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2012年2月 6日 (月)

『我、言挙げす ~髪結い伊三次捕物余話~』

髪結い伊三次もの8冊目。宇江佐真理の『我、言挙げす ~髪結い伊三次捕物余話~』(文春文庫)を読む。
不破友之進の息子・龍之介たちの活躍中心となってきた展開にも慣れてきた。青二才はそのよさがある。正義を振りかざす様とか。いろんな年代の葛藤を読む。 人になんと言われようと揺るがない芯がある人、隠密廻り同心の小早川。揺るがないようにみえるには、それなりに心に秘めた決意があるから。「委細かまわず」の章はこの最後の言葉が、ジーンと胸にしみた。人を信じたりがっかりしたり、でも信じたり。必死で右往左往する様が素敵だった。いいぞ龍之介。
もし、あの時とうしていたら私の人生変わっていたのでは。誰しも悶々とすることがある。「明烏」で、お文も夢か現かという体験をする。結果、自分で選択した今っていうのが大事。ほろ苦い人生でも。わかっちゃいるけど、もし・・・って一生思うのであろう。
「黒い振袖」では、純情派軍団に行方不明になった姫君を探す任務がくだる。ちょっとローマの休日のようだった。ぐっとこらえて人の幸せを祈る。その苦みをじっくりと味わう。この大切な想いがいい。うまいなぁ。

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