マウリッツハイス美術館展
東京都美術館リニューアルオープン記念展「マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝」に行ってきました。会期最初の金曜日の夜間公開に鑑賞すべし!というマイルールを決めていましたが、ここのところずっとかなわず。久々のマイルール鑑賞となりました。なんだかうれしい。自己満足なのだけれどもね。
フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」来日!ということで、大騒ぎになっていました。まぁまぁ混んではいたけれど、少し待てば最前列で作品を鑑賞できました。「真珠の耳飾りの少女」を鑑賞するためのルールが徹底されています。①並んでも間近でみたい方はこちら。②頭越しでいいので、なるべく待たずにみたい方はこちら。と完全に通路を分けシステマチックに運用する気まんまんです。この日は、クネクネと列に並んでもそう待たず、ゆったり並んでいるので待っている間もけっこう見えました。 止まらずに鑑賞下さいと言われながら、間近で鑑賞してきました。 展覧会の入口も、どんなに長蛇の列ができても大丈夫という通路が確保されていました。都美術館は、並ばせる気満々の様子です。
リニューアルし、中の色づかいがかわいらしく 絵の鑑賞スペースも充分。 でも、階層式に進むので 鑑賞するにつれ階が変わってしまう。 エスカレーターで移動するので、最後に、もどって私のお気に入りのあの1枚をもう一度じっくり鑑賞ということができません。そこが気にいらなかった。都知事にいちゃもんつけてやる!とふざけて息まく。出口直前で、もう一度入口にもどる道が用意されていました。確かにこれで元にもどることができるけれど・・・振り出しにもどるのでなく いったりきたりしたいのです。ここがちょっと問題。他は、リニューアルされて きれいに素敵になっていました。
鑑賞前に、美術手帳を買ってマウリッツハイス美術館展について勉強。本では、どれも同じような大きさの写真になっていましたが、実物は違う。あたりまえだけど、それぞれのサイズに驚いた。
全体的に、光の描き方に注目してみました。フェルメールの印象のせいだと思うけれど、普段充分に日光があるとはいえないオランダの地だからこそ、光のとらえかたが特徴的でした。レンブラントのうまいこと。「うまい」っていうのもどうかと思うけれど、色のない このようなものというものを わかるように描くってすごい。作品のその部分にライトを当てているように思えるほど輝いていました。 ルーベンスの絵の広がりにもほーって思う。天にむかってひろがっていく空間。巨匠ってすごい。格段に違う。
世界一有名な少女は、美術手帳に載っていたいろんな解説など、説明をおいておいてただただみたくなった。 何かいいたげな口元とか、解説に教えられるのでなく、自分で感じとりたくなった。 いろんなことを置いておいて いい絵でした。
フェルメールは、デルフトで生まれ、育ち、暮らし、最後を迎える。年表中に何人かお子さんを亡くしたとあり、お気のどくに思う。が他にも11人程いたようです。今は億という単位でとりひきされるのに、フェルメールの死後残された妻や子供達には金銭的な苦労がかかったようです。画科はとにかく貧乏でめぐまれないけれど 今のこの人気ぶりを思うと、なんとかその時代に、一部でいいから恩恵を受けてもらいたいと思う。今回もまた思う。しかし、子だくさんの人なのだなぁ。
イギリスの王立芸術院のことを思い出した。ミケランジェロの円形の大理石彫刻 「幼少の聖ヨハネを伴う聖母マリアとキリスト」 をみたところ。ミケランジェロの大理石彫刻は世界に2点しかなく それが、その1点でした。 マウリッツハイス美術館は、オランダの「王立絵画館」の名で世界的に知られるそうです。王立の重みを感じる。改装中なので、日本に巡回してきたとのこと。自分の財産で自分で建て直すってすばらしい。
フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」。マウリッツハイス美術館の展示室では、少女が肩越しにまなざしを投げかける場所には、「デルフト眺望」が飾られているそうです。彼女がみつめるのは青年でなく、デルフトの地だというセンスが王立です。 フェルメール、レンブラント、ルーベンス、ヤン・ブリューゲル(父)、ヴァン・ダイク、フランス・ハルス。オランダ・フランドル絵画を支えた人達はすごい。いつの日かオランダに行って、オランダの光を感じ 作品をみてみたい。
売店がすごいです。バリエーション豊で、うさこちゃんとかとのコラボも絶妙。ついひっかかりそうになっちい面白い。けっこう惹かれるものがありました。展示室に入らなくても、都美術館の誰でも入ることのできる売店までもマウリッツハイス美術館展ものがどっさり。展示室特設売店にないものまでおいている点だけは疑問でしたが。フェルメールとうさこちゃんものとオランダものがたっぷり。お財布ゆるみがちでした。
同行のおさると、公園の中にできた丸太小屋風のところでビールを一杯のんできました。東博の夜間鑑賞の帰りにいつも気になってみていたお店。1人じゃないというのも、いいものね。
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