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2011年10月 1日 (土)

中村又五郎・歌昇襲名披露 秀山祭・夜の部

先日、秀山祭九月大歌舞伎 夜の部もみてきました。今月は、中村歌昇改め 三代目 中村又五郎襲名披露 そして 中村種太郎改め 四代目 中村歌昇襲名披露 です。染五郎さんが飛んでくるので、3階から観劇。
夜の部は、「沓手鳥孤城落月」から。芝翫さんの淀君が絶品なので、楽しみにしていました。体調がお悪いようです。心配。 淀君が芝翫さんだからこそ、秀頼の新 又五郎さん・氏家内膳の吉右衛門さんのバランスが取れるのですが。 福助さんは、狂乱で年老いてはみえましたが(いい意味です)、少々バランスが悪かったです。秀頼は、新 歌昇さんでもいいのではとちょっと思いましたが、新 又五郎さんをみていたら、若さがありました。 芝翫さんが心配。
舞台には、祝い幕が。つづいて、「襲名披露口上」。吉右衛門さんの傍らに、歌昇 改め 又五郎・種太郎 改め 歌昇。そして、幹部俳優お歴々。藤十郎はんが、わたくし2回襲名を行いました。(もう一回くらいできそうです。)襲名してからが大変ですのでお引き立てをとご挨拶。なるほど。種之助くんも列座し、挨拶をしていました。清々しかったです。
続いて「車引」。車引大好き。 新 歌昇さんは梅王の隈がよく似合う。 形もきれいにきまっていました。ドンと足を踏めないところだけ痛々しかったです。お元気になられたらまたみせて欲しい。歌六さんの松王との組み合わせもいいなぁ。藤十郎さんの桜丸。隈をひかない桜丸という方法。よくお似合いでした。梅・桜・松 それぞれうまいのですが 連携はそんなに感じなかったかな。新 種太郎くんの力いっぱいの杉王丸、若々しかった。 歌六さんの時平は、魔力がありそうでした。
最後に、増補双級巴。 石川五右衛門は楼門のところからかと思いました。石川五右衛門と此下久吉(後の秀吉)は奉公先の同朋だったというところが面白い。染五郎さんの五右衛門と、松緑さんの此下久吉は いいコンビでした。夜は重厚なメンバーが続いたので、キリっと若々しい並びでわくわくしました。中納言から勅旨を奪う強盗 五右衛門一味。中納言は、盗賊に盗賊のようだがそちは誰だと訪ねてました。中納言の大谷桂三さんは麿はまろはだかといって花道をしゃなりしゃなりと退場。このとんでもない感じ、これもいい。 葛籠(つづら)しょったがおかしいかー と言って、五右衛門が飛んできました。市川染五郎宙乗りにてつづら抜け相勤め申し候。ちょうど、五右衛門が飛んでくる席でしたで 楽しかった。 最後はいつもの楼門。  楼門の赤い柱に、石川や濱の真砂は尽きねども 世に盗人の種は尽きまじ って詩を書いておくのはなぜだろう。  締めの 松緑さんの「巡礼に ご ほー しゃー」の低音の声と言い方が妙に気に入り、一人で小声で「巡礼に ご ほー しゃー」と言いながら帰路につく。

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