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2011年8月17日 (水)

ダンシング・チャップリン

プチ夏休み。
先日、映画「ダンシング・チャップリン」 そして 東博での「空海と密教美術展」をみてきました。1日ですが、たっぷり遊んだ―という満足気分の一日になりました。

「ダンシング・チャップリン」
周防正行監督が、草刈民代というバレリーナという存在を残しておくための作品かなと想像していました。ちょっと違った。そしてとても引き込まれる作品でした。
ローラン・プティがチャップリンの名作を基に構築した“ダンシング・チャップリン“というバレエ作品がある。
チャップリンを演じるルイジ・ボニーノというバレエダンサーと、バレリーナ草刈民代がその作品を踊る。
作品は、ローラン・プティが想定した劇場という空間でなく、映画というスタイルでみせる。映画となるバレエというものに取り組む バレエダンサー・バレリーナ・振付(演出)ローラン・プティ・映画監督の周防正行らのドキュメンタリー。
5分の幕間の後、そのバレエ作品。

バレエは数えるくらいしかみたことがなく知識がない。が、女の子なら憧れる世界。美しいチュチュを着てトウシューズで歩くことと引き換えにした肉体の鍛錬の厳しさは想像できる。一流の人が全人生をバレエにささげているところを回間見るのが興味深かった。 存じ上げませんでしたルイジ・ボニーノというバレエダンサーに、一番引き込まれた。ベテランどころかあの業界では引退して当然という年齢であるにもかかわらず、彼が動くと目が離せない。 仲間の直面している問題を、横からじっとみている。全てわかっているようなそのまなざしでじっと見つめるだけ。 最適なタイミングですっと出て行きアドバイスする。そのわかりやすいこと。本人よりも本人の身体のことをよくわかっているようなその一言に、本物ってすごいと うなった。  まずは自分でなんとかするのを見守る。あがいている様子をじっとみている。 その後 的確な一言を言う。 第一線を走り続けている人は、教えることもうまい。ほれぼれした。 そして、彼の演じるチャップリンは、愉快ながらも必ず陰があり、なんとも魅力的であった。 ローラン・プティの“ダンシング・チャップリン“をみてみたくなった。
そして、チャップリンのすごさにも驚く。喜劇王であることがよくわかった。言葉でどんなにすごいと言われるよりも、1シーンをみる方がよくわかる。フォークを突き刺したパンを持って踊るシーンをみて、チャップリンのすごさに驚いた。自分の中でイメージしていたチャップリンよりも瑞々しく、軽やかであった。こんなにすごい人だったのか。1場面だけでなく、きちんと映画でみてみたくなった。
ローラン・プティのバレエへのあつさ 頑固さ に驚く。たじたじとなっても、弱気そうでも決してあきらめずねばり強くアタックする周防正行という監督の姿も面白かった。 凛として、バレエのためなら惜しむべきものは何一つないという草刈民代の強さ・美しさにうっとりした。 センスがあり努力を惜しまない。妥協という意味がよくわからないのではないかという彼女の人生がそこにあり面白かった。
警官の踊りのシーンで、公園を使いたいと考える監督。舞台でこそダンサーの美しさが引き立つ。屋外では意味がないとはねつけるローラン・プティ。二者択一の場の緊張感が面白かった。 映画館のスクリーンでみるというこを考え 美しい公園の緑のもと警官の踊りをみせる世界と、あくまでも舞台で警官の衣装をつけ警官として踊るダンサーをみせる世界との違い。素人ながらこの違いは面白かった。公園でのシーンはきれいだった。監督の意地を認めさせたかというとこも面白かった。  けれども今振りかえってみると ダンサーの身体の美しさをみせるという点では印象が薄くなったとも思う。(ローラン・プティに一票)
ローラン・プティの振付の妙も少しわかった。なんとも魅力的である。それを再現するため、リフトをするバレエダンサーと草刈民代の踊りの息がどうしてもあわない。ダンサー交替すべきかと討論する。マンガによくありそうなシチュエーションも本当にあった。
ドキュメントをみた後にみる、草刈民代主演での バレエ作品“ダンシング・チャップリン“は、とてもとても面白かった。なによりも、よく伝わった。 2幕の この部分だけをみても間違いなく美しいが、これはドキュメントの1幕と一緒にみて はじめて作品になると思った。 変わった そしてとても面白い映画でした。

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