、一番すてきだったのが、国宝「密教法具」。盤の上に五鈷鈴と五鈷杵という黄金に輝く組合わせ。この五鈷杵が一番綺麗でした。かっこいいというレベルでみているのが少々情けない。三鈷杵より、バランスがよく、五鈷鈴よりも安定感がないところがい。これは、唐から帰国するおり、密教の教えを請うた師である恵果が空海に授けた法具だそうです。ありがたい。(同時に本当に?とも思う。こんなに昔のこと。)何に使用するものかわからない人がみても、美しいフォルムなのではないであろうか。 国宝「錫杖頭(しゃくじょうとう)」も綺麗でした。配された小さな仏像も美しい。てっぺんの火焔宝珠がきれい。香川県の善通寺蔵だそうです。空海は四国で生まれたそうです。
曼荼羅図の展示もありました。期間的に、神護寺蔵の高雄曼荼羅の金剛界の展示でした。大きさ(約4m×4m)と見えないこと 両方に驚く。横に映像で説明がついていましたが、うっすらとした古びた黒いものにしかみえない。現存最古の両界曼荼羅図(平安時代・9世紀)にあたるそうです。
曼陀羅を使用し行う灌頂。実際に、灌頂を体験された先生のお話がとても活き活きしていて今でも印象深い。灌頂歴名の展示が面白かった。国宝「灌頂歴名(かんじょうれきめい)」なんと空海筆のもの。空海が3度にわたって授けた両部灌頂の、受者の名簿。これが最澄とか、ガイドが着いていて親切。なぐり書き風にみえるところが不思議でした。自分と結縁があった仏の名を人に告げてはいけないものだそうです(先生 談)。灌頂歴名には、受者の下に仏の名のようなものが。おお!中に一人だけ大日如来と書かれた人が。乏しい知識ながら非常に心沸き立ちました。
最後に、立体曼荼羅。 あれ?全員いらしたではなかったの。勝手な思いこみですが、東寺講堂の不動を中心とした五大明王部分 全員がおいでになるのかと思っていました。抜粋してお越しになっていたのですね。不動明王がいないとは。 四天王から 二人。五大明王からもお二人。帝釈天と梵天は揃っておいでになっていました。そして五菩薩からもお二人。
Photo_6 五大明王の中で、いつも気になる軍荼利明王がいらしてなく残念。蛇をまきつけたあの明王をグルグルまわってみてみたかった。 帝釈天の人気はすごかった。美男過ぎるわねと場違いの文句を言う人も。 ほっそりしているわけではないのに、すっきりとした涼しげな様子。 やはりいいなぁ。記念にブックカバーを購入。 
個々にスポットを当てて展示してあるので、一体づつグルグルと回って鑑賞できる。こういうことは東寺では不可能。普段目にすることのない横や背部にまわってあれこれ鑑賞。増長天と、持国天の、背中はすっきりとして張りのある筋肉がついていてきれいだった。頼もしい。ついていきたい背中でした。
勢ぞろいでないとはいえ、国宝8体がずらっと並ぶ様は壮観。非常に面白かった。
友人の借りたガイドをいくつか聞かせてもらいました。「国宝 灌頂歴名」をみてすごく知りたいことがあったので。ガイドのスペシャルゲスト・ナビゲーターは、北大路欣也さん。素敵なお声。最後に、「それでは皆様ごきげんよう。北大路欣也でした。」とおっしゃっていました。たぶん。 いい声すぎて、内容が頭にはいらないという難点が・・・  写楽の時のガイドは今ひとつだったけど、今回のはなかなかよかったです。

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2011年8月19日 (金)

上野・パンダ祭

昨晩は高校のテニス部のOB会でした。社会人になるまでの人々の記憶がぼんやりとしてしまっているので、ドキドキしながら「はじめまして」気分で参加しました。あぁ緊張した。
逢ってみてもなお 薄らとした記憶のままなので呆然。 あぁごめんなさい。そんなアンポンタンの私をも優しく包んでくれる同期女子の優しさに感激。みんなの記憶は、きちんとありました。懐かしエピソードも、どんどん思い出してきました。
テニス部3代の集い。みなさま とても温かい方々でした。あの頃にもどってやり直してきたくなりました。 知り合いになりたい人達。(知り合いなのに・・・) 顔よりも覚えているのは、声でした。私の記憶にキーは声なのかな。 あと、部長となるべき人は違うものを持っているのだなぁとも思った。責任感とか、包容力とかね。

