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2012年5月31日 (木)

ぐったり

日経ホールでの菊之助さんの舞踏公演の日。藤娘もあり、天才右近ちゃんとの共演の棒しばりもありと観たかった。が、完売。当日券あるかしら、ダメでもともとのつもりで会場に行ってみようかしら・・・と思っていたら、夕方 急に熱を出しました。 道楽もほどほどにせいということでしょうか。ぐったり。
5月はエキサイティングにはじまり、いろいろな感激があったのに、記録をつけることを怠りました。怠ける生活にはすぐに慣れる。最後に熱を出しました。 ぐったりしつつ、今ごろ諸々の覚書をつけました。 6月からは、がんばろうっと。おいおいと。

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2012年5月26日 (土)

平成中村座 桜席

またまた平成中村座へ行ってきました。今度は桜席から鑑賞。舞台上 左右の脇という特別な席からのながめは、滅法面白かった。
この日は、本物のお相撲さんと 本物のめ組の頭と御連中が観劇に来ていました。勘三郎さんが「外に出て喧嘩しないでね」と焚きつけるような事をおっしゃっていました。あんな理由で喧嘩しないよ。鳶はすこぶるかっこいいけど、喧嘩の原因は大した事じゃない。男のメンツとやらもやっかいなもんだ。 そう思いつつも、鳶の威勢の良さやパッと半纏をはねて座るさまや、脚を蹴りあげるさまがかっこよくて、やっぱりほれぼれしました。 関取衆の大きさも面白いけど、ちょっともったりしているようで歩が悪いように思います。もめごとがどんどん大きくなってきて、最後大喧嘩。鳶が走ると風が起こる気がしました。撒き手拭がとんできました。目がチカチカしたと思ったら背もたれと背中の隙間にポーンと手拭が挟まっていました。やったぁ。ありがとうございます。
十種香の幕あき前。舞台で香を焚いていました。席につくといい香りが。嗅覚からもわくわくする。桜席なのでみえないところも多い。位置的に濡衣は、あまりみえかった。七之助さんの八重垣姫は、意外と奔放で思いこみ突き進む様が若く 勝手でも可愛らしく品があった。 そこまで言うなら私も一肌脱ぎましょうという勘九郎さんのけなげな濡衣にも強さがあった。この兄弟はうまい。今の2人の持つ力のバランスが より力強く物語を進める。重鎮の方々の品と重みのある十種香とは違う 十種香がよかった。扇雀さんの勝頼が2人から慕われる落ち着きがあり こちらもいいバランスでした。
四変化 弥生の花浅草祭。この踊りは、特に楽しみでした。三社祭 善玉・悪玉の踊りが大好き。神功皇后・武内宿禰として登場した勘九郎・染五郎のお二人が、さっと三社祭の拵えになる。幕の後ろも見せていただけちゃうのが桜席の特典! ああ、もうずっとこのままこの踊りを見ていたい。あきません。踊り手は大変でしょうが。 手の先から足の先まで、ヒ゜ンと気合の入った、テンポのよい踊りは ワクワクする。そしてカッコいい。三社祭の月にこの浅草で三社祭の踊りをみるこの贅沢。通人になった勘九郎さんは、さっきまでと異なり、しっとりしちゃって別人のよう。そこへ田舎くさい国侍の染五郎さんがドタドタと登場。 最後に獅子の精になる2人。 もうびっくり。桜席とからは獅子への拵えをしているところをみることができました。こんな神聖な場をみてしまっていいのでしょうか。かたずをのんで見守る。お2人はもちろん、衣装さんも床山さんもこの舞台にかかわるありとあらゆる人が静かに真剣に勝負している場を目にし緊張しました。この日のお2人は、首を廻す廻す。飛ぶほど獅子頭を廻していました。見ごたえのある踊りにうっとり&しゃきっとしました。
もし、私が永山会長でしたら 歌舞伎座こけら落としの時にいろんな世代での三社祭大会を舞台にかけるのになぁ。と妄想。最初は松緑さん尾上右近くんから。梅枝くん萬太郎くん、亀三郎さん亀寿さん、勘九郎さん七之助さんは絶対。締めは、勘三郎さん三津五郎さんでどうでしょう。
ああ楽しかった。

