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2012年2月26日 (日)

東京マラソン・勘九郎襲名

001_crop本日は東京マラソンでした。歌舞伎座建て直しの時で終了かと勝手に思い込んでいました。これからは、横浜で開催かと思い込んでました。偶然、東京マラソンの日に観劇ということが多く、幕間に歌舞伎座前にでてきて応援したなあと思い出しました。開演前に、車椅子のランナーがとおりました。微妙な登り坂がきつそうな場所です。ガンバレー。襲名でどこもかしこも混雑している演舞場から幕間にみにきてみました。新歌舞伎座は随分ビルがニョキニョキしてきました。後ろのビルは不要だなぁ。
008_crop和光のショーウインドウに1位のタイムがきざまれた時計がディスプレィされていました。かっこいい。

中村勘九郎襲名披露公演、すばらしかった。土蜘蛛のすごかったこと。幕見があればなぁと強く思いました。


中村勘太郎改め六代目中村勘九郎襲名披露
於:新橋演舞場
一、歌舞伎十八番の内 鳴神
鳴神上人/橋之助、雲の絶間姫/七之助、白雲坊/亀蔵、黒雲坊/男女蔵
二、新古演劇十種の内 土蜘
僧智籌実は土蜘の精/勘太郎改め勘九郎、源頼光/三津五郎、太刀持音若/宜生、侍女胡蝶/福助、平井保昌/橋之助、渡辺綱/松江、坂田公時/巳之助、碓井貞光/児太郎、ト部季武/国生、番卒藤内/勘三郎、番卒次郎/仁左衛門、番卒太郎/吉右衛門、巫子榊/芝雀
三、天衣紛上野初花 河内山
河内山宗俊/仁左衛門、後家おまき/秀太郎、和泉屋清兵衛/我當、
松江出雲守/勘太郎改め勘九郎、高木小左衛門/東蔵、宮﨑数馬/錦之助、腰元浪路/隼人、北村大膳/由次郎

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2012年2月25日 (土)

『塩の街』

有川浩『塩の街』(角川文庫)を読む。自衛隊三部作、「空」からか「塩」からかという順番は心配いらなかったようだ。
東京湾に、巨大な塩の隕石が落ちる。その隕石は都市機能を麻痺させただけでなく、人命も奪っていく。塩化する人。人。人。 突拍子もないようだけど、その震災のときのことを思い出し、ありえないことでないなと思う。こういう危機的状況に落ちいった時、人はどう動くことができるかという話は 前から読んだことがないわけではない。 3月11日を機に、受け取り方は大いに変わったと思う。東京で働き、横浜に住む私にはただ多少不自由をしいられただけにすぎない。 この話のように、実際に命の危険が降り注いだときにはどうなるだろう。 人のイヤな面の書き方がうまかった。大悪人でなくても、普通に周りにいる人が 小さく深く人を傷つける。 途方もない出来事だけど、でもそれはそれぞれの誰かの日常が結びついている。
図書館戦争や、空の中よりも あらいのだけど何だか筋に力がある話だった。デビュー作だそうです。

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2012年2月24日 (金)

祝・第一回狂言やっとな会

021_crop師匠主催の会、第一回目を祝って大分の平和市民公園能楽堂に行ってきました。第一回狂言やっとな会。「やっとな」とは、よっこいしょと自分の鼓舞するときの掛け声。名前です。
まずは、解説・ワークショップ。狂言「盆山」の中の「やっとな」がでてくる一節を突然いいはじめる。きょとんとさせたところで、会の由来を話す。師の人柄にあふれたお話っぷりでした。ワークショップは「附子」にでてくる、「あおげ あおげ」 「あおぐぞ あおぐぞ」をみんなで練習。 鼻濁音で言うんですよ!と言われ吹き出す。いつも注意されていることだから。一所懸命の方です。
狂言は、2番。まずは「附子」から。万作師の太郎冠者に、石田師の次郎冠者。若い竹山師の主をちょっと手玉にとっているようでもある。年配の冠者達の軽い余裕が面白かった。うまい。あたりまえなんだけど、うまい。この顔ぶれが太郎・次郎をする機会はあまりみないかも。動きが言葉を活かす。猛毒だと言われて、怖いものみたさで近づくところで、特にそう思った。そっちから吹く風にあっただけで滅却するような毒と言われたのに、見たい気持ちが勝つ。それほどの覚悟せずに、とととっと行っちゃう。行動はもちろん言葉も効いていた。ほぉ。
休憩をはさみ「千切木」。一言多い太郎は、連歌の会に呼んでもらえない。開催を敏感にかぎ取り、勝手におしかけ、一言余計なことを言う。憎たらしさと憎めなさと両方を感じさせないといけないのだなぁと思う。強気なくせに弱虫で、卑屈なんだけどかわいいところがある。いくらエバっても心はみんなにお見通し。師の太郎は、少し一生懸命すぎのきらいがありました。直前に万作師のゆとりたっぷりの附子の後だから余計に。太郎がすっかりとやりこめられた所に妻がやってくる。パワフルな妻 高野師が登場し、ものすごく力強く夫を鼓舞する。やられたらやりかえせ!それで命を失っても悔いなないと送り出す。過剰なまでの後押しで 掛け合いのリズムがどんどんでてきて いい流れになった。人の言ったことを受けて返す ということって重要なのだなぁ。 たっぷりと楽しみました。
最後に、深田師がもう一度登場。質問コーナーでは、自分ではそういうものだからと疑問すら持たなかったことの質問が飛ぶ。なるほど、それは疑問におもうべきことだなあと一緒になるほどときく。いい質問でした。 会場のあたたかな雰囲気も、とってもよかった。 あたたかな心持になる会でした。

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2012年2月23日 (木)

西村京太郎ゴッコ その弐 (もしくは鉄子の旅)

