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2011年11月13日 (日)

『さらば深川 ~髪結い伊三次捕物余話~』

引き続き、髪結い伊三次もの3冊目を読む。宇江佐真理の『さらば深川 ~髪結い伊三次捕物余話~』(文春文庫)を再読。
巾着切りの直次郎も登場。おねえ言葉を使う人って 繊細で、ものすごく人を見てる。すれた人間の純なところにグッとくる。お文のところの女中さんがおみつからおこうへかわる。すれた感じのおこうの、案外と純なところにホロリとくる。
お文が摺りにあう。すっ転びお絹を調べると おかっぴきの増蔵につながる。何やら訳ありらしい。この事情の切ないこと。こういうのを「訳あり」というのか。どうにもならないことにぐっとくる。簡単なことで「訳あり」なんて言うまい。 全てが終わったときに、黙って 遠からぬ所にいてくれる仲間にもぐっときた。
仙台の伊勢屋さんに家をもたせてもらったお文。そこへ息子の伊勢屋忠兵衛がちょっかいをだしてくる。粋でない男のみっともなさが面白い。けれども事態は、みっともないですまなくなる。火事で焼け出されるお文。 伊三次とお文の仲も戻る。仕方のないことで まとまる2人。うっとりするような設定ではない。心の底にポッと暖かくなるものがある。しかたないというくっつきかたがすごく素敵にみえた。
伊三次も、不破友之進の小者に戻る。
解説は、山本一力。いいね。 宇江佐真理さんのエピソードを読み、惹かれました。嘘のないかっこいい方だなぁ。

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