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平成中村座 立見席

桜席で観劇した日、そのまま夜の部を立見席からみてきました。志賀山三番叟というものが、とっても気になっていたので。運よく、当日立ち見が残っていたので購入。
まずは、歌舞伎十八番の内 毛抜。演目の並び的に、カラっと元気なものがぴったり。毛抜はちょうどいい。橋之助さんの粂寺弾正は大きく明るく快活だが、そんなにイヤらしくなく、客席にわびるところがあまり効いてこなかったのが意外。 腰元巻絹の扇雀さんが綺麗でした。
続いて、江戸随一 志賀山三番叟。中村座の定式幕が開くと、蝋燭の灯りにポーっと灯された舞台。この灯りの色だと、雰囲気がガラっと変わる。この世界で、何がはじまるのかとワクワクする。最初に上演口上というのがつきました。大きな角切銀杏の紋を背景に勘三郎さんの。下手寄りに小山三さん。中村座のお話や志賀山三番叟の由来を交えた口上。続いて小山三さん。この小屋にいる人みんなに愛され大事にされている役者さんです。小屋中から発する愛情を感じました。私も発しました。女形さんに年を聞くのは失礼ですがという前置きがかわいらしい。
続いて松羽目に変わり江戸随一 志賀山三番叟。奥には長唄連中。上手には、清元。まずは、千歳の鶴松が面箱をもっておごそかに登場。そして、三番叟の勘九郎さん登場。蝋燭の灯りの元、白塗りにすると真っ白というより少し人に近い綺麗な白にみえました。本当に本に書かれたようになるのだなと感心。灯りに加減で、よりおごそこかに神秘的なものに見えました。張り詰めた空気の中、緊張感を持った、きれいな三番叟でした。息をのんでじっとみました。千歳も、礼儀正しく清潔ですばらしかった。清らかな気持ちになる、すばらしい三番叟でした。よかった。
くたびれちゃったので、髪結新三をみずに 平成中村座の思い出を胸に帰路につきました。独特で特別の気分になるいい小屋でした。

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2012年5月25日 (金)

ボストン美術館 日本美術の至宝

東京国立博物館 平成館で開催中の特別展「ボストン美術館 日本美術の至宝」 をみてきました。金曜の夜間延長の時に見に行くのは久しぶり。
アメリカのボストン美術館には、すばらしい日本美術の名品が沢山ありました。あれもこれも、いつもボストンにあるのねと思いつつ鑑賞。
入口から入ると、まず仏画。 なんだか違和感がある。なんだろう。額装されているからでした。絵画のように、寸法に合わせてきっちりとした額に入っていると 不思議になんいか違和感がある。軸も、掛けているものと余白が異なってみえる。 巻いた状態で運ばれてきたものは、東博の用意したスペースに展示されており、掛け軸の余白がを感じる展示になっていました。印象が変わるものだなぁと感じた。 快慶作の弥勒菩薩立像がすばらしかった。金箔がしっかり残っている。きらびかやかさよりも、静かにおちついた しっとりとした立像。快慶の若い頃の作品だという。
沢山ある目玉の展示の中の一つが絵巻でした。面白い。ものすごい人だかりなので、閉館間際にそこだけ残しておいて鑑賞。なんとかみることができました。とにかく面白い絵巻でした。
『吉備大臣入唐絵巻(きびだいじんにっとうえまき)』最後の遣唐使として唐へ渡った奈良時代の学者・吉備真備が、唐人のくりだす難問に超能力で立ち向かい、無事日本にもどるスペクタクルな内容。絵巻の絵画は表情豊か。唐についたとたん、高い楼閣に幽閉された真備。先に遣唐使として入唐し客死した阿倍仲麻呂の霊(幽鬼)も出てくる。ん?この話、能楽堂でみたことがある。 新作能『野馬台の詩』でした。あの舞台は、入り組んだ物語なのに面白いとい思ったら、元はこんなに素晴らしい絵巻であったとは。とっぴょうしのなさが素晴らしい。通常の人が訪れることなど夢にも考えられない唐の国の出来事を想像したものであろう。生きてたどりつくだけでも大変なのに、その上 唐のすばらしさを学び取り 更に無事に帰国しなければならない。 現代のNASAが月に探索にいくよりも過酷であったのではなかろうかなどと考えながら堪能。 絵巻の力はすごい。 現代っこ諸君。ゲームなんかよりも、よっぽどワクワクする未知の世界がここにありますぞ!と叫びたくなる面白さでした。碁の対決は、碁石を呑み込んでしまって応戦したり、試験にはこっそり空を飛び 設問を盗み聞きしたりして対決する。聞いている時の顔つきも洒落ていました。
もうひとつの絵巻は、「平治物語絵巻」。保元の乱の3年前にに勃発した平治の乱。ちょうど大河ドラマで放送されているころの話なので、こちらも興味深々。ボストン美術館が所蔵する「三条殿夜討巻」は、源義朝による後白河上皇の拉致と御所三条殿の焼討を描いている場面で、まさに今週の大河のところ!
光琳の描く「松島図」は、光かがやいていて、ああこう見えるかもしれないと面白かった。若冲の「老松鸚鵡図」の鸚鵡は 小憎らしいことを言いそうだった。 曽我蕭白の大きな作品は、人がみな活ききと描かれ何か聞こえてきそう。深山に隠棲した3人の僧が俗世に通ずるからとして渡ろうとしなかった橋をついうっかり越えてしまったことに気付き大笑いしている図。その3人に「仲良し」とつぶやく男性がいたりと見ている人達が小声でいう感想までもが面白かった。
等伯の龍虎図の余白のかっこよさにしびれたり、蕭白の『雲龍図』にはただただ驚く。龍を本当にみたら、全体像などわからず、ただむやみに迫力を感じるだけなのかもしれない。そんな襖絵でした。
ボストン美術館は、東洋美術の殿堂と称されるそうです。一度行ったのになぁ。これらの作品をみたのかなぁ。 とても面白い展示でした。