師匠の熱い舞台を鑑賞し、大分のお弟子さんやら沢山の会を支えた人達のうちあげにまざって祝杯をあげた翌日。
032_2早起きしホテルの豪華な朝食をたらふくいただき大分駅へ。 この日は大分から熊本まで「九州横断特急」に乗りました。今度は真っ赤な2両編成の列車。1両目は自由席。2両目は指定席。1両目の1番前に陣取る。この列車の旅もすこぶる楽しかった。何時間も列車に乗る為、退屈するのではと連れの友が「平成版ポケット人生ゲーム」を持ってきてくれました。が、遊ぶ暇はありません。 この列車も、滝に近づくとアナウンスをしスピードを緩めてくれる親切ぶり。駅々031_cropには、しいたけ栽培発祥の地 とか阿蘇五岳の壮大な眺めとか、いろんな主張があり楽しみに見る。荒城の月のメロディが流れた駅は、滝廉太郎と関係があったらしい(聞いていなかった)。 波野という駅は、九州で一番標高の高い駅とアナウンスが入る。聞くと何やらヒンヤリしてきた気が。思いこみの才能があるので事実かどうかわからないけれどもね。阿蘇の山々が見えてからは、わーわーと言いながら外ばかり眺める。宇宙からも目印になりそうな、スケールの大きな眺め。ギザギザな山はのこぎり山と呼ばれますなどの適切なアナウンスもいい。1両目の一番前に座ったので前方の景色もみえ壮大。列車いいねぇと何度も言う。
2両しかない列車内を、かわいらしいおねえさんの乗務員2人がワゴンを押し社内販売を何往復してくれます。 合間に切符を確認し、飴を配ってくれたり、乗車記念葉書にスタンプを押してくれたりと大サービス。パネルを持って写真を撮るサービスはこの列車にもありました。結構巨大なパネル。座高を誇る私なので顔はみえますがちびっこなら埋まっちゃいそう。これは人気が出ることでしょう。車両の少なさとや品の良さ、眺めもいいしサービスも徹底している。列車の揺れ030_cropは結構激しい。京急で日ごろ鍛えている私でも揺れるなと思う。まさにガッタンゴットンって感じ。 日常の利用の人と、観光目的の人と同居して活用している感じもよかった。きどってなくていい。 別府から、鹿児島まで3つのローカルな特別特急に乗って移動できるようです。次には是非!と策を練る。10時間くらいかかるのかなぁ。それでも楽しそう。阿蘇に降りてみたい。阿蘇に興味深々。
立野のスイッチバックも素直に楽しむ。運転手さんが後ろに行ったりもどってきたり。儀式っぽくて楽しい。立野駅をすぎると、市街地になってしまいました。ちょっと残念。熊本へ到着。
033_crop熊本駅に着くやいなや、Kioskでくまもんグッズを購入し軽く散在。乗り替えて今度は「九州新幹線 さくら」に乗りました。ピッカピカのホーム。ピッカピカの新幹線。中はシックでもっと乗っていたくなりました。こんなに乗ってきたのに、まだ乗りたくなる快適さ。あっと言うまに、博多についてしまいました。博多の駅には、のぞみも止まっていました。これで新横浜まで帰ることができるのねと眺める。友が、じゃあ!と目を輝かせる。おそらく、鹿児島から新横浜まで特急を乗りついでいけるのではと言うのであろう・・・
朝8時8分に大分駅を出て、博多に着いたのは12時3分。はしゃいでいて飽きる暇なし。列車トリックを考える暇もなし。西村京太郎失格です。
034これで鉄道の旅終了と思いきや、まだまだ。新しくなった博多駅ビルでもうひと遊び。屋上にある鉄道神社へいってきました。参道をつくり小間物屋を並べてがんばっています。山や街並みを眺めるエリアや、線路を見下ろすことができるエリアもありました。がんばってます、JR九州!いいぞJR九州!GOGO!
とんこつラーメンを食べ、博多ビル1階に入っている「遊・中川」をみてきました。品川や上野のエキュートにもあるけどね。 福岡空港から一路羽田へ。機内で放送していた遊・中川 新社長のインタビューをみて感心する。記念に羽田空港店の「中川」をのぞいてきました。とことん遊ぶ。鉄子満足也。

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2012年2月22日 (水)

西村京太郎ゴッコ その壱

師匠主催の会、第一回目を祝って大分の平和市民公園能楽堂に行ってきました。
大分に行くために、羽田から福岡へ飛行機でひとっ飛び。富士山の火口が綺麗に見えました。それからは地図を片手に窓にへばりつき眺める。瀬戸内海の小島がみえたと思う。多分。福岡につくと一面の雪景色。ええ!間違って札幌行きに乗ったかと思う程、街中真っ白でした。 福岡空港から博多へは地下鉄で。SuicaでOKでした。便利な世の中になったものよのぉ。
014_2博多でお弁当やら皮なし冷凍みかん”むかん”やらを購入。これが後で後悔の元になるとは・・・ 博多から大分へは、「ゆふいんの森号」に乗りました。3時間がちっとも長く感じなかった。先頭車両がホームに入ってくるとカメラ片手の人がわーっと集まってくる。みんなお楽しみの素敵な列車に乗るのねという気持ちが高まる。お弁当と荷物で手がいっぱいなので、私は降りるときに撮りました。 車内は木目を活かした古めかしくいい感じ。普通の列車より高い車体から窓の外を眺める。真っ白。トンネルを抜けなくてもそこは雪国。真っ白な眺めというのもいい。少し走ると雪はなくなってしまいました。途中の駅は、小さくて素朴。猫駅長とか居そうでいい。
座席前のポケットには車内案内が。えっ・・・ わっぱめし、かわいい。おいしそう。しまった!!こんな素敵なお弁当があるなら、あわてて駅弁なんて買うのではなかった。しまったと2人で大いにくやしがる。 友は口惜しやと切腹でもしそうなくやしがりかたでした。ハーブティーとかお野菜のクッキー、ロールケーキもある。おはぎも。 しまった!!冷凍みかんも買っちゃった。 ビールも一世と二世と2種類。スモークチーズとかハムとかソーセージとか、おつまみも充実。車内案内を見ているだけで30分位盛り上がりました。
003_2_crop008_2_crop_24両編成の電車、乗ったのは1両目。2両目は半分ビュッフェになっています。3両目は半分展望室に。大きな窓、木目をいかした手触りのいい机や台。チビッコ貸出用の運転手ジャケットもありました。ノートがあったので、ぬりえまでしました。友は次はわっぱめしをと書き残していました。乗務員のおねえさん達はきれいで親切。 列車は、滝がありますとアナウンスしスピードを緩めてくれる。 本日の記念にといって日付の入ったパネルをもって車内を周ってくれるとサービス満点。 私たちも膝に電車のパネルを乗せ、乗務員の女子用帽子と運転手帽子を借りて写真をとってもらいました。 おねえさんに「お帽子はかぶられますか?」と聞かれると、大人のおっさんも「はい、かぶります。」と元気に答え夫婦一緒に写真を撮ってもらったりしていました。満席の車内は、なごやかでほほえましい。いい電車でした。3時間あっという間。
到着が15分程遅れたので、大分駅からタクシーを飛ばして能楽堂へ。15分前に到着。のんびりした列車の旅から一転あくせく。 同じく横浜から大分に駆け付けた弟子連中と一緒に師匠の舞台を熱い想いで鑑賞しました。

