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2012年6月 6日 (水)

襲名披露 ヤマトタケル

昨日の覚書。劇中口上をはじめとして、とにかく新 猿之助 の亀ちゃんが大活躍。こんなに大変なものを2ヶ月も大丈夫でしょうか。昼には他に演目もあるし。全体のことも深く考えているようですし。心配になるくらい大活躍。拍手をいっぱい受けて、活き活きとしていました。この人には、猿之助さんの口調を消化した上で、そのまま踏襲している力がありました。(海老蔵さんの四の切りにはそれがなかった。海老贔屓だけど。)
口上では、新 猿之助さんが決意を述べる。どうしてもスーパー歌舞伎を、ヤマトタケルを襲名の演目として演じたかったと。一度は無理だと言われたそうです。あの大道具をみたら、納得。「前例がなければ作ればいい」という澤瀉屋の心意気で実現させた。周りにもきちんと感謝の念をのべる。そして、中車さんの必死の挑戦も「前例がなければ作ればいい」という。かっこいい。大きな愛を感じました。
中車さんの真剣さが、ストレートに伝わりました。死ぬ気で精進するという必死さ。こんなに必死な人をみたことがない。すごい。
まず、大和という国があるらしい。帝に謀反を企む双子の兄大碓命(おうすのみこと)と、弟小碓命(こうすのみこと)がいる。どっちも亀ちゃんだけど。おうすとか、こうすとか耳なれない名前。出てくる姫の姉妹も兄橘姫(えたちばなひめ)と弟橘姫(おとたちばなひめ)。これをえひめ、おひめと呼びかける。よっとややこしかった。名前も衣装も仰々しい。ストーリーがちゃんと組みたてられている。 いつもの歌舞伎は、時間の経緯とか、大雑把なところもあるが 終始きちっとしていました。
熊襲の兄弟 彌十郎さんの兄の蛸・猿弥さんの弟の蟹の衣装がかっこうよかった。 中車さんの帝は、一言一言200%の丁寧さ。ワカタケルの團子くんは、どうどうとしていました。大物。 笑也、春猿、笑三郎の3人の女形さんの手堅さや、右近さんの確立した独自性など、役者力もよくわかった。
熊襲も蝦夷も、征服する。勝手に人の国に来て、征服するという事実にもちゃんと向き合うくだりがある。米と鉄を持って、人の国に乗りこんできたよそものという事実をつきつけられる。帝のために制圧するという大義以外の面を示唆させる。うーむ。ちゃんとしている。インカ帝国に攻め入るスペイン人のことを考えたりしながらみました。
「古事記」を題材に哲学者梅原猛が書き下ろした日本神話のヤマトタケル。ずっとちゃんとしていること、ずっとスペクタクルなこと。そういうところを一生懸命みていて、クタクタになりました。これはこれですごい。でも、私は歌舞伎が好きだなぁ。否定ではなく。歌舞伎のテンポが好き。

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