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2012年5月21日 (月)

初日が楽しみ

やった。六月の新橋演舞場大歌舞伎 夜の部のスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』でも、劇中襲名披露口上を行うことになったそうです。
初日の3階の袖のとことんはじっこの席をとってありました。夜の部の初日の口上の場に居合わせることができそうです。舞台、みえるといいなぁ。

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2012年5月20日 (日)

江戸に一献 オグラカタビラ -ハレ-

平成中村座のあと、小倉充子さんの個展にいってきました。gallery+cook lab como は、すてきな住宅街の中にポツンとあるギャラリーでした。
小倉充子さんの作品は、「これぞ江戸っ子!」でした。江戸が古典じゃなくなる。そこが粋で渋くって、いい。
「九尾狐」というのがいっとう好きでした。半纏のように大胆な柄を背負う。よくみるとなんだかわかる。なになのか探すのが楽しい。気がつく前の物体も、勢いのある流れが かっこいい。 新作の下駄の鼻緒「ビール」のちゃめっけにもグラっときました。 ご本人もかっこいい。おはなしすることができて、ウキウキしました。
おさると色違いでキセルの雨の振るような手拭いを購入。おさるが、これがあればモテルって断言してくれました。もててぬぐい。 その気になっているところ。
あたくしの家にも、粋でいなせでかっこいいオグラカタビラの着物があります。幸せ。 今年もこの着物の季節がやってきました。おでかけするのが楽しみです。チャキチャキの江戸っ子になった気分で、ちゃんと背筋を伸ばして着ようと思います。

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平成中村座と三社祭

平成中村座 昼の部をみてきました。 三社祭の日にあわせてがんばって切符をとってみました。幸運な日になりました。とびっきり楽しかった。
三社祭に、大好きな三社祭の踊り。これ、大好き。ほれぼれしました。善玉悪玉をかぶって踊るあのセンス、かっこいい。しかも山東京伝のアイデア。(だったはず)。朝から晩までみていたい踊り。踊り手がくたびれ死んじゃうなぁ。通人と田舎侍とか変化もの。獅子頭は花道そばの人をたたいていました。そういえば開演前に非常に具体的に臨場感がありますので、そこも楽しんでいただければと言っていました。そのとおり!
最後に、神明恵和合取組。め組の喧嘩です。勘三郎さんは、辰五郎初役だそうです。まだ、初役ってあるのですね。勘三郎さんの辰五郎は、すごく目立つわけではない。気がつくといるみたいな登場の仕方だけど、ものすごく頼りになる。大きな声で威勢よく喧嘩をしかける若い連中を抑えるときにもそんな大声を出す訳ではない。低く抑えた声で我慢させる。鳶は威勢がよくとかっこよくて見栄えもいい。乱暴者だけど火事のときにかけつけてなんとかしてくれる正義の味方。命を張っている商売だから、普段は少々暴れても多めにみてくんねえという連中を束ねる頭の苦労を感じた。自分だって面白くないのに、若い連中をおさえなきゃならなかったり、命をかけた喧嘩をするって妻子に言わず、密かに信用できる人に頼みに行くとか、「男の中の男」っていうのは本当はこういう人なんだという 綺麗ごとだけでない鳶の頭の器の大きさをみせてもらいました。よかった。怒りをじっとこらえて肩をふるわせたり、女房に喧嘩に行くと告げることができ火打ち石をうって見送ってもらったときのせいせいとした顔をしたり、人間らしくていい辰五郎でした。
鳶は、とびっきりかっこいい。なかでも勘九郎の藤松のかっこいいこと。纏を持って、はしごに手をかけずに屋根を駆け上がるところなんて惚れぼれしました。
梅玉さんの焚出し喜三郎の仲裁で、幕。お芝居が終わったとおもったら・・・ 奥から本物の三社祭の御神輿が。本物ってすごい。熱気といいなんだかもう舞がってしまいました。感極まる人達をみて、こっちも感極まりました。興奮大会。祭っていい!