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2012年2月21日 (火)

トマッシィーズ

Photoただいま。旅から帰り、会社に行くと・・・  素敵なプレゼントをいただきました。ありがとう友よ。友のおうちの方の酒屋さんに、1缶だけ残っていたトマッシュを買ってきてくれました。 これでとっておきの最後の1缶とあわせて2缶になりました。 トマッシュ あらため トマッシィーズ(いいの?)。 うれちい。
友は、かつて一度だけ飲んだ事があって、その時に買ったという酒屋さんに探しに行ってくれたそうです。その気持ちが、もっとうれしい。ありがとう。 トマッシュのつなぐ縁。やるなぁトマッシュ。

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2012年2月18日 (土)

トマッシュ

Photoトマッシュ。
この軽やかな響き。可憐な色あい。魅惑のトマッシュ、それは素敵な飲み物。 トマトに炭酸を加え、そこにジンジャーとレモンもプラス。おいしい。
ところが・・・  もう世間からいなくなってしまいました。まだ2缶しか飲んでいないというのに。 どこにいってしまったの、トマッシュ。 また会いたいわ、トマッシュ。
カゴメのHPにいってみました。販売終了って書いてありました。そんなの信じないわ。 花には水を、妻には愛を、マイチィ☆にはトマッシュを。 トマッシュを探す旅に出てきます。 (本当は、師匠が初めて自分の会をなさるので大分に行ってきます。)
いってきます。

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2012年2月17日 (金)

空の中

有川浩 『空の中』(角川文庫)を読む。自衛隊三部作というのをまで読んでいなかった。3冊の順番が心配だ。「空」からだといいけど。塩の街からなのか。 よーく気をつけるのだけど、それは気をつけたつもりだけだった・・ってことは日常茶飯事だ。
日本初の超音速旅客ジェット機「スワローテイル」が試験飛行中に突如爆発炎上する。超音速旅客ジェット機って日本製のものはないの?!
どうも、未知のものが存在しているらしい。そういう時には それが人類にとって、地球に取って害があるのかないのかが一番の問題として取りざたされる。そういうものなのかなぁ。 次に、世界的にみてその解決に導くことで世界を動かす主導権争いの匂いがしてくる。 強い弱いの順を決めておきたがる怖さを感じた。秩序を保つには大事なことかもしれないが、その争いは果てしない。わけのわからないものは次々に出てくる。なくなることはないだろうから。事件から1歩ひいて全体を眺めている読者だからいえること。中にまきこまれたら、指導者を求めるだけかもしれない。
人類的に壮大な話。でもそこにはそれぞれの誰かの日常が結びついている。 事故でなんだかわからないものに父を殺されてしまう斉木瞬と、白川真帆。接点のない2人が引き寄せられる。周りにしっかりと人間らしい人がいる瞬と、1人大人のように闘うすべと強さをもってしまった真帆。
家に帰ったら待っている人がいて、話をしたいと思ったら話す人がいることが当たり前の人間にはわからない。全て揃っている幸せを悪いことのように感じてしまう佳江。仕方ないと思わないところがまっすぐでまぶしい。 自分の身に起こってみないと、わからないことって沢山ある。自分がなってはじめてわかる。なっていない幸せな時に、自分が心ならずもはいてしまった暴言に気付く。 宮じいは、してしまったことは取り返しがつかないという。謝るしかない。許されてなくても、してしまったことをよく肝に命じ 気をつけるしかない。何度間違えてしまっても。 普通っていい。得をすることよりも普通っていい。
白川真帆の、何かと闘わなくては母に認めてもらえないと思い込む図式がすごい。 亡父の仇を討つという目標を、どうしてこの娘はみつけてしまったのだろう。これが最後の別れになる可能性があるのだから、出かけの喧嘩はいけない。この簡単な図式はひどく難しい。 鼻もちならないけど、否定したくない。この感じが興味深かった。みんな、自分の宮じいが欲しいのだと思う。ちゃんとみていてくれる人の一言は心にドーンとくる。 いつかは宮じいの方にならなくてはいけない。
設定は突飛。 でも、問題は突飛ではない。魅力的な人物達により引き込まれた。  航空自衛隊 光稀の努力の証のような気の強さ。ピンチのときに、ゆっくりと会話のできるすこぶるかっこいい人間性の高巳。この2人の関係のような読者のくすぐりもうまい。くすぐられた

