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2012年7月26日 (木)

観客と歌舞伎をつなぐ音~附け打ち

六本木ミッドタウンタワーというとてもおしゃれなところにいってきました。SURUGA銀行【d-labo】主催ののセミナー。お話されるのは、歌舞伎の「附け打ち」さん、山﨑徹さん。はりきって申し込みしました。
しかし当日残業に。無理だろうなぁと思いつつ会場へいってみました。豪華な都心のオフィスビルでした。ドラマっぽい。途中から参加させていただきました。細かい配慮がありがたかった。
1部は、コクーン歌舞伎のおはなしのようでした。30分も遅れたので不確かですが。ボソボソという感じなのですが、熱意とまじめさと冒険心が伝わりおもしろかった。歌舞伎のそれぞれの専門の方が、自分の仕事ややり方に誇りを持っていて、決してそれを曲げたくないという想いと、串田さんの吹かせた新しい風を不快に思うところから始まり、徐々に落ち合う場所をみつけていくような過程を、不器用な感じで説明する。それがよかった。調子よく言わないところがいい。葛藤しつつ、いいものいいと認める感じが、じわっと楽しい。コクーン歌舞伎「天日坊」でドラム&パーカッションとして参加された、関根真理さん&熊谷太輔さんも観客の中にいらっしゃいました。3人でトーク。あの天日坊に、度肝を抜かれた観客であるわたくしには、いろいろ細かく興味深かった。セミナーに参加されている方は、大の歌舞伎好きばかりのようでした。言葉はかわさなくても ああ、あれね~と言ううなずき具合でなんだかわかります。音源が流れた時の、耳を傾ける集中力とか。いい雰囲気でした。
2部は、歌舞伎の音というテーマで。鳴り物さん、望月太佐成さんが登場し、びっくり&すこぶる嬉しくなりました。ビバ菊五郎劇団音楽部。贔屓です。かなりの。あーあきらめずに来てよかったと思ったり、どうして劇場の中という室内で働いていらっしゃるのにあんなに日焼けしているのでしょうと思ったり。附けと締太鼓で、舞台でよく聞くあの音この音を奏でてくださる。ぐっとワクワクしてくる。音を出す直前のちょっとした打ち合わせの専門用語がおもしろくてしかたない。おお、これは霊に引き戻されて、グルグルまわされるあのかっこいい場の音だわと思っていると、そこに中村橋吾さん登場。連理引きの説明をしてくださる。役者さんが出てくると、それまで中心になってお話をされていたお二人がすっと脇の顔をしたのが印象的でした。これが、世界という空気なのかな。廿四考の白須賀六郎の注進の場を細かく解説し、実演。ここが一番楽しかった。本物の音の威力はすごい。読んだりするよりも何よりも印象深い。音が役者をひっぱっており、かつ役者に音を合わせている、こういう場面をみることができない。ひとつひとつ全ての場で、こうやって積み重ねている物をみていたのかと、改めて驚く。とても面白かった。私の椅子の位置から、附け打ちさんも役者さんも見えなくなってしまったせいもあり、贔屓のせいもあり大太鼓ばかりをみていました。普段黒御簾の中なのでみることはできないものを見ているのだなぁとじっと見る。下手端の黒御簾の中から、役者さんをみて、しかも隙間から、その上花道七三の場で決めるところでも効果的な音を出すとなると、いったいどの位置にいて音を出しているのでしょうと、すごくすごくすごく気になりました。意気地がないので質問できませんでした。どんな仕組みなのでしょう。おもしろかったなぁ。
ほどよい人数で、いい会でした。日本語が好きになり、もっと知りたくなりました。いい思い出と、形のあるおみやげもいただき感激しました。

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