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2012年5月17日 (木)

通し狂言 椿説弓張月

新橋演舞場にて花形歌舞伎をみてきました。夜の部 通し狂言 椿説弓張月。 幕間に織田紘二氏が原作の三島由紀夫さんとの思い出を本人の肉声を交えて語るというので、イヤホンガイドも借りてみました。
上の巻と中の巻の間の幕間。30分くらいの解説の途中で、三島由紀夫さんの御本人の肉声での講義を聞くことができました。オープンテープの録音から起こしたものだそうで、音質は少々ざらざらしていましたが、興味深い話でした。国立の養成所の1期生への授業としての講演なので 内容が一般向けでないところがすごく面白かった。高度成長期をむかえた世の中でコンピューターなど新しいものがどんどんでてきているこの時に、あえて古臭いものを選んだ諸君というような呼びかけにもなるほどとおもう。三島自身、幼いころは洋画はいいけれど、歌舞伎はまだ早いととめられていたらしい。解禁になるまで、筋書きを眺めて想像する時間がたっぷりあったこと。連れて行ってもらえるようなったときの勢いなどが 張りのある声での話は貴重でした。
三島の思い入れいっぱいの通し狂言 椿説弓張月でした。
曲亭馬琴の原作に、三島由紀夫が構想を得て書き下ろし、自ら演出した渾身の長編大作。4:30~9:10までとたっぷりとした公演でした。全編、歌舞伎のいろいろな見せ場や技が盛りだくさん。壮大なスペクタクル一大物語。ただ、長い。三島自身が講義の際に語っていた言葉の中に、退屈な場面が続くと突然、ぱっと気を惹かれる場面になる。夢中になってみているとまた退屈な場面が続く。そしてまた面白い場面になる(かなり意訳)。その通りの展開。丁寧に丁寧に描いているわけではない。次の場が数年後だったりすることがある。イヤホンガイドを聞いていないと全くわからなかった。歌舞伎らしい場をつないだ歌舞伎でした。幕開けは、3人がじっと動かない。忠臣蔵の大序のように竹本が、為朝と名を告げると動き出したり、崇徳上皇の霊と出会いに、子役を使った遠見があったり、烏天狗の群が出て北条高時天狗の舞とつぶやきたくなった。為朝が船の先端で毛剃,の潮見のみえのようだ。 阿公は、腹の子を裂いて取り出したというのは奥州安達ヶ原のようだったし、実はかつて契った相手だったというのは弁慶上使ようだった。いろいろな素敵な技法にあふれていた。歌舞伎の知識の深さと情を感じた。そしてそのため長くなった。
4回目の上演となれば、もっとスマートに今に合わせた展開に変えていく必要もあるように思う。が、一方では隅々まで三島の美意識が感じられる展開なので、手をつけにくいのもわかるなと納得したりもした。
白縫姫の七之助が、一等よかった。美意識にあふれていた。筋立てよりも何よりも歌舞伎らしさにあふれていた。荒唐無稽さを納得させられる堂々とした白縫姫でした。武藤太の薪車さんを折檻する場が、三島っぽくて面白かった。寒い季節に赤姫が肩に獣の皮を背負って登場。姫が奏でる琴「薄雪の曲」の調べに合わせ身体の調べに杭をうちこめといい琴を弾く。責めを負う姿は、聖セバスチャンの殉死であった。 三島の好きなもの大集合さが面白かった。
対する染五郎の源為朝は、動じない。一身に崇徳上皇への忠節の念のため、離島に流されながらの申し訳なさと清盛憎しの思いだけで生きている人間。何にも揺らがない。無駄なことを一切しないので派手さにはかけるが存在力があった。後年の染五郎の為朝もみてみたい。脇で為朝を支える紀平治太夫の歌六さんがよかった。
大河ドラマの放映部分の時代を描いていたので、より面白かった。全編に、為朝の清盛憎しの思いが色濃くでていて、そんなに悪いヤツじゃないのにと思いつつみる。イヤホンガイドで、この戯曲の1年後に自害と数回言うので、崇徳上皇への忠誠の死に 本人の覚悟の自害の気持ちを重ねて見てしまった。己の意志を貫くには、死というものでしかなしえないというメッセージのようなものさえ、勝手に感じてしまう。
たっぷりとした公演は、面白かった。 そして、ぐったりとくたびれました。