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2012年2月16日 (木)

木田安彦の世界 ~「西国三十三所」「日本の刹那」~

パナソニック汐留ミュージアムに、今 和次郎展をみにいって、木田安彦展の図録がすばらしかったことを思い出して、再読。読むというか見直しかな。『木田安彦の世界 ~木版画「西国三十三所」ガラス絵「日本の刹那」~』。これは、図録というより本。サイズも単行本サイズでいい。家でゆっくり図録を眺めるのもいいけれど、この本なら、通勤電車の中でも眺められます。
木版画をみていると、お寺が、ありがたいものというより、暮らしの中に溶け込んでいるものと感じる。とても大切なところだけど、毎日毎日その存在を感じるところ。敬意をしめすけれど、恐れ多いばかりではない。そんな空気が出ている。色もきれい。
ガラス絵の方の色づかいはもっとすごい。すごすぎるかと思わせつつ、頃合いのいい神々しさが出る。カラフルなのに渋さがある。
この展示も面白かった。行ってみると、全然しらなかったものとあわせてもらえる。いい感じの美術館です。

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2012年2月14日 (火)

談春ノックダウンショー

昨晩、ひさしぶりに横浜にぎわい座へ。一家揃って。「立川談春独演会」を聞きにいってきました。
すごかった。
もう、しばらく落語をきかなくていいわ。このすごさが薄まるのがもったいないから。と思った。
前座さんの後、談春登場。当然この話になるでしょとばかりに談志の話になった。あの人は弟子がキライだったのでしょうかねぇ、死に目にも会えず 死に顔も見れず。という。口からでる言葉の奥にある想いを感じる。そうすると絶妙なタイミングで神妙になる必要なんてないとサラッとかわす。小屋の中の人の息を操る人だ。
今日は、源平盛衰記。談志が小ゑん時代につくった地噺『源平盛衰記』だそうだ。 地噺というのは、どう脱線してもいい、そのまま押し切って勧めちゃう噺らしい。吉川英治の『新・平家物語』を読んでびっくりしちゃった談志が20才そこそこのころに作った伝説の噺だそうだ。 古典落語の中に新しいギャグ を入れ、トークに近いようなものをやって大評判になった出世作なんて言われても少しもピンとこない。が、聞いてみると頭に?がいっぱいならぶドエライことをしたということがよくわかった。  「のようなもの」って微妙なニュアンスと、若造 小ゑんのおどろくべき行動を、 談春少年が聞いて驚い図式に圧倒されながら聞く。 平家物語の王道をなぞる中、とんでもないことがいっぱいでてくる。
談春が、覚えるのはできるんですよという。なぞるだけなら、どんな名人のだってできる。 その言葉になんだかウッときた。手にいれるまでの死ぬほどの努力をしている人だけが言える言葉だなぁと。
私にとっての談志は、選挙にでたり意地を張ったりという才はあるらしいけどガンコなおやじという印象。生で聞いたことはもちろんちゃんと聞いてみたことはあるのだかないのだか。そんな私にも、父のように生で談志の源平盛衰記を聞いて度肝を抜かれた人にも、それぞれに談春のみた談志が響いた。
談志に度肝を抜かれるような、機会は残念ながらなかったけど、談春がいる。そんな風に思った。
休憩をはさんで「夢金」枕なしにすっとはじまる。どっぷりと江戸のころの人の世界に引き込まれた。ええ、お礼がいらないって熊さん熱でもあるんじゃないの!?と驚いたところで、はい夢でした。ああ、やられた。気分いい。 源平盛衰記のすさまじいノックダウンのあと、談春をきちんときく。これにもしびれた。
訃報に接した時に、弟子達は何だかわからなくてコメントすることを避けたという。切り取られた言葉だけを何度も流されてはたまらないと。哀しみに対してちょうどいい長さのコメントを強要してくるのがみえてイヤだという。その通りだなぁ。こうやって独演会をまるまるつかって、やっと表すことができる。いい独演会でした。

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2012年2月13日 (月)

横浜狂言堂

昨日、初「横浜狂言堂」を観に、横浜能楽堂へ行ってきました。
「横浜狂言堂」とは、横浜能楽堂主催の普及公演。「勝手に決めました、毎月第2日曜日は狂言の日」というキャッチコピーがいい。 お値段2千円也。すばらしい。
まずは、高野師のお話から。ツボを得た長めの作品解説のあとにみると、語句が多少わからなくても話がすんなりはいってくるようだ。会場からそんな雰囲気を感じました。
狂言は、2番。「泣尼」と「文荷」。泣尼は、泣き女を雇った僧が、思うように展開しないという狂言。?私がみるつもりの内容とは違うような。ああ、あの演目は「墨塗」だった。 もう一番の演目も? 私がみるつもりの内容と違う。ああ、あの演目は「文山賊」だった。 自分の思いこみにあきれる。
「泣尼」の萬斎師の僧は低音のいい声で説法をする。寝たっていいじゃん。深田師の施主が、ものすごくまじめに聞いていました。 これならばよいではありませんか 自信を持ってと話にひきこまれつつ鑑賞。尼に怒る様子がいかにもありそうな図式でおかしい。ああ、いい声の説法だったなぁ。
休憩後「文荷」。稚児好きの主が、妻に言わずに稚児への手紙を託す。しぶしぶ運ぶ道中を、ものすごく楽しんでいる太郎冠者と次郎冠者でした。高野師の太郎冠者と竹山師の次郎冠者のバランスが絶妙。おへんじという強引な返事の仕方が効力ばつぐんでした。主が少し気の毒になるほど言いくるめてしまっていました。

於;横浜能楽堂
『お話』 出演:高野和憲
『泣尼』 出演:野村萬斎・深田博治・月崎晴夫
『文荷』 出演:高野和憲・岡聡史・竹山悠樹

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2012年2月11日 (土)