Photo_2 Photo_3 先日のプチ夏休みの日、東博での空海と密教美術展で訪れた上野駅 エキュート。パンダ祭まっさかりでした。パン屋さんもケーキ屋さんも、上野限定パンダものを作成。ドミニクサブロンのクロワッサンにパンダ。浅野屋のあんパンにもパンダ。パンダティラミス(←出来がいい)にパンダ煎餅(←ちょっと無理が・・・)。パンダグッズグランプリを決める?!と言って、友人とあちこちのお店を視察。文具売り場にもかわいいパンダグッズが。本屋さんではパンダ写真集を平積みに。ビニール傘にもパンダちゃん。心ゆさぶられまくりです。写楽展で上野に行った時から、ついついパンダグッズに財布のヒモが緩みます。しおりとか。パンダ紋アイロンプリントとか。デザートにはパンダパフェをいただきました。
Photo_4 かわゆい。熊なんだよねーと思いつつも白黒のかわゆい奴に弱いです。
PhotoPhoto_2野動物園前の郵便ポストも洒落たことになっていました。





  おまけ。Photo
  クッキー。
  師匠の中国公演のおみやげ。
  目つきの悪いところがグッド。邪悪パンダ。

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2011年8月17日 (水)

ダンシング・チャップリン

プチ夏休み。
先日、映画「ダンシング・チャップリン」 そして 東博での「空海と密教美術展」をみてきました。1日ですが、たっぷり遊んだ―という満足気分の一日になりました。

「ダンシング・チャップリン」
周防正行監督が、草刈民代というバレリーナという存在を残しておくための作品かなと想像していました。ちょっと違った。そしてとても引き込まれる作品でした。
ローラン・プティがチャップリンの名作を基に構築した“ダンシング・チャップリン“というバレエ作品がある。
チャップリンを演じるルイジ・ボニーノというバレエダンサーと、バレリーナ草刈民代がその作品を踊る。
作品は、ローラン・プティが想定した劇場という空間でなく、映画というスタイルでみせる。映画となるバレエというものに取り組む バレエダンサー・バレリーナ・振付(演出)ローラン・プティ・映画監督の周防正行らのドキュメンタリー。
5分の幕間の後、そのバレエ作品。

バレエは数えるくらいしかみたことがなく知識がない。が、女の子なら憧れる世界。美しいチュチュを着てトウシューズで歩くことと引き換えにした肉体の鍛錬の厳しさは想像できる。一流の人が全人生をバレエにささげているところを回間見るのが興味深かった。 存じ上げませんでしたルイジ・ボニーノというバレエダンサーに、一番引き込まれた。ベテランどころかあの業界では引退して当然という年齢であるにもかかわらず、彼が動くと目が離せない。 仲間の直面している問題を、横からじっとみている。全てわかっているようなそのまなざしでじっと見つめるだけ。 最適なタイミングですっと出て行きアドバイスする。そのわかりやすいこと。本人よりも本人の身体のことをよくわかっているようなその一言に、本物ってすごいと うなった。  まずは自分でなんとかするのを見守る。あがいている様子をじっとみている。 その後 的確な一言を言う。 第一線を走り続けている人は、教えることもうまい。ほれぼれした。 そして、彼の演じるチャップリンは、愉快ながらも必ず陰があり、なんとも魅力的であった。 ローラン・プティの“ダンシング・チャップリン“をみてみたくなった。
そして、チャップリンのすごさにも驚く。喜劇王であることがよくわかった。言葉でどんなにすごいと言われるよりも、1シーンをみる方がよくわかる。フォークを突き刺したパンを持って踊るシーンをみて、チャップリンのすごさに驚いた。自分の中でイメージしていたチャップリンよりも瑞々しく、軽やかであった。こんなにすごい人だったのか。1場面だけでなく、きちんと映画でみてみたくなった。
ローラン・プティのバレエへのあつさ 頑固さ に驚く。たじたじとなっても、弱気そうでも決してあきらめずねばり強くアタックする周防正行という監督の姿も面白かった。 凛として、バレエのためなら惜しむべきものは何一つないという草刈民代の強さ・美しさにうっとりした。 センスがあり努力を惜しまない。妥協という意味がよくわからないのではないかという彼女の人生がそこにあり面白かった。
警官の踊りのシーンで、公園を使いたいと考える監督。舞台でこそダンサーの美しさが引き立つ。屋外では意味がないとはねつけるローラン・プティ。二者択一の場の緊張感が面白かった。 映画館のスクリーンでみるというこを考え 美しい公園の緑のもと警官の踊りをみせる世界と、あくまでも舞台で警官の衣装をつけ警官として踊るダンサーをみせる世界との違い。素人ながらこの違いは面白かった。公園でのシーンはきれいだった。監督の意地を認めさせたかというとこも面白かった。  けれども今振りかえってみると ダンサーの身体の美しさをみせるという点では印象が薄くなったとも思う。(ローラン・プティに一票)
ローラン・プティの振付の妙も少しわかった。なんとも魅力的である。それを再現するため、リフトをするバレエダンサーと草刈民代の踊りの息がどうしてもあわない。ダンサー交替すべきかと討論する。マンガによくありそうなシチュエーションも本当にあった。
ドキュメントをみた後にみる、草刈民代主演での バレエ作品“ダンシング・チャップリン“は、とてもとても面白かった。なによりも、よく伝わった。 2幕の この部分だけをみても間違いなく美しいが、これはドキュメントの1幕と一緒にみて はじめて作品になると思った。 変わった そしてとても面白い映画でした。

