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2011年8月29日 (月)

『図書館危機』

これ読んだのは6月だったような。記録につけておこう。
どえらいことになってきました。王子さまだったなんてぇ。といいますか、その事を知っていたなんて。アタシいままで何を言ってしまってきたの。ひぇー。読んでいるだけのこっちとしても、もうどんな顔をして職場に行ったらいいのやら途方にくれますよ。3冊目。有川浩の『図書館革命』(角川文庫)を読む。
全員シアワセになるという脅威の小説になるのでありましょうか。これは。
「ねじれたコトバ」人気俳優のインタビュー記事で、床屋という言葉が違反語として引っかかる。普通に身の回りにある言葉が、知らない間に規制されている怖さ。 今、ジョセフ・クーデルカのプラハの春の写真集も読み進めているところ。統制による圧力とか、自由とか、そういうものが現実にあり 物語の中だけの世界でないことを思い知らされています。 ある日突然革命が起き、普通が特別なものになってしまう怖さ。 まっとうな考えを持つ折口さんですら、言葉の置き換えという変換方法に少し鈍くなっているところにもはっとした。仕方ないってあきらめてすますことに逃げてしまうのは、恐ろしい。  玄田隊長の出した戦い方は素敵でした。床屋協会が立ちあがってくれたこともうれしい。
郁の故郷の図書館での展示を守る戦いには、自由を守る戦い以外に 自分にあたえられた特権を得続けていくためにむしばまれていく人というのが、恐ろしかった。同じ図書館なのに、優越をつけたがる。 外でもっと大きな戦いがあるのに、目先の利益を守るためにイジワルをする。最初は虫歯くらいだったイヤなものが じわじわと身体をむしばみつづけあんな女子になっちゃった。あの卑怯さの記述はきつかった。いじめなんて、誰にでも簡単に想像できるイヤなこと。体験などしなくても このイヤさを知らない人はいないのに、どうしてエスカレートしていくのであろうか。強い人は戦うことが容易かもしれない。いずれいなくなる正義の味方がさった後、それでも胸を張り続けていられるかどうかという、なんだか人間の尊厳のようなものを考えたりした。
恋愛の甘さも相当だけど、問題指摘の深さも相当すごい。

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