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2012年1月16日 (月)

壽初春大歌舞伎・昼の部~新春大阪プチ旅行~

024京都国立博物館も、本場 大阪の文楽劇場も、十日戎も楽しかった。そして、松竹座の壽初春大歌舞伎も、このうえなく楽しゅうございました。

この旅行の大目玉。大阪松竹座にて壽初春大歌舞伎を観てまいりました。昼も夜も、市川海老蔵 全演目総出演。本当に、朝から晩まで全部の演目に出てきました。夜の部なんて5役も演じてかつ出ずっぱり。よく働くなぁ。今日も、はりきって活躍していることでしょう。
壽初春大歌舞伎、まずは昼の部。3階から観劇。
昼の部は3演目。翫雀さん、秀太郎さんによる吃又。我當さんに、吉弥さん、扇雀さんの修禅寺物語。團十郎さん、藤十郎さんの関扉。豪華な顔合わせ。
「傾城反魂香」
すっかりご贔屓になった翫雀さん。その女房おとくの秀太郎さんのかわいいこと。あの方、私生活も おじさまではなくておばさまだと思う程かわいらしかった。うちの人の吃りと、私のしゃべりを こうこうこう~あわせるとよい夫婦が1組できるのにというくだりが実にいい。 絶望した又平が自害するという決意をちゃんと受け止め、かいがいしく世話をやく。働きながらも内面で泣いている悲しさがでていて流石と思う。翫雀さんの又平は、素直に怒ったり焦ったり泣いたり喜んだりとかわいらしかった。あのくらいの必死な思いなら絵も手水鉢を抜けるやもしれません。  「かか、ぬけた」というあの台詞。やはり、そんなに突出して響いてこなかった。冨十郎さんのあの一言はすごかった。年寄りのいいそうなことを思ったりした。 又平が途方にくれた様は、本当にみていて気の毒になる。気持ちを寄せることのできる又平でした。
修理之助は笑也さん。お行儀よくて似合っていました。市蔵さんが土佐将監。絵が抜けた手水鉢の表面を斬ったのでびっくり。一斤の食パンから1枚を斬りとるようにるように(?!)手水鉢を前面をエイっと斬る。その面にも又平の自画像が。 断ち切ることで吃りが治る。なおびっくり。これは、上方式なのでしょうか。 チラシに、「吃り」を 「生来言葉が不自由なため」と書いてあった。吃りの又平、通称“どもまた”。台詞には”吃り”という言葉がどんどんでてくるのに、表記はしないのだなあ。
海老蔵さんは雅楽之助。途中で花道から傷だらけでよろよろしつつも、さっそうと?!登場し、パーッと華やかに活躍し、さーっと戦場へ(花道へ)去っていきました。似合うね。
「修禅寺物語」
お正月からなぜ、修善寺物語なのかなと疑問に思った。暗い話という印象だったから。我當さんの夜叉王の毅然とした職人ぶり。妹、楓の吉弥さんの謙虚さ。姉、桂の扇雀の気丈で気位の高い様子。人には自らの生きたい道というのがあって、家族内でもそれは様々で、お互い道を貫こうとしたら相まみえぬものなのだなぁと なんだかなるほどと思った。悲劇なんだけど、それぞれの人がしたいように生きて、見方を変えたら ああこれはこれで幸せなのかもと思った。そういう眼でみせてくれる顔合わせでした。
春彦は進之介さん。大きく(ふっくらと?)なっていました。我當さんぽくなってきて、ちょいびっくり。
海老蔵さんは、源の頼家。家柄も権力も持つ、若く短気な頼家。自らの顔を名人に彫らせ、美しいおなごがいれば、自らに仕えさせる。思うままを行う。その後、悲劇が待っていることを知って観ているので、その若くして散る男のもつ勢いというものがあって、それがよく似合っていた。
「積恋雪関扉」
最後に、関扉。團さまの関兵衛実は大伴黒主に、藤十郎はんの墨染実は小町桜の精。おおらかで、理屈を超えた大きさがあって、気迫もあり、歌舞伎らしくてよかった。今回も大意はわかるのだけれど、やはりそんなによく理解はできていない。が、そういうものを超えて、風情を楽しませてもらった。見応えがあった。不思議なことに。
團さまは、関兵衛の隈がとてもよく似合う。この拵えが1番似合うのではないかと思う程 よく似合う。(あとは茨木もお似合いです。) 美しかった。あごのあたりの薄い水色の具合が美しい。青いあごがきれいなんて、字面では美く感じないけど。 大伴黒主になってからのでっかさもいい。桜の樹の下でまどろむ様子なんて現代人ではないようにしっくりとしていました。 藤十郎はんは、小野小町姫も傾城墨染も小町桜の精までも、”生きてる”って感じの艶めかしい迫力。 たおやかで、可憐な姫も美しくていいけれど、有無を言わせぬ「我こそは姫なり」という立派な姫も、歌舞伎にはよく似合う。大袈裟なセットにも負けない。 こういう大きいところが別世界感があっていい。
海老蔵さんは宗貞。そりゃもう、貴公子でした。3人で踊るところは優雅で、観飽きなかった。
あー歌舞伎を観たという、演目が並びました。初めて鑑賞という人には、別世界すぎたかもしれません。さよなら歌舞伎座公演で、少々燃え尽きぎみの歌舞伎フリークには、ひさしぶりの感覚かもなぁ なんて思いました。出費がかさむので3階からの鑑賞でした。3階からでも充分ドラマチックでした。(とてもよかった。が、3階からで充分とも思う・・・)
感想は、夜の部に続く。

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