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2011年8月16日 (火)

花形大歌舞伎 2部

先々週末、演舞場でみてまいりました。第二部。G2の新作。G2の芝居は何度かみているし結構面白い。 歌舞伎で新作ねぇと期待もせずに(すみません)行く。これが、結構ちゃんと歌舞伎になっていて面白かった。
新作歌舞伎  東雲烏恋真似琴(あけがらすこいのまねごと)。真似琴でマネキンともかけているらしい。コッペリア風のお話でした。 歌舞伎役者の力量で、しっとりと歌舞伎味が出ているのがおみごと。 (獅童さんの人形彫り師は逆に演劇風になってしまいました。)  現代人の発想が活きた舞台展開装置がすごくよかった。花道の使い方は歌舞伎らしく、盆回しが凝っていてとてもよく似合っていました。ほぉと感心。丁寧でかつ説明じみていない展開も、テンポがいい。
堅物な御家人、藤川新左衛門(橋之助さん)が、殿の命で廓に足を踏み入れ 初対面の花魁小夜(福助さん)に一目ぼれする。典型的な一目ぼれ。 そこに、現代演劇らしい 初対面なのになぜか身請けすることになるというシチュエーションコメディ風味がまざる。 面白かった。
堅物な兄の橋之助さん。思い込んだら脇目も振らずという一身さがよく似合っていました。主役の力。 そんな兄を、家を想う弟に勘太郎さん。 そして橋之助さんに一目ぼれする裕福な町家の娘さんに七之助さん。 この2人が実にけなげに働く。縁の下の力持ちになり、とにかく尽くす。とことん尽くす。 この2人には ひきこまれました。うまかった。 家を守るためならと辛い犠牲を強いる母 萬次郎もよかったなぁ。 兄を、好きな人を、家を 守るためと 必死にけなげに立ち回る人々の中に小さく見えるエゴが出ているものうまいなぁと思う。
橘太郎さんの蕎麦屋のコミカルさがキュートでした。
休憩をはさみ、舞踏。 夏 魂まつり。なつたままつりと読むらしい。お化けものでなく、大文字の送り火をみる旦那と芸者衆という設定でした。
芝翫さんが若旦那。(旦那かと思っていたら、若旦那でした。) 芸者に福助さんと橋之助さん。そうそう、橋之助さんの芸者って綺麗です。このご兄弟は所作がきれい。 そこへ太鼓持ちと舞妓はん。おとうさんくらい大きい国生くんと、宜生ちゃん。お兄ちゃんが弟をちゃんと気にしていてほほえましかった。宜生くんは大物でした。 丁寧に丁寧に踊っているのをみるのは気持ちのいいものです。12分の踊りで涼しい気分になりました。

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2011年8月15日 (月)