今 和次郎 採集講義 展 ~ 時代のスケッチ。人のコレクション。~

本日は勘九郎襲名公演、奮発デーなり。うしし。その前に、パナソニック汐留ミュージアムに行ってきました。2012年1月1日付けで、「パナソニック電工汐留ミュージアム」から「パナソニック汐留ミュージアム」に名称変更したそうです。電工を取る意味はいかに。

「今 和次郎 採集講義 展 ~ 時代のスケッチ。人のコレクション。~」をみてきました。招待してくれた友人が「そんなのスケッチする?」という面白い展示よと言っていました。名キャッチコピーだなぁ。まさにそんな展示でした。
今和次郎(1888-1973)は、青森県弘前市に生まれ。昭和初期の急速に大都市化していく東京の街の様子や人々の生活の変化を採集(観察し、記録する)・分析した「考現学」の創始者として知られているそうです。結果、「考現学」という学問が始まったというだけだと思う。目の前のものをメモしだしたら、詳細にあれもこれも記録せずにいられない人。採集マニアから学問に極める没頭っぷりがすばらしい。好きでしていることと、それを人にうったえることになる境界線をみたような気がした。「とことん」するって素晴らしい。
スケッチは、細かい。そして旨い。とにかく細かい。しつこい。色味の美しいスケッチ。うまいなぁ。とにかく非常に面白い。ユニークでワクワクしました。
美術館の中なのに、うっかり声をあげて笑ってしまいました。すみません。山梨の記録があまりにもおもしろくて。まじめなのだけど、ちょこっとユーモラス。収穫物を列挙している中サツマイモ、カキ などにまざって「ほうとう」があったのがたまらなかくおもしろかった。井の頭公園での自殺者の様子といった肝が冷えるものも、今さんにかかってはちゃんと調査になっていた。
日常生活を考察する「生活学」や「服装研究」に発展する記録は、ひとつずつがすごかった。銀座の街角にたってどんな靴をはいているか、髪型がどうか記録する。化粧の具合も。もう化粧は必要ない年代と思われるといったような暴言も。全部許されるほど没頭する研究者の様子に圧倒。
"ひろい心でよくみる"。生活って面白い。

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2012年2月10日 (金)

思いを伝えるということ

渋谷のパルコミュージアムにて、大宮エリーによる初の展覧会「思いを伝えるということ」展をみてきました。おさると一緒に。教えてくれてありがとう。大宮エリーには、すごく心惹かれる。あの男らしいエッセイを読んでから首ったけ。
「造形と言葉のインスタレーション」。インスタレーションとは、こういう空間のことをいうのだなぁとしみじみと感じる空間だった。自分をさらけ言葉で勝負するということは、それが独りよがりのものにならないか、自分に酔っているだけにならないか、すごく度胸のいることだと思った。プロでいるということはそこを超えた人なのだけれども。
強いなあ。
ビンにつめた言葉を読むというコーナーでは、ビンにつめた時点でもう相手に伝わらないという。手紙の言葉にも威力があり 直接あたらないといけないという言葉にも威力がある。いろんなビンがあり、人によって響く言葉も違う。 フライトに出るというコナーでは、ベルトをしても安全ではないという。そういう言葉達が、私の心をワサワサとさせた。この展示に訪れた私には、「自分でしろ」というメッセージが一番響いたということか。
なかなか面白かった。
おさるとベトナム料理を食べて帰宅。野菜、米粉、野菜でした。

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2012年2月 9日 (木)

『生きるコント』

大宮エリーの『生きるコント』(文春文庫)を再読。 エリーに首ったけです。

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2012年2月 8日 (水)

『ゴールデンスランバー』

伊坂幸太郎の『ゴールデンスランバー』(新潮文庫)を読む。今年最初に読んだ本。圧倒されて、そのままにしていました。
俺はどうなってしまった? 一体何が起こっている? ある日突然、首相暗殺の濡れ衣を着せられた男、青柳雅春。常日ごろ、社会的な思想を振りかざしていたわけではない。まさか自分がそんなことになるとはと信じることができない。実際に発砲までしてくる警察。明らかにおかしい。
ある日突然、自分の身に降りかからないとはいえない怖さ。証拠を捏造したり、隠蔽したりする警察の報道などを目にする。ありえないことではないなと思う。
持ち上げるとなると、よってたかって大袈裟に称賛する。すぐに忘れる。
責める時には、鬼の首でも取ったように非難する。責任責任とわめきたて、すぐに飽きる。
「報道の自由」はおぞましい。被害者・加害者の家にすぐにおしかける。そんなのみたくもない。現実のことを考えながら、引き込まれて読む。
誰も信じられないとき、助けをもとめるのは・手をさしのべようとするのは、昔の大学のサークル仲間や彼女。あきらかに変な警察の怖さに怯えながらも、ずっと疎遠だった昔の仲間との絆を大切にする。 ただただ共に時間をつぶしていた仲間は、そのだらだらとした時間の中でその人の本質をみている。 生きている中で一番大切なことは、信用する人との繋がりなのだ。「だと思った」というメモや、言葉の端々に涙が出た。信頼されていることってこんなにも嬉しいことなのかと。
自分の思うところではないのに、一躍時の人となり 今度は なぜか 首相を暗殺したことになってしまう。人の助けはもちろん必要だけど、とにかく自分で物を考えなくてはならない。伊坂幸太郎の『魔王』に出てくる「考えろ考えろ、マクガイバー」という台詞を思い出す。これは自分がピンチの時にもよく心の中で言う。 胡散臭い入院患者のおじさんと、報道 と どちろを信じるか。緊急事態になって やって普段つかっていない本能が研ぎ澄まされる。 才能やセンスのある人は、ちゃんと自分で考えたもので動く人なのかもしれない。たった2日の出来事だが、世界がひっくりかえるようなものすごい話だった。
本の中の現実では、監視カメラ「セキュリティポッド」を導入することになる。管理されることは楽なようで、操作される恐ろしさをはらむ。ちゃんと現実を見るべし。新聞も読むべし。自分でものを考えるべし。 ああ。大作を読んだ。

