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2012年6月12日 (火)

『ザ・万遊記』

万城目学の『ザ・万遊記』(集英社文庫)を読む。エッセイ。読み始めは、んん?『ザ・万歩計』の時のような、ワクワク感が薄いなぁと思った。おそらく、篤史への愛情表現が伝わりにくかったからだと思う。日本だけにとどまらず、世界にサッカーを見にいくくだりはサッカーに興味のない私にも面白い体験記だったので。大好きな「建物探訪」を語るのに、そこで足をひっぱるとは。
1人の作家を決め、1つの出版社から出ている本全て読破計画は、面白かった。井上靖の本を義務として読む設定が作家らしい。感想が、これでいいのかと思いつつ面白い。
文庫化に際し、2011年秋に平壌で行われたサッカーW杯アジア3次予選の観戦記「眉間にシワして、北朝鮮」が特別に収録された。これを読んで、作家ってすごいって思った。(作家がじゃなくて万城目学氏がすごいのだけど)。 人に発表する人の気概を感じた。北朝鮮という国家のやり方について眉間にシワを寄せて読んでいたが、最後に自分なりの対峙をしている作者の姿に、涙が出た。わからないことを聞くことができること。負けが判っていても、相手にあたってみるべきことを持つ。びっくりした。あの国にも、万城目学氏にも。

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