第17回稚魚の会・歌舞伎会合同公演 A班

週末、国立劇場にいって参りました。国立劇場歌舞伎俳優研修修了生・既成者研修研修発表会 第17回稚魚の会・歌舞伎会合同公演 のA班の公演をみてきました。演目は、「寿曽我対面」「一條大蔵譚」「戻駕色相肩」。
対面の曾我の五郎十郎には、茂之助さんと。京純さん。五郎の茂之助さんがガチガチに力が入っていました。500%くらいの力を出しちゃっているのでメリハリも何もない。でもその一生懸命さは高感度が高い。全員真剣なのですが、ひときわ愛らしいかった。この、好かれる人っていうのは出そうとして出せるものじゃないなぁ。 京純さんの十郎の柔らかさが頼もしかった。 大磯の虎に、升吉さんが出ていました。しっとりおちついていました。工藤祐経は、升六さん。存じ上げませんした、成田屋贔屓なのに。もうちょっとお弟子情報紹介にも力を入れてもらえないものであろうかと後援会に心の中で頼んでみる。 澤村伊助さんの朝比奈は、緊張をしっかり抑えて、台詞を渡しているのが立派でした。立派といえば、梅秋さん。友切丸をかかげてもってくる様は、もうベテランの落ち着きでした。
一條大蔵譚。これは台詞できかせるわけだし、つくり阿呆というハードルは高い。しかも大蔵館奥殿の場からのなので、阿呆をみせていないところからのスタート。大変そうだった。演目と配役はどうやって決めるものなのか気になった。  八剣勘解由の新次さんも存じあげませんでした。成田屋贔屓として引き続き甘さが露見。 笑野さんの常盤御前は貫禄がありました。大蔵卿の東志二郎さんが少し小さくみえたほど。最後に出て場をしめるというのは大変。丁寧でした。お京の京珠さんの台詞がきいていた。猿琉さんがこってりぎみだったので。 京屋さんのところはみんなうまいなぁ。
最後は、「戻駕色相肩」(もどりかごいろにあいかた)。おそらく菊之助さん・松緑さん・天才右近ちゃんでみたものだと思う。これをお楽しみに出かけました。新十郎さん・升一さん・京由さん。 危なっかしいところが全くなく、見応えがあり、大層かっこよかった。 後見のお3人の、「俺にまかせておけ」というキリッとした補助ぶりにも見とれる。着物が乱れても、すぐには近づかず 抜群のところですっと寄ってキチっと直す。左字郎さん。 ぶっかえりの時の呼吸を合わせる様も頼もしかった。下手端の最前列より観劇。ずっと斜め視線での鑑賞でしたので余計眼がいっちゃいました。信頼という美しいものもみることができました。
駕籠かきの粋なやりとりも、胴にいっていました。新十郎さんのドンと足を踏みしめる型は、お手本のように綺麗に決まっていました。明確に意味を伝える動き。決まってました。升一さんは白塗りがよく似合う。台詞回しもおおらかで成田屋でした。 京由さんの禿は可愛い子ちゃんでした。
この踊りはA・Bと班ごとに振りの違いもあるそうです。B班のもみてたいなぁ。藤間勘祖さん振付だそうです。切りが派手で、大層面白かった。
一生懸命さがまぶしい公演でした。 終演後、さぁ反省会だ!と おさると一緒に街へくりだしました。(反省会は、ビールを飲むって意味でしょ ?!)

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2011年8月11日 (木)