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2012年2月 7日 (火)

『おちゃっぴい~江戸前浮世気質~』

宇江佐真理の『おちゃっぴい~江戸前浮世気質~』(徳間文庫)を読む。
購入した『神田堀八つ下がり~河岸の夕映え~』に、大好評の前作『おちゃっぴい』の後日談も交えて、しっとりと読ませますと書かれていたので、再読。いいねぇ。そういえば、この町入能の話、大好きだった。
短編集だが、「町入能」と「概ね、よい女房」が同じ長屋が舞台になっている。「れていても」の後日談が「あんちゃん」のように。
江戸時代の遊郭でお客がない遊女のことを「お茶を挽く」といった。暇のこと。ぺちゃくちゃとおしゃべりしながらお茶をひくからおしゃべりで活発なおてんば娘をおちゃっぴいというと言われても。音の感じはうるさそう。
「おちゃっぴい」のお吉。これを読んで杉浦日向子さんを読みたくなった。父と後添えの母に大切にされた札差・駿河屋の一人娘。それでも心の中にむしゃっくしゃする気持ちがある。無茶苦茶な理論でもちゃんと人に当たるあたる。それを受け止めてくれる粋な大人がいる。人生そういうものだ辛抱しろとか、他と比べて恵まれているとか、そんな大人の意見じゃない。人に八つ当たりして、自分で考える。たまたまあった菊川英泉にあたり、葛飾北斎の家に行き、娘のお栄と話す。意見を言うのではなく、大人が生きているところをただ見せる。その係わり方がかっこいい。この話もいっち好きだ。
「町入能」大工の初五郎は朝な夕なに江戸城の富士見櫓を仰ぐ。お城にあこがれを持つ。漠然としたこの好きだという気持ちの描きかたがいい。初五郎の住む長屋には浪人の花井久四郎夫婦も住む。浪人になっても武士を振りかざさず、長屋連中とつきあえる。毅然として生きていくことのできる人は強い。
町入能を裏店の皆で見に行くことになる。あこがれのお城に入ることができる。その興奮。お城や武士というものを実際に感じ、初五郎なりに消化していく過程が、何度読んでも感心する。
「れていても」もいい。「れていても、れぬふりをして、られたがり」ほを省いたこの川柳の粋なこと。 「概ね、よい女房」という言葉の最上級の愛情にもぐっときた。ほろ苦さもいい。
武士がいて町人がいて。江戸の町には平等なんてない。そういうものだと納得せざるをえない世界。現代の建前は平等という世界よりもいさぎよくいろんなことがうけれられるのかもしれないなぁと考えた。格差なんてあってあたりまえ。位が高ければ即幸せってわけでもない。それもみんな知っている。せいいっぱい生きている人間は江戸も現代もいっしょなのになぁ。なんだかまぶしくみえる。

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2012年2月 6日 (月)

『我、言挙げす ~髪結い伊三次捕物余話~』

髪結い伊三次もの8冊目。宇江佐真理の『我、言挙げす ~髪結い伊三次捕物余話~』(文春文庫)を読む。
不破友之進の息子・龍之介たちの活躍中心となってきた展開にも慣れてきた。青二才はそのよさがある。正義を振りかざす様とか。いろんな年代の葛藤を読む。 人になんと言われようと揺るがない芯がある人、隠密廻り同心の小早川。揺るがないようにみえるには、それなりに心に秘めた決意があるから。「委細かまわず」の章はこの最後の言葉が、ジーンと胸にしみた。人を信じたりがっかりしたり、でも信じたり。必死で右往左往する様が素敵だった。いいぞ龍之介。
もし、あの時とうしていたら私の人生変わっていたのでは。誰しも悶々とすることがある。「明烏」で、お文も夢か現かという体験をする。結果、自分で選択した今っていうのが大事。ほろ苦い人生でも。わかっちゃいるけど、もし・・・って一生思うのであろう。
「黒い振袖」では、純情派軍団に行方不明になった姫君を探す任務がくだる。ちょっとローマの休日のようだった。ぐっとこらえて人の幸せを祈る。その苦みをじっくりと味わう。この大切な想いがいい。うまいなぁ。

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2012年2月 5日 (日)