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2012年5月12日 (土)

ディーバ

東宝シネマズでは、「午前十時の映画祭 何度見てもすごい50本」と銘打ち赤50本、青50本と100本のの名画をピックアップ。毎日午前十時から1000円で鑑賞というすばらしい企画があります。その中のひとつ「ディーバ」をみてきました。
この本は少女の頃、よく読んだ。同行のおさるは、本だけでなく映画も何度みたことかと言う。 何度も見るに(読むに)値し、古びないものだと思った。残念だけど、今はこういう風に何度もってものが出てこない。
郵便配達員ジュールはオペラ歌手シンシア・ホーキンスのファン。パリ公演にやってきた彼女のリサイタルを隠れて録音する。その行為は違法とかそういう常識をふっとばした映画。ジュールのすることは、ものすごく勝手だけれども、わがままとか迷惑とか自己主義とかそういう描き方はしていない。オペラを愛する人であり、彼のディーバがシンシア・ホーキンスであるということだけ。 今のように「おたく」として理解不能なひとくくりにすることもない。自分の権利を主張しない。彼女のドレスを盗む。反省し、返却・謝罪にいく。いいわけしない。
ゴロディッシュは、「波を止めること」を夢見ながらロフトでシンプルに贅沢にくらす。こういうスタイルを撮ると、おしゃれ映画で感覚的になりそうだがならない。 ベトナムの娘アルバはゴロディッシュ崇拝し愛し、ジュールと友情を結ぶ。距離感といい、人々の勝手さといい、つながりといい、なんだかいい。
このなんだかっていう感覚が、飽きずに何度も本に手を延ばさせる。少し期間をおいて、またみたい映画だった。
フランス人は勝手すぎる。そこもよかった。

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2012年5月 8日 (火)

三都物語 南座編

三都物語の旅、最終日。松竹座のある大阪に別れを告げ、京都へ。今日はスケジュールのない自由な一日。和物のお店をのぞいたり、買い物したり。老舗での蕎麦で、生ビールととろろ蕎麦というぐっとくる昼食をとる。
そして南座へ。歌舞伎の公演がない時でしたが、玉三郎"美"の世界展開催中。南座全体を美術館と見立て、坂東玉三郎の美の全てを展示。期間中には、舞台上演や、シネマ歌舞伎上演もあるという企画。夕霧・揚巻など豪華舞台衣裳の展示や、楽屋再現コーナーが素敵でした。休日の玉三郎というブースでは、海とわたくしという感じが面白かったです。
松竹のHPの、判りにくいところにプレスリリースを発見。そこに記載のあった「南座舞台機構体験ツアー」 というのに参加をしてきました。5月3日~8日のみ、「花道を歩く」「舞台に立って廻り舞台を体感」「奈落からセリ上がり」体験が出来る限定ツアー。鳥屋口から花道を通り、舞台へ。舞台から客席を眺め、廻り舞台で一周し、セリあがったり、奈落に下がったり。普段、観ている人の立つ位置からの視線はこうなんだと、キャアキャアしながら見学。劇場中から目を向けられ、俺を見よと演技をするのってすごい。 南座のスタッフの方は、舞台にむかって手を振ってくれたりと暖かい対応で、より楽しくなった。 案内役の南座のお嬢さんが、美人なだけでなくトークの腕もありました。さすが。 セリ上がると、案外怖く、役者さんは、ライトを浴び、重い衣装を付け、足元がよくわからない状態で、すまして決めポーズを取っていたのかとすごさを感じた。 舞台や、花道七三で、全員の注目を集めた瞬間の気分ってどんなにすごいか考えただけでプレッシャーを感じました。 あー素晴らしい体験でした。 南座さま、ありがとうございました。
圧倒されたおさると、茶香房 長竹へ。おいしい抹茶大福と おいしい煎茶をいただく。 お茶は、「いらち」にいれては、おいしくならないそうです。急須を振って出してはいけない。(やってしまいました。)特別なおいしいお茶のご相伴にあずかりました。ご主人のお話が面白くついつい長居。もう夕方になっちゃったと 一路横浜へ。新幹線車中で、料亭 六盛の手まり寿司の豪華2段重ねのお弁当(夕方タイムセール品)と缶ビールで祝宴。 もうね、ものすごく楽しかった。 旅っていいわ~。