島鵆沖白浪 その四

毎月のにぎわい座詣でも4回目。先週、きいてきました。柳家三三 六ヶ月連続公演 「嶋鵆沖白浪(しまちどりおきつしらなみ)」。6回完結シリーズも、もう4回目。
まずは、前座さん。柳亭市楽 ひなつば。あれ?前回もこの人だった。なぜ印象に残らないのだろう。残酷なものだなぁ。
三三さん。毎回 これまでのお話をしていると、その時間がどんどん増えちゃうからと、今回もあらすじが配られました。A4の紙両面で一枚。今回も、他人に頼んだら1枚でおさまちゃったとボヤいていました。以前、国立劇場で3日間公演をした際には、希望者にあらすじを送ると約束し、手書きで書いたとのこと。いいなぁ。見てみたい。いいなぁ。すかさず、配ったのはコピーですよと付け加えたのがいい。
話は八丈島。なんと4回目にしてもう島抜けになりました。 どうやら「島抜けの壮大なお話」なのであろうと、ぼんやりみえてはいました。が、最終回の日に島抜けできた!万歳!といった感じに終わるではと勝手に想像していたので、ひとりで大いに驚く。
実際に八丈島に行ってきたときの話も披露。ちょうどワンコの島だかの映画を撮っていた時期だったらしい。そこらへんを、ちょっと斜め目線でみているはなしっぷりが秀逸。噺家さんって身の回りの話もうまいんだなぁと実感。 「俺は悪魔だ」という寝言話に吹き出した。
1回目、物語の冒頭で出てきた、男気あふれ見栄えまでよいという佐原の喜三郎親分が、あっさり八丈島に流されてきたのもあっけなくておどろく。ええ。 聞いている人は別に驚いた様子もない。 落語好きの中では知っていてあたりまえのことなのであろうか。 毎回なにかと驚かされる。
今回は、花魁 花鳥 実ハお虎と、千住の博徒の勝五郎、巾着切り 三日月小僧 庄吉、佐原の喜三郎親分、八丈島を仕切る壬生大助が出てくる。そこに、麟祥院の納所坊主 玄若も。 6人があれこれからんで会話をする。ちょこっとづつ他の人も出る。 これをまったくややこしくなく、かつ盛り上げて話す。 島抜けの相談は、秘密のことなので 声もひそめぎみになる。 聞いているこっちは、集中して聞く。くたびれるのだけど、 おもしろくてやめられない。
島での暮らしの辛さ。先ほど、枕で話していた島の様子は、ここを語るとこをより鮮やかにするためにいったのか。ただの面白話ではないのだなぁ。 島への仲間の集まり具合は、強引な程都合がいい。不思議なご縁では片付かない。でもそこがいい。
いざ、島を抜ける。大海原を小さな漁船で進む。引き込まれるように集中して聞いていたとき、海上で嵐がくる。急に太鼓と三味線の鳴り物が入った。あまり落語を聞かないので、おどろく。こんな音、今までにあったかしらん。嵐にもまれた後、無音の状態になる。向こうに舟がみえる。ヨーソロー ヨーソロー という不気味な声。船幽霊のところの迫力に圧倒された。なんだこれは。すごいぞ。
二日二晩の漂流の結果、浜に打ち上げられたところまで。 そこは八丈島だった・・・ なんてオチかと思ったが、5人は無事に銚子の浜についた模様。
つつがなく電話予約しておいた 翌月の5回目の公演の切符を受け取る。またまた補助席。2,3,4,5回と補助席ばかり。見やすい補助席の場所がわかってきました。とれてよかった。この先、万難を排して、駆けつける所存であります。 あと2回で終わっちゃうのが惜しくなって参りました。

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2011年8月 8日 (月)

『パラダイス・キス』

矢沢あいの『パラダイス・キス』(Feel コミックス) おさるさまにお借りして、5冊一気読み。シアワセなり。
北川景子ちゃん主演の映画だから気になると思ってました。受験に向けた勉強だけの日々を送る冴えないが素質(美貌 及び プロポーション 及び 高身長)を持つ女子。
天才的なデザイン能力があり、かつ冷たい 美貌の男子。 そんな現実離れした世界の物語なのに、漫画とは思えない、シビアというか現実的なエンディングに、やや驚く。
モデルをみると、モデルは百年経っても字なんて書けない というキルの名台詞を思い出す。 今でも。 そのぐらい、どこか人としてのバランスが崩れてしかるべきと思う程のプロポーションの人の話であった。 5冊も読んでおもしろかったのにこんな感想ですまん。

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2011年8月 5日 (金)

『有頂天家族』

狸としてこの世に生を受けるのであらば、下総家に生まれたし。』
森見 登美彦の『有頂天家族』(幻冬舎文庫)を読む。
狸と天狗と人間の物語。  おかあさん、このタヌキ飼って お手伝いするからー というような人間目線の話でもなければ、天狗さんとタヌキさんは大の仲良し というファンタジーでもない。
狸の物語。人間を恐れるのでもなく 敬うのでもなく あきれるのでもなく あこがれもあきらめもしない。狸だから。狸として阿呆なこともする。狸の中にも、バカなのやイヤなのや権力主義なのもいる。人と同じようで、でも狸で。そこのところの頃合いの妙を楽しむ。
狸や狐が化けるというと、葉っぱのお金や、フンの団子みたいな昔話をおもいうかべるけrど、そこはさすが万城目。壮大な設定が取られている。桓武天皇の御代から狸は化けていた。あれもこれも平家も源氏も、おおむね狸だった位の壮大さ。その中の今 現代の日々。普通さが面白い。 今って平凡なような気がするけど 大事がおこった時代にも 普通な日った沢山あるのであった。
ドキドキもするし、キュンともする。切なかったり、哀しかったり。いいものがたりだなぁ。
「面白きことは良きことなり!」

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2011年8月 3日 (水)