歌川国芳展-幕末の奇才浮世絵師-

先日お休みをいただきました。プチ寒中休暇?!を楽しむ。幸せな日でした。
前の前のオフィスの近くにある、お肉がとびきりおいしいお店でお得なランチを。夜には手がでない値段のものしかない。久しぶりに、そのおいしさにしびれる。ものすごくおいしい。
夜には、中村勘太郎改め六代目中村勘九郎襲名披露にかけつける。満員の観客。3階も熱かった。いかにも歌舞伎好きって感じの人ばかり。拍手も熱い。大向こうさん達もたっぷりいました。幕間に集まっているのが面白い。  1階の着飾った方々も楽しませていただきました。
お肉と歌舞伎の合間に、六本木へ。 森アーツセンターギャラリーにて「歌川国芳展-幕末の奇才浮世絵師-」をみてきました。没後150年だそうです。森アーツセンターギャラリーそれは、六本木ヒルズの上。森美術館とは違うくくりみたい。一緒でいいじゃん。
歌川国芳展。
すばらしい!
歌舞伎をバカみたいに観に行くようになったおかげで、より楽しかった。ああ、これは近江のお兼のことだとか 土蜘蛛だとか 人物や設定がわかると こんなにも面白い。 私のみた舞台そのものの世界が、いやそれよりももっと壮大な物語が広がっている。 紙の上なのに、どうしてこんなに活き活きとするのだろう。 着物の柄は格好良く 配色もいかしている。ああ、こんな柄 きてみたい。 ガイコツ(しゃれこうべ)が散りばめられている野晒悟助。 符丁がわかってくると面白い。 「水滸伝」がわかっていたらもっとワクワクしたことであろう。ワクワクしすぎて刺青をいれちゃうかも。くわばらくわばら。
とにかく、面白い。細かく繊細で、奇抜で奇想天外。そういう要素がギュっとつまっている。なんども、カッコいい、スゴイとつぶやきつつ鑑賞。 一度1人でじっくりと見にきました。 両親と一緒に、最度みにきました。源平を描いたものをみて、母と大河ドラマの誰ではないかと 指差しながらみる。みればみるほど、発見がある。 じっくりみようと久々に図録を購入。
前・後期あわせて約420点。ほぼ入れ替えとはいえ、会場の作品数の豊富なこと。結構混雑していましたが 隙間を狙って充分に鑑賞できました。あっというまに時間が経ちびっくり。
肉筆画も数点展示されていました。うまい!この女性がここにいた跡を感じる。風情というのかな、風のようなものを感じる。どれかひとつどうぞと言われたら(言われないけど)、わたくしはこれにします。とこの作品の前で母に宣言。「浴衣を抱える美人」。素敵でした。 国芳の描く美人は、折れてしまいそうな可弱い女性でなく 粋で 生きた人を思わせる美人だと思う。
役者絵では、知らない芝居も数多く出ていました。扮装をみて想像する。どんな芝居だろう。みてみたい。 立ち姿、装束など 今私のみにいっている歌舞伎そのもの。国芳のころから、よくそのまま維持してきたなぁ。歌舞伎のことまですごいと思った。
120205_165836_2グッズもいかしていました。いうことなし。 図録をも購入。重いが嬉しい。武蔵の鯨退治ポーチとか購入。2回見に行ったり、あれこれ買ったりと、割と散財。

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2012年2月 4日 (土)

中村勘九郎襲名披露 二月大歌舞伎 春興鏡獅子

新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子。襲名の中でも特に観るのを楽しみにしていた演目。
今までにみたどの春興鏡獅子とも違いました。不思議な感覚。
「『鏡獅子』は江戸城のお殿様の前という張りつめた空間で、一対一に近い形で踊る。見せる踊りではない。だから苦しいんです。」というインタビュー記事をよく読んでいったからかもしれない。
一つひとつの振りを丁寧にと踊っているのは、今までみた弥生全員にいえることだが、何かが違った。花を見るところでは、ちゃんと花を見る。朧月夜やほととぎすという歌詞では、きちんとホトトギスを見る。今何をしているか 何を表そうとしているか よく伝わった。 音によく乗って 踊っているというのとはちょっと異なる感じ。 殿の前にいる弥生の緊張感が伝わるというのははじめてだった。 
踊りの気迫がすごかった。圧倒。華やかでない訳ではない。静かな美しさだった。自分の感想がまだよく消化できていない。次に1階の近いところからじっくりみるので その時に よくみてみよう。
獅子になって現れたところからは、勢いがある。メリハリがきいいている。 かといって荒ぶる獅子というばかりでもない。同インタビュー記事に「 ただし、がむしゃらにやるものではない。毛も、やたらに振っていいものではありません。」と書かれていた。確かにそうだった。華がありきちっと決まる獅子だった。
獅子登場のところの 鳴りものの迫力も緊迫があって鋭く、ぴったりでした。
記事には「父は努力の天才です。僕も稽古量イコール自信につながると思っています。」と書かれていた。その努力が結果になっていた。弥生の踊りは、印象的だった。わからない。そしてそこが面白い。

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2012年2月 3日 (金)

中村勘九郎襲名披露 二月大歌舞伎 夜の部

節分。歌舞伎座のあった時分には、豆まきが行われるのは 昼の部か夜の部か予測を立て 観劇に行ったものです。そして予測をはずした方が多かった。 ニノ午の行事も楽しみでした。ああ、懐かしい。

