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2012年6月 7日 (木)

『インディゴの夜』『インディゴの夜 チョコレートビースト』

加藤実秋の『インディゴの夜』『インディゴの夜 チョコレートビースト』(創元推理文庫)を読み直す。
「クラブみたいなハコで、DJやダンサーみたいな男の子が接客してくれるホストクラブがあればいいのに」。全く共感できない。クラブもホストも苦手。そんな世界にいったら、目を閉じてしゃがみこみたくなるな。でも、この本は面白い。
どうやら素敵なものらしい「クラブみたいなハコ」で、DJやダンサーみたいな男の子が接客してくれるホストクラブ ”club indigo”。 オーナー塩谷さんと同じくオーナーである主人公の高原晶が、ホスト探偵団と謎を解く。この設定も、ひとつもグッとこない。そうなのだけれども、この本は面白い。
ホスト諸君は、常識とか価値観とかが違う。のりが全てであり、本気とか深入りとかはかっこ悪い。でも、しがらみやうわべだけでない、彼らなりの「カッコいい生き方」という筋がある。学歴だとか派閥とか、そんなものさしではない。そして、彼らなりの守らなきゃいけないルールがある。実際にかっこいいと思える人の言うことは、ちゃんと聞く。自分で価値を判断する。そこが、ちゃんと伝わる。悪くないじゃん。(というよりも、けっこう気に入っている。)
男まさりの晶がいい。40代はおばさんだそうだ。そんな一般的な社会認識なんてくそくらえ。晶が無理して突っ走り、ホスト達がサポートしたり、一緒に突っ走ったり。気分のいいストレートな物言いが気分いい。ホストクラブのオーナーでありながら、下積みのような文筆業にも誇りをもって苦労する。いいねぇ。
おかまのなぎさママが溺愛している犬”四十三万円”(まりん)を、強盗から取り戻すとか、心臓を病んだホストがホストコンクールで優勝を狙うとか、文字にすると興味をもてないのに、文章はすごくいい。こういう時代を描いたものは、すぐに古臭くなってしまいそうだが、心意気を描いた話なのでその心配はいらない。
あと、2冊でているものをまだ読んでいなかったみたいなので、読み直しました。楽しかった。続く。

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