わが心の歌舞伎座展 at 目黒雅叙園

先週末、目黒雅叙園に行ってきました。百段階段で開催の「わが心の歌舞伎座展」をみてきました。映画公開時に、高島屋でも開催されていた展覧会です。今度は豪華絢爛な場で再見。歌舞伎座ものなら何度でもみてみたい。
百段階段は、東京都指定有形文化財だそうです。まずは実際に使用していた花道が設置された展示室へ。1/10程とはいえ本物。鳥屋にかけれられたチャリンとなる揚げ幕も歌舞伎座のものだそうです。自由に歩いてみることができる。うれしくて行きつ戻りつする。舞台には暫の衣装。座席(19列目あたりでした)とか、座席表などを いとおしげにみる。ああ懐かしい。
ここからいよいよ百階段。勧進帳の衣装が飾られた「漁樵の間」に驚く。この歌舞伎好きが勧進帳の衣装よりも魅入っちゃうほど。柱がすごい。人が浮き出た彫り物満載となった2本の柱は、漁夫の柱と樵夫(きこり)の柱。それで漁樵(ぎょしょう)の間。漁樵問答からとられているそうです。学ぶべき教えも頭にはいらないほどスペクタクルな部屋でした。 この部屋に、義経・富樫・弁慶を置こうと思ったのは何故であろうか。 藤娘の衣装のある「静水の間」は、衣装とお部屋がしっくり似合っていました。
新しい歌舞伎座や、思い出の俳優を紹介したのは「清方の間」 その名の通り、鏑木清方のようです。豪華絢爛でなく、品よい室内。美人画の美人さがよくわかった。廊下のちょっと暑めのクラシックなガラス扉窓など、大切に大切に手をかけ保ってきた部屋でした。美しい部屋でした。
壁も天井も、何もかも手がこんでいました。寝違いの首には上をむくのがちょっと痛かった。
歌舞伎座売店にあった柱時計も懐かしかった。あの赤い漆塗の色の丸い柱も。絨毯をみると2階の大間のあの赤いものでした。扉をみても、あーこれこれと忙しく懐かしがる。
展示されていた着到板は、4月のさよなら公演のもの。あれやこれやと指さし、みていました。おさるのみつけた権一さんの名前をみて胸をあつくしたり。楽屋の様子の映像も見入る。衣装も床山さんの部屋も狭いところに効率よくおかれたものに驚く。綾大夫さんのお姿も懐かしくみる。しかし、本当に古い古い建物だったのですね。新しくなんてならなくてもいいからあのままがよかったなぁと無理な事を思う。何代もの人々が大切に使ってきた場所だったのだなぁ。 歌舞伎座万歳。

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2011年8月 2日 (火)

素踊り「助六由縁江戸桜」「藤娘」

お江戸日本橋は、100年を迎えたそうです。日本橋100周年記念フォーラムという集いに応募し行ってまいりました。とはいうもののシンポジウムも基調講演もパネルディスカッションも出席せず、最後の日本橋架橋100 周年記念行事だけみせていただきました。すみません。
名橋「日本橋」保存会主催。日本橋架橋100 周年記念行事は、こういう素敵なもの。

素踊り
一、 助六由縁江戸桜  市川團十郎 丈
二、 藤娘           坂田藤十郎 丈

踊りの10分前に会場入り。一番前で観せていただきました。
定式幕が開くと並ぶのは十寸見会ご連中。三味線はすばらしかった。 助六の出端のところでした。紋付き袴姿で、下駄の音を響かせカッカッカッと助六の團さま登場。おお。 素踊りなのでやんちゃな色男でなく、大人っぽく堂々しているように感じました。着物のはだけるところが色っぽくもある踊りなのかもしれません。今回は袴なので、あああまり足首がみえないものだと思った。締めていなくてもそこに江戸紫の鉢巻があるんだなぁと思った。素踊りは雰囲気にのまれず 丁寧に踊りをみることができるものだと思いました。
幕が一度とじ、再びあくと今度は長唄と鳴りものが。真っ暗ななか音だけが響く。ぱっと電気がつくと、藤十郎はんの藤娘がそこに佇んでいました。わぁ。 素踊りと思いこんでいたので倍びっくり。「あたくしは可愛らしく姿でないとイヤなの」という国宝アテレコを心の中でしてみる。 人間じゃなくて藤の精というところが納得できる。完璧な美という世界を作り上げる玉三郎さんみたいな人もいれば、ああ、人の眼にはみえないこういう精がいるのかもしれないと思わせる藤娘もあるのだと思った。同行のおさると、若者が演じた方が人間っぽくて生々しく感じるような気がするねと、この不思議な世界感を感心しあう。
お礼に、今度 日本橋を通るときにはしげしげと橋を見ることにします。ちなみに8月4日は橋の日だそうです。