昨日の覚書。003_2
中村勘太郎改め六代目中村勘九郎襲名披露興行の初日に駆けつけました。春興鏡獅子と口上のある夜の部から観劇。どんな幕かなと、これも楽しみの一つでした。割と普通かなぁとも思うは、角切銀杏の紋が映えていい。Photo_2銀杏の葉を加えた鶴というのはいいデザインだなぁ。スポンサー名の大きさに やや違和感が。野暮?
夜の部は、「御存 鈴ヶ森」から。勘三郎さんは、お若けぇの と声をかけられるのに問題ない白井権八でした。若々しい美少年風のこしらえにすると 久里子ちゃんによく似ていました。 吉右衛門さんの幡随院長兵衛は、でっかく 2人のバランスがよかった。 飛脚の家橘さんが、雲助たちに丸に井文字の紋ですぜ!と伝える身振りのひょうきんで絶品。 心なしか雲助たちも沢山いたような。襲名のお祝い?!大勢の雲助をものともせず、毅然と奮闘する権八っあん。 勘三郎さんの権八っあんは、若い役者さんがするよりも 若者風の雰囲気が出ていました。そんなに強そうじゃないのに負ける気がサラサラないという戦いっぷりとか。風情の勝利。
「六代目中村勘九郎襲名披露 口上」。勘太郎改め勘九郎 の両脇には勘三郎と七之助。幹部俳優がずらっと並ぶ。 皆に本当に愛されていて、かわいがられていて、期待されている人なのだなぁと改めて思った。 うんまいなぁとよく思うのだけど、センスのある上に努力の人のようです。 そして周りはちゃんとみているものなのだ。努力は人にみせるためでなく自分のためにするもの。わかっているのだけど、なかなか実行にうつせない。愛される男というものは、それに値する積み重ねがあるのだなぁ。 みなの口上にジーンとしてもらい泣き。 そんな中で 我當さんが勘太郎君の小学生の頃の俳句を持ちだしてきて、その意外さに皆の心をつかんでいました。秀太郎さんの、先代勘三郎さんに指導を受けた話から、春興鏡獅子の胡蝶をという話がきたら・・にもっていったあたりも心ニクイ。 新勘九郎ももちろん 七之助もと お願いする方が何人もいらして 切磋琢磨しあう兄弟の仲の良さというところにも泣かされました。 下げっぱなしの頭なのに、その都度 感謝して聞き入っている。 そんな様子をみて、まかしといてと思う。これからも応援させてもらいますですよ。
口上あとの「春興鏡獅子」。新勘九郎の小姓弥生後に獅子の精の後見として七之助くんがついていた。口上の後、よりぐっときた。真剣に見守る姿が、頼もしかった。老女飛鳥井に小三ざさんが登場。舞台が沸く。おめでたさが増す。やっぱりうれしい。 胡蝶は玉太郎くん・宜生くん。マイペースな2人だ。
最後に「ぢいさんばあさん」。あれ?案外いい。 観ているこちらは、春興鏡獅子をみるのに気合をいれすぎてしまい もうクタクタの状態。  心温まる作品ということはわかっているのだけど、人生がどう変わるか知ってみているのでちょっと辛いんだよねと思ったが、案外よかった。 美濃部伊織の三津五郎さんがいい。ああ、この人ならやさぐれずに、今すべきことをするしかないと思える男にみえた。短期なところもあり、妻を愛することにも照れず The 等身代 という男がよかった。伊織妻るんの三十七年後の拵えのいさぎよい老け方をみて、福助さんはやっぱり男性なんだと思った。残酷な程年をとっていた。都合のいい世界なのに、そこはやけにリアル。しぐさで老けをみせるところは伝統にのっとっているが顔のこしらえがリアルで。女形は型であり男性なのね。 若い甥夫婦に、巳之助くんと新悟くん。2人の再会を我が事のように考える。若々しくよく似合っていた。三津五郎さんと巳之助くんが立派に共演という形にみえた。襲名のこの月、次の世代にちゃんとつながっている。そういうところもよかった。

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2012年2月 2日 (木)

中村勘太郎改め六代目中村勘九郎

Photo「襲名」ときいて、いてもたってもいられず演舞場へ。
祝・六代目中村勘九郎御襲名。口上でウルウルとする。愛される男というものは、それに値する積み重ねがあるのだなぁ。努力にかなうものはない。兄弟の仲の良さということを、素直な気持ちで素晴らしいと思える。
感動屋さんの中村屋さんに負けず劣らず感動してきました。おめでとー。中村屋。

中村勘太郎改め六代目中村勘九郎襲名披露二月大歌舞伎夜の部
於:新橋演舞場
『御存 鈴ヶ森』
幡随院長兵衛:吉右衛門、白井権八:勘三郎、東海の勘蔵:彌十郎、北海の熊六:錦之助、飛脚早助:家橘
『六代目中村勘九郎襲名披露 口上』
勘太郎改め勘九郎、幹部俳優出演
『新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子』
小姓弥生後に獅子の精:勘太郎改め勘九郎、家老渋井五左衛門:家橘、用人関口十太夫:亀蔵、 蝶の精:玉太郎・宜生
『ぢいさんばあさん』
美濃部伊織:三津五郎、妻るん:福助、下嶋甚右衛門:橋之助、宮重久右衛門:扇雀、宮重久弥:巳之助、妻きく:新悟、戸谷主税:桂三、石井民之進:男女蔵、山田恵助:亀蔵、柳原小兵衛:秀調

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2012年2月 1日 (水)

日本の新進作家展vol.10 ~写真の飛躍~

東京都写真美術館にて、中核として行っている展覧会が「日本の新進作家展」だそうです。写真・映像の可能性に挑戦する創造的精神を支援し、将来性のある作家を発掘し、新しい創造活動の展開の場となるよう、様々な事業を展開の場らしい。
先週、写真美術館に行き いくつか展示をみてきました。そして、ものすごく気になる作家をみつけました。西野壮平さん。写真家の名前すらそんなにわからない程の知識しかなくとも、この面白さはわかる。見ていて飽きない面白さ。こいつぁすげぇ。江戸っこにもなっちゃう面白さ。
西野 壮平(にしの そうへい)
1982年兵庫県生まれ。キヤノン写真新世紀 優秀賞(南條史生/現森美術館館長)受賞。2011年個展(Michael Hoppen Gallery)、10年テグ写真ビエンナーレ(韓国)、12年 Helsinki Photography Festival(オランダ・予定)等出展。 東京都写真美術館のチラシより。
また、みたい。でもオランダHelsinki Photography Festivalには、いかれない。
東京の街を いろいろな視野から撮影する、膨大な数 撮影したモノクロの写真を切り取りコラージュする。慣れ親しんだ東京の街。東京駅や渋谷のスクランブル交差点、皇居、自分の知っている私の視野でみた記憶の東京と、作家の東京と混ざって 微妙にずれて ところどころ正確な東京。大きな大きな東京のコラージュの地図はすこぶる面白かった。 見に来た人達も指をさしあって楽しそうにみている。 広島や、ロンドン、パリなどの街の作品もおもしろかった。 行ったことのないベルリンも。 これだけの作品をつくるためにどれだけのところを歩きまわって 自分の記憶をつくったのだろう。 発想のかっこよさに魅了された。 地道で壮大で突飛でいい。
あれ、この人の作品 森美術館や横浜トリエンナーレでみている!と気が付きました。これからはもっとジロジロと眺めよう。ぐっとくる作品と出会ったようです。面白かった!
他には、添野和幸、北野謙、佐野 陽一、春木麻衣子の作品。春木麻衣子は、六本木クロッシングでみたなぁと思い出した。名前効果もあるしね。

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