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2012年5月 7日 (月)

三都物語 松竹座編

世間では、GW開けのちょっと憂鬱な一日。
私達には、黄金の一日。昨日は、遊び疲れ(食べ疲れ) 早々に就寝。睡眠も気力もたっぷり。 松竹座へ。
歌舞伎座建て直し中は、毎月5月のお楽しみ「團菊祭」は大阪松竹座で公演。 なぜかずっと登場していなかった海老蔵さんも参加とあって、馳せ参じました。休日をはずしたので、最前列。うしし。ああ近い。臨場感たっぷり。お話がより心に染みました。寺子屋に涙する。若者はしっかり育ち、重鎮は安定し、藤十郎はんは お若い。
本日の食。お昼は、はり重のカツサンド。はり重は藤山寛美さんの愛した店だと藤山直美さんがおしゃっていました。幕間にとりにくるよう注文するしくみがあると友に教えてもらいました。なんというおいしさ。肉にも感動。夜は、カニ道楽のお寿司。生臭いがおいしい。この日もいい日でありました。

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2012年5月 6日 (日)

三都物語 満腹編

GW最終日の早朝。深夜バスにて京都着き、おにぎりを買い特急電車に乗り込む。一路、吉野山を目指す。日本最古のケーブルカーで仁王門の方へ。門の下で濃厚な草餅を購入。おやつ用。参拝後、境内の参道にある柿の葉寿司を購入。今からランチに向かうのだけど、おなかがすいちゃったので。半分こにしようねといいつつ、車中でいただく。できたての柿の葉寿司は、塩がきいて油の のったサバとよくあう。 歌舞伎見物の折のお弁当として都会で購入するものとは、一味違うおいしさ。ペロリといただく。
早朝京都につき、2時間以上かけ吉野に向かった後、また2時間かけて京都へ逆もどり。なぜ?それは美味しいもののため。 神戸の歌舞キチのかわいこちゃんと合流し、3人で京都歌舞練場前の「先斗町 ふじ田」へ。お昼から豪勢に春懐石をいただきました。身もだえするおいしさ。竹の子のしんじょうとか、穴子のふんわり天ぷら。春山菜もカラっとあがっておいしい。三味豚の角煮焼はトロトロ。おいしかった。 笑顔になるおいしさ。あっちゃんかっこいい。
おなかをさすりつつ、大阪へ。なぜ?そこには松竹座があるから。 夕方には、大阪で『高坏』の幕見をしました。海老蔵さんの下駄タップについて(特に最初のタン!について)話合いながら、そのままミナミへ。 ちっともおなかがすいていないのだけど、「たこ梅」へ。やわらかくて、とにかくおいしい蛸に舌づつみ。初夏でもおでんはおいしかった。
移動して移動して食べて移動して幕見して食べた一日。感動と満腹の一日でありました。

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三都物語 金峯山寺編

深夜バスにて、早朝京都着。そのまま吉野山へ。8時代に「金峯山寺蔵王堂」到着予定。 9時前に参拝することができたので、人の少ない御堂で、じっくり たっぷりと秘仏 金剛蔵王大権現三都物語 金峯山寺編
ご開帳を参拝致しました。あれもこれもと欲張らなくていいやという気持ちになった。
みたことがあるのに、また驚く。大きい!あおい!小学生のような感想だが、素直に圧倒される。写真や映像とは全然違う。憤怒の表情だが恐ろしくはない。近づきがたいのに、そっと足元に寄ってしまう感じがする。
2004年に世界遺産登録の時に御開帳の折、お稽古の相方とはじめて訪れ、あっけにとられました。2010年の平城遷都1300年祭の一環の百日特別ご開帳の時には、両親と参拝。近くの旅館に泊まり、夜間特別拝観もしました。法螺貝の後に続いて入道し、声明の中 闇に浮かぶ蔵王権現に ポカンとした気持ちでただただ拝しました。今回は、国宝建造物 仁王門の修理勧進のための特別御開帳だそうです。仏友のあさると参拝できてよかった。一見は百聞にしかず。言葉では足りない。
吉野山は遠い。だからこそいい。
仁王門修理勧進のための特別御開帳は、10年間定期的実施だそうです。その1回目。しばらく期間をおいてまた参拝したい。