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2011年8月 1日 (月)

東日本大震災 復興支援 歌舞伎チャリティー公演

先週、演舞場で開催された「東日本大震災 復興支援 歌舞伎チャリティー公演」に行ってまいりました。
幕があくと、ずらっと紋付袴姿の歌舞伎幹部俳優が一堂に並んでいました。壮観。おエライ方々(松竹の会長と社長)のご挨拶に続き黙祷。 歌舞伎俳優が一堂に会すると浮かれて足を運んだことが、震災復興への寄付という形になるとはありがたい。用意してもらったきかっけに、参加するという形で応援。 静かに眼を閉じ、しばしの間 あのテレビでみた恐ろしい風景を思い出した。黙祷。
続いて舞踊 『東北民謡づくし』。これが一番楽しかった。こうやって東北を取り入れるのはうまいなぁ。
挨拶の後にあった、三津五郎さん・時蔵さんの説明によると 福助・橋之助さんたちは若手らしい。となると若手でなく男の子世代?萬太郎くん、右近ちゃん、種之助くん、隼人くん、米吉くん、廣太郎くん、巳之助くん、種太郎くんが登場し「会津磐梯山」。 ここは群を抜いて天才右近ちゃんがうまかった。もうおかしいほどうまい。 種太郎くんも役者っぷりがあがったなぁ。 大注目は米吉くん。なんだかかわいい。右近ちゃんは、てぬぐいを肩にかついでみせる型が、すこぶる決まっていました。ほれぼれ。 続いて 梅枝くん、壱太郎くん、新悟くんで「チャグチャグ馬ッ子」。 ここでは群を抜いて梅枝くんがすごい。一人だけ芝居みたい。それなりの設定を持って踊っているようでした。 そしてなんだかかわいいのが壱太郎くん。 この若手よりずっと若い役者さんたちの踊りが楽しかった。もっと長くみたかった。
続いて若手よりちょっと若い役者さんたち登場。亀亀兄弟と孝太郎さんの「大漁唄い込み」。舞台が大人っぽくなりました。本当の?若手登場。橋之助さん・扇雀さん、翫雀さん・福助さんでの「相馬盆唄」。みな浴衣での踊り。
もし「右近ちゃん、梅枝くん(種太郎くんも)で、踊りの公演」というものがあったのなら、おそらく1等を奮発して観に行っちゃうであろう。 と、妄想の舞台(場所はテアトル)に対して奮発してみた。そんな気分になるような 、この先の底知れない成長を感じさせる踊りだった。 最後に全員登場しての踊り。後ろで踊る際には、ちゃんとその立場で踊り分けているところもすごい、天才ちゃん。 ものすごく見応えがありました。 長唄で演奏する民謡っていうのも、上品でおもしろかった。こぶしをきかせるっていうより、きれいな感じ。 
続いて重鎮祭となった、舞踊 『松島』。 菊五郎さん、吉右衛門さん、仁左衛門さんが舞台に登場。花道からは幸四郎さん、團さま、梅玉さん。重鎮らしい、全体に一体感をもとめない、それぞれの感じが面白い。 個々に決まるのは当然という感じもいい。そして当然のごとく決まってました。
もみくちゃ大混雑の歌舞伎俳優によるチャリティー模擬店をはさみ、最後に舞踊 『石橋』。獅子の気振り大会開幕。 振る気まんまんの獅子が登場し、そして振りまくる。楽しかった!  細かく、気振りについて思うところのある人もいるであろうが、圧倒的に楽しかった。 チャリティ公演という一夜限りの場の最後に向いていた。 2階の後ろの方でみていたので、全体がよくみえた。毛の軌道(半円とか)や、振る軸の位置(腰か首か)が個々人で違うものだなぁと思った。 これぞ、正解というお手本を一度 きちんとみてみたい。個人的には勘三郎さんの毛振りが一番美しいように思う。
獅子たちは、染五郎獅子、松緑獅子、菊之助獅子、海老蔵獅子、勘太郎獅子の5獅子でした。 七くんも入れて欲しいとか、元三之助獅子を赤毛にして欲しかったとかいろいろと思う。 白獅子(染・松緑)がせりあがると、追うように赤獅子(菊・海老・勘太)がせりあがる。盛り上がりあがりました。 せりあがってきた時、上手下手に分かれていた両脇の海老獅子、菊獅子の片手をあげ静止した形がとてもきれいでした。 個々の魅力を引き出すよう振り分けがしてありました。振付は、藤間勘祖さん勘十郎さん。すご腕。その役者が一番よくみえるであろう形になっていました。 ついつい海老蔵さんをみちゃう。
欲をいえば、もっと長いこと踊って欲しかった。どの踊りも15分づつとは、ちと短い。 そして、踊り全般にいえることは重心を深くとるということが大切なのだなぁと思う一日であった。

