ストラスブール美術館展
プチ夏休み、美術館編。いいお天気。横須賀美術館にいってきました。ストラスブール美術館展 -世紀末からフランス現代美術へ-をみてきました。
館の目の前に、海が広がる非常にロケーションのよい美術館。美術展をみて、館のレストランでランチ。芝生が広がり、その前はドーンと海。大きな貨物船が行きかうのをのーんびると眺める。料理も結構おいしい。幸せな夏休みです。
フランス ストラスブールは、ドイツとの国境に近く、古くより交通の要衝として栄えた街だそうです。ケルトやゲルマンの諸民族の争いや、普仏戦争、世界大戦の舞台にもなった激動の地らしい。戦いばかりではく、歴史や文化を担った人物たちもこの街を通過し、足跡を残しているとのこと。なるほど。だからこんなに、有名な作品が沢山あるのですね。グーテンベルク、ゲーテ、モーツァルト、ヴィクトル・ユゴーなどの足跡もある歴史ある地だそうです。
ストラスブールにある近現代美術館。いってみたいなぁ。印象派からはじまり、20世紀後半までのほぼ1世紀の間に活躍した59作家83点もの作品がきていました。大量。
1枚目から、ロセッティ。「解放の剣にキスをするジャンヌ・ダルク」。ゴーギャンの「ドラクロワのエスクースのある静物」と続く。ドニも2枚ありました。家族を描いた大きなものもありましたが、そうでない「ヒナギクの冠のニンフ」のような作品が好きです。ナビ派は、ボナールをはじめ沢山ありました。ナビ派の色あいが好きなので、うれしかった。
ルノアールは、印刷と本物との差がすごく大きいと思う。「ピン留めの帽子」は、シンプルな色でよりよかった。ロタール・フォン・ゼーハッハの横顔の肖像「エルサ・クーベルレの肖像」がすごく気にいった。誰かに肖像画を書いてもらうということになったなら、ゼーバッハにお願いしたい!と思うほど。金の額の中に金で描かれる。凛としているが華美でなく美しい。
作品はまだまだ。マックス・エルンストに、ルネ・マグリットやマリー・ローランサン。ポールシニャックにシスレーにシャガール。レジェ、ブラックにピカソ。豪華。あっという間に2時間くらい立ちました。目は、次々と部屋の作品を追うのですが、足がくたびれてしまいました。
ピカソの「座る女性の胸像」は、キュビズムの壁に。この日は、妙にひとつひとつが分解されてみえました。小さな子供が、お母さんに「ここ(眉間)に線ができてる」と眉間のしわに妙に興味をもってみていたのも面白かった。 シュルレアリズムの壁も、面白かった。ジャン・アルプの「ダンサー」が、かわいらしかったなぁ。
市民サービスデーとして、ワンコインでピカソ!という企画があるようです。 8/18と25は、横須賀市民は、ワンコイン(500円)で観賞できるそうです。是非この機会に<ピカソ><ゴーギャン>を!というのが面白い。
常設の絵画コーナーをぬけると、ニョロの森が現れる。「ニョロの森 -関野宏子の世界-」ニョロがすこぶるかわいらしかった。カラフルなクネクネと長いもの。それがニョロのようだ。天井をクネクネと縦横無尽に行き交う。真っ白な天井・壁・床に映える。ニョロの巣があったり、卵がいっぱいうみつけられていたり。靴を脱いで、子供が自由に壁に付けたり寝転んだりくるまったり貼ったりできるコーナーもある。子供にまじって私もペタっとはってきました。子供が嬉しくってたまらないともだえながら、喜んでいるのがかわいい。
常設の所蔵点もたっぷりでした。が気に入りました。あと、小山田二郎の「食卓」に釘づけに。あの絵、大好き。いい美術館です。
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