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2012年5月 5日 (土)

三都物語

出発は、夜中の横浜。深夜バスにて上方へ。贅沢なんだか貧乏なんだか。
早朝京都から、まず奈良へ。吉野山金峯山寺蔵王堂の特別参拝。そしてまた京都へ。おいしいものを食べたべ、更にシアワセになる。
團菊ですよ!しかも久々に旧三之助が揃いますよ!いざ松竹座へゆかん。ということで大阪へ。 松竹座で観劇。 幕見も敢行。行きたかった たこ梅本店にもいきました。
移動・おいしいものを食べる・移動・おいしいものを食べる の繰り返し。 あーおなかが空きたい という変な願望をいだきました。
京都では自由にブラブラ。荷物を送ってから おかいものをして手荷物を増やしたり。人生、うまくはいかないんですよ。 南座に潜入という貴重な体験にワクワクドキドキ。
あれもこれもという濃厚な三都物語になりました。 もう、充分って程遊びました。 旅っていいわ。

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エキサイティングなGW

発表会。目標がありながら、どうしてちゃんと努力してこなかったのかと自分を戒めたり、自主練したり。 仲間とあせったり 準備したりしてソワソワガヤガヤしたのは、ちょっとした文化祭気分でいい感じでした。ああ、ちゃんとできるようになりたい。 当日は、大汗をかきました。打ち上げが楽しかった♪
翌日は、大洗濯大会。夜から旅行。 How エキサイティング!

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2012年5月 2日 (水)

『東州しゃらくさし』

松井今朝子の『東州しゃらくさし』(幻冬舎時代小説文庫)を読む。文庫待ちになるのを楽しみにしていた一冊。
歌舞伎が好きなのはもちろん、写楽展でたっぷりと写楽の浮世絵を見た後に読むと 更に面白い。 写楽とは誰か。書き手にとっては腕のなる主題であろう。さすが、松井今朝子。面白いだろうと思っていたが、それ以上に面白かった。写楽という男を追うくだりを面白く読む。平行してかかれている上方の歌舞伎と江戸の歌舞伎の差を味わううために、読んですぐ読みなおし。今度は歌舞伎興行のちがいのくだりを面白く読む。さすが、松井今朝子。100ある情報の20位しか出していなのであろうなぁ。知っているあれもこれもださず、整理されていて、こみいった世界がよく伝わる。看板役者に脇の役者。裏方。茶屋も、舞台を廻す人足も、こっそり入る輩を取り締まる人も、みんな芝居小屋にかかわる人だ。ものすごい人数が動く様、意地の張り合い。そんないろんな思いが渦巻く世界が、滅法面白かった。
上方を代表する歌舞伎の作者・並木五兵衛。五兵衛の目に止まった彦三。しゃらくさいわいと鋭い目をする道具方の絵描き職人。大坂から江戸に下る五兵衛の力となるよう江戸に行ったはずが、ただならぬ才能を見抜いた版元・蔦屋重三郎により人生が変わる。蔦重の政府に痛めつけられて弱った様や、持っている財力でいかに絵師を育てたかも面白く、蔦重の人柄の大きさを感じた。自信や羨望や絶望、絵師ばかりでなく周りの人間の生きざまも活き活きとし、どの人物の心持ちもよくわかる。
絵の才能を持つ男の苦悩。あえてアドバイスをしない形で彼を育てようとする人、やっかむ者、邪魔をしようとする者、惚れこんで守ろうとするもの。時代の変化にももまれ、とにかく苦悩する。才能は苦悩あって、初めて開花するのだな。しみじみと思った。
写楽は誰か。この大きな謎を描く作品は数多くあるだろうが、この松井今朝子案は江戸の匂いがプンプンしてくる滅法面白い話であった。

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