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歌舞伎チャリティー公演 もみくちゃ売店の巻

東日本大震災 復興支援 歌舞伎チャリティー公演の幕間には、チャリティー物品販売がありました。歌舞伎俳優によるチャリティー模擬店 被災地のアンテナショップによる名産品の販売等。
大賑わいというより、大混雑。「うちはうちのやり方がある(歌舞伎座とは違います)」という演舞場ポリシーがあるのでしょうか(妄想ですが)。 あのスペースでは到底無理な配置に、きちんと整列させようという思惑がうまくかみあわなく大混雑。 身動きとれないながら、お客さんと一緒に困っちゃっている歌舞伎役者さんたちと お話しているのが楽しかった。2階にいたので出たところにあった俳優関連品の売り場に押しこめられました。危ない危ないとしきりに心配して下さる友右衛門さん。汗だくになって 上品に困っていらっしゃる役者さんたちと一緒に動けないというのも おもしろかった。押されて進んだ先にあった名刺入れのようなすてきなものを 亀寿さんにお願いし 静かに購入。いいお買いものをしました。
人をかきわけ1階へ。左團次さんからアイス最中を買う。50円多く渡し「多いですよ」と返してもらう。ふれあい付きと喜ぶ。いいお声でした。
牛タンカレーの横で上品に微笑む仁左衛門さんをおみかけしたり、萩の月が売り切れてしまったテーブルで 並んだ人々となぜか握手会をしている七くんや彌十郎をみたり。 浴衣で 喉を枯らして競いあい ご当地お菓子を売る巳之助くん、隼人くん達が可愛らしかった。 静かにニコニコ佇んでいる人も、よくみたら私服に名札を付けた役者さん。そんな おじさま方があちこちに。 うまく切り盛りできていないところが、かえって役者さん方の人の良さを目立たせていました。変な効果だけど。
2階の食堂には、高額商品売店がありました。大混雑で入れず。 終わりごろに訪ねて、完売状態になったところを見てきました。 そこには、押し隈があった模様。 何故か早々と取り外し袋詰めしていました。売店時間後に対応したらよいのに。 「 團十郎 xx万円 」 「富十郎 xx万円 」 「仁左衛門 千之助 xx万円」という値札だけを見てまわりました。 なんと、玉さまのもありました。海老蔵さんも。友人と何の隈だろうねと勝手に想像しつつ値札鑑賞。それも楽しかった。   役者さん自ら描いた絵は、完売の札を付け ちゃんと飾ってありました。実際に見ることができただけで大満足。 あと少しだけ残っていた作品を、米吉くんが根気強く勧め続けていました。キャラクターっぽくってかわいい。がちゃぴんくん。近くには家六さんのお姿が。かっこいい。  汗だくになって、ニコニコしている役者さんがあちこちにいるロビーを、あちこち行き来するだけでとっても楽しかった。
おもだかやさんグループは東北のお酒を売っていました。素顔でいると ちょっと軽いノリの感じ(ちょっと前の若物っぽい感じ)に、みえておもしろかった。一番お客さんにフレンドリーに話しかけていたコーナーのようでした。 猿弥さんがベトベトでごめんねといいつつ握手をしていたのがキュート。梅酒を購入し、ベトベト握手をしてもらい「さらさら」と言っていただきました。
あの混雑のなか、いろいろ見廻し、うまいことお買いものもできました。やるなぁ自分。 でも、あの混雑ぶりでは演舞場での物販は この先ないかと思います。 あまりギチギチに仕切れていないところおだやかでいいのかも。 ビバ古典芸能。 みな 怒ることもなく、わさわさと楽しんでいてよかった。

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